第8期介護保険事業計画づくりの2回目の議論が行なわれました
第6回横須賀市社会福祉審議会・高齢福祉専門分科会が開かれました。
7月16日に続いて、第8期介護保険事業計画づくりの為の議論が行われました。
行方不明となった認知症高齢者の捜索にSNSを活用する新たな取り組みが提案されました
事務局案の中で、今日フジノが最も注目したのはこちらです。
現在の、認知症のある方が行方不明になった時の捜索ネットワーク『横須賀にこっとSOSネットワーク』に新たな取り組みを追加する新たな提案です。
(この取り組みの対象にはもちろん若年性認知症の方も含まれています)
行方不明になってしまう認知症のある人が増えています
行方不明になってしまう認知症のある人の数が過去最悪で増えていることを前回のブログ記事に記しました。
- 全国:1万7479人(※)
- 神奈川県:1693人
このうち昨年中に発見できなかった方(行方不明のまま):245人
※警察庁の集計がスタートしてから過去最多(ワースト)
フジノが初めてこの問題をとりあげた2006年6月議会では、全国で行方不明になってしまう認知症のある人は全国で900人(2004年現在、警察庁)でした。
900人でも多いと危機感を抱いていたのに、毎年増え続けてしまいました。
2040年までご高齢の方々の数は増加し続けていきます。今後もさらに行方不明対策の必要性が高くなっていきます。
現在の行方不明対策「横須賀にこっとSOSネットワーク」
行方不明になってしまう認知症のある人の為に、横須賀市には『徘徊高齢者SOSネットワーク』という早期発見の為の協力組織が設置されていました。
これを2015年9月1日から『横須賀にこっとSOSネットワーク』に改めて、役割と取り組みを強化しました。
ご家族から神奈川県警と横須賀市に行方不明の連絡があると、協力機関に協力を依頼します。
- 神奈川県警
- 横須賀市
- 協力機関
行政センター
地域包括支援センター12ヶ所
横須賀市居宅介護支援事業所連絡協議会
横須賀市通所事業所連絡協議会
このネットワークは、2006年6月議会でのフジノの提案が実現したものなのですが・・・残念ながら提案した姿とはだいぶ違うものになっています。
例えば、横須賀市ホームページにもわざわざ書かれているとおりで
みんなで探して回る訳ではありません。
横須賀市は防災無線を使って市民のみなさまに協力をお願いもしません(過去この提案は何人もの市議が行なってきましたが横須賀市は拒否しています)。
こうした現状を受けて、さらなる対策が必要だと訴えてきました。
特に、肉体的に健康な認知症のある方は他市どころか他県まで移動することもしばしばです。
その為、SNSやICT技術を活用した対策を新たに活用すべきだとフジノも他の議員も提案してきました。
その結果、今回の事務局案には上の図とともに下の文章が記されました。
(略)
さらに、SNSを活用して認知症オレンジパートナーなどと情報共有することで、いち早く行方不明者を発見する仕組みを構築していきます。
認知症オレンジパートナーとは横須賀市の研修を終えた市民ボランティアの方々のことです。
2007年に研修がスタートして、今では毎年約2000名もの方が研修を受けてくれています。
この方々にSNSを通じて情報共有する、というのが事務局による新たな提案です。
すでに現在ではご家族自らSNSで発信して、行方不明となった認知症のある方の情報を発信しています。
遅すぎるとのご批判もあるかもしれませんが、横須賀市として積極的にSNSで協力を呼びかけることをフジノは評価したいと思います。
今日の時点では事務局は詳細をつめきれていないとのことで、具体的な制度設計については次回以降に議論することとなりました。
健康づくり・地域の支え合い・認知症が議論されました
今回の審査部分はこちらです。
第5章1 地域における支え合いの強化
(1)介護予防事業の充実
第5章4 認知症施策の推進
実際の議論に使われた配布資料はこちらです。
前回のブログ記事でも
「今つくっているこの計画に載らなければ、今後新たに予算化されることはとても難しくなる。だからどうしてもリアルな体験をしているあなたにどんどんご意見を寄せてほしい」
と記しました。生きた計画にしなければ、無意味です。
今日のブログでも全く同じお願いをします。
単なる今まで計画の継続ではダメなのです。
当事者・ケアラーとしていろいろな想いを本当に体験しているあなたの生のご意見が必要です。
「こういう取り組みがあれば、こうした新たな取り組みがあれば、高齢の方々や介護している家族の暮らしの質が改善されるのに!」
という声をあげて下さい。
ぜひ配布資料をご覧になって、あなたのご意見をお寄せ下さいね。