第7次補正予算が成立。3つの新たな取り組みがスタートします
先日おしらせしたとおり、上地市長から第7次補正予算案が追加提出されました。
市議会は、議案の内容の緊急性から即日会議を開いて議論し、採決しました。結果は『賛成多数』で可決となりました。
補正予算が成立したことで、3つの新たな取り組みがスタートすることになります。
可決された第7次補正予算のなかみ
- 65才以上の方々と60~64才の重度の障がいのある方々を対象に、インフルエンザ予防接種を無料化します
→窓口負担ゼロになります - 保育園で新型コロナウイルス感染症対策として毎日行なわれている消毒・清掃などの衛生管理業務が保育士のみなさんの過重労働につながっていることから、新たに衛生管理業務を担当する支援員を雇用した場合などに人件費を補助します
→1か月あたり約10万円 - 新型コロナウイルスに感染して入院・宿泊施設での療養が必要な方で、ペット(犬・猫)の預け先がどうしても見つからずお困りの方の為に、横須賀市動物愛護センターで緊急預かりを実施します
→動物愛護センターを改修します
この記事では3番目の取り組みについて詳しくお伝えします。
コロナに感染しても、家族としてのペットの預け先がどうしても見つからない。心配で入院・療養できない。。。
本日9月29日現在、横須賀市の新型コロナウイルスに感染した方は265人にのぼります(232人がすでに退院・退所しています)。
その中には、犬や猫と暮らしている方々もたくさんいらっしゃいます。
動物たちも大切な家族です。
突然に離れて暮らさねばならなくなった時、動物が好きで信頼できる家族や知人友人が居てペットを預かってくれれば良いのですが。。。
体の不調に加えて感染のショックで動揺している中、そう簡単にうまく見つかりません。
民間のペットホテルや動物病院に有料で預かってもらえれば良いのですが、拒まれることもあると聞いています。
飼い主が感染した場合にペットにも感染しているケースがあるのですが、動物→動物は感染してしまうので、ペットホテル内で感染が拡がることを恐れて拒否されてしまうのだそうです。
こうした事態を受けて、民間の大手ペット保険会社が飼い主がコロナに感染した場合に預かってくれるサービスをスタートしたというニュースがありました。
横須賀市だけでなく、全国どこのまちでも同じ問題に悩まされています。
例えば、猫と暮らすひとり暮らしのご高齢の方が、コロナに感染した時。
猫を預かってくれる人が周囲に全くおらず、また民間のペットホテルに預け続ける金銭的な余裕もない。
こうした事態はしばしば起こっています。
保健所も手を尽くして預かり先を探すものの、そもそも本来の業務がある中で、本当に苦労を重ねてようやく預かり先を探しだした、というお話を聞いたこともあります。
安心して治療に専念できる為にも、新たな対策が求められています。
そこで上地市長は動きました。
安心して治療に専念していただく為に、解決策として「動物愛護センターでペットの緊急預かり」を始めます
この問題を解決する為に今回新たに提案されたのが、
『新型コロナウイルス感染症に感染した方のペット(犬・猫)の緊急預かりを新たに動物愛護センターで行なうこと』
でした。
横須賀市には、浦郷町に動物愛護センターがあります。
ここで、緊急預かりをするので治療に専念してもらいたい、というのが横須賀市の解決策です。
家族としてのペットと暮らしているみなさまに、これで安心して治療にのぞんでいただけたら、と願っています。
ペット(犬・猫)の緊急預かりの対象になる方は?
ただ、全員のペットを預かる訳ではありませんので、その点だけはご理解ください。
そもそもの問題意識から、緊急預かりの対象になるのは
- どうしてもペット(犬・猫)の預け先が見つからなかった方のみ
に限定させていただきます。
基本的には、これまで通りにまずは家族や親戚や知人をはじめ預けられる方を探していただく、または民間ペットホテルや動物病院に預けられないか探していただきます。
それでもなおどうしても預け先が見つからない、ムリだ、という場合にのみ、緊急預かりの対象となります。
誰でも預けられる、という取り組みではありませんので、どうかご理解ください。よろしくお願いします。
また、
- 緊急預かりは「無料」
なのですが、
- エサはふだん食べているものが良いので「持ち込み」をお願いします
- 猫の場合、「トイレ用の砂」なども「持ち込み」をお願いします
- 犬・猫以外の動物は対応が困難です(要相談)
となりますので、どうかご理解ください。
センターを改修せねばならない為、スタートは早くても初冬の見込み
予算は、198万円です。
もともとそんなに広くない施設なのですが、現在は処置室として使っている部屋を改修します。
スペースには決して余裕がありませんので、預かることができる頭数も限られます。
処置室を改修しても緊急預かりができるのは
- 大型犬の場合、2匹
- 猫や小型犬の場合、6匹
となります。
198万円の使いみちもお知らせします。
動物愛護センターは夜間は無人になります。現在の処置室には空調がありませんので、凍えてしまわないように新たに空調を設置します。
他の収容動物からは隔離する形になりますので、ここだけで様々なことが完結できるように給湯設備も新設します。
また、新型コロナウイルスは「動物→動物」の感染事例が報告されていますので、センター内の他の動物たちに感染させてしまうリスクがあることからパーテーションも設置します。
みなさまの助けあいがこれからも必要です。どうか力を貸して下さい
緊急預かりをスタートできるのはこの改修工事が終わってからなので、早くても1~2ヶ月を要する見込みです。冬には開始できるのではないかと思います。
それまでの間は、やはり今の問題は続くことになります。
そして緊急預かりがスタートしたとしても、夜間は無人になってしまう動物愛護センターにペットを預けるよりも、人の温かみに常に触れられる環境の方が動物福祉の観点からは望ましいとフジノは考えています。
そこでみなさまにお願いがあります。
どうか市民のみなさま、あなたのまわりで「感染してしまった。ペットをどうか預かってほしい」という助けを求める声があれば、応えていただけませんか。
実際、フジノのまわりには濃厚接触者の方のペットを預かってくれている方々がいらっしゃいます。本当にありがたいです。
コロナ禍こそ、助けあいが必要だと思います。
どうかみなさま、力を貸して下さい。
重ねて、よろしくお願いいたします。
翌日の神奈川新聞が報じてくれました
翌9月30日の神奈川新聞が報じてくれてウェブにも掲載してくれたので、ヤフーニュースにも掲載されました。
横須賀市の取り組みが広く知られてほしいです。そして、全国の自治体にも広まってほしいです。