横須賀市から要望書への回答が届きました
全ての会派・無会派から提出された膨大な要望を『新型コロナウイルス対策検討協議会』で2日間かけて議論をしました。
そして36項目に集約された横須賀市への要望を5月18日に提出しました。
本日5月21日に横須賀市から回答が届きました。
36項目と量がとても多いので、数回の記事にわけて掲載していきます。
要望1.対面以外の相談窓口・LINEなどプッシュ型の情報発信の必要性
議会からの要望
オンライン窓口等、対面以外での情報提供体制を検討いただきたい。
また、コロナ対策特設ホームページ上における既存の相談支援窓口を分かりやすくするとともに、LINEをはじめとしたSNS等も活用し十分な周知を行なっていただきたい。
横須賀市からの回答
市民の悩みや不安の解消のため相談先を周知することについては、まずは、現在の新型コロナウイルス感染症に関するホームページに、新型コロナウイルス感染症に特化した相談窓口だけではなく、悩みや不安の解消のための相談窓口についても表示してまいります。
なお、6月より電子申請システムの開始及びLINE公式アカウントを取得します。
今後、各部課において運用方法を決定後に活用することで効果的な情報提供等を行います。
【フジノのひとこと解説】
6月、横須賀市がついにLINE公式アカウントを取得することになりました!
プッシュ型の情報発信へ一歩前進ですね。
要望2.住宅ローンや固定資産税の支払猶予や減免の必要性
議会からの要望
住宅ローンの支払い猶予対策を国に求めるとともに、本市においても固定資産税の支払い猶予または減免などの対策を行っていただきたい。
また、民間における住宅ローンの支払い猶予に対し市が協力できることはないか確認したい。
横須賀市からの回答
はじめに固定資産税の支払い猶予についてですが、住宅ローンを支払っている方に限らず全ての納税義務者について、また、固定資産税に限らず市税全般について、新型コロナウィルス感染症の影響により、事業等に係る収入に相当の減少がある場合は、地方税法の改正に伴う徴収猶予の特例制度により、1年間、地方税の徴収の猶予を受けていただくことができます。
市税の納付が困難となっている方々に対しては、この制度を活用し対応してまいります。
なお、固定資産税にかかる減免制度について、現在、国においては「中小の事業者を対象とした事業用資産の令和3年度課税分の減免」が示されており、減収分については、国が補填をすることとなっています。
一方、個人を対象とした減免については、国の補填がなく、減収に伴う影響も大きいことから難しいと考えております。
次に、「住宅ローン等の返済猶予等を国に求めること」についてですが、現在、銀行等においては、金融庁からの本年2月7日の要請に加え3月6日の内閣府特命担当大臣(金融)名での要請を踏まえ、個人の事業性ローン、住宅ローン等について、返済猶予等の相談に応じる等、必要な支援を実施しているところです。
また、金融庁においては、金融機関との取引に関する相談等を受け付けるため「新型コロナウィルスに関する金融庁相談ダイヤル」を開設しています。
こうした状況を踏まえ、横須賀市から改めて国に対して要望を行うことは考えていません。
むしろ国全体にかかる制度については、是非、政党経由の政策提言を行って
いただければと思います。
「民間における住宅ローンの支払い猶予に対し市が協力できること」については、金融庁の広報チラシを市のHPで案内することとしました。
【フジノのひとこと解説】
すでにある『1年間の支払い先延ばし制度』を使ってほしい、ということですね。
また、国が行なっている現在の取り組みがあるので、横須賀市からさらに要望はしない、ということでした。
率直なところ、もっと潤沢な税収があれば横須賀市としても取り組みたいけれど財源が無い以上とても難しい、という印象でした。
要望3.苦学生や失業者を市が緊急雇用する必要性
議会からの要望
苦学生や仕事を失った人のための緊急雇用対策として、アルバイトや会計年度職員等の雇用を市の関連事業で行っていただきたい。
横須賀市からの回答
現在、市として夏季ごみ収集業務や国勢調査員の募集を行っているところですが、新型コロナウィルスに関わる緊急対策による新たな業務や既存の業務において、さらに従事できる業務があるかどうかを検討してまいります。
【フジノのひとこと解説】
他都市でも行なわれている市区町村による緊急雇用。
アルバイトが無くなってしまった学生や派遣切りにあった方々は収入が激減したりゼロになってとても苦しい状況にあります。
横須賀市として新たに募集できる業務があるかを検討するとの回答でした。
これまで横須賀市はすでにあらゆる事業を外部委託化してきた実績があります。その為、仕事として出せる業務はなかなか見つからないでしょう。
けれどもさらに知恵を絞って新たな雇用を生み出せるのか、ぜひ前向きに検討してほしいです。
要望4.次亜塩素酸水の危険な部分の徹底した周知啓発の必要性
議会からの要望
次亜塩素酸水のチラシについて、類似品との見分け方や保管方法等の使用にあたっての注意点等をチラシに分かりやすく工夫をしていただきたい。
また、外国人に向けたチラシも検討していただきたい。
横須賀市からの回答
配布しているチラシについては、次亜塩素酸水を使用する場合の注意点として、保管方法など特に重要な項目を誰にも分かりやすいように記載し周知しています。
類似品との違いは、チラシには記載していませんが、配布場所には表示しています。
また、日本語以外では、英語表記の案内をホームページに掲載し、チラシも用意しています。
今後、他の言語でのチラシ作成の要望があれば対応します。
【フジノのひとこと解説】
「次亜塩素酸水を配布するのは良いけれど、デメリットをきちんと分かるように記してほしい」
「ご高齢の方にも(それこそ認知症の方にも)安全に使えるようにしてほしい」
という市民の方々からのたくさんの声はフジノも毎日のように受けています。
市側の回答は、実際に配布を担当している職員からヒアリングした結果とのことです。
残念ながら、市民のみなさまの心配の声と横須賀市側の認識にはややすれ違いがあるように感じる回答でした。
要望5.飲食店以外の市内事業者も支援する必要性
議会からの要望
市内事業者を応援する民間事業者の取り組みに対して、既存のクラウドファンディングサイトと連携するなど、適切な協力・支援を行っていただきたい。
市からの回答
横須賀市と商工会議所等で既に始めている飲食店を応援する仕組みを活用して、飲食店以外の業種も対象とした取り組みを開始できるよう検討を進めています。
【フジノのひとこと解説】
議会側からの要望に横須賀市側も前向きな回答でした。
ただ、フジノは政策効果にやや懐疑的です。
個人的に飲食店の経営者の友人が多いフジノとしては、クラウドファンディングの仕組みに乗り気では無い声をいくつか聴いています。
つまり、借金に過ぎない、という声です。
クラウドファンディングによって今日明日の資金繰りはできたとしても、それは将来必ず商品やサービスとして返さねばならないもので、利益の先食いに過ぎない、という声を聴いています。
果たしてこうした取り組みを飲食店以外にも拡げていくことが本当に長期的に市内事業者を守ることになるのか、政策の効果を検証しなければならない、とフジノは考えています。
要望6.あらゆる手続きを簡略化する必要性
議会からの要望
各種補助金助成金等の手続きを簡略化し、スピード感のある対応をしていただきたい。
また、特別定額給付金をはじめとした給付のスケジュールを明確にしていただきたい。
市からの回答
経済部所管の中小企業等家賃支援補助金については、来庁の必要のない郵送申請を原則とし、申請から請求までを一括で提出する手法としました。
受付開始当初に申請が集中したため、支払いまで10日から14日程度かかっていましたが、徐々に早く行えるようになってきました。
市民部所管の特別定額給付金については、申請書を全世帯へ5月末に一斉に発送する予定としておりましたが、なるべく早くお届けしたいとの思いから、準備ができたものを5月22日から順次発送し、5月中に全てを発送するスケジュールに変更いたしました。
給付金の振り込みにつきましても、できる限り早く行えるよう努めてまいります。
補助金助成金等の手続きについては、申請者と職員の負担軽減やスピード感を考慮してまいります。
【フジノのひとこと解説】
市民のみなさまの関心がとても強い、生活を守る為の10万円の特別定額給付金。
ついにスケジュールが明らかになりました。
これは本当に国の制度設計が悪いです。
全国の全ての地方自治体が苦しめられています。
けれども、そんな国の制度設計の悪さは市民のみなさまには見えません。
フジノも毎日のように
「特別定額給付金の申請書がまだ送られてこない」
「いつから給付金をもらえるのでしょうか?」
と問われてきました。
国の取り組みがひどくても、地方自治体が必死に取り組みを進めてスピードを上げていくしかありません。
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1項目ずつ、フジノのひとこと解説を加えました。
長文の記事になってしまいました。
残り30項目も引き続きご報告していきたいと思います。