今日11月25日から「犯罪被害者週間」です
本日11月25日から12月1日まで『犯罪被害者週間』です。
日付の由来は、長年待ち望まれていた『犯罪被害者等基本法』が成立した12月1日を最終日とする1週間、となっています。
政府が2005年12月に閣議決定した『犯罪被害者等基本計画』の中で、位置づけられました。
他の様々な週間と同じく、この期間中は全国で集中的に啓発の取り組みが行なわれることになります。
ある日突然あなたも犯罪の被害に遭ってしまい、犯罪被害者になる可能性があります。
誰でもがその可能性があるのです。
そして、被害そのもので心身に苦しみを負うだけでなく、心無い人々やメディアやSNSなどによって2次被害に追い込まれてしまうのが現代社会です。
どうかこの1週間だけは、そして支援を必要とする人々の存在と、支援の取り組みが熱心に行なわれていることを知っていただけたらと心から願っています。
被害者支援の最前線・かながわ犯罪被害者サポートステーションを見学しました
この数ヶ月、フジノたち横須賀市議会のメンバーは『犯罪被害者等基本条例』案をつくる作業をすすめています。
その為、特別な想いをもって今年の『犯罪被害者週間』を迎えました。
初日の今日フジノは改めて『かながわ犯罪被害者サポートステーション』を訪れることにしました。
全国的に見ても、神奈川県は被害者支援にかなり力を入れています。総合的な支援条例を定めたのも全国で最初(2009年4月)でした。
この条例で設置された被害者支援活動の最前線にあたるのが、ここ『かながわ犯罪被害者サポートステーション』です。
1つの空間に、神奈川県の担当課(くらし安全防災局くらし安全部犯罪被害者支援担当)、神奈川県警(警務部警務課被害者対策室)、そして民間団体である神奈川被害者支援センターの3つの団体が机を並べています。
官民の3者が一体となった活動は全国で唯一ではないかと思います。
フジノはサポートステーションが設立される前から、犯罪被害に遭った市民の方のご相談があるとNPO法人神奈川被害者支援センターにサポートをしていただいてきました。
NPOのみなさまには、被害直後のショック状態の時期から裁判が終わって加害者が刑務所に入るまでのとても長期間にわたって助けていただきました。
さらに神奈川県の当時の担当課長や、被害者支援にあたる県警の方々にもそれぞれにお世話になりました。
当時3者はそれぞれ別々の組織だったのですが、2009年からはサポートステーション内の同じ部屋に3者が常に居て下さるのです。例えば、1ヶ所に電話すれば3者が共有して下さる。そして、一体となって支援して下さる。
これは被害に遭ってつらい想いをしている方々にとっては本当に助かるシステムなのです。
被害に遭わない社会であれば理想ではあるのですが、残念ながら全ての犯罪が存在しない世の中の実現は難しい。
だからこそ、誰もがいつ被害に遭うか分からないこの世の中に、支援体制がしっかりと確立されていることが必要なのです。
そして、神奈川県は全国の中でもあらゆる点で取り組みが進んでいます。
NPOが主催する『犯罪被害者等支援ボランティア養成講座』にフジノは通っていましたので、過去にもこのサポートステーションを訪れたことがあります。
けれども今日は、日頃はなかなか立ち入ることができないカウンセリングルームや電話相談員の方が実際に電話を受ける相談室などまで初めて見学させていただきました(安全確保の為に一般の方は決して入れない動線になっています)。
コロナ禍であっても犯罪が消える訳ではないので感染防護対策をしっかり取りながらも、被害者の方が少しでも相談しやすい環境にしようと工夫しておられる様子がとても伝わってきました。
サポートステーションのみなさまには、お忙しい中お時間を割いていただき感謝しております。ありがとうございました。
横須賀市議会での犯罪被害者等基本条例策定検討協議会の場にも、所長・担当課長を外部委員としてお招きして、日頃の活動をお話していただきました。重ねてお礼を申し上げます。
フジノにとって犯罪被害に遭った方々を総合的に支援する為の条例を作ることは長年の悲願です。
少しでも良い条例を作って、来年の施行後は被害者の方々をサポートステーションのみなさまと連携しながら支援していけるように、必ず全力を尽くします。
犯罪被害者週間の取り組み、ぜひ足を止めて下さい
今年はコロナ禍のせいで『犯罪被害者週間』の取り組みは、かながわ県民センターのわずかなスペースにパネル展示と啓発リーフレットを置くだけとなってしまいました。
けれどもふだんは毎年、横浜駅東口の高島屋前でたくさんの関係者のみなさんと一緒に街頭キャンペーンを行なっています。
フジノも毎年必ず足を運んできました。
コロナ禍が収束して、いつの日か、もしもあなたがそうした啓発活動に出会ったら、その時はどうか足を止めていただけませんか?
心の底からぜひお願いします。