公立保育園こども園以外にも補助が出ます!
横須賀市は、昨年2022年10月から公立保育園こども園8園に『午睡見守りシステム』を導入しました。
それに対してフジノは
「公立だけではダメだ。保育ママや私立保育園こども園をはじめ、赤ちゃんが午睡する全てのこども関係施設に見守りシステムを設置すべきだ」
と訴えてきました。
保育を利用する全てのこどもたちの命を守る為には全ての保育施設に必要な設備が導入されるべきです。
今日の委員会で補正予算案が示されましたが、この訴えが(一部)実現することになりました。
昨年に続く第2弾として、新たな午睡見守りシステム導入補助の対象拡大が発表されました。
国の補助金メニューを活用して、昨年は対象外となった私立保育園こども園をはじめとする施設に補助金を出して『午睡見守りシステム』を購入しやすくします。
新たに対象となった施設はこちらです。
- 私立の保育園、こども園
- 認可外の保育施設
- 児童発達支援
- 放課後等デイサービス
国のメニューでは放課後等デイサービスは補助対象外でした。
けれども事業者にヒアリングした結果、「発達に遅れのあるこどもたちにもぜひ導入したい」という声が多かったので、横須賀市独自で補助をすることに決めました。
ナイスです!
どういう機器を導入するかを決めるのは、各民間事業者に任せられています。
あなたにシステムのイメージを持っていただく為に、昨年に横須賀市の公立保育園こども園が導入した『午睡見守りシステム』をご紹介します。
ベッドに敷くタイプではなくて、ひとりひとりの赤ちゃんやこどもにセンサーを取り付けるタイプです。
うつぶせ寝になったり、体の動きが止まってしまった時に保育士の手元のiPadに音と光で警報が伝えられます。
さらに保護者の方もアプリを見れば、おこさんがどれくらい眠っていたかを見ることもできます。
こうしたアプリが開発される前は、午睡の時間を保護者の方にお知らせする為に、保育士のみなさんが全て連絡帳に記してお伝えしていました。
見守りの為の機器が同時に保育士のみなさんの業務支援もできるようになり、保育に集中できるようになるのはとても良いことですね。
この補正予算案が2月28日に可決されたら、各事業所は早急にシステムを導入していただきたいと思います。
保育ママにも最新のICT機器を導入すべき
昨年の公立保育園こども園への導入時にも訴えたのですが、保育にかかわる全ての施設・事業所に最新の機器を導入すべきだというのがフジノの考えです。
そこで改めて委員会でその点を指摘しました。
委員会での質疑を紹介します。
フジノの質問
ぜひ確認としてお伺いしておきたいことがあります。
ー昨年の公立保育園への導入、そして今回の補正によって、対象となっている事業所についてはシステム導入ができたのだということが確認できました。
一方、保育ママについては先んじて2011年に『ベビーセンス』を導入しています。
導入から10年を超えている中で、最新のこうしたセンサーなどを更新して導入されているんでしょうか。
子育て支援課長の答弁
公立と同じ最新のものを入れているという状況にはありません。
いわゆる保育ママというのはとても小さい、3人~5人程度の保育をしており、目の届く範囲にいますので
公立保育園で入れた『ルックミー』のようなものを入れる必要が無い。
そこまでしなくてもセンサーのもので補助的にして、人が見るというのが基本ですから、その範囲で今、安全に保育ができている、と考えています。
フジノの質問
あえて今回の補正議案に関連して、保育ママについて伺ったのにはやはり理由があります。
昨年の安全安心のための予算にしても、今回の前倒しの予算にしても、やはり2010年9月の保育ママによる保育中に生後4か月の赤ちゃんが亡くなってしまったという事件は切り離せないと思っているんですね。
一昨年の予算議会でも上地市長が遺憾の意を示してくれたり、保育の質を高めていくという約束をしてくれた。
その結果が昨年の予算やこの予算だ、と受け止めています。
保育ママについては確かに小規模ですけれども、でもあえて2011年にはベビーセンスを導入していますよね?
人数の多い少ないでは無くて「こどもの命を守るためには何でもやる」という本市の姿勢の表れだと思うんです。
ベビーセンスを導入してからすでに十数年経っていますので、できれば最新のものを保育ママのところにも導入できるような仕組みをご検討いただけないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
子育て支援課長の答弁
そうですね。現場の方とも相談しながらどういったものがいいのか、安全を守るためにはどういった体制が一番いいのか、というのは検討していきたいと思います。
このやりとりにフジノはショックを受けました。
あの事件から13年が経った訳ですが
「もしかしたら現在の課長はあの事件をリアルタイムで体験していないのかもしれない」
と感じた答弁でした。
あの時、保育ママは乳児2人の保育をしていました。
目の前に居たのは、わずか2人です。
それでも須田颯生ちゃんは亡くなりました。
だから課長の答弁にあった「保育ママは3~5人と少ない人数しか保育しないから目が届くので問題ない」という言葉は本当にショックでした。
絶対に風化させない
やはり時が経つと風化してしまう。
だからフジノは言い続けなければならないと改めて感じたのです。
事件の翌年(2011年)に横須賀市が、3人までしか保育できない保育ママに対しても、あえてベビーセンスという機器を導入したのは、安全を守る為には人数が多い少ないは関係無いと判断したからです。
その後12年が経過しても、古いままの当時のものを使っているとしたら、フジノは横須賀市の対応が不十分だと批判せざるをえません。
それではこどもの安全が守られません。
保育ママの安全も守られません。
横須賀市が責任を持って最新の機器を導入できるように補助対象とすべきです。
これは将来にわたっても同じです。
最新のICT機器を常にチェックして、こどもの保育をしている全ての施設が導入しやすいようにしていくべきなのです(本来は国が全ての施設に設置義務をルール化すべきです)。
国が義務化・導入補助をルール化しないうちは、フジノは横須賀市独自で常に全ての施設に対して導入を求めるとともに、補助によって導入しやすい体制を訴え続けます。
このまちでひとりのこどもが保育中に亡くなった。
その事実をフジノは永遠に忘れないし、その時にこのまちの現役の政治家だった以上、絶対に同じ悲劇を繰り返させない為に『保育の質』を守る取り組みをずっと続けていきます。