藤野英明です。よろしくお願いします。
1.サイクリングパンフレット「自転車半島宣言」発行における多くの問題と本市の対応の在り方について
横須賀・三浦・逗子・鎌倉・葉山の5市町で構成する『三浦半島観光連絡協議会(会長=吉田雄人市長)』が
三浦半島の観光振興を目的に、サイクリングパンフレット『自転車半島宣言』を3万部発行し、5月1日から京急川崎・横浜駅をはじめ、市内の各駅や公共施設などで配布しました。
しかし、配布された実物を見た鎌倉市議会議員の長嶋竜弘氏をはじめ複数の市議および市民の方々から、「道路交通法に違反する写真が複数、掲載されている」などの指摘がなされました。
それを受けて、5月8日から5市町は回収を行ない、修正シールを貼って対応する方針を15日に決めたものの、さらに他にも、存在しない道路が地図に記されていたり、レンタサイクル店の所在地が間違っているなど、新たな間違いが複数にわたって指摘されました。
(1)何故こんな根本的な間違いを5市町(特に会長市であり事務局である本市)は発行前に気付かず、見逃してしまったのか
「走る時は左側通行など自転車のルールとマナーを守るのが基本」などと本文中に記しておきながら、
パンフレットそのものに並走・右側通行・ベルが無いなど法令違反の写真を掲載し、本文中にも誤解を与えるような表現を用いたまま、発行してしまいました。
【質問1】
何故このような基本中の基本である間違いを、5市町は見逃したのでしょうか。
特に、本市の責任が最も重いです。本市は何故こんな間違いを見逃したのでしょうか。
(2)選挙運動のたびに自転車によるルールとマナーの違反を吉田市長が繰り返してきたことが、市職員が間違いを見逃すという悪影響を与えたのではないか
吉田市長は選挙のたびに毎回自転車を利用していますが、道路交通法や守るべきマナーを遵守していません。
この点は、2011年第1回定例会では原田章弘議員、2013年第3回定例会では田辺昭人議員からも指摘されてきました。
公衆の面前で市長自身がこうした姿を見せ続けてきた為に、市民も市職員にも悪い手本となった、市職員が間違いを見逃した遠因になっているのではないでしょうか。
【質問2】
この指摘を市長はどうお考えでしょうか。
(3)何故、市民と市議会にも報告せず、報道発表も行なわなかったのか
多数の間違いが掲載されたパンフレットを回収したなどの事実を、本市は市民、市議会に報告もせず、報道発表も行なっていません。
僕自身、5月24日の神奈川新聞の報道で初めて知りました。
過ちこそすぐに発表して、説明責任を果たすことが重要です。
【質問3】
何故、市民に対する発表もお詫びも全く行なわないのでしょうか。
(4)発表しなかった為に迷惑をかけた方々に謝罪の気持ちは無いのか
回収を発表しなかったことで、発行されたパンフレットをもらう為に配布先をわざわざ訪れた多くの方々に迷惑をかけるとは考えなかったのでしょうか。
【質問4】
また、そうした方々へのお詫びの気持ちは無いのでしょうか。お答え下さい。
(5)「何故発表する必要があるのか」と市長が発言したのは事実か
5月27日の市長定例記者会見において、記者の方が「回収を発表しなかったのは何故か」と問いました。
当然の問いかけだと僕は思います。
しかし市長はこの質問に対して「何故発表する必要があるのか」と答えた、と報道されています。
軽微なミスであっても積極的に過ちを認めて情報公開することが市民の信頼感を高める『危機管理』の基本です。
【質問5①】
この観点からは全く信じられない発言ですが、市長は本当にこのような発言をしたのでしょうか。
もし事実ならば、ネガティブな情報は市民に公表しない市長の姿勢に、僕は強い疑問を感じます。
平常時のささやかな過ちさえ隠すようなまちでは、大災害や重大な事件が起きた時に事実がきちんと情報公開されないのではないかと市民のみなさまに疑念を抱かれてしまいます。
【質問5②】
自らの発言の影響を市長はどうお考えなのでしょうか。
(6)新たな間違いが指摘された後、どのような対応をしたのか。今後の防止策は検討したのか
回収したパンフレットに修正シールを貼るとの対応をした15日以降にも、「存在しない道路が記されている」「店の所在地が間違っている」など新たな間違いが指摘されました。
【質問6】
この誤りに対して、どのような対応を行なったのでしょうか。
また、今後再び同様の間違いをおかさない為の防止策は検討したのでしょうか。
(7)パンフレットの回収や修正シールを貼るなどの費用金額と、作業および費用負担は誰が行なったのか
広範囲に配布した3万部ものパンフレットの回収と修正シールを貼るなどの作業には人員が必要で、費用も当然発生したはずです。
【質問7】
これは誰が行ない、いくら費用が発生し、誰がその費用を負担したのでしょうか。
お答え下さい。
2.サイクリングパンフレットを編集制作したNPOと吉田市長の「関係」への疑義について
(1)パンフレットの編集制作の委託先は、いつ、誰が、どのような手続きによって選考したのか
パンフレットの発行費用は5市町がそれぞれ負担金を出し、そこから120万円が編集制作の委託先に支払われました。
委託先は『NPO法人横須賀創造空間』という団体です。
【質問8】
このNPOに委託が決定するにあたって、募集条件、募集方法、競争入札の有無、選考基準など誰がどのような手続きを取って、最終的にどのような理由からこのNPOに決定したのでしょうか。
(2)法人としては編集制作の実績も無く、登記からわずか2~3ヶ月に過ぎないNPOが、委託先としてふさわしかったと市長は確信を持って言えるのか
公開されている情報によれば、『NPO法人横須賀創造空間』が法人登記されたのは今年1月16日で、新しく設立されたばかりです。
編集制作の実績も無く、登記からわずか2~3ヶ月のNPOが行政からこのような委託を受注できたことは、きわめて異例なことだと僕は考えています。
また、このNPOの理事会メンバーのリストを見ると、代表や理事には吉田市長の古くからの友人や吉田雄人後援会幹部の名前が散見されます。
こうした複数の客観的な事実から、このNPOが委託先としてふさわしかったのか、僕は、疑義を抱かざるを得ません。
【質問9】
公金が投じられるのにふさわしい相手だと、市長は今も確信を持って言えるのでしょうか。
お答え下さい。
(3)実績も無く、5市町に迷惑をかけたNPOであるにも係わらず、市長は来客に視察案内まで行なっているが、どのようなお考えなのか
一般公開されている市長のスケジュールによれば、5月28日午後、吉田市長自らが来客をこのNPOのオフィスへ視察案内を行なっています。
オープニングレセプションが開催されたのは5月23日で、まだ5日間しか経っていません。
またこのNPOの目玉であるコワーキングスペースがオープンするのは6月16日の予定で、本格稼働さえしていません。
40万人都市の多忙な市長が、あえて自ら来客に案内までする必然性が全く理解できません。
また、このNPOのフェイスブックには、NPOのメンバーと一緒に吉田市長が、パンフレットを片手にガッツポーズをとっている写真まで掲載されています。
写真が掲載されたのは、パンフレット問題が報じられたわずか2日後です。
市長はこのNPOを『特別扱い』している、と僕は感じました。
【質問10】
市長とこのNPOは『不適切な関係』にあるのではないか、との僕の疑義に対して、市長はどのようにお考えでしょうか。
お答え下さい。
3.市民病院の「院内助産」が実質的に廃止へ向かっている現状を改善し、改めて、再開・継続する必要性について
本市の産科医不足による『お産難民』の状況に対応する為に、妊産婦のニーズに応じた助産ケアの提供を目指して、本市は2007年10月、市民病院に『助産師外来』を開設しました。
2010年11月には、常勤産科医がいない『院内助産』を全国2例目として市内外の注目を集めてスタートしました。
国においては、母子保健の進むべき方向性を示した『健やか親子21』においても助産師の活用を明確に打ち出し、また、『お産満足度の高さ』が地域定住の要因の1つという研究もありました。
そうした中で、本市における助産師による「お産の満足度」は極めて高く、2011年4月に「院内助産」による初出産がなされた時はプレスリリースも出すなど、
『選ばれる病院』をビジョンとする『経営健全化計画』を打ち出した市民病院のシンボル的存在として注目されてきました。
(1)市民病院の「院内助産」が事実上、廃止に向けた準備がなされていることを市長は知っているのか
市民病院、うわまち病院をはじめ、市内周産期医療の複数の関係者から、市民病院の『院内助産』が事実上、廃止に向けた準備を進めているとの声を僕は聞かされてきました。
さらに、「8月には廃止を正式発表する」と地域医療振興協会が内部決定した、との情報も複数の方々から寄せられており、単なる噂とは受け止められない、と僕は判断しました。
【質問11】
市長はこのような実態を把握しているのでしょうか。
(2)いつ、誰が、このような方針を決めたのか
『院内助産』の在り方については、2012年12月に『市立病院運営委員会』から出された答申書に
「院内助産の在り方について再検討されたい(院内助産継続の可否は、賛否両論であった)」
旨の報告があったのみで、その後どのような議論が本市と地域医療振興協会の間でなされたのか、市議会には全く報告されていません。
【質問12】
それにもかかわらず、『院内助産』の事実上の廃止に向けた動きは、いつ、誰が、方針を決めたのでしょうか。
地域医療振興協会と本市の間でどのような議論がなされたのでしょうか。
お答え下さい。
(3)「市立病院運営委員会」の答申書に対して、教育福祉常任委員会で僕が行なった指摘を、本市は検討したのか
『市立病院運営委員会』の答申書に対して、委員会で僕が行なった指摘を、本市は検討したのか。
2012年12月議会の教育福祉常任委員会において、僕はこう述べました。
「助産師の方々によるお産、経産婦の方々のお産を助産師の方々で進めていくという文化をもう一度横須賀市に根づかせたい。
この答申書については賛成できかねる。
横須賀市としての方針は、ぜひ『院内助産』も継続していくという方向で進めていただきたい」
【質問13】
委員会での僕のこの指摘を受けて、本市は何らかの議論を行なったのでしょうか。
お答え下さい。
(4)説明責任の完全な欠如を市長はどう認識しているのか
市民病院小児科の入院診療廃止問題の時と全く同じで、市長は市民全体への説明はおろか、最もダメージを受ける西地区の方々に今回もまた全く説明をしていません。
【質問14】
「説明責任の完全な欠如」を市長はどう認識しているのでしょうか。
お答えください。
(5)指定管理の協定の中で設置を明記していたにもかかわらず全く開催してこなかった「管理運営協議会」だが、いつスタートさせるのか
市民病院小児科の入院診療廃止問題の議論の中で、意思決定のプロセスの透明化や明確化の為にも、市長は『管理運営協議会』の早期立ちあげを約束しました。
当然、『院内助産』の継続もここで議論すべきです。
【質問15】
しかし、その後の経過が全く報告されていません。一体いつスタートさせるのでしょうか。
(6)現在、「院内助産」の為に勤務を続けている助産師をはじめとする医療関係者のみなさんにどのように地域医療振興協会および本市は説明しているのか
『院内助産』は、助産師をはじめとする医療関係者の長期にわたる献身的な取り組みと深い責任感によって、初めて実現した大切なものです。
それにも係わらず、こうした本市の不誠実な対応は、仕事への誇りを深く傷つけて離職へと追い込むもので、絶対に許されないものだと僕は考えています。
【質問16】
『院内助産』の為に勤務を続けている助産師をはじめとする医療関係者のみなさんには、どのような説明を行なっているのでしょうか。
お答え下さい。
(7)院内助産への誤解から出されている廃止論への僕の反論について
市立病院運営委員会の議論などで上がった廃止論は、院内助産そのものへの理解不足に基づいていると僕は考えています。
そこで、ぜひ市長の考えを伺いたいと思います。
ア.市民病院の院内助産の分娩件数の少なさを理由とした廃止論について
市民病院の院内助産による分娩件数が少ないので廃止しろという意見がありますが、間違っています。
そもそも、2012年に赴任した1名のみの常勤医師が婦人科領域を専門としていたがために分娩を避けてきたという噂がずっと言われ続けてきました。
また、他の市内助産院がフェイスブックを活用するなど、助産師による分娩そのものをしっかりと広報啓発してきたにもかかわらず、本市も地域医療振興協会も院内助産及び助産師による分娩を積極的にバックアップしてこなかったことこそが、分娩件数の少なさの原因だと僕は考えています。
【質問17】
この点について、市長は、どのようにお考えでしょうか。
イ.常勤産科医がいなければ十分な対応ができないとの意見を理由とした廃止論について
市民病院の常勤産科医の不足や近隣の産科医の協力が十分に得られないことを理由に、異常分娩や出産後の弛緩出血などの緊急事態に対応し切れない。だから、院内助産を廃止すべきだとの意見もあります。
しかし、今回の問題をきっかけに、私が複数の周産期医療関係者に事実関係をヒアリングしたところ、
- 全国的に見ても、同じ2次医療圏にバックアップ病院があれば、助産院は緊急事態にも対応できること
- 市民病院とうわまち病院が救急車で30分以内で移動できる距離にあること
- さらに2病院を同じ指定管理者が運営しており、連携体制が取りやすいこと
などから、「常勤産科医の不足を理由とする廃止論は当たらない」との意見が多くありました。
【質問18】
この点について、市長は、どのようにお考えでしょうか、お答えください。
(8)虚偽の求人を掲載し続けていることは、法律違反に当たるのではないか
横須賀市のホームページの中に『市立病院の看護師・助産師募集』というコーナーがあり、最新の更新は、今年4月1日で、現在も助産師を募集しています。
【質問19】
市民病院での院内助産を事実上、廃止する方向にもかかわらず、募集を続けているのであれば、市が虚偽の求人を掲載していることになり、労働基準法第15条「労働条件の明示」と、職業安定法第65条8号「虚偽の公告、虚偽の条件の呈示」に違反しているのではないでしょうか。
お答えください。
そして、本日、最もお聞きしたいことは、次の質問です。
(9)市民病院の院内助産の廃止への動きは即刻撤回し、現状を改善することに全力を尽くすべきではないか
【質問20】
市民病院の院内助産の廃止への動きは即刻撤回し、現状を改善することに全力を尽くすべきではないか、市長、お答えください。
また、院内助産に関連して、助産師支援そのものについても伺います。
(10)市民病院の院内助産だけでなく、助産師そのものへの支援の取り組みを本市は弱めていないか
産科医不足によるお産難民の問題を受けて、市民が安心して子どもを産み育てることができるように、本市は、2007年に助産師支援事業をスタートしました。
しかし、産科医師数の若干の改善を受けて危機感が薄れてしまったのか、今年2月に本市が発表した『第2次横須賀市行政改革プラン』において、『助産師支援事業』を見直しの対象としました。
これに強い危機感を抱いた私は、3月10日の予算決算常任委員会教育福祉分科会で、こども育成部長に対して「横須賀市の助産師支援が弱くなっていないか、扱いが変わったのではないか」とただしました。
国による診療報酬の改定や医療機能分化などの激しい変化の中で、医師の絶対数の不足や偏在は再び容易に起こり得るものです。
したがって、本市の助産師支援事業は、今後も積極的に継続していかねば、再び、お産難民が大量発生しかねません。
【質問21】
この点を、市長は、どのようにお考えでしょうか、お答えください。
4.学童クラブの小学校校舎内への移転を推進するならば、不可欠な施設整備はしっかり行ない、児童・生徒の生活を守る必要性について
さきの予算議会(2014年3月)で、市長は
「学童クラブの小学校への移転を進めて、実施計画期間内に25クラブまで拡充する。その為に、2014年度は、小学校2校の教室を学童クラブ用に改修する」
と打ち出しました。
これに先立つ昨年2013年度に、本市は、浦郷小学校を整備して、『浦郷学童クラブ』の移転を支援しました。
(*下の画像は、移転する前の『浦郷学童クラブ』です。追浜東町3丁目の道路に面した商店街の一画にありました)
(*下の画像は、移転した後の浦郷学童クラブの現在です。浦郷小学校の空き教室に移転しました)
今後の学童クラブの小学校校舎内への移転のお手本となるべき最初のケースであることから、先日、僕は、『浦郷学童クラブ』を見学しましたが、率直に驚きました。
- 固定電話は引かれていない
- 調理用の流し(シンク)は無い
- 玄関にひさしはない
- エアコンが設置されていない
- 夜間の足元を照らす電灯もない
児童・生徒の生活を守るための必要不可欠の施設整備がなされていませんでした。
現在、本市は、学童クラブの施設基準を定める、いわゆる『学童保育条例』を策定しているところですが、現状がこれでは、非常に不安に感じました。
【質問22】
(1)浦郷学童クラブの小学校内への移転後、こども育成部教育保育支援課は、実際に現場を訪れて、児童・生徒、保護者、指導員の声を聞いたのでしょうか。
【質問23】
(2)学校校舎内への移転を推進することは大切ですが、児童・生徒の生活を守るための必要最低限の施設整備には丁寧に現場の声を聞いて対応していくべきではないでしょうか。
以上、2点についてお答えください。
これで壇上からの質問を終わります。
(残りの市長の答弁、および再質問は明日以降に掲載します)
市長の答弁
【答弁11・12】
次に、市民病院の院内助産が廃止されるとの情報を把握しているか、いつ、誰がそのような方針を決めたのかという御質問をいただきましたので、あわせてお答えいたします。
地域医療振興協会からは、院内助産が廃止されるという話は聞いていませんし、そのような方針を決めたという事実もありません。
【答弁13】
次に、『市立病院運営委員会』の答申書への指摘について御質問をいただきました。
『市立病院運営委員会』の答申書では、院内助産継続の可否については賛否両論の意見があったという記載であり、廃止という表現ではありません。
市としても、お産の場の選択肢を広げるためにも継続すべきという確認をしています。
【答弁14】
次に、市立病院運営委員会の答申書に対しての指摘について、議論をした内容を説明しないのは説明責任の欠如ではないのかという御指摘をいただきました。
院内助産を継続するスタンスですので、継続の可否について議論したことはありませんし、議論していない以上、現段階では説明することはありません。
【答弁15】
次に、『管理運営協議会』をいつスタートさせるのかという御質問をいただきました。
『管理運営協議会』については、どのような内容とするのか、指定管理者と協議をしていますので、8月ごろを目標にしたいと思います。
【答弁16】
次に、院内助産のために勤務している助産師や関係者にどのような説明をしているのかという御質問をいただきました。
院内助産の廃止を議論している事実はありません。
【答弁17】
次に、院内助産の件数が少ないことについて御質問をいただきました。
市民病院の院内助産だけでなく、助産院での分娩数も減少傾向にあります。原因として、市内の産科医師数の増加に伴い、病院や診療所での出産を選択する妊産婦が増えていることがあるのではないかと考えています。
【答弁18】
次に、常勤医師の不在は、院内助産の廃止理由にはならないという御質問をいただきました。
市民病院の院内助産では、助産師だけで分娩ができるよう、できるだけリスクの低い妊産婦を対象とした上で、非常勤医師によるバックアップ体制もとっていますので、常勤医師の不在は院内助産の廃止理由にはならないと思います。
【答弁19】
院内助産を廃止する方向であるのに、助産師を募集することは法律違反に当たるのではないかという御指摘をいただきました。
廃止する方向にはありませんので、法律違反という御指摘は当たらないと思います。
【答弁20】
院内助産廃止への動きを即刻中止し、現状の改善に全力を尽くすべきという御指摘をいただきました。
これまでお答えしてきたとおり、院内助産を廃止する方向にはありません。
【答弁21】
次に、助産師そのものへの支援の取り組みを弱めているのではないかという御指摘をいただきました。
母子保健活動において、助産師の皆さんの存在は重要な職種であると認識しています。助産師支援事業は平成19年度から開始していますが、開始当時と出産環境の状況は大きく変化しています。
また、助産師支援事業の中心が研修と人材登録であるという点からも、この事業を市でなければできないということではなく、助産師職能団体での実施も可能と考え、行政改革プランの見直し事業といたしました。
【答弁22】
次に、浦郷学童クラブの小学校への移転後、関係者の声を聞いたのか、という御質問をいただきました。
改修工事後、職員が複数回にわたり、現地を訪問し、保護者、指導員、校長先生からの御意見、御要望などをお伺いいたしています。
【答弁23】
次に、学校校舎内へ学童クラブを移転する際の現場の声への対応について御質問をいただきました。
学童クラブを学校校舎内へ移転する際には、児童・生徒の生活を守るための必要最低限の施設整備を行うことは当然のことと考えています。
さらに、その上で、その施設を使う児童や指導員、保護者の方々の御意見や御要望を丁寧かつ十分に酌み取り、よりよい施設整備に努めていきたいと考えています。
私からは以上です。
フジノの再質問
それでは、質問の順序は異なりますが、順次、再質問してまいります。
まず、『学童保育』について、確認を含めて再質問いたします。
浦郷小学校に移転された後の浦郷学童クラブ、こども育成部の担当者は、複数回訪れて、各種関係者の声を聞いている、ということだったのですが、それは、具体的に、いつ、そして、どのような意見を聞いたのか?
また、その結果、僕が指摘したようないくつもの必要な設備が欠けている点については、どのような対応策をとるというふうに御判断されたのか、お答えください。
吉田市長の再答弁
こども育成部長から答弁させます。
こども育成部長の答弁
担当職員による訪問につきましては、その都度、行なっておりまして、先日も6月6日に、大雨の中、御指摘いただいた点も含めて確認しております。
複数回、訪問した日付については、手元に資料がございません。
指摘された点についてですが、まず、『固定電話』につきましては、全ての学童クラブでの対応となっております。
『調理室の流し台』につきましては、浦郷学童クラブのほうから要望がありまして、既存の流しのままとしております。
『玄関のひさし』につきましては、設置に向けて、教育委員会と協議をしてきましたが、「建築基準法の規定により、設置は困難である」と判断されています。
『エアコン』につきましては、全ての学童クラブでの対応としております。
『夜間の足元を照らす電灯』につきましては、ほとんどの世帯がお迎えをしており、懐中電灯等で対応していただいているところでございます。
フジノの再質問
こども育成部長に再確認させていただきます。
「全ての学童クラブの対応としている」というのは、どういう意味なのでしょうか?
こども育成部長の答弁
現在、小学校に設置している学童クラブについては、全て各学童クラブで対応していただいているところでございます。
フジノの再質問
そうすると、市長に伺いたいのですが、市内小学校の校舎へ移転は推進するが、設備については面倒を見ない、と。
「各学童クラブで勝手につけろ」ということですか。
市長の再答弁
小学校へ移転している学童だけではなくて、固定電話やエアコン等については、全て各学童クラブでの対応にしているということです。
フジノの再質問
それでは、移転の推進としては弱いのではないかというふうに感じます。
例えば、学校校舎・教室に固定電話を通す。これは、教育長の許可や学校長の許可が必要であったり、あるいは、エアコンを設置するに当たっても、いろいろな縛りがあると思います。
そうしたことをこども育成部が教育委員会との間に入って、そして、サポートしてあげることで、初めて、放課後の児童・生徒の暮らしが守られるのだと思うのです。
公平性を重視するのは当然だと思いますが、何といっても、市長が「第2期目の最重点施策の1つとして、小学校校舎内の移転を推進する」というふうにおっしゃっている訳ですから、そういったしっかりとしたサポートも、ぜひ、お考えいただきたいと思いますが、再度、御検討いただけないでしょうか?
市長の再答弁
基本的に、民間の施設を利用している学童クラブと学校施設を利用している学童クラブで、固定電話やエアコンなどについては同様の対応としているところです。
ただ、当然、施設整備に当たっては、学童クラブの意向を十分に酌みながら、整備の設計等を行っているところです。
フジノの再質問
この4年間で小学校の中に入っている学童クラブを25クラブまで増やしていく。
これが「横須賀市としての方針」と市長は明言されたわけですから、絶対に「ただ移せばいい」という問題ではない。
僕だって、旧・浦郷学童クラブの建物を覚えています。
市長も覚えていらっしゃると思います。
あれと比べれば、今、小学校の中にある方が非常に安心できるけれども、その中で、例えば、夏の暑さにやられそうになってしまう。冬の寒さに凍えそうになってしまう。
雨が降っても、ひさしもない。
それから、夜、冬であれば、日が暮れるのも早い。
そのような中で電灯もない。
ただ親が懐中電灯を持ってくるから大丈夫、そのような対応で本当にいいのか。
それが小学校校舎内に入っている学童クラブ、しかも、横須賀市として、『方針』として、「25クラブまで拡大する」と決めた市のあり方として正しいのか。
特に今、『学童保育の施設基準を定める条例』を検討しています。
その検討状況の中でも、こういった意見というのは出ているはずです。
ぜひ、固定観念にとらわれず、公平性というものにとらわれ過ぎず、あるべき姿を考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
市長の再答弁
学校への施設移転が進まない理由として、エアコンがつかないとか、固定電話がないというところが理由では無い、と考えています。
それよりも、やはり、教育委員会サイドと、そして、こども育成部と、施設利用に当たってのルールを決めることなどが、逆に、移転を進めるために必要なことであるというふうに認識しています。
フジノの再質問
今回、『答弁を求める相手』に教育長は入っていないのでお聞きできないのですが…。
やはり、今、市長がおっしゃったような縦割りの弊害を取り除くのが今後、「学童クラブを小学校校舎内への移転を25校、4年以内に実現する」ということにつながると思うのです。
まさに、市長がおっしゃったその欠点を改善するのが市長の役割だと思うのです。
ただ問題点をおっしゃるだけでなく、「それを改善していきます」「サポートしていきます」というふうに御答弁していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
市長の再答弁
ルール化ということに当たっては、当然、私も積極的にかかわって、各施設ごとに設定できるように改善していきたいと思っています。
フジノの再質問
続いて、市民病院の院内助産について、再度、質問したいと思います。
まず、全否定でした。
多くの市民病院、うわまち病院で働く助産師の方、看護師の方、医療関係者の方々が内部告発に当たるから、自分がクビになっても構わないという思いで、私に、本当に多くの方々が今回、地域医療振興協会の内側を暴露してくれました。
職業を賭しての内部告発だったというふうに受けとめています。
それだけ、地域医療振興協会が横須賀市にも内緒で院内助産を廃止してしまおうとしている。けれども、横須賀市としては、一切、把握していないし、そういう事実はないというふうにおっしゃった。
この温度差を、私はどう受けとめていいか、正直、わからない。
1つの結論は、横須賀市が無能で、現場の声を聞いていない。助産師の思いも聞いていない。だから、実際には、院内助産を廃止しようとしているにもかかわらず、地域医療推進課も把握していないし、事実もない。それが事実なのではないかというふうに思っています。
もしも、市長がおっしゃるように、院内助産を廃止する動きもなく、事実もないというのであれば、なぜ、そのような御意見が私のところに何人も何人も来たのかというふうに市長は推測されますか、お答えください。
市長の再答弁
わかりかねます。
フジノの再質問
市長が、ここで、6月10日、院内助産の廃止はあり得ないと答弁していて、うわさで言われているように、8月ごろ、地域医療振興協会が院内助産を、やはり、やめますと、あなたに申し入れてきたら、どうされますか。
市長の再答弁
今回、この答弁を準備するに当たって、地域医療振興協会にも、当然、確認しています。
そういった中で、もしも8月に、そのような公表がされたとしたら、当然、指定管理者としてお願いしている協会と市との信頼関係は壊れるだろうというふうに思います。
フジノの再質問
既に、現場の職員の方々と地域医療振興協会との間の信頼関係は崩れていると思います。
そして、私が何よりも忘れてはならないのは、今、市民病院で働いてくださっている、決して、助産師の方々だけでなく、多くの方々が市職員という身分を捨てて市民病院に残ってくださった。
私らは、その人たちを最大限、尊重しなければならない大切な存在である。
さらには、院内助産というのは、本当にリスクが高い。
本当に多くの方々がALSOインストラクタープロバイダー講習、うわまち病院の職員は、なかなか受けてくれないけれども、院内助産、市民病院の方々は、一生懸命、いろいろな講習を受けてくださっていた。全国レベルで見ても、市民病院の助産師の皆さんのレベルというのは高い。
そのような中で、僕は今回、こういう話が出たのを聞いたのは、実は、初めてではありません。
ここ数年間、院内助産の数を減らすように、減らすように、ドクターが院内助産を受けないようにしている。事務方にも、妊婦の方からお電話が入ったら断るようにしているというふうに聞いています。
したがって、今回の廃止に近いような話をされた、ほぼ廃止だという話をされたというのも、決して、被害妄想などではないというふうに思っています。
市長に、ここで、ぜひ、多くの方々へインターネットを通じて、市民病院の方々、そして、うわまち病院の方々、同じ市内の助産師として働いている方々、皆さん、インターネットを見ていると思いますので、今、私が話しているような話は事実誤認であると。
絶対に、市民病院の院内助産は今後も継続するのであると約束をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
市長の再答弁
まず、御質問の中に、院内助産はリスクが高いというお言葉をいただきましたが、私は、決して、そうではないと。逆に、できるだけ安心してお産ができるような環境をつくることが大事だというふうに思っています。
その上で、市民病院における院内助産については、今後も継続して行っていきたいと考えています。
フジノの再質問
言葉が足りず、市長に揚げ足を取られてしまいましたが、院内助産を立ち上げるリスクが高いということを申し上げたかった訳です。
その為に、まず、助産師外来を立ち上げて、スキルアップ、そして、経験を蓄積することに努めてきて、そして、時間をかけて、ようやく院内助産を開くことができた。そして、ようやく、初めて、お子さんを取り上げることができた。
いろいろなリスクがあるわけです。それを1つずつ、つぶしていった。
そして、今、市長がおっしゃったように、リスクが存在しないような院内助産院が確立することができた。
そういう意味であって、院内助産そのものにリスクがあるとは、僕ももちろん思っていません。そして、バックアップ病院である、うわまち病院もある。
ただ、うわまち病院、こちらのほうも、これは質問ではありませんが、助産師の方が40名雇用されていながら、1年間の助産師の方々が取り上げる数は、わずか20人にすぎない。
こうやって、もっと助産に力を入れれば、自分たちの経験も積めて、スキルアップもできて、もともと助産師を目指した本来の目的も果たせるものを、本来の思いを、ほぼドクターが決めているわけですが、助産師の方々の活躍の機会を提供していない。
これは、市民病院には、もっと強く言えるわけで、市民病院の院内助産をやるために雇用された助産師の方々が、ほかの業務、もちろん看護師資格を持っていますから、これだけ人員削減がされている折なので、複数の業務をこなさねばならないのは当然のこととして、院内助産業務に全くタッチできないような形で夜勤に入ったり、あるいは慢性期の高齢者の方のおむつ交換をしたり、助産業務とはほど遠いことしかできないような状況がある。
そういったことも、ぜひ、市長には、直に訪れて、そして、私が聞かされたような声を助産師の方々から直に聞いていただいて、そして、もし、地域医療振興協会の話と現場の声にそごがあれば、ぜひ、話し合いをして、そして、管理運営協議会を立ち上げて、その中で話し合いを続けていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。ぜひ、現場を訪れていただけないでしょうか。
市長の再答弁
まず、院内助産の取り組みについて、御承知だとは思いますが、平成25年7月からは、経産婦のみならず、初産の妊婦も対象に拡大していこうというような方針をとっています。
そういう意味では、今後も、現場の声をしっかりと聞きながら、病院の運営というのを指定管理者と一緒に行っていきたいというふうに思っています。
現場を訪れるという認識については、横須賀市にはあらゆる現場がありますし、私は、できるだけ、現場に足を運ぼうという考え方を持っていますので、これに限らず、行っていこうというふうに思っています。
フジノの再質問
横須賀市は、『子育て政策』に大きくかじを切りました。
視察先が多数あるとおっしゃいましたが、そして、これに限らず、視察はしていくというふうにおっしゃいましたが、今、現場は危機にあると私は認識しています。
そうでなければ、自分のクビをかけてまで、わざわざ私に内部告発をしてくるとは思えません。
ですから、緊急度を高く、優先順位を高く現場を訪れて、そして、助産師の声を聞いて、我々、横須賀市としては、院内助産を廃止するなどとは考えていないと、そういうふうに皆さんがお考えになったのであれば、地域医療振興協会が何か誤解を与えるようなことを命令したのではないか。
パワーハラスメントじみたことをして、離職を促すようなことがあったのではないか。
そういったことを市長だけでなく、健康部長でも結構です。地域医療推進課長でも結構です。
必ず声を聞きに行って、そして、院内助産の廃止というのは事実ではないと。これからも大切にしていく。横須賀市は、助産による分娩という文化をこれからも育んでいく。2度と、お産難民などを生むつもりはないのだということを働く方々に安心してもらえるように、ぜひメッセージを送って現場に行って伝えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
市長の再答弁
1つに、内部告発ということのあり方ですが、もしも、経営にタッチしている方々が守秘義務を破って藤野議員にということであれば、クビを覚悟ということがあるかもしれませんが、現場の状況であるとか、あるいは実情というのを藤野議員にお伝えすることで、指定管理者は、当然、その方を解雇するということはあり得ないと思いますし、そういったことがあってはいけないというふうにも思っています。
ぜひ、そういう意味では、市役所として、現場の意見というのを聞く機会というのをたくさんつくりたいと思っていますし、それが指定管理者の考え方と、たとえ反する内容であっても、現場の声として、しっかりと受けとめていきたいというふうに思っています。
フジノの再質問
あり得ないという市長の御発言は、残念ながら違います。
クビまでは行かなくとも、私や議員に、うわまち病院、市民病院の内情をお話しした、そういう方々が次の日の朝礼やあらゆる場で事務局に犯人探しをされて、そして、その病棟や部署から異動させられるということは日常的に起こっています。
そういう状況をぜひ把握していただきたいと思いますが、いかがですか。
市長の再答弁
ぜひ、そういったことも含めて把握したいと思います。