流産や死産を経験した女性等へのきめ細かな心理社会的支援について/任期最後の市長への質問(その3)

(この記事は1つ前の記事から続いています)

流産や死産を経験した女性等へのきめ細かな心理社会的支援について

4つ目の質問は、これもフジノが長年にわたって取り組んできたペリネイタル・ロス(流産や死産や新生児死など周産期の喪失にかかわる悲嘆のことです)がテーマです。

フジノは、横須賀市がペリネイタル・ロスのグリーフケアに取り組むように全力を尽くしてきました。

その結果、今では臨床心理士による『エンジェルサポート事業』や国内初の『ベイビー・ロス・アウェアネス・ウィーク』の取り組み等が全国から評価されるようになりました。

けれどもまだ不十分な事柄があります。

担当課とともに、ひとつずつひとつずつ改善を進めていきます。

4.本市の既存の母子保健施策を、流産や死産を経験した女性等へのきめ細かな心理社会的支援等に関する視点から見直し、さらに取り組みを進める必要性について

(1)本市の各種母子保健施策の対象には流産や死産を経験した女性が含まれており、既に取組が行われていることを明言する必要性について

(2)これまで利用実績がゼロの、流産や死産を経験した女性に対する本市の産後ケア事業を改善する必要性について

ア.各種広報物の記述を早急に改める必要性について

イ.医療機関等に対して、流産や死産の場合にも産後ケア事業が利用可能であることを周知するとともに、当事者への案内を依頼する必要性について

(3)これまで利用実績が極めて少ない、流産や死産を経験した女性に対する本市の産婦健康診査事業を改善する必要性について

ア.各種広報物や妊産婦健康診査補助券等の記述を早急に改める必要性について

イ.医療機関等に対して、流産や死産の場合にも産婦健康診査が利用可能であることを周知するとともに、当事者への案内を依頼する必要性について

(4)流産や死産を経験した女性等が利用できる制度や取り組みを一覧できるように、本市の各種広報物に独立したコーナーやページを設ける必要性について

(5)死産届受理の担当課と各種母子保健の担当課が死産情報を共有できるよう検討する必要性について

(6)感情表出や他者に相談ができない父親のペリネイタル・ロスへのグリーフケアに積極的に取り組む必要性について

ア.各種広報物において、父親も支援が必要な存在であることを明記する必要性について

イ.本市から父親に対してアプローチする手段を検討する必要性について

(7)当事者が安心して語り合える集いを本市が主催して定期的に開催する必要性について

流産や死産を経験した女性等へのきめ細かな心理社会的支援について取り組むように、厚生労働省が全国の自治体に向けて出した通知があります。

残念ながらこの通知の存在がほとんど知られていません。

横須賀市はすでにこの通知に基づいた取り組みをスタートしているのですが、そうした取り組みを利用して下さる方がほぼゼロに近い状況が続いています。

例えば、産後ケア事業。

流産や死産を経験した方々も母子保健法の妊産婦に含まれている訳ですが、産後の心身ともに疲弊しきって厳しい時期をなんとか乗り越えられるようにする為の『産後ケア』を受けて下さる当事者の方は今までゼロでした。

通常の出産でも心身はひどく疲弊します。中には産後うつで死んでしまう方もいらっしゃるのです。

流産や死産を経験した方々にこそ、産後ケア事業を使ってほしいのです。

助産院で行われている赤ちゃん同伴での産後ケアを訪れるのはおつらいでしょうから、横須賀市ではこちらからご自宅を訪問させていただく『訪問型』を行なっています。

でも今まで利用実績はゼロです。

当事者の方々の置かれている厳しい状況を想うと、フジノは心が砕けそうになります。

この現実を変えるのが政治家の仕事です。

産後ケアだけではなく、産婦健診も、子育て世代包括支援センターも、妊産婦にかかわる取り組みは全て流産や死産を経験した方々がご利用いただけるのです。

それが利用しづらい・利用できない現状を変える為に、今回の質問を行います。

担当部局もフジノと願いは同じです。

きっと良い答弁が返ってきて、来年度は取り組みが前進することを信じています。

任期最後、政治家人生最後の質問かもしれません

今回の予算議会が終わると、フジノの任期が終わります。

つまり、今回の質問が市長に対する任期最後の質問になります。

そしてまだ来期も立候補するか否かをフジノは決めていません。場合によっては、政治家人生最後の質問になるかもしれません。

いつも全身全霊をかけて質問に取り組んできましたが、今回もさらに想いをこめて質問をして、現実を少しでも変えたいと願っています。

任期最後の市長への質問

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