婦人防火クラブの名称変更について、その後の経過を質問しました
昨年の委員会質疑の場でフジノは、
婦人防火クラブという名称が果たして現代にふさわしいのか、名称変更についてメンバーのみなさまに議論をしていただきたい
と消防局をつうじて提案をしました。
本音を言えば、フジノはふさわしくないと考えています。
けれども40年を超える歴史と伝統を持つクラブです。ただ看板をつけかえるように消防局が押し付けるのでは意味がありません。
何よりも、毎日忙しい生活の中であえてメンバーとして活動をして下さっているみなさまに、議論をしていただくプロセスそのものが大切だとフジノは考えています。
そこで、昨年の質問から現在までの議論の経過を確認すべく質問をしました。
以下に質疑応答を掲載します。
フジノの質問
ジェンダー平等の時代の名称の在り方について伺いたいと思います。
具体的には『婦人防火クラブ』という名称についてです。
これは昨年度、果たしてこの名称が現代にふさわしいか、また、募集に当たっても、婦人という名称によって、婚姻をしていない方が加盟できないという誤解を受けないか、そういった観点から、名称の在り方を検討してほしいと伺いました。
その後、検討などはなされたのか、また2022年度検討される予定はあるのか、お聞かせください。
予防課長の答弁
ジェンダーという観点からの御質問でございますが、遡りますと、平成3年4月に内閣府男女共同参画局長の通知により、「婦人」については、法令用語、固有名詞、慣用になって固有名詞に準ずるものを除き、「女性」を使用してくださいというような通知も出ております。
婦人という概念がどうしても、成人ということでみなされていた過去の現状もございます。
実は12月1日に横須賀市の婦人防火クラブ運営協議会意見交換会を実施させていただきました。
各クラブから数名参加いただきまして、いろいろなグループごとに意見交換をしていただきました。
事前にアンケートで、「婦人防火クラブの婦人という言葉をどう捉えていますか」というようなことで、実際活動されている方の名称等が御本人たちはやはり重要だと思いますので、そういう意味でお聞きしました。
結果といたしましては、いろいろ賛否両論というか、まず変えるということに賛成の方は、やはり「婦人という言葉は古いのではないか」とか「女性のほうが年齢も関係なく感じる」というような御意見をいただいております。
また、反対意見といたしまして、このままがいいという意見は、やはり「現在の名称に愛着がある」ということで、ブルゾンとか、いろいろなそういう活動備品にも婦防という表記もありまして、結構、自治会・町内会でも定着しているという声を聞きます。
あとは、ほかの意見といたしましては、男女をまとめて家庭から火を出さないという原則を捉えまして、防火防災クラブとか、家庭クラブとか、そんな御意見もありました。
いずれにしましても、今後そういう婦人防火クラブのクラブ員の意見を聞きながら、次年度以降、変更するのかどうかも含めて、全国的にもお名前を変えている地域もございますので、そういう地域の実例を考えながら、また検討していきたいと思っております。
フジノの質問
本当に丁寧な取組をしていただいて、大変感謝しております。
名前をただ変えるだけだと、看板の架け替えになってしまって、人々の心持ちが変わらないので、今回のように、実際に活動してくださっている方にアンケートしていただいたり、意見交換をしていただいたという、そのプロセスそのものがすごく大切なことで、それこそ、ただ看板を架け替えるということよりもすごく大きな意味があったのではないかなと思います。
次年度も引き続き議論を進めていっていただけるということですので、ぜひそれを進めていただきたいと思います。
来年2023年にはきっと動きがあるのだろうな、という消防局の答弁を受けました。
もちろん『婦人防火クラブ』という存在は、ジェンダー平等の観点からすれば氷山の一角に過ぎません。
時代にそぐわないのは、フジノが指摘するまでもありません。
でも、ただ非難したり批判するのは無意味です。
それでは人々の意識そのものが変わらないからです。
だから横須賀市のあらゆる団体の名前を上からただ看板をつけかえるようにしてしまうのは全く意味がありません。
市民のみなさまお一人お一人に考えていただくことがフジノは最も大切なことだと考えています。
そして議論していただいた末にみんなで出した結論がとても大切だと考えています。