藤野英明です。よろしくお願いします。
1.「原子力軍艦」と「原子力発電所」とで原子力災害発生時の避難基準等が異なる現状を是正するよう、原子力空母ロナルド・レーガンの入港前までに政府に見解を明示するよう市長は要請したが、この要請が実現せず、政府見解や回答時期の明示がなされなかった場合、市長はどのような対応を取るのか
政府の『原子力艦の原子力災害対策マニュアル』と原子力規制委員会による原子力発電所事故の為の『原子力災害対策指針』とでは『避難基準等』が大きく異なっています。
この齟齬がある現状の改善を本市は2013年4月から3度にわたり政府に求めてきましたが、いまだに明確な回答はありません。
直近では5月28日にあえて市長自らが外務省を訪ね、原子力空母ロナルド・レーガンが新たに横須賀に入港する前までに『政府見解の明示』もしくは『回答期限の明示』をするよう強く要請しました。
6月9日に行なわれた井坂なおし議員の一般質問でも、「もしも政府によって本市の要請が果たされなかった場合、市長はどのように対応するのか」と問われました。
僕も全く同じ問題意識でおりますし、多くの市民のみなさまも同じ疑問を持っています。
その当たり前の問いかけに対して市長は繰り返し以下のように答えました。
「3度目となる要請を行なったばかりですので現時点で期限が守られなかった際の対応について言及することは適当ではないと考えています」
僕はこの市長の答弁をお聴きして、とても残念でした。
何故ならば3度目の要請の日程調整の段階から、外務省は市長が要請に訪れる理由も内容も十分に熟知していたはずです。
しかし当日、何も明確な回答はありませんでした。
こうした政府の姿勢を見るにつけても、今後も具体的な進展がなかった場合を想定してあらかじめ本市の意思表示を明らかにしておくことこそが、政府に対して回答を求める一定の圧力になると僕は考えているからです。
そこで、改めて次の3点について市長の考えをお聴かせ下さい。
【質問1】
1. 原子力空母ロナルド・レーガンの横須賀入港までに、もし政府から明確な回答がない場合、市長は政府に対してどのような対応を取ることを考えているのでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問2】
2. 同じく、その際、市長は市民の皆様に対してどのような対応を取ることを考えているのでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問3】
3. 同じく、その際、市長は地域防災計画の改訂をどのように行なっていくことを考えているのでしょうか。
お答え下さい。
2.美術館の市長部局への移管を実現させるには、常に市民のみなさまに意見交換や議論に参加して頂く機会を作るとともに、市長が積極的に前面に出てそのメリットを説明し尽くさねば、決して実現しないのではないか
こんなにも厳しい経済社会状況の中で市民のみなさまが納めて下さった税金とはまさに『血税』であり、「税金はもっと市民のみなさまの命と暮らしを守る取り組みにこそ充てるべきだ」と僕は考えています。
一方、現在の横須賀美術館はオープンからずっと赤字で毎年多額の市税を投入しなければ運営できていません。
この現在のあり方を改めねば、収益構造も改善できないのは自明のことであり、現状維持のままでは血税を預かる政治家として市民のみなさまに対して大変に無責任だと痛感しています。
だからこそ、かねてから僕は美術館の市長部局への移管に積極的に賛成してきました。
しかし、昨年度、市長が行なった試みは、社会教育委員会・教育委員会委員・市議会など美術館のステークホルダーから全く賛成を得られず、美術館条例の改正を撤回するに至りました。
しかし僕は今もはっきりと、移管による新たな美術館の在り方と取り組みは必ず市民の皆様の利益につながると確信をしています。
また、市長も先日の記者会見で「移管したいという意向を持っている」と明言しました。
今年度こそ、昨年度の進め方を深く反省し、移管に向けて全てのステークホルダーに今後の美術館の姿を丁寧かつ慎重に説明して理解を得ていく必要があります。
そこで、以下の5点について市長の考えを伺います。
【質問4】
1.5月14日の市長記者会見で、記者から進捗状況を尋ねられた市長は「教育委員会の方で、美術館のあり方ということについての検討を引き続きしていただいている状況です」と答えました。
「教育委員会は市長部局とは独立した存在だ」との前提と配慮に基づいた発言であることは僕も理解していますが、これでは改革に対する市長の主体性をあまりに欠いています。
実際には『美術館運営改革プロジェクトチーム(以下PT)』にもその下に新たに設置した『作業部会』にも市長部局の課長・係長ら多数がメンバーとなっており、実際には市長の明確な意思に基づいて議論が進められていることは誰もが理解しています。
そこでまずこうした建前の発言はやめて、市長自らの決断として「移管を進めていく為に議論を進めているのだ」と明確に発言していくべきではないでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問5】
2. 5月に『PT』の下に新たに設置した『作業部会』の目的は何でしょうか。
また、『作業部会』に対する具体的な取り組みとして、市長はどのような指示を出したのでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問6】
3. 今後の進め方として市長が想定しているのは、
①「作業部会」での議論と何らかの結論
②「作業部会」での結論を受けて上部組織の「PT」で再度議論
③「PT」が最終報告書をまとめる
④最終報告書の教育委員会への提出
⑤教育委員会での議論
⑥市議会への条例改正案の提出、という段取りなのでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問7】
4. もしもこの進め方を取れば、昨年度と同じくステークホルダーからの賛同は得られないと僕は考えています。
そうではなく今年度は1つ1つの議論の過程を全てオープンにするとともに、市民のみなさまにも議論の各段階において意見交換に参加していただく機会を設けるべきです。
そして、市民をはじめとするステークホルダーのみなさまにこの改革の必要性を深く理解していただくべきだと僕は考えています。市長はどうお考えでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問8】
5. 昨年度の移管に賛同が得られなかった最大の理由は、市長が積極的にそのメリットを説明し尽くさなかったことにある、と僕は考えています。
だからこそ、今年度は市長がもっと細かく前面に出て、丁寧かつ慎重に説明を繰り返し、ご理解をいただく努力を尽くすべきではないでしょうか。
お答え下さい。
(→市長の答弁へ)
3. 米軍人等との離婚・離別をはじめとする、国際離婚・離別のひとり親・プレひとり親家庭に対して、本市は積極的な情報提供と支援をしていくべきではないか
(1) 米軍人・元米軍人(以下、米軍人等)との離婚や離別後に養育費さえ支払わられず泣き寝入りしている多くのひとり親とその子どもたちについて取り上げた2015年第1回定例会での僕の質問に対して、市長はその存在を承知しているとしながらも、
「『よこすかひとり親サポーターズひまわり(以下ひまわり)』に委託して行なっている『ひとり親家庭指導講座』の中で『外国人との離別、法律相談の講座』を設けている」
といった答弁だけで、
「子どもたちを守るために最善を尽くす」
とはお答え頂けませんでした。
この質疑を受けて、市は現状と今後の対応を協議しました。
3月には『関係部長・課長協議』を、5月には『関係課長・係長(実務者レベル)打ち合わせ』を開き、そこでの結論は以下の4点だったとの報告を僕は受けました。
- ①こども育成部が米軍人等との離婚によるひとり親の人数を推計した(過去3年10ヶ分の児童扶養手当新規受給資格者中、米国人が元配偶者1.17%、明らかに米軍人である者0.19%)
- ②『米軍人との離婚によるひとり親』だけを対象とした支援策というのは現実的ではない
- ③今後は特別な対応を検討するのではなく、関係課で相談を受けた際に円滑に対応がとれるよう情報を整理・共有する
- ④状況の変化や新たに調整が必要と思われる事象が発覚した場合には、随時、係長レベルでの協議の場を持ち対応を合わせる
この結論では、何ら問題を解決できるとは思えません。
そこで、改めて市長の考えを伺います。
【質問9】
1. 米軍人等との離婚・離別の後のひとり親の実態を把握する上で、何故データによる推計だけで『対象者数を把握する調査』としたのでしょうか。僕が問題にしたのは『未婚』も含めた「離婚と離別」ですからこのデータではそもそも不十分です。
さらに、数だけの問題ではなくどのような困難に追い込まれているのか当事者の声を聴く為にひとり親の方々にじかに呼びかけるべきでした。例えば市長が答弁で挙げた『ひまわり』にも実態を伺うべきではなかったでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問10】
2. 何故、米軍人等との離婚・離別によるひとり親だけを対象とした支援策は「現実的ではない」と判断したのでしょうか。
(→こども育成部長の答弁へ)
【質問11】
3. 2015年第1回定例会で僕は、米軍人等との離婚・離別を特に問題視して取り上げたのは、問題が深刻だからです。
しかし、米軍人等との離婚・離別だけを対象としないというのであれば、「配偶者が外国人である『全ての国際離婚・離別』」に対して本市は取り組みを行なっていく、ということでしょうか。
(→こども育成部長の答弁へ)
【質問12】
4. 「離婚イコールこども育成部」と安易に結びつけて、国際離婚・離別をこども育成部に担わせるべきではありません。こども育成部の業務は、支援の実践部隊的役割であり、国ごとに異なる法制度への対応等まで求めるべきでは無いからです。
そもそも米軍人等との離婚・離別の問題は、市長が積極的に進めている政策、
例えば、『ドル旅横須賀』「ドルが使えるまち」等の基地を資源とした集客キャンペーン、
高校生・大学生を対象にした『基地内留学』『短期交換留学』、『外国人家庭へのホームスティ』、『YOKOSUKAイングリッシュキャンプ』等の『英語が学べるまち』という都市イメージの発信などとも深い関わりがあります。
『国際交流』には、そもそもポジティブな側面だけではなく、文化・歴史などあらゆる背景が異なる人と人とが交わる中で当然に生じる様々なネガティブな側面も必ず存在しています。
その両方の側面に対応することが不可欠ですが、本市は国際交流を政策的に推進していながら、ネガティブな側面への対応があまりに薄すぎます。今後さらに現在の政策を市長が推進すれば、問題の件数は必然的に増えていくでしょう。
したがって『国際交流』の推進によって必然的に生じる事柄は、基地対策および国際交流の専門部署である政策推進部渉外担当部長が所管する『国際交流課』『基地対策課』の2課こそが担当すべきではないでしょうか。
そして外国人の配偶者・恋人との離婚・離別によって現実的に起こっている様々な課題および解決の事例を集めていくべきです。
こうして得られた情報、事例及び解決のノウハウについて、部局を超えて共有していくことが迅速な問題解決や的確な支援につながるのではないでしょうか。
(→こども育成部長の答弁へ)
5. 米軍人等との離婚・離別に対して本市としては「『ひまわり』に委託して行っている『ひとり親家庭指導講座』の中で、『外国人との離別、法律相談の講座』を設けている」との市長の答弁は、行政の責任放棄だと僕は受け止めました。
特に、法人格すら持たない、一任意団体である『ひまわり』にわずかな委託金でそこまで重大な責任を押し付けることは極めて無責任です。
そもそも『ひまわり』は行政の取り組みの無さに苦しんだ当事者の方々が決心して立ち上げました。
立ち上げ前、そして立ち上げから6年間、僕はこの『ひまわり』の活動を常に見守ってきたからこそ限界も良く理解しています。
だからこそこの問題に対して本市が公的責任を果たすことを強く求めます。
【質問13】
第1に、この問題に十分に対応する為には、国ごとの離婚の仕組みの違い(アメリカの場合はさらに州ごとで法律が異なる)をよく理解している国際弁護士の存在が不可欠です。
けれども『ひまわり』に国際弁護士に定期的に参加して頂く為の財源はありません。そもそも信頼できる国際弁護士を探すことも困難です。つまり、財源的にもノウハウ的にも対応はできません。
それにもかかわらず、養育費の受け取り方やアメリカ本土での離婚の仕方などの問題解決までを本市が「ひまわり」に求めるならば、信頼できる国際弁護士を定期的に招くことができるようまずは委託金の増額を行なうべきではないでしょうか。
(→こども育成部長の答弁へ)
【質問14】
第2に、市長は「米海軍は個人同士の事柄には不介入だと聞いている」と答弁しましたが、これは事実ではありません。
国内の米軍基地内には『リーガルオフィス』があり、結婚・離婚だけでなく様々な個人同士の事柄について相談や手続きなど日常的に介入を行なっています。
実際に米軍人等との離婚・離別を体験した方々の共通した体験談を紹介します。
- 離婚に際して『リーガルオフィス』では、米軍人である配偶者の利益を再優先して対応する。
- アメリカ本土で離婚をしていれば必ず教えてもらえる『チャイルドサポート』(養育費履行強制制度)の情報も『リーガルオフィス』ではまず日本人母親側には教えてくれない。
- 担当者によって毎回対応はまちまちで極めて評判が悪い為、信頼できる日本人担当者の情報をみなさんで必死に共有しておられる。
- さらに、米軍人と離婚をした後には「リーガルオフィス」は日本人のひとり親に対して極めて対応が冷淡になる。
こうした皆さんが共通で必ず体験しておられる情報さえ、本市では全く把握していないのでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問16】
第3に、このように組織がサポートして米軍人である配偶者を守っているのに対し、何の組織的な支援もない日本人のひとり親・プレひとり親は極めて厳しい精神状態に追い込まれており、養育費も受け取れずに泣き寝入りさせられています。
にも関わらず、市長は「あくまでも離婚は個人同士の事柄だ」「国際離婚への対応は『ひまわり』に任せてある」とお考えなのでしょうか。
お答え下さい。
(→こども育成部長の答弁へ)
4.「性的な多様性」が当たり前のまちにする為にさらなる取り組みを行なうべきではないか
(1) 住まいについて
市営住宅に『同性パートナー』『同性カップル』の入居が可能になるよう検討してほしいと、2013年第1回定例会、2015年第1回定例会と繰り返し質問を行なってきましたが、市長からは明確な答弁がありませんでした。
そこで改めて次の4点について伺います。
【質問17】
1. 市長は、『都市部』あるいは『市民部』に、具体的に、いつ、どのような研究をするように指示を出したのでしょうか。
また、担当部局が行なっている研究の進捗状況はどのようなものでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問18】
2. 『同性パートナー』の入居を可能とする『ハウスシェアリング制度』の導入について、市長はどのようにお考えでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問19】
3. 民間賃貸住宅への『同性カップル』『同性パートナー』の入居を積極的に認めていただくように、宅建協会などを通じて民間の不動産事業者へ依頼していくべきではないでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問20】
4. これまで本市は、いわゆる性的マイノリティとされる方々に対する正しい知識と情報を市職員・教職員らに研修を通じて学んでもらい、同時に市民の皆様にも講演会等で啓発活動を行なってきました。
このノウハウをもとに、民間の不動産業者向けにも理解を深めて頂くべく、研修を開催して参加をお願いすべきではないでしょうか。
(→市長の答弁へ)
【質問21】
(2) 病院について
市立2病院を持つ本市は、『同性パートナー』の手術の同意を求められるような場面で正式なパートナーだと認められるように、指定管理者に提案して協議を行なうべきではないか、と2015年第1回定例会で僕は質問しました。
この問題へのその後の進捗状況をお答え下さい。法的リスク等を具体的に指定管理者と相談したのでしょうか。相談したのであれば、いつ具体的にどのような内容を相談し、その結果はどのようなものだったのでしょうか。
(→健康部長の答弁へ)
【質問22】
(3) 本市の施策について
本市が策定している『横須賀市性的マイノリティに関する施策』では「重点三項目」(「相談体制の充実」「正しい知識の周知」「関係機関との連携」)を掲げています。
ここに、いわゆる性的マイノリティとされる方々が「実際に日常生活の中で毎日不利益や困難を受けている実態を改善する」という項目を新たに加えるべきではないでしょうか。
知識を伝えて、相談を聞いて、関係機関と連携するだけでは、多くの人々が実際に受けている現実的な不利益や困難は解決されません。「市をはじめとする公の制度」を変えることを明確に「性的マイノリティに関する施策」及び「施策体系」に明記すべきではないでしょうか。
(→市民部長の答弁へ)
【質問23】
(4) 生まれる前からの啓発について
そもそも「性的な多様性」が存在していることこそが現実であることが当たり前のこととして全ての市民に認識されるように、妊娠の段階から出産を経て乳児期に至るまでに市が開催している様々な取り組みで多様な性のあり方について必ず触れるべきではないでしょうか。
例えば
歯科・栄養教室、
グランマ・グランパ教室、
母子健康手帳・予防接種券等の交付、
育児相談、
おしゃべりサロン、
親のメンタルヘルス相談、
愛らんど、
乳児健康診査など月齢ごとの健診、
予防接種、
ハイハイ教室、
ツインズ教室
などのあらゆる機会で、必ず多様な性について知り学ぶ機会を設けるべきではないでしょうか。
お答え下さい。
市長からの答弁
まず、原子力艦の防災対策について、最初の2点については、私から合わせてお答えし、地域防災計画の改定については市民安全部長から答弁いたします。
【答弁1・2】
私からお答えする国への要請後の対応についてですが、先日3度目となる要請を行ったばかりですので、現時点で言及することは適当ではないと考えています。
市民安全部長の答弁
私からは、国の明確な回答がない場合に、地域防災計画の改定はどうするのかとの御質問に回答いたします。
【答弁3】
『地域防災計画』は、万が一原子力災害が発生した際に、避難行動を関係機関が連携し、困難なく行える体制とすることを一番の目的に考えております。
仮に本市が独自なものを作成しても、国のマニュアルがある以上、その内容が国の考え方と整合していなければ、これらの機関との協力と連携は得ることができません。
このようなことから、国の考え方が整理されない時点での地域防災計画の改定はすることができないと考えています。
市長の答弁
次に、みずからの決断として、美術館の市長部局への移管を進めるために議論を進めていると明確に発言していくべきという御質問をいただきました。
【答弁4】
私自身は、美術館を市長部局に移管するべきと思っていますし、昨年度教育委員会委員の皆さんにも、はっきりそのことはお伝えしています。
市長部局への移管も含めた美術館のあり方については、まず教育委員会でしっかり議論していただく必要があると認識をしています。
【答弁5】
次に、作業部会の目的と指示の内容について、御質問をいただきました。
作業部会は、美術館運営改革プロジェクトチームの下部組織として、より具体的な運営改革の方策を検討するために設置されたと聞いています。作業部会に対しては、昨年度の経過を踏まえ、今後の美術館のあり方に関して、しっかりとした検討がなされるものと理解をしています。
【答弁6】
次に、改革の進め方の段取りについて御質問をいただきました。
作業部会での検討結果をもとに、プロジェクトチームで報告書をまとめ、教育委員会の中で十分議論がなされるものと想定をしています。
【答弁7・8】
次に、市長部局への移管のメリットと、その必要性を深く理解してもらう必要性について、また、もっと前面に出て説明を繰り返し、御理解いただく努力を尽くす必要性について御質問をいただきました。
市長部局への移管を含む今後の美術館のあり方について、『総合教育会議』でも議題として取り上げ、丁寧に説明をし、御理解をしていただく努力をしていきたいと考えています。
【答弁9】
次に、米軍人等との離婚、離別の実態を把握するために、当事者であるひとり親の方々にお話を伺う必要性について、御質問をいただきました。
第1回定例会でもお答えしましたが、ひとり親世帯の実態の把握は、米軍人の関係にかかわらず、児童扶養手当の申請や現況届でしか把握できないのが現状です。
しかしながら、実態の把握には至らないかもしれませんが、当事者の立場からひとり親団体の方々からの話もお伺いするようにいたします。
次に、米軍人等との離婚、離別によるひとり親だけを対象とした支援策から、横須賀ひとり親サポーターズひまわりに対する委託金までの計4問については、こども育成部長から答弁をいたします。
【答弁14】
次に米軍人等との離婚を体験したひとり親の厳しい状況を把握していないのかという御質問をいただきました。
米海軍基地からは、「原則として軍人等のプライベートに関しては介入しない」と聞いていまして、そのような状況は把握していません。
次に、国際離婚に対する本市の対応の必要性については、こども育成部長から答弁をいたします。
こども育成部長の答弁
私からは6点の御質問にお答えいたします。
【答弁10】
まず、米軍人等との離婚、離別によるひとり親だけを対象とした支援策について、御質問をいただきました。
米軍人等との離婚、離別に限らず、ひとり親の方に対する相談、支援は必要と考えますので、個別のケースに応じて丁寧に対応していきます。
【答弁11】
次に、配偶者が外国人である全ての国際離婚、離別に対する取り組みについて御質問をいただきました。
配偶者が外国人である全ての国際離婚、離別に対して、区別することなく対応していきます。
【答弁12】
次に、米軍人等との離婚、離別の問題は、国際交流課と基地対策課が担当すべきではないかとの御質問をいただきました。
米軍人等との離婚や離別によって起こる問題は、国際交流の推進とは別のものであると考えています。
離婚、離別によって起こるひとり親などにかかわる相談は、米軍人との離婚、離別にかかわらず、市民部による市民相談やこども育成部が対応しています。また、相談にかかわる支援は、個別のケースに応じてこども育成部が対応していますので、国際交流課や基地対策課を窓口とすることは考えていません。
【答弁13】
次に、『横須賀ひとり親サポーターズひまわり』に問題解決までを求めるならば、国際弁護士を招くだけの委託料の増額を行うべきではないかとの御質問をいただきました。
こども育成部で『ひまわり』に委託しているのは、生活支援講習会等事業のメニューの中の地域において必要と認める講習として、外国人との離別、法律相談と、ひとり親家庭の交流や情報交換を行うひとり親家庭情報交換事業です。
したがいまして、全ての解決までを求めているものではありません。
あくまでひとり親家庭の親御さんたちが、日常の生活の中で自分1人では行き届かない面の手助けとなるような講習会や、同じ立場にいるひとり親同士の情報交換の場をつくっていただいているものです。
国際弁護士を定期的に招いて、根本的な問題解決をしていただくということは考えていませんが、今後研究していきます。
【答弁16】
次に、国際離婚は『ひまわり』に任せてあるから、本市は対応の必要がないと考えているのかとの御質問をいただきました。
先ほども答弁いたしましたが、『ひまわり』にお願いしているのは、ひとり親家庭の親御さんたちが日常の生活の中で自分1人では行き届かない面の手助けとなるような講習会や、同じ立場にいるひとり親同士の情報交換の場をつくっていただくであり、国際離婚の根本的な解決までを『ひまわり』にお願いしているものではありません。
行政としてできることは、離婚、離別に当たって適切な相談、支援窓口を御案内することや、離婚後の児童扶養手当や、さらに必要な場合は生活保護といった公的な扶助だと考えています。
市長の答弁
【答弁17】
次に、市営住宅への『同性パートナー』等の入居について、いつどのような研究をするよう指示を出したのか、また担当部局が行なっている研究の進捗状況はどのようなものか、というご質問を頂きました。
平成25年2月にNPO法人の代表者の方などと面談をさせていただいた後に、都市部と市民部に研究をするよう指示を出しました。
具体的には、先進的な検討を進めている豊島区・渋谷区・世田谷区など7つの自治体に聞き取りを行ないました。
その他、当事者との意見交換会で意見を伺っているところです。
今後も引き続き研究を進めてまいります。
【答弁18】
次に、『同性パートナー』の入居を可能とする『ハウスシェアリング制度』の導入についてご質問を頂きました。
現状の市営住宅への応募の倍率は、10倍を超えるところもあり、依然として高い状況にありますので、ハウスシェアリング制度は考えていません。
【答弁19】
次に、民間賃貸住宅への『同性カップル』および『同性パートナー』の入居を積極的に認めるように不動産事業者へ依頼すべきというご質問を頂きました。
民間賃貸住宅では入居者と契約することの最終判断は、不動産事業者ではなく、家主となります。
が、市民への啓発に加え、不動産事業者に対しても働きかけを行ってまいります。
【答弁20】
次に、性的マイノリティとされる方々に関する理解を深めてもらう為に、不動産事業者向けに研修を開催し、参加依頼すべきというご質問を頂きました。
性的マイノリティとされる方々に対する正しい知識と情報を市民や不動産事業者へ提供し、啓発をしていくことは大切であると認識しています。
したがいまして今後とも、市民のみなさまに向けた啓発活動を続けると共に、不動産事業者に対しても理解を深めていただくべく、情報の提供や研修への参加をお願いしたいと考えています。
健康部長からの答弁
私からは、市立2病院における『同性パートナー』の手術の同意について指定管理者との協議の状況をお答えします。
【答弁21】
4月28日に市立2病院の管理者に第1回定例会のご質問の内容をお伝えしました。
両管理者からは、これまで想定していなかった為、両病院で協議の上、対応が決まりしだい連絡をいただくことになっています。
なお現在、両病院で検討していると聴いています。
私からは以上です。
市民部長からの答弁
『性的マイノリティに関する施策』の重点三項目に、不利益等の改善に関する新たな項目を加えること、および『施策』や『施策体系』に市をはじめとする公の制度を変えることを明記すべきではないか、とのご質問についてお答えします。
【答弁22】
いわゆる性的マイノリティとされる方々が感じている現実的な不利益や困難に対して、真摯に耳を傾けていく必要があると認識しております。
この為、当事者の声を聞いていくことを現行の『施策体系』に位置づけ、当事者のみなさんとの意見交換会などを開催してきているところであります。
今後も不利益や困難の改善については、現行の施策の展開の中で取り組んでいきたいと考えております。
また、市をはじめとする公の制度を変えることを明記することについても、現行の具体的取り組みを充実させていくことで対応してまいりたいと考えております。
こども育成部長からの答弁
次に、市が開催している妊娠講座などにおいて多様な性の在り方について必ず触れるべきではないか、とのご質問を頂きました。
【答弁23】
これから子育てを行なう方や子育て中の方に、多様な性が存在していることを認識していただくことは、自分のこどもやその周辺に当事者がいらっしゃった場合に適切な対応ができることから、重要であると認識しています。
保護者に対しまして正しい知識が伝えられるよう、また早期の相談にも対応できるよう職員の研修を充実させていきます。
私からは以上でございます。
フジノの再質問
市長、各部局長、御答弁ありがとうございました。
質問の順序を再質問では変えて、まず米軍人等との離婚・離別への本市の積極的な支援の必要性についてから再質問を行います。
対象者数等の把握は不十分かもしれない、ということでした。
市長が御答弁いただいたかと思うのですが、もともと従来の統計では表れづらい問題です。
ですからこうして議会で問題を『見える化』していこう、という想いで活動をしております。
ですから、市長に改めてお伺いしたいことは、「数的」な把握は方法論的としても難しい。
ならば「質的」な、具体的にこういう困難事例がある、語ってくださっている当事者の方に、まずその具体的なケースを聴かせていただく。
そこから、多くの当事者の皆さんは、口コミでご相談をどんどん多くの人にお互いに交換しあっているので、そこから芋づる式に具体的な事例を増やしていくことで、そこで全体像というのが少しずつみえてくるんじゃないかというふうに考えているのです。
その意味で「数的」な把握というのはなかなか難しいという現状は承知しているのですが、「質的」な意味において、事例を、市長、さきほど「聴いていく」というお話しがありましたが、どんどんやっていただきたい。この点についてもう一度お答えください。
市長の答弁
この、ひまわり・ひとり親団体の方々からもお話しを聴いていきたいと思っています。
フジノの再質問
それからですね、一点聞き逃してしまったのですが、何故米軍人等のひとり親だけを対象とするのは現実的ではないのか。
これについては何と御答弁されたのか、もう一度お聞かせください。
市長の答弁
こども育成部長から答弁させます。
こども育成部長の答弁
米軍人等の離婚・離別におけるひとり親だけを対象としたのは現実的ではない、というご質問ですが、
米軍人等の離婚・離別におけるひとり親の方への支援を、現実的ではないというふうに判断したものではございません。
米軍人等に関わる方と、他の外国人に関わる方との離婚・離別を区別しない、ということを指しております。
今回、児童扶養手当の受給者から推計した外国人全体の離婚・離別と、外国人を含む米国人に関わる離婚・離別の割合を見た場合、米国人に関わるものは、半数に至っていなかったということです。
このことから、米国人に関わるものも、他の外国人に関わるものも、区別することなく相談支援をすることが適当である、というふうに判断したものでございます。
フジノの再質問
やはり数の問題を、部長の御答弁を伺うと判断基準にしたように伺えてしまいました。
全ての外国人との離婚・離別を区別しないと言いながら、「数的」な問題をもし挙げておられるのだとしたら、それは違うのではないかなというふうに思います。
日本、特に横須賀には外国人の方が多く来ておられて、人と人とが交われば恋にも落ちますし、結婚もします。
当然、日本社会、離婚が増えておりますから、外国籍の方との離婚というのも当然増えている。
ただ、他の外国人の方々との離婚・離別と、米軍人あるいは元米軍人の方との離婚によって起こる精神的ダメージや経済的ダメージについての深刻なご相談がたいへん僕にとっては多いというふうに感じて、他の外国人の方との離婚について大きなトラブルは逆に聞いていないのです。
ですから、全ての外国人を区別せずにやっていくのはもちろん、まるで「アメリカ人が悪い」みたいな言い方をすれば差別に当たりますし、それはあってはならないことだと僕も感じています。
そうではなくて、問題の深刻さがより深刻だと。
特に横須賀は米軍基地がございますし、米軍人等との離婚・離別を体験しておられる方から多く相談を受けるので、まず集中的に対応して欲しい。
そういう意味で申し上げました。
実際問題、米軍人等以外との国際離婚において、何か深刻な相談事例等を受けた事というのはあるのでしょうか。
市長の答弁
こども育成部長から答弁させます。
こども育成部長の答弁
深刻と捉えるかどうかわかりませんが、日常業務の中でそのようなお話しを聴いている、と聞いております。
フジノの再質問
つまり、
・養育費を支払わない。
・組織的なバックアップを受けて守られている米軍人のように、相談をしたいと言っても間に組織が1枚入って相談にも乗ってもらえない。
そういうことが他の外国人の方でも起こっているということですか?
市長の答弁
こども育成部長から答弁させます。
こども育成部長の答弁
わたくしのところには、米軍人の方以外の話は、今の議員のおっしゃった事例のようなものは米軍人の方からしか聞いていません。
フジノの再質問
今回あえて問題視したのは、イデオロギーの事とは全く関係ないことをまずご承知ください。
特に問題視している理由というのは、「横須賀市」が市民の皆さんを守っているのと同じように、「米軍基地」も米軍人の立場を一番に尊重して考えている。
他の外国人の方との離婚というのは本当に民・民の関係で、間に入ってくるのは国際法であって、アムステルダム条約などであって、普通に、こどもの引き取りをどちらがするか、そういういわゆる一般的な外国籍の人同士の離婚の問題。
けれども僕が申し上げているのは、リーガルオフィスがあって、もしそのリーガルオフィスが米軍人である配偶者に出している情報と同じ情報を、日本人の配偶者にも出してくれたならば、
つまりアメリカの法律はたいへん厳しいですから、離婚をした時にチャイルドサポートを通せば、チャイルドサポートがまず夫の給与からこどもの養育費を天引きした上で本人に給与が支払われる。
それくらい厳しい。
けれど、こういう情報をリーガルオフィスは日本人のひとり親のお母さんにくれないのです。
教えない。
仮に離婚してしまった後に関しては、相談先としては全く機能しない。
そういう状況があるのです。
これは他の外国人の方々との離婚と比べると、全く違いが一目瞭然なのです。
つまり、米国側は米国側の利益を守るために必死でやっている。
だから、横須賀も横須賀側として日本人のひとり親の利益を守るために、必死で取り組むべきだというのが、僕の提案の根本であります。
米軍だけ差別してどうこうというのではなく、向こうが全力で守っているのだから、こちらだって全力で守るのが市民を守る横須賀市の責任ではないかというふうに伺っているんですが、市長、再度御答弁をお願い致します。
市長の答弁
実際この離婚・離別の問題については、日本人同士の問題についてもなかなか行政として介入しきる事ができない、というふうに思っています。
とは言いながら、市民部で市民相談という形で弁護士の方にお願いをして、そういった相談を受けていたり、法的な意味では受けていたりするところですので、わたしとしては、そういう範囲の中でまず相談をしていただくという事が、いちばん現実的ではないかと思っています。
フジノの再質問
市長に一点、答弁の在り方で苦言を呈したいのですが、
国際交流のポジティブな側面、ネガティブな側面、必ずあります。
国際交流に限らず、すべてについてメリット・デメリット、何についてもあります。
僕はこの問題、国際離婚については、離婚の、さきほどから『こども育成部長』が答弁しておられるように、心の面や日常生活の側面は『こども育成部』が支援をする。または、「ひとり親サポーターズひまわり」に支援を委託している。
けれども、国際法や国際弁護士が知らなければならないような情報まで『こども育成部』に担わせるのか?
それは、僕は渉外担当部長が所管しておられる『国際交流課』と『基地対策課』に任せるべきではないかというふうに提案をしたのですが、
それを、いち部長である『こども育成部長』に答弁させるというのは、たいへん酷なことではないでしょうか。
もっと市長が大所高所から、この問題については、「藤野英明議員は『こども育成部』ではないと言っている。それに対して、市長は市長の判断として両方の部を所管している、いや全ての市役所の部局を所管している市長としてはこう考える」とお答えするのが筋であって、
今、重荷をまさに背負わされている『こども育成部長』に「このことはうちが担当すべきであると考えています」というような答弁をさせるのはちょっと違うんじゃないかと、市長の職責として。
このご指摘については、どのようにお感じになりますか。
市長の答弁
業務の中でやっていますので、特に大きな問題があるとは思っていませんが、わたしも『こども育成部』が所管すべき課題だと考えています。
フジノの再質問
そうすると国際交流を担当している、あるいは基地対策を担当している『渉外担当部』は明るい側面だけ、国際交流のポジティブな側面だけ、式典だけやっていればいい部署だ。
そういうことですか。
市長の答弁
国際交流課には国際交流課の所管事項があると、そのように認識しています。
フジノの再質問
事務分掌を拝見しても、それからつい先日出していただいた各部長の経営方針を拝見しても、
このような谷間に埋もれてしまっている国際離婚・離別の問題を、経営方針の中にも事務文章の中にも入っていないのです。
さきほどから『こども育成部長』が答弁しているように、離婚をしたすべての方の心やあるいは日常生活の困難に寄り添うのが、『こども育成部』の仕事です。
国際関係の法的な側面や支援はやはり、国際交流を主業務としている『渉外担当部』が所管している二課に任せるようにすべきではないかと改めて伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
市長の答弁
『こども育成部』でも法的な相談までは対応できないと、わたしも考えています。
その点については『市民部』で行っている市民相談などを活用していただきたいと思っています。
フジノの再質問
それはおっしゃる通りなのですが、『市民部』はゲートキーパー、まさに窓口、相談の窓口なのです。
市民部長も替わられて、まだもしかしたら業務には不慣れかもしれませんが、『市民部』というのは市民相談の本当に全てを受けて、そこからこう、配分をしていく。各部署、専門部署に分けていく。
そんな訳で、『市民部』と『こども育成部』が分担してやるだけでは、対応しきれないことがたくさんある訳です。
例えば、国際弁護士。
今回僕はこの問題に接するようになってここ2~3年で初めて存在を知ったのですが、
例えば、アメリカ大使館のホームページを見ると、国際弁護士のリストが出ているのです。日本人の国際弁護士のリストがでている。信頼できる国際弁護士のリストが出ている。
日本語も出来て、英語も堪能で、両国の法律に精通している国際弁護士が紹介されている。
だからアメリカの、つまりこの場合は米軍人を特に指していますが、米軍人は自分の弁護士をすぐに選べる。
けれども日本人の、特にひとり親のお母さんというのは、まずどうやって国際弁護士を探すかといえば、法テラスに電話して一件一件、「あなたの専門は何ですかと、
ご紹介された人にひとりずつ聞いていって、その間にどんどん疲弊していく。気持ちが疲弊していく、そしてお金もないまま生活をしていく、というような状況があるのです。
ですから僕は今回、市長に最低限望みたいのは、委託金も増加しませんし、『こども育成部』だけに任せるし、現状維持のまま何も変わらない。
それならば、せめて事例集を作成したり、さっきから市長は具体的な事例は聴いてくださるとおっしゃっていますし、『ひまわり』にも聴いてくれるとおっしゃっていますから、事例集を作る。
あるいは、横須賀市からの相談に乗ってくれる国際弁護士のリストをご紹介する。
それくらいの機能は持ってもいいじゃないかと思うのですが、いかがですか。
市長の答弁
『事例集』についてですが、市の立場で作れるかどうかというのは、検討しなければいけないと思いますが、そういったものがあったほうがよいだろうという認識は、わたしも共有いたします。
また、国際弁護士については、市としても『神奈川県弁護士会』との連携を進めているところですので、ぜひ照会をかけていきたいと思います。
フジノの再質問
ありがとうございます。
それでは1問目、原子力災害基準の問題について、改めて市長に伺います。
市長の御答弁は、残念ながら初日の本会議と同じものでした。
けれども僕はこう思います。
昨年1年間、生活環境常任委員会に所属して、市民安全のことについてよくある幹部と質疑をする機会がありました。
議事録を読んでいただければ、その答弁が必ず出てきます。
「これをやった、あれをやった。市民の方に、将来やったのだから仕方がない。横須賀市はやったのだから、こういう災害が起こっても仕方がない。私たちは全力を尽くした、将来そう言ってもらえるような、アリバイつくりのための仕事だけはしたくない。どんなに文句を言われても、現実的な成果を生む取り組みをしたい」と、その幹部の方はおっしゃっておられる。
僕も本当にその通りだと思い、変なイデオロギー的な話ではなくて、市民の安全を守る為にはいったい何が出来るのかな、と常に考えています。
でも今回、市長は3回行きました。
でも政府は1度も答えてくれません。
そして3回目の要請にも明確な期日の指定もそれから政府見解の明示もなかった場合、どうするのかというのを考えていなかったとしたら、本当にこれは、幹部の方がおっしゃった『アリバイ作り』を市長がやっているのと変わらないと僕は思うのです。
もし勝算があってやっているのであれば、それは将来、歴史が市長を高く評価すると思います。
僕が間違っていて市長が正しかったと評価されることになると思います。
けれどもそうではなくて、やはり回答が無かった時の対応を、市長として明言しておくべきだと思います。
例えば僕は、市長、「結果責任を取って辞職をする」と明言してもいいと思います。
そして選挙を行って、市民の皆さんに
「命を守るために3回も要請してきたけれども、政府は明確な期日も明確な基準も示してくれなかった。わたしの行動を支持してくれるならば、改めて選んでください」
そういった身の処し方だってあると思います。
これ、3回目何も回答がなかった時、どうしたらいいか何も考えていない。今言うべきでないというのが『戦略的な御答弁』ならばいいけれども、本当に何も考えていないのであれば、市民の方々、本当に安全が守られない。
そのことを、市長はどういう風にお考えなのか。
全くその後の対応について考えていないから、そういう答弁をされているのでしょうか。
いかがですか。
市長の答弁
やはり考えとしては『戦略的』に動いていかなくてはいけないと思っていますが、現段階で言及することは適当ではないと思っています。
フジノの再質問
そうすると、「今、答弁するべきでない」というのは、明確に何をするというのを答弁しないのは、『戦略的』な意味合いで答弁をしていないのですね。
次の手は考えてあるという意味で、答弁していないと受け取っていいのですね。
市長の答弁
今回、北米局長からの答えでは、今までに無い答えがあった中で、わたしとしては今回、外務省を通じた関係府省の動きを見守りたいと思っています。
フジノの再質問
僕はですね、これ、市民の方々もたくさんの方々が不安に感じておられるので、
「もしも3度目の、ロナルドレーガンが来るまでに回答がなければ、3度目の要請が無効であれば、住民投票をしたい」
と思っていると、市民の方々に市長から話しかけてもいいと思いますよ。
で、次の質問なのですが、この問題と言うのは、市長だけの責任だとは全く思っていません。
市長と市議会は地方政府の両輪であります。ですから市長が市議会に対して望むこと、例えば議長といっしょに、あるいは市議会議員の皆といっしょに、
「外務省へ一緒に行ってくれないか」
と、そういった要望がもしあれば、おっしゃっていただきたいと思いますが、いかがですか。
市長の答弁
現段階では、そういったことについては考えていません。
フジノの再質問
この問題を、市長だけの責任に押し付けるつもりは全くありません。
同じように問題意識を感じて、質問している議員が何人もいます。
ですから、議会も使って下さい。議会もぜひ、こきつかって下さい。
そして同じ責任を僕たちも負います。
市長だけの問題では決して無いと思っていますので、この問題を解決できる為に必要なことがあれば、ぜひ要請をしていただきたいと思います。
美術館の『市長部局』への移管について改めて伺います。
市長、さきほどの答弁、繰り返し「と、聞いています。と、聞いています」というふうに、『伝聞調』をあえて取られました。これはさきほどから繰り返し申し上げている「『教育委員会』と『市長部局』は独立した存在である」ということから、そういう前提から配慮して伝聞調でお答えになっていると思います。
しかし、改革のマインドは、市長にこそあると僕はずっと信じてきました。
ですから、まあそういう『伝聞調』になるのは仕方ないけれども、でも実際のところ本当はそうじゃないのに、もっと強く語って欲しいなというふうな気持ちで答弁を聞いていました。
今回、確認をさせて下さい。
『作業部会』を設置しようと決めたのは、市長なのですか、教育委員会なのでしょうか。
市長の答弁
教育委員会です。
フジノの再質問
教育委員会の問題については、常任委員会で改めて問うていきたいと思います。
市長にお聞きしたいのは、「議論の場に、常に市民参加の機会を設けて欲しい」という事を再度確認したい、と思います。
条例案が出たところでパブリックコメントをかけるだけではやはり「足りない」と思いますので、『作業部会』の進捗状況がPT(美術館運営改革プロジェクトチーム)に報告書として出されると思います。
それについても市民の皆さまの意見を伺って欲しいですし、そのあとのPTの議論の過程も公開していただきたいですし、
そして最終報告書も公開していただきたいですし、そういった意見を聞く場も作って頂きたいというふうに思っています。
とにかく前年度と同じように庁内だけの議論では、話が全然見えない。
それに市民の皆さんが賛成も反対もできない。
「こんな勝手に進めるなら反対だ」というような感情論も出てきます。
ですから可能な限りプロセスを公開していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
市長の答弁
この『作業部会』の内容までを公開にするかどうかというところは、少し情報公開の考え方で難しいところがあるかもしれませんが、
プロジェクトチームの報告書などについてはぜひ積極的に公開をしていくべきものというふうに思っています。
また、その市民参加の在り方ということについては、教育委員会の教育委員の皆さんもやはり市民でいらっしゃいますし、これまでも社会教育委員会でいただいてきた御意見というものもやはり尊重していかなければならないというふうに思っています。
また、総合教育会議は市民に開かれたものになるということですので、こちらの議論も合わせて、市民に詳らかにお見せしていくことになると思っています。
フジノの再質問
報告書の開示は当然やっていただけると思うのですが、じかに御意見を伺えるような、あるいは、例えば『タウンミーティング』的なものや、車座集会的なものはお考えいただけないものでしょうか。
市長の答弁
今の段階でそれをどう判断するかというのは難しいところがある、と思っています。
フジノの再質問
それでは最後に、性的な多様性を当然の事として受け止めるまちに変えていきたい。
その為にいろいろ取り組みを是非していただきたい、ということでいくつか質問をしました。
市営住宅の入居の研究についても、研究をしていただいている、と。また意見交換会を開いたということで、御答弁いただきました。
市民部長にもご出席いただいて、意見交換会、僕も臨席させていただきましたが、大変悲痛な声が多くありました。
例えばある方は、「自分のすべての人生を、嘘をついて来ざるを得なかった」。
つまり何処どこに転居する、何処どこに転居する。
それも、誰と転居していたとかも全部嘘をついてきた。
全部、自分の人生は嘘を周りに言い続けてこなければならなかった。
ですから、これをどんどん積極的に横須賀市が推進をして、「市営住宅は倍率の問題もあって『入居は無理だ』」というお話しがありましたが、実際には倍率の広さ、0倍から91倍までというのが昨日の議論でもありましたし、『市営住宅に入居できる』というような要件の緩和があっただけで、多くの意味合いを当事者の方には持ちます。
そこで、改めてやはり再考していただきたい。
単純に「倍率の高さで考えていない」という御答弁ではなく、実際には倍率が低いような地域であっても、「市営住宅OKだ」という、そういう横須賀市の姿勢が示されることが、大きな励ましに繋がる訳です。
その時には倍率の低い所にも入居するかもしれません。
改めてご再考をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
市長の答弁
『ハウスシェアリングという形で入居を認める』ということは、現在考えていません。
今後、『同性パートナー』等の入居については、引き続き研究を進めていきたいと思っています。
フジノの再質問
最後の質問になります。生まれる前からの啓発の必要性について、質問させていただいたところ、市長からかなり前向きな御答弁をいただきました。
最後に改めてお願いをしたいこと。それは、各取り組みの中で必ずひと言触れていただきたい。
決して、多くの時間を割けという意味ではありません。
配布物の中に一行、『いろいろなお子さんが生まれてきます。中にはLGBTといわれる子どもも生まれてきます。そしてそれは特別なことではありません』
と、ひと言、講師が触れる。そうひと言、文章に書いてある。
それだけで全く違うと思うんです。ぜひそういった事もご検討いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
市長の答弁
この保護者への正しい知識という意味でも、啓発リーフレット等をつくりですね、保護者になる親御さんの講座などで配布していきたいと思います。
フジノの再質問
ごめんなさい、それは市民部が今年新たにつくるリーフレットの事を指しているのでしょうか。
市長の答弁
そうです。
フジノの再質問
申し訳ございません。それは1500部しか刷られず、これから横須賀市で生まれてくるお子さんたちの配布物等には足りないと思います。
関係部署に配布をして1500部しかありませんので、いろいろなところに配布する。
そうではなくて、これから生まれてくる子どもたちのあらゆる教室を横須賀市は持っているので、そこで配布するものなどに一行を加えて欲しい。
あるいは先生のひと言、あるいは相談者のひと言に加えて欲しい、という意味合いで今の質問をいたしました。
再度、御答弁をお願い致します。
市長の答弁
保護者になる人が参加者するような講座などでは配っていきたいと思っています。