2014年予算議会・個人質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

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1.大雪による災害への対策について

この2月、2週連続で大雪が東日本を襲いました。

横須賀中央駅前

横須賀中央駅前


幸いなことに本市では死者こそ出ませんでしたが、怪我・建物の損壊・停電・道路や交通機関のマヒ・帰宅困難など、市民のみなさまの暮らしに大きな影響が出ました。

もしも降雪が数日に及んでいたら、また地震など他の災害も同時に起きていたとしたら、より深刻な事態に陥っていた可能性があります。

日常的に積雪がある地域では、雪への対策を『地域防災計画』に盛り込んでいますが、現在、本市では「雪害」は盛り込んでいません。

横須賀市地域防災計画

横須賀市地域防災計画


その為、首都圏では数十年ぶりと言われた今回の大雪には手探りで対応していくしか無かった側面もあります。

大切なことは、その体験をもとに「学んでいくこと」です。

そしてその学びを「次に活かしていくこと」で被害を減らすことができるはずです。

そこで市長に伺います。

【質問1】
1.今回の大雪において、本市は十分な対応を取れたのでしょうか。

【質問2】
2.本市は、今後どのような取り組みが必要だと考えていますか。

お答え下さい。



2.市長施政方針と新年度予算案における最重点施策について

「最重点施策1.子育て・教育環境の充実」について

施政方針と「都市イメージ創造発信アクションプラン」の説明を聴いて、本市の『イメージ』を『プロモーション』によって変えたいという強い意気込みは理解しました。

けれども、僕が感じたことは、『イメージの改善』よりも、まず『現実の改善』に力を入れるべきではないか、という違和感でした。



交通の利便性への認識と、現実的な改善の必要性について

最も違和感が強かったのは『交通アクセス』についてです。

市長は、各種のアンケート結果から結婚・子育て世代が重視しているのは通勤のしやすさなどであり、本市の『交通の利便性』を民間事業者とも効果的にプロモーションしていく、と述べました。

けれども僕は「市外への交通の利便性は高い」とはどうしても考えることができません。

市内の交通アクセスも悪い。陸の孤島と化した今回の大雪でも多くの市民の方々がそれを再確認させられたはずです。

市民病院小児科の入院診療廃止とうわまち病院への集約に対して西地区の子育て世帯が感じている不安は、交通アクセスの悪さによる所も大きいです。

そこで市長に伺います。

【質問3】
求められている取り組みは『プロモーション』ではなく、長年の課題である本市の『交通アクセスの悪さ』を現実的に改善することではないでしょうか。

お答え下さい。



こども政策アドバイザーの位置づけ等について

子育て・教育政策などへの助言や本市の子育て環境や取り組みなどを、著名で発信力の高い方にブログなどで発信して頂くという『こども政策アドバイザー』の設置が新たに提案されました。

「平成26年度予算の概要」より

「平成26年度予算の概要」より


けれども、この必要性が今ひとつ僕には理解できません。

【質問4】
その位置づけは『最重点施策1.子育て・教育環境の充実』では無く、『最重点施策3.地域経済の活性化』に置かれていました。あえてここに位置づけた理由は何故でしょうか。

【質問5】 
また、アドバイザーはどのように募集し、どのような権限を持つのでしょうか。

具体的にどういった方の就任を考えているのでしょうか。

お答え下さい。


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「学ぶ機会の保障」の必要性について

「全国学力テストの正答率で全国平均を必ず上回るという強い意気込みをもって、学力向上に取り組んでまいります」

という市長の所信に僕は賛同します。

『貧困の連鎖』を断ち切る上で、『教育』こそ最大の手段です。

しかし、現状では、『横須賀の教育』を受けても『横須賀のこどもたち』は平均点も取れるようにはなれない。

もちろん、そのような結果が生まれる背景には『貧困や低所得、家庭力の弱さ』があります。

それでも、今の『横須賀の教育』では児童生徒の学力を高めることには成功していないのが現実で、これは『定住促進』以前の大きな問題であり、改善すべきです。

ただし、全市の平均的な学力の底上げの為にはさらに2つの観点が必要だと僕は考えています。

第1に『世帯の所得に左右されず学べること』、第2に『良い生活習慣が確立できること』です。

この2つの観点から質問します。

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世帯の所得に左右されずに学べる機会の保障について

本市は、貧困・低所得世帯にあるこどもたちの学ぶ機会を保障することに全力で取り組むべきだと僕は考えています。

本市には、経済的な理由によって就学困難な高校生への『横須賀市奨学金』があります。

成績や内申点などの条件が無く、返済の必要がない給付型で、厳しい立場にある生徒にとって非常に大切な学資金です。

他市には見られない、『学ぶ機会の保障』という本市の姿勢を示すシンボリックな事業である為、その在り方を議論したいと思います。

これは今まで対象がわずか180名と限定されていて、生活保護基準を1倍とすると、0.34倍という所得が極めて低い世帯までしかカバーできていませんでした。

これを新年度予算案では、新たに対象を20名増やす方針が示されました。

大変に良いことなのですが、2点疑問があります。

【質問6】
1.この拡大によって生活保護基準の何倍までカバーできるようになるのでしょうか。

【質問7】
2.何故、「20名の増加」と設定したのでしょうか。

お答え下さい。



小中学校の準要保護世帯への就学援助の削減について

今回の奨学金の対象拡大を僕が手放しで喜べない理由は、同時に、小中学生の就学援助の削減も行われたからです。

奨学金の対象を20人増やすのに必要な予算は240万円。この財源を、就学援助を削ることで捻出しました。

就学援助とは、経済的に厳しい小中学生への補助です。

横須賀市では、生活保護基準の1.3〜1.5倍にあたる『準要保護世帯』に対して補助をしているのですが、この就学援助のうち、学用品費を半額にカットします。

小中学生の低所得世帯への補助をカットして、高校生の低所得世帯への奨学金に回したのです。

【質問8】
これこそ、昨年12月議会で僕が指摘した「部局内ペイ・アズ・ユー・ゴー原則」の最も悪い例ではないでしょうか。

市長の認識をお聞かせ下さい。

また、学用品費の半額カットによって360万円の財源が捻出できたのですから、本来ならば、奨学金の対象を30人まで拡大できました。

しかし、20人にとどめたことによって『低所得世帯への支援』を総額として削減したのです。

こうした対応は絶対にやるべきではありません。

【質問9】
市長、これは撤回すべきではないでしょうか。

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お答え下さい。



スクールソーシャルワーカーの増員の必要性について

こどもたちを本来守るべき存在であり安心できる居場所のはずの『家庭の力』が低下しています。

そこで本市では児童生徒だけでなく、家庭の課題や複雑な問題に対応する為にスクールソーシャルワーカーを活用してきました。

僕は、現状ではわずか3名分しか予算措置されていないスクールソーシャルワーカーを増やして全市に配置する必要があると訴えてきました。

【質問10】
教育委員会では関係者にヒアリングも行なってスクールソーシャルワーカーを増員する予算要求を行なったはずですが、新年度予算案では現状維持にとどまっています。

市長は何故増員配置を認めなかったのでしょうか。

お答え下さい。



「生活習慣の改善」の必要性について

全市の平均的な学力の底上げの為に、僕が第2に必要だと考えるのは「生活習慣の改善」です。

学力は、食事・睡眠・運動などの生活習慣と極めて深い相関関係にあるからです。

一方、本市の現状はというと『児童生徒体力・運動能力生活習慣等の調査結果』によれば、本市の児童生徒の生活習慣は悪化しています。

また、児童生徒健康・体力向上推進委員会担当部会の報告によると、本市の小中学校の児童生徒は、新体力テストにおいて全国平均と比較して危機的な状況にあります。

生活習慣や体力・運動能力を改善していくことは一見無関係に見えますが、実は、学ぶ姿勢や学ぶ意欲を高めることにつながっています。

【質問11】
したがって、学力の向上を目指すならば、生活習慣の改善の取り組みが極めて重要ですが、市長・教育長はどのような取り組みを行なっていくのでしょうか。

お答え下さい。



新教育長としての所信について

新年度予算案で市長が提唱している「教育環境の充実」には、教育委員会事務局トップである教育長のリーダーシップが欠かせません。

昨年第4回定例会において、青木さんの教育委員選任議案が提出された際、僕は、学校教育・社会教育について17の質問を行ないました。

その答弁は、市長が行なわざるをえず、青木教育長のお考えは間接的に伺わざるを得ませんでした。

そこで青木教育長がどのようなお考えで教育行政を進めていくのか改めてお尋ねします。

【質問12】
現在、教育長に就任された青木教育長ご自身のお考えは、この時の市長答弁と全く同じでしょうか。

もしも市長答弁とは異なる点や改めて追加したい点があれば、この際ぜひご答弁ください。


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「最重点施策2.生涯現役社会の実現」について


特定健診・保健指導を強化する新体制について

新たに保健事業に取り組む為に、福祉部健康保険課に保健師らを増員するとともに保健所健診センターで保健指導をスタートします。

この新体制について、4点伺います。

【質問13】
健康保険課の新体制に何故「管理栄養士」を加えなかったのでしょうか。

お答え下さい。



平日夜間・土日のコール・リコールの必要性について

健診の受診率をアップさせるには、地道なコール・リコールの取り組みしかありません。

つまり、受診勧奨を行なうと共に、実際に医療機関での受診に至ったかどうかの確認を行なう取り組みです。

そして、コール・リコールは「平日夜間」や「土日」の電話や訪問による取り組みも必要です。平日夕方までで土日は休み、という訳にはいきません。

【質問14】
健康保険課の新体制では、平日夜間・土日のコール・リコールも実施していくのでしょうか。

お答え下さい。



市内医療機関および保健所健診センターでの特定健診・特定保健指導を、土日も実施する必要性について

同じく、特定健診の受診率を高める取り組みとして、土日も受診可能とすべきです。

【質問15】
現在、土日も受診可能な医療機関は多くありません。新たに土日も実施して頂けるように市内医療機関に要請すべきではないでしょうか。

【質問16】
また、新たに特定保健指導をスタートする保健所健診センターは、土日もオープンして特定健診・特定保健指導を実施すべきではないでしょうか。

お答え下さい。



生涯現役社会の実現の為に「全ての年齢」で保健政策に取り組む必要性について

人の運動・体力能力は20代まで向上した後、ゆっくりと低下していき、高齢になると急激に低下します。

中高年になってから生活習慣病予防に、高齢期になってから介護予防に取り組んでも、そもそも児童期に培われた運動・体力能力がベースですから、それ以上の改善は難しいです。

さらに、児童期においても生活習慣病予備軍は存在していますので、早期からの支援が重要です。

したがって、いかに児童期にベースとなる運動・体力能力の成長と良い生活習慣を確立させられるかが生涯を通じて大切となります。



全ての年齢を対象にした健康な生活習慣の確立を支援する取り組みの必要性について

先ほど質問2(1)ウで述べたように、本市の小中学生の運動・体力能力は全国平均と比べてかなり低い状況にあります。

ヘルスアップ尼崎戦略事業

ヘルスアップ尼崎戦略事業


先進的な事例として全国に知られる兵庫県尼崎市の「ヘルスアップ尼崎戦略事業」では、十代から健診に取り組んでいます。こうした取り組みに学ぶべきです。

【質問17】
生涯現役社会を実現する為には、本市でも児童期から高齢期まで全ての年齢において、健康な生活習慣の確立を支援する取り組みが必要ではないでしょうか。

お答え下さい。



実施計画の「生涯現役プロジェクト関連事業」に教育委員会とこども育成部の位置づけと役割を明記する必要性について

健康意識の醸成と行動化は全世代が行なうべきことです。

しかし、『実施計画(案)』の『生涯現役プロジェクト関連事業』には全庁的な取り組みの必要性はうたわれているものの、教育委員会とこども育成部がどう取り組むのかが明記されていません。

「実施計画(案)」より

「実施計画(案)」より


地域での取り組みを進めていくラジオ体操とウォーキングへの参加も、全世代に働きかける必要があります。

【質問18】
そこで、『実施計画(案)』の『生涯現役プロジェクト関連事業』には、教育委員会とこども育成部の位置づけと役割を明記すべきではないでしょうか。

お答え下さい。



「最重点施策3.地域経済の活性化」について

4月からの消費税増税は『地域経済の活性化』を進める上で不安要因であるとともに市民のみなさまの暮らしにダメージを与えうるものです。

そこで、3点伺います。

増税によって所得の低い方々への負担の影響を抑える為に臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特例給付金が支給されます。

しかし、その対象となる方々は自ら申請手続きを取らねばなりません。

【質問19】
1.まずは徹底的な周知が必要ですが、どのように対応していくのでしょうか。

【質問20】
2.この給付金によって市民生活への影響が十分に抑えられているか、定期的に調査をすべきではないでしょうか。


【質問21】
3.調査の結果、必要に応じて「簡素な給付措置」以外の取り組みも柔軟に取り組むべきだと思いますが、市長の考えをお聞かせ下さい。


フジノの後ろ姿



3つの最重点施策に資する、本市の「公共図書館の在り方」を検討する必要性について

吉田市長就任後、本市の図書館サービスは改善が重ねられてきました。

横須賀市立中央図書館

横須賀市立中央図書館


自宅でインターネットで予約をして、受け取りや返却をするのは図書館以外の場所、例えばコミュニティセンターやコンビニエンスストアなどでもできるようになりました。

横浜Fマリノスと児童図書館の絵本のコラボレーション、コミュニティセンターとのジャズ演奏のコラボレーション、課題解決コーナーの設置なども記憶に新しいところです。

これまでこうした1つ1つのサービス向上はなされてきましたが、しかし、公共図書館にはもっと大きな可能性があります。

3つの最重点施策である『子育て・教育環境の充実』『生涯現役社会の実現』『地域経済の活性化』に対しても、公共図書館は大きく貢献してくれるはずです。

ここで1度しっかりと根本的な意味で『本市の公共図書館の在り方』を検討する必要があると僕は考えています。

【質問22】
1.本市の公共図書館の在り方を検討する必要性について市長・教育長はどのようにお考えでしょうか。

【質問23】
2.また、そうした検討の場として、図書館法第14条に規定されている『図書館協議会』を本市も立ち上げるべきではないでしょうか。

「図書館法」より

「図書館法」より


お答え下さい。



市長の答弁

御質問いただき、ありがとうございました。
 
まず、大雪への本市の対策について、十分な対応がとれたのかという御質問をいただきました。
 
【答弁1】
今回の2月8日、14日と2回にわたる大雪では、交通機関の麻痺とそれに伴って帰宅が困難になった方々、着雪による停電、倒木などが発生しましたが、幸い、これらの影響によって亡くなられた方や重篤な傷病者は発生しませんでした。

【答弁2】
次に、今後どのような取り組みが必要と考えているかという質問ですが、帰宅困難者への対応については、2月8日の大雪の際は、積極的にはできませんでした。

その為、2月14日の大雪の際には、その前日から主要駅周辺の施設、具体的には斎場に帰宅困難者が発生した場合の受け入れのお願いをしたところです。
 
今後は、このような対応をいつでも確実に行えるように体制を整えていきたいと考えています。




次に、交通の利便性への認識と現実的な改善の必要性について御質問をいただきました。

【答弁3】
市民アンケートでは、『本市の魅力』として「交通の利便性が高い」と感じている人が多い状況にあります。

一方で、市内の公共交通機関を初め交通環境において、解決を図らなければならないさまざまな課題があるということは十分認識をしています。今後は、市内の交通アクセスの改善に向けても努力をしていきたいと思います。




次に、新たに設置する『子ども政策アドバイザー』の位置づけについて御質問をいただきました。

【答弁4・5】
子ども政策アドバイザーを地域経済の活性化の中に位置づけた理由は、定住政策の視点に立ったことによるものです。子ども政策アドバイザーには、子育て・教育政策に精通し、知名度が高く、発信力の強い方を選任したいと考えています。

次に、世帯の所得に左右されず学べる機会の保障について御質問をいただきました。

【答弁6・7】
来年度、奨学金の定員を200名に増員した場合、最上位の認定者は生活保護基準の0.5倍を超える見込みです。また、昨年度の状況では、最上位の認定者は生活保護基準の0.34まで下がっていました。そのため、少しでも定員を拡充し、高校生に対する就学上の援助を充実する必要があると考えたからです。




次に、小・中学校の準要保護世帯への就学援助費の削減について御質問をいただきました。
 
【答弁8・9】
このたびの奨学金の拡充については、認定者の生活困窮度が非常に高く、定員を増員することが本市の子育て支援の充実を図る観点から適切であると考えたからです。また、就学援助費の削減については、経済的に比較的余裕がある家庭の援助額の見直しを行い、就学支援の公平性を図ったものです。したがいまして、御指摘の例には該当しないと考えています。




次に、スクールソーシャルワーカーの増員の必要性について御質問をいただきました。

【答弁10】 
スクールソーシャルワーカーの必要性については十分認識をしています。

中学校23校に配置されているスクールカウンセラーに合わせ、平成25年度からは小学校4校にも市費でスクールカウンセラーを配置しました。それぞれの学校では、教員や相談員とともに、家庭や関係機関と連携をして、個別のケースに対応しています。

今後は、小学校スクールカウンセラーとともに、スクールソーシャルワーカーの適正配置について検討してまいります。




次に、教育環境の充実における生活習慣の改善の必要性について御質問をいただきました。
 
【答弁11】
一般的に、規則正しい生活習慣を身につけている子どもは体力や学力も高いことが明らかになっています。早寝早起きができて、朝食をしっかり食べて、勉強にも遊びにも一生懸命になれる、そんな活力あふれる横須賀の子どもたちを育むことが大事であると考えていますので、教育委員会と連携しながら取り組みを進めてまいります。




次に、新教育長としての所信については、教育長から答弁をいたします。



 
次に、健康保険課の新体制に管理栄養士を配置する必要性について御質問をいただきました。

【答弁13】
生活習慣病予防の保健指導には、食事指導、運動指導が必要なことは認識していますが、指導に当たっては、必要に応じて福祉部や健康部に配置されている管理栄養士と連携することができる為、まずは保健師5人で取り組んでいきたいと考えています。

今後、取り組み結果を検証する際に、管理栄養士の配置の必要性についても検討していきたいと考えています。




次に、健康保険課の新体制における平日夜間、土日のコール・リコールの取り組みの必要性について御質問をいただきました。

【答弁14】
特定健康診査の受診率を向上させるため、はがき・電話・訪問による受診勧奨に取り組んでいくことを考えています。その中で、平日昼間に電話や訪問で勧奨できない受診対象者には、平日夜間、土日の個別勧奨、再勧奨を実施してまいります。




次に、市内医療機関及び保健所健診センターでの特定健診を土日も受診する必要性について御質問をいただきました。
 
【答弁15・16】
特定健診を土日に行う実施医療機関については調査をしていますので、まずはその結果を受診券を送付する際に同封する医療機関一覧に記載するとともに、ホームページにも掲載し、周知を図ってまいります。

土日に対応できる医療機関の拡大については、その調査の結果をもとに検討してまいります。




次に、全ての年齢を対象にした健康な生活習慣の確立を支援する取り組みについて御質問をいただきました。
 
【答弁17】
児童期から健康な生活習慣を身につけていただくことは大変重要なことであると認識をしています。

健康診断や健康診査は、児童期から高齢期まで実施されていますが、疾病予備軍と言われる人たちへの対応についてはまだまだ工夫が必要と考えています。

健康な生活習慣を身につけていただくための保健指導のあり方は、先進都市の例なども参考にしながら、今後とも研究してまいりたいと考えています。




次に、生涯現役プロジェクト関連事業において、教育委員会と子ども育成部の位置づけと役割を明記する必要性について御質問をいただきました。

【答弁18】
生涯現役プロジェクト関連事業の目的は、健康管理を行う人の裾野を大きく広げていくことです。したがいまして、必要に応じてプロジェクトチームに子ども育成部や教育委員会も加えていきたいと考えています。




次に、臨時福祉給付金、子育て世帯臨時特例給付金の給付対象者に対する徹底的な周知について御質問をいただきました。
 
【答弁19】
市民全体に対しては、広報よこすか及び本市のホームページで制度の周知を図ります。また、給付対象者については、個別に周知を図ってまいります。周知の時期については、子育て世帯臨時特例給付金は6月から、臨時福祉給付金は7月から実施をする予定です。




次に、簡素な給付措置によって市民生活への影響が十分に抑えられているか、定期的な調査をすべきではないかという御質問をいただきました。
 
【答弁20】
単年度で終わる国の給付制度による市民生活への影響について、市として独自の調査をする考えはありません。




次に、簡素な給付措置以外の取り組みにも柔軟に取り組むことについて御質問をいただきました。
 
【答弁21】
消費税が引き上げられたことについての市民生活への影響緩和については、本市の責務として臨時福祉給付金及び子育て臨時特例給付金の申請率、給付率を高めることが重要であると考えています。




次に、本市の公共図書館のあり方を検討することについて御質問をいただきました。
 
【答弁22】
現在の図書館については、改革が必要であると考えています。

これからの公共図書館は、市民や地域の抱えるさまざまな問題解決に結びつく情報を得られる施設であるべきだと捉えています。また、開館日や開館時間の拡大等の利用しやすさという面でも、そのあり方を教育委員会には検討していただきたいと考えています。




次に、『図書館協議会』について御質問をいただきました。

【答弁23】
市立図書館を運営する上で、市民意見が反映、実現される仕組みは必要と考えていますので、図書館協議会に限定せず、改革の中で検討していただきたいと考えています。

私からは以上です。



教育長の答弁

私にいただいた質問のうち、まず、教育環境の充実における生活習慣の改善の必要性についてお答えいたします。

【質問11への答弁】
学力の向上を考えるときに、生活習慣の改善は必要不可欠です。

昨年度実施した学力向上シンポジウムにおいても、県立保健福祉大学の教授にパネリストとして御協力いただき、教員や保護者に対して、生活習慣改善の大切さを訴えていただいたり、子どもたちの体力向上を目指して設置している児童生徒健康・体力向上推進委員会でも、生活習慣改善の取り組みは最重要課題として位置づけています。

今後は、『学力向上推進委員会』と『児童生徒健康・体力向上推進委員会』の連携も視野に入れながら取り組んでいくことも検討してまいります。




【質問12への答弁】
次に、私の新教育長としての所信について御質問をいただきました。
 
昨年の第4回市議会定例会本会議での藤野議員からの質問に吉田市長が答弁した内容に対して、私もそのように取り組んでいく所存であり、異なる部分はございませんが、

1点、17番目の質問で、市長は私に取り組んでほしい課題を7点述べられておりますが、私としては1点追加し、学校への学童保育開設の促進を加えて重点的な課題として取り組みたいと考えています。

本市の教育行政はさまざまな課題を抱えていますが、子どもたちに最善の教育環境と機会を提供することが私の最大の使命と考えていますので、それに向けて努力していきたいと考えております。




【質問22への答弁】
次に、本市の公共図書館のあり方を検討することについて御質問をいただきました。
 
横須賀市立図書館ではこれまで、図書の貸し出しをサービスの中心に置いて運営をしてまいりました。

現在は、市民の知的困り感を解消する施設として、中央、北、南の各図書館で課題解決コーナーを設置するなど、市民の役に立つ図書館を目指す取り組みを始めております。
 
今後は、市民の知的欲求を満足させるだけでなく、気軽に立ち寄れる魅力ある図書館づくりを目指して検討していきたいと考えています。




【質問23への答弁】
次に、『図書館協議会』について御質問をいただきました。
 
現在、本市では『図書館協議会』を設置しておりませんが、各図書館の貸し出しカウンターや各館に設置している利用者の声の箱、電子メール等でいただいた御意見を図書館運営に反映するとともに、必要に応じて社会教育委員会議に報告し、御意見を伺っております。
 
市民意見が反映、実現される仕組みについても、市立図書館のあり方を検討していく中で、具体的な手法を考えていきたいと考えています。
 
私からは以上でございます。



フジノの再質問

市長、教育長、御答弁ありがとうございました。

代表質問、4日間聞いていて、初日、2日目ぐらいは市長が丁寧過ぎる答弁を行って、議会からは「長過ぎるぞ」とやじが飛ぶぐらいで。

僕は市議会に対して、市民の皆様に対して、しつこいぐらい丁寧に説明していく市長の姿勢というのは、非常に好ましく感じていたわけですけれども、残念ながら、僕に対しての答弁は何を言っているのかわからないぐらい早口で、具体策についてはほとんど語られないままで、質問時間20分に対して答弁も14分ぐらいと、非常に残念な露骨な姿勢が見てとれて、非常にがっかりしたというのをまず感想として申し上げたいと思います。

前回の議会でも申し上げましたが、我々は敵対関係にはありません。選挙のことを引きずっておられるのかもしれませんが、そういう姿勢は改めていただきたいというふうに指摘したいと思います。
 
まず、大雪による災害への対策についてです。
 
これは2月8日に大雪が降って、その直後の週明けに市民安全部危機管理課長と意見交換をして、本当に数十年ぶりの大雪だったので手探りでやるしかないことも多かった。

一生懸命市民安全部の皆さん、消防局の皆さん、そして市職員の皆さんには頑張っていただきました。
 
その結果、2月14日以降の大雪に対しては、市役所、そして市長の情報発信もかなり的確にできていたのではないかというふうに思います。
 
そのような中で、数点、再質問したいと思います。
 
まず、質問の1で申し上げたとおり、本市には『地域防災計画』に雪害への対応は現在明記しておらず、他編を準用することになっております。

この点については、雪害も今後明記していくということでよろしいのでしょうか。

市長からの答弁

『地域防災計画』に位置づけていきたい、と思っています。

フジノの再質問

『地域防災計画』に明記していくに当たって、ぜひ公共交通機関との情報提供及び市の情報発信のあり方について協議をしていただきたいと思います。

市長も市民安全部も、そして僕も感じたことの中には、公共交通機関、鉄道、バス、タクシー、情報が刻々と変わる、そして公式に認めていただいた情報しかお出しできないので、市としても、市民安全部としても、我々議員としても、きちんと情報がお出しできない。

ただ、ツイッター上を見ると、現場にいる方からは刻々と情報が入ってきていて、市は本当はいろいろな情報を持っているけれども、公式な情報ではないから出せないということで非常にもどかしい思いがありました。

鉄道・バスは、1市町の問題ではなくて、沿線全域の問題であり、バスの運行区域全体にかかわるものです。

ですから、雪害に当たって、これはひいては災害全般の連絡体制の構築にも当たるのですが、県や市内他町沿線区域の自治体と調整をして、公共交通機関事業者からの情報提供のあり方、そしてそういった情報をどのように市が出していいのか、そういうことも防災計画の中で協議して、マニュアルとして記していただきたいというふうに思いますが、御検討いただけるでしょうか。

市長からの答弁

地域防災計画に位置づけていきたいと思っています。

フジノの再質問

『地域防災計画』に明記していくに当たって、ぜひ公共交通機関との情報提供及び市の情報発信のあり方について協議をしていただきたいと思います。

市長も市民安全部も、そして私も感じたことの中には、公共交通機関、鉄道、バス、タクシー、情報が刻々と変わる、そして公式に認めていただいた情報しかお出しできないので、市としても、市民安全部としても、我々議員としても、きちんと情報がお出しできない。

ただ、ツイッター上を見ると、現場にいる方からは刻々と情報が入ってきていて、市は本当はいろいろな情報を持っているけれども、公式な情報ではないから出せないということで非常にもどかしい思いがありました。
 
鉄道、バスは、1市町の問題ではなくて、沿線全域の問題であり、バスの運行区域全体に関わるものです。

ですから、雪害に当たって、これはひいては災害全般の連絡体制の構築にも当たるのですが、県や市内他町沿線区域の自治体と調整をして、公共交通機関事業者からの情報提供のあり方、そしてそういった情報をどのように市が出していいのか。

そういうことも防災計画の中で協議して、マニュアルとして記していただきたいというふうに思いますが、御検討いただけるでしょうか。

市長からの答弁

具体的な手続まで定める位置づけにはなっていないと思いますけれども、そういった体制の整備については取り組んでいきたいと思っています。

フジノの再質問

ありがとうございます。

そして、今回の雪害に対して、震災の教訓がなかなか生かされなかったと思ったのが、企業で仕事を終えた方々の早帰り、あるいは宿泊をさせるという措置が企業側には余り見られなかったということです。

これは市民の皆様がお勤めの会社というのが都内であったり、川崎であったり、横浜であったりと、非常に広域にわたりますので、なかなか企業の皆さんに「こういうときは早帰りをしてください、あるいは無理に帰らせないで宿泊をしてください」というのを呼びかけるのは、1市町村ではやはり難しいことなのですが、

震災の教訓を考えるならば、雪だといって決して甘く見ずに、やはり宿泊させる、無理に帰らせないというような方向性がもっとあってもよかったのではないか。

それが帰宅困難者を今回生んだのではないかというふうに思っているのですが、そういった呼びかけなども再度検討していただきたいと思うのですがいかがでしょうか。

市長からの答弁

市内企業には、帰宅困難者への対応として、そういった働きかけをしていますので、雪の状況の中でもそういう呼びかけはできると思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。
 
当然市内の企業に対しては、市長はそうした働きかけを行ったと思います。

ただ、本市の場合、やはり市外からお帰りになる会社員の皆さんが多いと思いますので、近隣市町とも連携しながら、改めて今の取り組みを広げてほしいと思いますが、いかがですか。

市長からの答弁

なかなか近隣市町と連携してというのが、どこまで横須賀市民が勤めに出ているかということにもなりますので、基本的には市民の皆さんへの啓発というのに取り組んでいきたいと思っています。

フジノの再質問

それからもう1点、企業のことで非常に気になったのが、東日本大震災の後、企業が災害の中でもビジネスを継続していかれるようにしようという『BCP』を策定しようというお話が割と広がったと思います。

ただ、それから3年経って、私が個人的に知っているのは、市内企業でいうと、『BCP』を策定しているのは1社のみしかなかったです。
 
市長はこういった取り組みに力を入れている企業の存在を把握しておられるかどうか、その点、これに関連して伺いたいと思います。

市民安全部長からの答弁

今の『BCP』の計画の有無については承知してございませんが、商工会議所等といろいろお話はしてございます。

フジノの再質問

これは通告に直接書いていないことで、大変恐縮だったのですが、やはりそういった企業の姿勢というのが求められると思うのです。

把握にも努めていただきたいですし、企業側にも策定していただくように、ぜひ奨励していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

市民安全部長からの答弁

今後確認をさせていただきたいと思います。

フジノの再質問

続いて、都市イメージ、そしてプロモーションについて、再度質問していきます。
 
『都市イメージ創造発信アクションプラン』を拝見したのですが、ここで書かれている分析というのは、横須賀中央駅から都内は何分、横浜は何分というモデルなのです。

しかし、実際に今度完成するザ・タワーに暮らす人ならば、駅まで少し歩いて横須賀中央駅から横浜まで30分、品川まで50分で済むかもしれないのですけれども、実際には市内で人口が微増しているのは西地区、これから西地区にもっと多くの方に来てもらえると思います。あるいは、西地区でなくても、市内で開発が進んでいる地域に人々は暮らしていただくわけです。

そうすると、実際には横須賀中央駅まで移動するのに、まずバスで何分もかかってしまう。

これは市長、都市計画に規定されている道路の取り組みをきちんと行っていくという話もありましたが、そういう部分をきちんと加速させていかなければ、ここで書かれているような交通の利便性などというのは絵にかいた餅で、駅からは近いかもしれないけれども、駅に行くまでという生活の移動の部分がうそになってしまう。

僕は父に連れられ、三十数年前、武山に来たわけですが、追浜と比べると、バスの定時制交通は悪いですし、雨が降れば横須賀中央に来るのに50分以上かかるというような。

確かに横須賀中央駅からは横浜に出やすいです。でも、通勤のしやすさという意味では、それは不動産会社に市が提示されたようないいお話ばかりではなかったという思いがあります。

そのようなことも含めて、とにかくまず、市内交通の利便性を改善しなければ、市外へ通勤するのも難しいというふうな思いがあります。こういうことの認識に対して、市長はどのようにお考えですか。

市長からの答弁

西地区も含めて、鉄道駅が周辺にないところに住んでいる方にとっては、バスなども使わなければいけなくて、駅から駅というのとドアからドアという意味ではかなり時間がかかるというのはおっしゃるとおりですので、交通機関の今後の利便性の向上には今後も努めてまいりたいと思っています。

フジノの再質問

その際に、ぜひ民間事業者に御協力をさらに求めていただきたいと思うのです。

バスが、時間がかかるといっても、何分かかるのかわかるだけで、人の心理的な待ち時間へのいらいらというのは薄くなる。

市長も横浜などに行かれること、あるいは市外、他県へ行ったことがあると思うのですけれども、バスとバス停が無線でつながっていて、前のバス停を出たのかどうかだけでもわかったり、あるいはあと何分ぐらいで来そうだということがわかる。

こういうような交通事業者の取り組みも奨励する、あるいは市がサポートする、そういうことを行うことであっても、かなり市民の方々の実際の交通アクセスへの不便さ以外に心理的な負担感というのは減っていくと思うのです。そういった試みを一つずつやっていくことが、よりよい成果につながっていくのではないかと思いますがいかがでしょうか。

市長からの答弁

渋滞緩和の取り組み等、京急バスとは一緒にやってきている経緯もありますので、今後も定時制の確保や便数の増便等、いろいろお願いをしながら、よく調整をしていきたいというふうに思います。

フジノの再質問

続いて、『こども政策アドバイザー』等の位置づけ等についてです。
 
これはほとんど答弁が聞き取れなかったので、再度、同じ答弁で結構です、お願いいたします。

市長からの答弁

地域経済の活性化というところに位置づけたのは、定住促進の施策の中に位置づけたからです。

フジノの再質問

「Aの理由は何ですか。」「Aだからです。」という答弁に当たると思います。

定住政策に位置づけた、だから地域経済の活性化のところに置いた。

そうではなくて、『こども政策アドバイザー』がこういう働きをし、こういう機能を持っているから、具体的に子育て・教育環境の充実に置くよりは地域経済の活性化に置くほうがふさわしいというような、もう少し説明があるべきかと思うのですが、いかがですか。

市長からの答弁

『このこども政策アドバイザー』の方には、子育て世代の定住に向けてさまざまな政策提言や発信作業というものを担っていただきたいと思っていますので、定住政策を位置づけてある地域経済の活性化の中に位置づけてあります。

フジノの再質問

それから、『こども政策アドバイザー』をどのように募集して、どのような権限を持つのか、具体的にどういった方の就任を考えているのかという点についても、再度お答えください。

市長からの答弁

現在、この『こども政策アドバイザー』の就任を想定している方々ですが、基本的には子ども関連の実践の場で取り組んでいる方々で、男性1名、女性1名、そして幼児教育分野の学識経験者の方を男性ですが1名、今考えています。

フジノの再質問

位置づけがいま一つ理解できないのですけれども、その方々は誰にアドバイスをするのか。

それから、こども育成部、教育委員会のように、子ども政策にまさに取り組んでいる方々に対してはどのような権限を持つのか。位置づけをもう少し教えてください。

市長からの答弁

この『こども政策アドバイザー』の方々には、基本的には庁内関連部局で検討チームを設置していく予定です。その検討チームへのアドバイスが1つ。
 
そしてもう一つは、横須賀の魅力に関する懇話会を市内事業者、特にメディア関係者や不動産事業者、公共交通機関の関係者の方々と開催をする予定ですが、こういった方々が共通の認識を持つための講演なども現在検討しています。

フジノの再質問

僕がこの政策を理解できないのは、やはり子どもの政策に取り組んでいる現場のこども育成部の職員の皆さんや教育委員会の方々のほうが実際に取り組みや良さも知っていると思うのです。

そこに屋上屋をかけるような状態で、一体どのような方が来られるのかもイメージがつかないのですけれども、その方々が何らかの役職につくのかもよくわかりませんが、そしてその発言がどのような重みを持つのかもよくわからないまま、この就任の予算を認めるというのは、なかなかしづらいのです。
 
どのような方がいらっしゃるのですか。尾木ママか何かがいらっしゃるのですか。

市長からの答弁

もう少し具体名を申し上げますと、現在、子育て環境の充実に取り組んでいる方2名のうち、1名は駒崎弘樹様、こちらは病後児保育に関するNPО法人フローレンスの代表理事を務めていらっしゃいます。

もう1方が小室淑恵様、株式会社ワーク・ライフバランスという会社の代表をやっていらっしゃって、家庭の充実が仕事の充実につながるといった観点で仕事をしていらっしゃる方です。
 
また、幼児教育の分野の学識経験者の方は開一夫様、この方は東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻の教授の方で、日本赤ちゃん学会常任理事を務められている方で、学識的な立場から御意見をぜひいただきたいと思っています。

フジノの再質問

皆さん有名な方で、中には個人的な知人もいたりして、お名前そのものに反対ということではないのですけれども、部局との位置づけ、それからプロジェクトチーム、それから横須賀の魅力に関する懇話会との位置づけ、この方々の役職はどういった存在に当たるのでしょうか。

市長からの答弁

地方自治法の中では専門員の位置づけになります。

そして、先ほど答弁したとおり、庁内関連部局の中で検討チームを立ち上げる予定ですので、その中での議論等に対して、専門的な見地からアドバイスをいただきたいと思っています。

フジノの再質問

『都市イメージ創造発信アクションプラン』の1つではあるのですけれども、具体的な有名人を活用するのではなくて、このプランの中で実際の政策をより発信していくという形では足りないのでしょうか。

この方々が発信することでなければ、今、こども育成部や教育委員会、さらには経済部がいろいろな形で都市イメージ向上のために頑張っていただいている、政策推進部が頑張っていただいている。

この市が持っているノウハウでは足りない部分をこの方々が補ってくれるというような、何か特筆すべきものがあるのでしょうか。

市長からの答弁

イメージを発信していくために、政策も充実していかなければいけないわけですが、基本的にはこれを切り離してまず考える必要があると思っています。イメージの発信に資する政策もあれば、そうではない政策も当然存在しています。
 
ただ、それをしっかりと見きわめて発信作業をしていくことというのは、こういった専門的な見地からアドバイスをぜひいただきたいと思っています。
 
また、都市イメージの創造発信に資するような政策として、新たにこういうのがあったらいいのではないかというような議論も当然出てこようかと思います。

もちろん現場や予算等の制約もありますけれども、そういった専門的な見地、あるいは発信という見地からいただく御意見というのも大切にしていきたいと考えています。

フジノの再質問

では、次の質問に移ります。学ぶ機会の保障の必要性についてです。
 
まず高校の奨学金について伺いたいと思います。
 
これは20名対象を拡大することで、0.5倍までは何とか対応できるのではないかということでした。

これは何倍であればいいかという話は、なかなか判断が難しい、できる限り多くしてあげたい。

それから、教育委員会の奨学金ですから、本来、貧困・低所得世帯には福祉政策で対応すべきというのが基本ですから、その両方の兼ね合いを考えなければならない。ただ、横須賀市の教育の機会を保障するという姿勢を示すシンボリックな事業だというふうに私は考えているのです。

そのような中、20名に限定した合理的な説明や根拠というのがどうしてもわからない、先ほどの説明を伺っても。もう少し納得できる説明をしていただけないでしょうか。

市長からの答弁

これまで生活保護基準と照らし合わせますと、0.34倍という状況だったのを、一つの数字ではありますが、0.5倍以上まで持っていく数字ということで20名増ということです。

フジノの再質問

その0.5倍に持っていきたいという根拠はどういうところにあったのでしょうか。

市長からの答弁

少しでも上に伸ばしていきたいというところです。

フジノの再質問

トートロジーに陥ってしまいますが、少しでも増加したいという気持ちは同じです。

それがなぜ0.5倍なのかという説明になっていないと思うのです。

財政的な判断があったのか、あるいは一度に給付型を増額すると後年度の負担が大きくなる、これも財政的な理由ですけれども、もう少し具体的な、査定を行ったときの判断基準があるはずです。

なぜ20名というふうに判断をしたのか、その点の御説明をお願いします。

市長からの答弁

60人から180人に一度上げた時点がありましたが、そのときも基本的には生活保護基準0.5という数字をとっていましたので、今回もその0.5という数字に一つ準拠いたしました。

フジノの再質問

そのときはなぜ0.5を基準にしたのですか。

市長からの答弁

これは正直少しでもふやしたい中で、やはり財政的な背景を少し踏まえながら、0.5という数字を一つ目安に持っているということです。

フジノの再質問

教育長、伺わせてください。

社会福祉協議会で2年間勤務された後に教育長になられました。

毎年、就学の時期になると、貧困・低所得世帯の方が社会福祉協議会に来られて、生活福祉資金貸付、特に就学支度金が必要だという方々の姿を生で見てきたと思うのです。

そのような方が教育長になられて、とても期待しているのです。
 
この給付型の奨学金について、その必要性を青木教育長はどのようにお感じになっていますか。

教育長からの答弁

議員から、私が社会福祉協議会当時のお話がありましたので、お答えさせていただければ。
 
社会福祉協議会で行っている事業は貸し付けでございます。卒業後にお返しいただく。

今ここで横須賀市教育委員会が高校生に支給しておりますのは、いわゆる支給でございますし、返さなくていいわけですので、それは多ければ多いほどいいということにはなろうかと思いますけれども、どこかで基準を設けない限り、やはり厳しいものがあると思います。

フジノの再質問

青木教育長には奨学金の意義をどのようにお感じになっているかということをお聞きしたので、改めてその質問に答えてください。

教育長からの答弁

学びたい意欲を持っている人に経済的な理由で学ぶ機会を奪うことがないようにという保障だと思っております。

フジノの再質問

全くそのとおりです。

学びたいという意欲がある子どもがいて、そしてその成績のいかんを問わず、学びたいのだという子に対して、横須賀市は利息を取らず給付するのです。

しかも、1万円の月額ですけれども、消費税が4月に増税になるから、1万円は実質的には目減りします。8,000円ぐらいの価値しか持たないかもしれません。

そのような中で、この給付対象を広げる、あるいは金額を増加するというのは非常に大事ではないですか。

横須賀市の姿勢を、教育委員会の姿勢を示す本当に大事な政策ではないですか。

これがいくら否定はされても、どう見てもベイ・アズ・ユー・ゴーです。市長の過去の答弁を見ると、枠はつけてはいないけれども、同じ部局内、前年度の予算の中で収まるようにという予算編成要領は出している。

これはもう市長がベイ・アズ・ユー・ゴーをかけていないと言ったとしても、部局は委縮しています。

だから、小・中学生の就学援助を、学用品費を精査したといって半額カットして、そのカットした金額をもってようやく奨学金の対象を拡大できるというふうに、やっと教育委員会が知恵を絞って出したわけです。

でも、市長は同じときに答弁していますけれども、優先事業についてはベイ・アズ・ユー・ゴー、市長の言い方では違いますけれども、それにとらわれずに優先的に予算を配分しなさいというふうに、当時、市長は答弁しておられます。
 
今の青木教育長のお考えでいけば、これはもっと対象を拡大したとしてもよかったはず。

しかも、就学援助の学用品費を半額にカットしていて、実際には360万円のお金が浮いたのですから、本来20人ではなくて30人に拡大できたではないですか。

これを0.5にこだわって、もし人数が、今は就学援助の見込みが2%という形で推移していますけれども、来年もっとふえてしまったとしたら、では来年は対象を0.5に合わせて250人、300人と広げてくれるのですか。0.5が必ず基準としてキープできる基準なのですか。

そういうところがすごく曖昧な上に、財政規律ということを低所得の世帯にまで網をかけていることに物すごく怒りを感じます。それで子育て・教育環境の充実などと言えるのですか。
 
その点についてお2人はどうお考えか、市長、教育長、お答えください。

市長の答弁

財政が大変厳しいという中で、プロセスの話がありましたので、財政査定の話をさせていただきますが、財政部による財政の査定というのは大変厳しいものがあります。

実際、今回、この奨学金増額をしないという査定でした。

けれども、これについては、やはり市の奨学金制度の趣旨ということを考えたときに、人数をふやすということをやるべきだというのを私が予算措置をさせていただきました。
 
そういう中で、ぎりぎりの予算査定をしている中での結果というふうに受けとめていただきたいと思います。

教育長からの答弁

私が就任をして各課のレクチャーを受けました際に、この就学援助等奨学金の増員については、それぞれ説明を受けました。

私の判断では、ベイ・アズ・ユー・ゴーになっているというような理解はいたしませんでした。

フジノの再質問

財政が厳しい折、予算査定はぎりぎりの折衝で、市長の言葉で本来は対象を拡大しないものを拡大することができたというふうに、少し自慢気に聞こえたところなのですけれども、イメージづくりに4,000万円かけるのなら、貧困・低所得世帯の子どもに4,000万円かけるほうがよほど横須賀市のイメージはよくなりませんか。僕はそういう判断をします。
 
財政が厳しい折、重点施策に投資していくのですから、イメージ向上も当然大事です。

でも、今暮らしている人で、しかも意欲がある人たち、頑張って学校に行きたいと言っている人たち、そういう人たちを学校に行かせるためのもちろん福祉施策もあって、それから個人としての奨学金もあって、学校が出す奨学金もあって。

でも、横須賀市の奨学金は給付型で、しかも無利子なのです。

ほかの奨学金などと違って社会に出た後に借金を20年間背負う必要がないのです。

横須賀市の最重要施策といってもおかしくないのです。それがなぜ240万円しかアップできなくて、しかも片や就学援助を360万円カットしていて、なぜ就学援助でカットした分ぐらいまで引き上げられないのか。その点の市長の子育て環境、教育環境の充実にかける思いが問われているのだと思うのですけれども、いかがなのですか。

まず、就学援助のカットは撤回して、それから20人しか対象をふやさないというのはもっと拡大すべきなのではないですか。

市長からの答弁

これ以上は繰り返しの答弁になりますが、基本的には財政が厳しい中、査定を経て予算案を提案している中で、こうした奨学金制度の趣旨というのを鑑みて増員という形で提案させていただいているところです。

教育長からの答弁

平成26年度に対しましては、それぞれ20名の増、それで0.5の基準、かつて定めた基準に到達をしているということと、就学援助の基準1.5を1.3と引き下げたことについては、私が事務方の説明をそれなりに理解しましたし、ある程度裕福な方がいましたので、この基準を下げたということに対しては、私は理解をしております。



フジノの再質問

青木教育長は、今回、実際には予算に手を突っ込めなかったと思うのです。前永妻教育長が予算をほとんどつくっていかれた。

就任されてからまだ1カ月で議会答弁に立たなければならない辛い立場だと思います。
 
もし青木教育長が予算をゼロから査定していたらば、就学援助の学用品費のカットを行いましたか。



教育長からの答弁

私は職員からのレクチャーを受ける中で予算編成、現在の予算を議会に提出していく説明の中で、1.3になったことについては理解をいたしました。



フジノの再質問

横須賀市では今回、学用品費を2分に1にカットしていますが、川崎市においては新市長が当選し、むしろ就学援助の対象を拡大する方向にあります。

横須賀市は学用品費のほかにあと6種類あるのですけれども、川崎市の場合は、中学生の部活動費も対象に加えることにした。

横須賀の場合は、宿泊を伴うような遠征については就学援助が出ているのですけれども、子どもたちが経済環境、家庭の所得に左右されずに部活動ができる、そういったことが子どもの健やかな育ちには必要だということで、川崎市は拡大していく方針です。
 
そういった他のまちの状況もぜひ調査していただきたいと思うのですが、青木教育長、いかがですか。



教育長からの答弁

就学援助全般について、他市町村の状況などもこれからは調査して検討してまいります。



フジノの再質問

それでは、スクールソーシャルワーカーについて伺いたいと思います。
 
スクールソーシャルワーカー、予算としてはいじめ対策の費目で配置されているのですが、青木教育長に伺います。

スクールソーシャルワーカーの必要性はいじめ対策だけではないですよね。



教育長からの答弁

スクールソーシャルワーカーについては、かなり家庭の深いところまで入っていって問題の解決に当たるという役割をお願いしておりますので、いじめにとらわれず不登校の場合なども場合によってはお願いすることはあると思います。

フジノの再質問

支援教育推進プラン、新しいプランを見ても、それから『教育振興基本計画第2次実施計画』を見ても、スクールソーシャルワーカーの必要性というのは、いじめ対策以外にもかなり盛り込まれています。

先ほど市長の答弁では、今後、教育委員会とも連携しながら、その適正配置については検討していくということでしたが、適正配置というよりは子どもたちの課題、家庭の課題を解決するには増員配置が必要ではないか、そういう方向でぜひ御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。



市長からの答弁

学校関係に配置している職員は多数いますので、そういった他の資格を持った職員等とどうやって連携をしていくのか、そういったあり方も含めて考えるべきだと思っています。



フジノの再質問

最後に、消費税増税による影響の緩和措置について伺います。
 
簡素な給付措置については、個別に申請を促す取り組みもしていただけるということで、大変ありがたいと思います。
 
ただ、増税をした後、簡素な給付措置というのは、あくまでも暫定的な措置ですから、その後、賃上げが追いついてこなければ市民の暮らしというのは厳しいものがあると思うのです。

そういったことを市は調査して、その状況を国にぶつけていくというようなことも私は必要だと思っているのです。ぜひそうした取り組みを行っていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。



市長からの答弁

この国の制度は単年度で終わる制度ですから、それの効果を調べて国にぶつけるということは、調査コスト等を考えて、余り実効性がないのではないかと思っていますので、現在はそういったことを行う考えはありません。



フジノの再質問

最後になりますが、効果を調べるというよりは、貧困世帯や低所得世帯がさらに苦しめられないように、ぜひ市としては見守っていただきたいというふうに思います。



後日追記:神奈川新聞が報じてくれました

フジノの質疑を翌日の神奈川新聞が報じてくれました。

2014年3月1日・神奈川新聞より

2014年3月1日・神奈川新聞より


以下に、該当部分を引用します。

市長はまた、2週連続で東日本を襲った大雪を受け、『地域防災計画』で対象とする災害に『雪害』を位置づける方針を明らかにした。

具体的には、交通機関との連携強化や帰宅困難者対策を盛り込む見通し。

藤野英明氏(無会派)の質問への答弁。