今月の「広報よこすか」は「性的な多様性」の特集号です
本日11月1日に発行された『広報よこすか』2018年11月号の表紙をご覧ください。
『性的な多様性の保障』やいわゆる性的マイノリティについて、全16ページ中、表紙と4ページの一部を充てています。
(広報よこすか2018年11月号をPDFファイルでご覧いただけます。こちらをクリックして下さい)
市の広報課とも意見交換をしたのですが、
「全国的にみても市の広報紙の1面全てに『性的な多様性の保障』を掲載したのは、極めて珍しいのではないか」
「他都市の事例も調べたが、性的マイノリティに関する啓発目的のチラシやリーフレットは珍しくないが、市民全員に配布される市全体の広報紙ではほぼ初めてではないか」
とのことでした。
物足りない内容かもしれませんが、大きな一歩です
当事者のみなさまや関係者のみなさまは「この程度の内容ではあまりにも物足りない」とお感じのことと思います。
けれども市役所的には極めて画期的なことなのです。
全ての部局が様々なお伝えたい情報であふれており、月1回わずか16ページしかない広報紙の紙面は、まさに争奪戦です。
掲載する内奥は広報課の編集会議で決めていきます。
ただ、年間スケジュールで毎年掲載することが決まっている記事もあるので(例えば今月号で言えば決算の説明などですね)、自由な紙面は本当に限られています。
フジノは、担当課である人権・男女共同参画から「広報よこすかに掲載したいと考えています」と数ヶ月前にお聴きしていました。
しかし、まさか1面全体を取れるとは想像していませんでした。
(人権・男女共同参画グッジョブ!)。
本当に、画期的な出来事なのです。
無関心こそ政治・行政の最大の敵、様々な反響をお待ちしております
フジノがヒアリングをした限りでは、今の高校生は『広報よこすか』を全く読みませんし、そもそも存在自体知りません。
また、過去のアンケート調査でも10~20代はほとんど『広報よこすか』を読まないことも分かっています。
残念ながら、今回の特集記事は若い世代にはたぶん届かないことでしょう。
けれどもフジノは、今も紙ベースの『広報よこすか』を毎月丁寧に熟読して下さっている世代のみなさまにこそ、この特集記事を読んでほしいと願っています。
セクシュアリティについての世代間の意識の違いは、確実にあります。
特に当事者との接点が無い方の場合、年代が上がることに性別二元論や固定的な性別役割の意識が強くなります。
50代、60代、70代、80代、90代~の方々が今月号をご覧になって、どのような感想を抱かれたか、ぜひお聴きしたいです。
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今年、LGBTs関連施策実施自治体として横須賀市は全国トップになりました。
しかしその実態は、「命を守ること」を最優先に掲げるフジノがひとりきりで11年かけて訴え続けてきた様々な施策を、歴代の理解ある行政職員のみなさんとともに実施してきたに過ぎません。
緊急的な対応を最優先に取ってきたので、市民全体の意識が変わるような取り組みはパネル展示や図書コーナーの設置など、ごくわずかです。
こうした取り組みも、もともと関心のある方々や人権意識の高い方は目にするでしょうけれど、一般の方々は目にとめても記憶にさえ残っていないと思います。
そんな中、新たな一歩として『広報よこすか』の表紙を打ち出しました。
広報よこすかに掲載された内容に対して、毎月様々な反響が市民の方々から寄せられます。
『性的な多様性』に対して肯定的であれ否定的であれ、市民の意識に働きかけることが目的です。
フジノたち政治・行政の最大の敵は、無関心にこそあります。
その無関心を突破できるか、今ようやく小さな一歩を踏み出しました。
果たしてどうなるか。楽しみです。