横須賀市パートナーシップ制度が今日から本格スタート
4月1日から予約受け付けを開始していた横須賀市パートナーシップ制度。
ついに今日から『宣誓証明書』の交付をスタートしたのです。
そして、横須賀市が2組のパートナーを公的に認めました。
感無量です
全国の地方議員の中で最も初期(2013年)に提案したひとりとして、フジノは感無量です。
16年前、自殺対策の為に政治家になったフジノは、多くの若者が自殺の犠牲となり、自殺未遂・自傷行為へと追い込まれている現実を変えたかった。
その原因の1つは、明らかに『性的な多様性』を認めない日本の風土にありました。
宝塚大学の日高庸晴教授の長年にわたる調査研究でもそのことは明らかです。
そこでフジノは約12年前から『性的な多様性の保障』を実現する為に、あらゆる取り組みを提案し、実現してきました。
他国で導入されているシビル・パートナーシップ制度を導入したいと考えてきたフジノは、2013年3月に横須賀市議会で導入を提案しました。
しかし、前市長は理解がなく、提案を拒否。
世田谷区・渋谷区が同性パートナーシップ制度を先んじて導入しました。
それでもフジノは、たとえ市長に理解がなくとも進められる取り組みをどんどん提案して実現してきました。
歴代の担当課長をはじめ、職員のみなさんが本当にがんばってくださいました。
そして2017年にはLGBTs関連施策実施全国自治体トップに横須賀市は選ばれました。
さらに、16年間ともに市議として働き、人権に対する同じ想いを抱いている上地克明さんが市長選挙に立候補するにあたって、フジノは全力で応援しました。
上地候補は「横須賀を虹色にしたい」と訴えて下さいました。
当選を果たした上地市長への最初の本会議での一般質問で、フジノは改めてパートナーシップ制度の導入を提案しました。
上地市長は、もちろん導入を決断してくれました。
●
このフジノの約12年間の闘いを見守って下さった全国の同志のみなさまは、憶えているはずです。
本会議場でフジノが行なった性的な多様性の保障を訴える一般質問に対して、嘲笑とヤジが飛んだことを。
それに対してフジノがキレて、怒鳴りかえしたことを。
けれども、それも過去の笑い話です。
市議会のメンバーも入れ替わり、横須賀市議会のみなさんは『性的な多様性の保障』を推進するフジノを会派を超えて応援して下さいます。
上地市長の決断とともに、自民党・公明党・共産党などの党派も超えて、先輩・同僚議員のみなさまが応援して下さった。
横須賀市パートナーシップ制度の実現は、政治・行政が一体となって人権都市宣言を行なった横須賀市の良心の勝利だと信じています。
この素晴らしい日を、フジノは一生涯忘れることはないと思います。
これはあくまでも「途中経過」に過ぎません。取り組みはさらに続きます
『性的な多様性の保障』について2015年の選挙公約として語ったことの大半を実現させました。
それでも、あえて申し上げます。
横須賀は、こんなもんじゃない。
もっともっと取り組みを前に進めていきます。まだまだ足りません。
だって、差別は今もあなたのまわりに存在しているでしょう?
例えば
レズビアンの方が
ゲイの方が
バイセクシュアルの方が
トランスジェンダーの方が
アセクシュアルの方が
Xジェンダーの方が
クエスチョニングの方が
夫婦別姓を求めている方が
事実婚の状態にある方が
何の差別・偏見を受けずに暮らせているでしょうか?
残念ながら2019年4月9日現在の日本では、NOです。
人間は誰もが視点を変えれば何かのマイノリティであるにもかかわらず、自分とどこかが違う他者を排除します。
永遠にかなわない理想主義かもしれませんが、フジノは「全ての差別と偏見をなくしたい」と本気で信じています。
大学時代の卒業論文も、精神障がいのある方々への偏見を教育によって無くせるか、というテーマでした。
差別・偏見・スティグマとの闘いは、フジノの人生をかけたテーマです。
『性的な多様性の保障』についていえば、この4月からもう1つフジノが提案した、改正男女共同参画推進条例の改正が実現しました。
新たな条例の略称は『男女共同参画と多様な性を尊重する社会を推進する条例』です。
アウティングも禁止していますし、カミングアウトの権利の保障を明文化している素晴らしい条例に生まれ変わりました。
それでも、繰り返し申し上げます。
まだまだ変えていきます。
テレビをつければ、セクシュアリティが笑いのネタにされている日本。
まもなく実現するものの、教科書に性的な多様性についてきちんと記していない日本。
そもそも夫婦別姓も認めておらず、同性婚も法的に認めていない日本。
絶対に変えていきます。
●
今日、2組の方々が横須賀市によってパートナーであることを公的に認めて宣誓証明書を交付しました。
心から祝福を申し上げます。おめでとうございます。
でも、これは単なる第一歩です。
誰もが暮らしやすい、自分らしく生きて安心して暮らしていかれる、そんなまちに必ず変えていきます。
後日追記:感謝と喜びの声をいただきました
初日にパートナーシップ宣誓証明書の交付を受けた方から、感謝と喜びの声が記されたメールを頂きました。
その喜びを分かち合ってくれてありがとうございます。
フジノも心からうれしく感じます。
パートナーシップ制度はまだ『はじめの一歩』に過ぎません。
これから「実際にパートナーシップ制度を使ってみて感じる良いところ変えるべきところ」などのご指摘をぜひいただきたいです、とお返事しました。
もっともっと使いやすく、そして実際にパートナーシップ宣誓証明書を受けて現実的な保障や現在損なわれている数々の権利が守られるようにしていきたいです。
いずれにしても、本当におめでとうございました!