(前の記事から続いています)
市長へ行なう一般質問の発言通告書を紹介します(その2)
前回の記事に続いて、けさ提出した発言通告書の内容を紹介していきます。
2番目の質問は、フジノのライフワークである自殺対策です。
コロナ禍の今こそ自殺対策を強化する必要性について
けさ提出した質問のタイトルと要旨は下の通りです。
(1)コロナ禍によって今後自殺が急増するという強い危機感を市長は共有していただけるか。また、自殺対策を強化する必要性があるとお考えか。
(2)市民の自殺リスクが高まっていると言われる非常事態の今こそ、本市が取るべき自殺対策を徹底的に議論するために改めて自殺対策推進協議会を招集すべきではないか。
(3)もともとハイリスクな時期であるために設定された9月の自殺予防週間、3月の自殺対策強化月間について、感染症パンデミック下で今後どのように取り組んでいくのか。
(4)これまで経験したことのない強く長引く鬱気分や不安を感じたならば、我慢せずに身近な信頼できる人や保健所やメンタルクリニックなど精神保健の専門家に相談してほしい、というメッセージを本市はホームページやSNS、町内会・自治会の掲示板や回覧板などあらゆる媒体を通じて繰り返し発信していくべきではないか。
(5)自殺予防の貴重な人材であるゲートキーパー登録をしていただいている皆さんに協力を求めるべきではないか。例えば自殺予防週間をきっかけに、ゲートキーパーの基本である「TALKの原則(Tell、Ask、Listen、Keep safe、言葉に出して心配していることを伝える、「死にたい」という気持ちについて率直に尋ねる、絶望的な気持ちを傾聴する、専門家につなぐ)」を特に意識して周囲の方々と接していただきたい、と改めて呼びかけるべきではないか。
(6)本市が実践してきた様々な取組からオンラインで代替できる取組を洗い出して、できることから速やかに実行すべきではないか。
(3)から(6)は自殺対策に取り組んできた人間ならば誰でも浮かぶような質問だと思います。
ただ、(1)と(2)については注記しなければなりません。
(2)なのですが、横須賀市の自殺対策のエンジン役である『自殺対策推進協議会』が7月30日に予定されていたのにコロナ禍を理由に『書面会議』に変更されてしまいました。
フジノはこの協議会の生みの親として、書面会議ではなくオンライン会議や密を避けた形でのリアルでの開催をすべきだった、と考えています。
他の審議会は開催されているのに、コロナ禍で自殺リスクが高まっている今、この協議会は絶対に開くべきでした。無念でなりません。
保健所のみなさんが通常業務に加えて、交代でコロナ対策にも駆り出されて忙殺されていることを知っている立場でフジノが今回の質問を行なうことは、無慈悲に受け止められるのは承知しています。
それでも事態は深刻な方向に向かっており、今、対策を打たねば自殺による犠牲者が増えていく懸念があります。
現実の危機は高まっています
(1)についても記さねばなりません。
フジノはけさ10時の締切に発言通告書を提出したのですが、その後、厚生労働大臣と厚生労働省から大きな動きがありました。
率直なところ、フジノの質問内容よりも事態は深刻な方向に動いています。
警察庁による8月の自殺犠牲者数のデータが明らかになったのです。
1849人。
これは前年同月比240人以上も増加しています。
8月に自殺犠牲者数が前年を上回ったのは3年ぶりのことで、新型コロナウイルス感染症パンデミックによる影響が関係している可能性があります。
厚生労働省では改めてこのデータを詳細に分析することを発表しました。
厚生労働大臣からも緊急メッセージが出されました。
フジノは過去の災害のように、1年後・2年後と急増していくのではないかと予測していました。質問もその予測に基づいて作りました。
しかしすでに先月、7月の自殺犠牲者数が増加した際に、一部の研究者の方々は「早くもコロナ禍の影響が出たのではないか」と問題提起をしておられました。
過去2年(2018・2019年)と比べて低下していた2020年2~6月の自殺犠牲者数は、7月に急増して過去2年と同水準になってしまったのです。
さらに8月も急増したという事実をみるにつけてもフジノの予測が甘く、その研究者の方々の問題提起こそ正しい可能性が強まりました。
提出してしまった質問内容を今からは変更することができません。
そこで、市長への1回目の質問ではこのまま原稿を読み上げて、答弁を受けた後の再質問で最新の情報を取り入れた内容で質問を行なっていきます。
改めて危機感を強くもって取り組みを進めていきたいです。