コロナ禍で延期されていた介護保険運営協議会が開かれました
横須賀市の介護保険の運営について議論して決めていく大切な場が『介護保険運営協議会』です。
定期的に開催しなければならないのですが、2020年度はコロナ禍の為に第1回の開催が7月下旬の今日まで延期されていました。
市役所の正庁というかなり広いスペースを使って、感染対策に注意しながらのリアルでの開催となりました。
横須賀市の高齢化率は31.71%へ上昇
毎回フジノは介護保険運営協議会を傍聴しています。
協議会ではまずはじめに高齢者保健医療福祉に関わる様々な最新データが報告されます。
最新の高齢化率(2020年4月1日現在)は
となりました。
(計算方法)
横須賀市の65才以上人口:12万6366人÷横須賀市の総人口39万8058人=31.71%
高齢化率とは
高齢化率とは何かというと、人口にしめる65才以上の割合のことです。
もう少し具体的なイメージを持ってほしくて、こちらのブログを書きました。
65才以上の方が31.71%いらっしゃる、ということは
横須賀市民の3人に1人が65才以上である
ということです。
道路を歩いている時や駅のホームに立っている時などに周りを見てみて下さい。
上のイラストのように、3人に1人以上が65才以上の方々がいらっしゃる、というのが今の横須賀市です。
これからの横須賀市の高齢化率
将来の高齢化率は次のように推計されています。
- 団塊の世代が75才以上となる2025年:32.7%
- 団塊ジュニア世代が65才以上となる2040年:39.2%
我が国の高齢者人口がピークを迎えるのが2040年で、その後は減少へと転じます。
介護保険にまつわるデータ
65才以上の方が3割を超えている横須賀市ですが、要支援・要介護の方はこのようになっています。
区分 | 人数 | 市町村事業対象者 | 332人 |
---|---|
要支援1 | 2424人 |
要支援2 | 2464人 |
要介護1 | 6301人 |
要介護2 | 4082人 |
要介護3 | 3035人 |
要介護4 | 2887人 |
要介護5 | 1793人 |
合計 | 2万3318人 |
横須賀市の65才以上は12万6366人ですが、介護認定を受けている方は2万3318人なのです(18.5%)。
さらに介護認定を受けている方の中で、実際に市町村事業や介護予防・介護サービスを受けている方は81.2%(約1万9000人)で、全員が介護サービスを利用している訳では無いのです。
高齢になることと介護が必要になることは全く別のことで、元気で長生きすることができる世の中にしていくことが政治の大切な仕事です。
施設を利用している方々のデータ
せっかくなので、施設サービスを受けている方々のデータも知ってほしいです。
- 特別養護老人ホームの利用者:2142人
- 老健(介護老人保健施設)の利用者:1069人
- 介護療養型医療施設(本市には無く、他都市の施設です)の利用者:20人
- 介護医療院(本市には無く、他都市の施設です)の利用者:4人
「特別養護老人ホームを増やすべきだ」
というご意見をときどきお聞きします。
でも、できれば横須賀市の実態をぜひ知っていただけたらと思います。
2018年にフジノが委員会質疑をした時には、入所が必要な方は1年以内に入所できると待機期間について言われていました。
2019年に他の議員が質問をした時には、上地市長は待機期間は1~2ヶ月に短縮されたと答弁しています。
このような現状から、現在の第7期介護保険事業計画でも特別養護老人ホームの新設は「無し」としました。
ちなみに、横須賀市は特別養護老人ホームへの入所に関する指針を定めています(こちらです)。
こうした現状もぜひ知っていただけたらと願っています。
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介護保険運営協議会で扱われた議題はたくさんありますので、次の記事でも取り上げたいと思います。