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ファミリーシップ制度を早期に実現すべき
3つの目の質問は、性的な多様性の保障についてです。
3.これまでの方針を転換して、来年度は本市単独でのファミリーシップ制度導入を目指す必要性について
フジノは全国に広がったパートナーシップ制度を提唱した3人のひとりなのです。
地域もバラバラの3人がお互いに相談すること無く同時期に提唱して、そして今に至っているんですね。
ふたりの関係を規定したものがパートナーシップ制度なのですが、数年前から新たにふたりと暮らすこどもたちについても公的に保障したいという動きが始まっています。
それがファミリーシップ制度です。
横須賀市の場合、あえて制度化をするまでもなく、ファミリーシップ制度が保障しているものはすでに仕組みとして実現していることがほとんどです。
例えば、パートナーシップ制度を利用している方が入院した場合、一緒に暮らしているおこさんは、もちろんお見舞いをすることができます。「家族じゃない」といってお見舞いを拒否するようなことは横須賀市ではありえません。
それでもフジノがあえてファミリーシップ制度として『制度』にしようとしている理由は、いざという時に、理解のない・知らない人々によって、機会を奪われてしまうことが無いようにする為です。
さっきの入院の例ですが、横須賀市立の2病院ではすでに医療関係者への研修も繰り返し行なっており、知らない人はほぼ居ないと考えています。けれども、全員では無い可能性があります。
交通事故に遭って危篤状態で運ばれてきた方に急いで会いにきたおこさんが、横須賀市の多様な家族を保障するという取り組みを知らずに
「あなたは家族じゃないからお見舞いができない」
などと言って拒否するようなことがあれば、最悪の場合、看取りに立ち会えない可能性があります。
けれども例えばファミリーシップ制度が実現して、持ち歩けるカードに市長の印と「横須賀市として公的に家族として証明します」と記してあれば、さすがにそれを見せられてなお拒否をするような職員は居ないと思います。
この取り組みは、ちょうど2年前に提案しました。
担当課である人権・男女共同参画課(現在の人権・ダイバーシティ推進課)は、先進市にヒアリングをしてくれました。
その時、先進市から「パートナーシップ制度の連携を自治体間で実施しているならば、その全ての自治体が同時にファミリーシップ制度を導入した方がスムーズですよ」とアドバイスを受けました。
それから横須賀市は連携をしている三浦半島の他の自治体にもファミリーシップ制度の実現を働きかけてきたのです。
フジノはその方針を支持しました。
けれどもそれから2年間、他のまちは動こうとしませんでした。
もう待つ必要はありません。横須賀市が単独でまずファミリーシップ制度を導入すべきです。
パートナーシップ制度の時も横須賀市が牽引役となって県内全域に制度が広がっていったのですから、今回も横須賀市がリーダーとして先に進んでいけば良いのです。
本来であれば、同性婚を国として導入すれば良いだけなのですが、残念です。
けれども国がダメでも、横須賀市としてできることを全てやっていきたいです。
(次の記事に続きます)