初めて「条例の検証」を行なうことが決定しました
今日の民生常任委員会では、とても大切なことが決まりました。
政策検討会議では
議会全体で作った条例を作りっぱなしではなく、実際に有効だったのかどうか検証をすべきだ
という議論が数年前から行なわれてきました。
政策立案においても『PDCAサイクル』を回すことが不可欠ですが、これまで横須賀市議会では『PD』まで実施できていたものの、『CA』の部分が全くできていませんでした。
そこで、過去に作った条例の本格的な検証を民生常任委員会が初めて行なうことが今日決定しました!
政策検討会議から正式に民生常任委員会へ『条例の検証』をしてほしいと依頼がありました。
これに対して、民生常任委員会としては全会一致で「検証を行なう」ことに賛成しました。
検証する条例は『ごみ屋敷対策条例』です。
行政から報告を受け、質疑を行ない、議員同士で議論をして、条例改正の必要があるかについてまで結論を出します。
検証の為の民生常任委員会は来月6月14日に開きます。
ごみ屋敷対策に新たに「ためこみ症」の視点を導入するよう提案します
出席を求める部局とその理由を述べる機会がありました。
そこでフジノは、ためこみをしてしまう方のメンタルヘルスをサポートして頂いている健康部保健所保健予防課の出席を提案しました。
理由は、次の通りです。
「この条例で解決に至った件数は多いものの、ただし解決できたのは身体的・経済的理由がメインの方々だとの分析が成されている。
現在の条例に基づく対応だけでは解決が困難なケースがある。
今後はいわゆる『ためこみ症』と思われる症状の方について精神保健医療福祉的なアプローチが必要だ。
この『ためこみ症』への対応が現在の条例ではできないのか。
根本的な解決の為に必要な新たな支援とはどういうものなのか。
こうした点を担当課に伺い、議論していきたい」
提案は認められ、検証の為の委員会には健康部保健所保健予防課も出席することとなりました。
フジノは、現在の条例では限界があると考えています。
確かに一部の方は解決につながっています。
けれども、行政代執行などでごみを処分しても、1年も経たずにごみが元のように堆積してしまうケースもたくさんあります。
フジノはそうしたケースの中には『ためこみ症』という精神疾患のある方がいらっしゃると考えています。
福祉的な支援をうたった条例ではありますが、医療的な支援については明記していません。
したがって、堆積者(ごみをためてしまう方)が『ためこみ症』か否かのチェックもしませんし、医療につながるサポートもしません。
これはとても不幸なことです。
- 行政は市税を使ってごみの処分を行なう。
- その結果『ためこみ症』である方には、無理やりごみを処分してダメージを与えてしまう。
- しかし、その後またすぐにためこみ(=ホーディングと言います)を再開する。
- 近隣住民は行政によるごみ処分に期待するも、一時的な解決にとどまり、その後も悪臭や不衛生に悩まされる。
こうした状況を打破する為にも、条例を改正して『ためこみ症』に対するアプローチを可能にすべきだというのがフジノの考えです。
次回の委員会での検証作業では、こうした提案をしっかり行なっていきたいと思います。