2020年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

コロナ対策のアクリル板の中で質問をする藤野英明
コロナ対策のアクリル板の中で質問をするフジノ

1.不妊症治療の助成拡充と保険適用化や不育症プロジェクトチームの設置などスピード感ある政府の取り組みにより高まる市民ニーズに対応する為に、本市の不妊・不育専門相談センターの体制と取り組みを充実させる必要性について

新たに誕生した菅政権の目玉政策は、不妊治療の保険適用拡大です。

2022年度の実現を目指していますが、それまでは、所得制限の撤廃、助成額の増額、出産ごとに助成回数の制限をリセットするなど現在の助成制度を拡充する取り組みを第3次補正予算に計上し、今年度中に実施していく方針です。

また、不育症の治療支援を検討するプロジェクトチームも立ち上げ、年内に支援策をまとめて来年度当初予算案に反映させる方針です。
 
連日の報道によって不妊症・不育症の当事者だけでなく社会全体の注目も集まっています。

治療中の方々への朗報であるとともに、高額な治療費がかかることから今まで治療を受けることを諦めていた方々も「自分たちもこどもを持てるかもしれない」という希望を感じておられます。
 
一方、本市の状況を申し上げると、市内には専門の医療機関がありません。

その為、2019年4月からこども育成部の中に『不妊・不育専門相談センター』を立ち上げて、不妊症・不育症に悩む方々の最初の相談先の役割を果たしてきました。
 
しかしその重要性に反比例して、担当課の一角に小さなコーナーを設けて専用の電話回線を置いただけです。


センターといっても小さな看板と電話機だけしかありません
センターといっても小さな看板と電話機だけしかありません

職員数も決して十分とは言えない中で、4つの大切な取り組みを行なってきました。

(1)相談専用電話・来所面接・メールでの相談を相談員が受けること、(2)講演会・相談会・交流会を開催すること、(3)特定不妊・不育症治療費助成の申請を受けること、(4)そして全国から高く評価されている流産・死産などで赤ちゃんを亡くした方へのグリーフケアです。
 
政府のスピード感ある取り組みによって、市民の期待はすでに高まりつつあります。

今まで潜在化していたニーズが一気に顕在化し、安心して悩みを相談できる場である本市の不妊・不育専門相談センターの役割がさらに増すと僕は考えています。そこで伺います。

(→市長の答弁へ)

【質問1】
ニーズの増加に適切に対応できるようにセンターの人員を充実させるべきではないでしょうか。

【質問2】
不妊症・不育症治療に新たに取り組む方々の増加に対応すべく、不妊・不育専門相談センターの存在と取り組みを広く周知することを筆頭に、ニーズ増加に対応すべく相談電話の回線数や講演会・相談会・交流会の開催回数を増やすなど、同センターの事業の在り方を検討し、拡充していくべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

2.不妊症・不育症治療に臨む当事者のニーズがとても高い交流会事業をコロナ禍でも開催できる方法を早急に検討して実施する必要性について

不妊症・不育症ともに治療に臨む方々が最も求めているのは、生の情報です。
 
そこでパンデミック以前は、本市では当事者が安心して集える交流会を定期的に開催するとともに、講演会の場でも参加者同士がテーブルに分かれて語り合う時間も設けてきました。

周囲の誰にも話せず孤立しがちな上にインターネットの不確かな情報に晒されている方々にとって、交流会に参加した後の満足度はとても高く、

僕も毎回参加してきましたが、同じテーブルだった方とその後もLINEで交流を続けていることや感謝の声を頂いてきました。
 
しかしコロナ禍によって交流会は中止に追い込まれており、今年度は1度も開催できていません。


 
先程来申し上げてきたように、すでに不妊症・不育症治療への期待とニーズは高まっており、体験からくるリアルな情報や当事者同士の本音の語らいを求める想いは今後さらに高まるでしょう。

横須賀市不妊・不育専門相談センターHPより「交流会中止」のおしらせ
横須賀市不妊・不育専門相談センターHPより「交流会中止」のおしらせ

加えてコロナ禍で治療アクセスへの不安も高まっている今、交流会事業の早期再開が必要です。そこで伺います。

【質問3】
パンデミックが続いていくという前提に立って、人数を減らす代わりに開催回数を増やすなど工夫し、万全な感染対策を取った会場でリアルでの交流会を開催するとともに、時間や場所にとらわれないオンラインでの開催も検討し、コロナ禍で不妊症・不育症治療に臨む当事者のみなさんが安心して交流できる機会を早急に実施すべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

3.単年度のモデル事業である妊活LINEサポート事業を来年度以降も継続実施していく必要性について

今年度、センターは新たに1年間のモデル事業として株式会社ファミワンと連携して、妊活LINEサポート事業を実施しました。

横須賀市不妊・不育専門相談センターHP「妊活LINEサポート事業」のおしらせ
横須賀市不妊・不育専門相談センターHP「妊活LINEサポート事業」のおしらせ
妊活LINEサポート事業のプレスリリース
妊活LINEサポート事業のプレスリリース


時間と空間を問わずLINEで相談できる仕組みは、コロナ禍で対面相談が困難となった時代のニーズにもマッチしました。

モデル事業を今後も正式に継続していくか否かは検証の結果判断する訳ですが、正確で最新の知識を持つ専門家やピアの立場の方々に相談できる本事業はとても有効だったと僕は評価しています。そこで伺います。
 
【質問4】
今後さらに増えていく不妊症・不育症治療を希望する方々のニーズに対して、使い勝手の悪かった部分に修正を求めるなど改善をしつつ、妊活LINEサポート事業は来年度以降も継続していくべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

4.出生前検査を受けるか否かで悩む段階から妊婦と家族を支え、胎児に病気や障がいが見つかったときの意思決定を支援し、どんな選択も支えられる体制をつくるために、本市は専門的知見を持つNPOと連携する必要性について

本市は妊娠・出産包括支援、女性健康支援の取り組みを積極的に進めてきましたが、置き去りになっているテーマがあります。

それは出生前検査による妊娠葛藤への支援体制が構築できていないことです。
 
そもそも我が国では、おなかの中の赤ちゃんの病気や障がいが分かった時に妊婦と家族を支える体制が全く不十分です。

技術はどんどん進化し、受精卵が胚盤胞の段階から病気や障がいの有無が分かる着床前診断や、妊娠10週での新型出生前診断(以下NIPT)などの検査で、かつてとは比べ物にならない早期の段階で胎児に病気や障がいのあることが分かるようになりました。

しかしその結果についてひとりひとりの妊婦と家族に対する丁寧な情報の提供もなく、同じ妊娠葛藤に直面した人生の先輩と意見交換をする機会も全くありません。

そして孤立と孤独な決断として、ほとんどの妊婦が中絶に追い込まれています。

このような現状はリプロダクティブ・ヘルスに基づく主体的な選択とはとても言えません。

そこで2016年11月の本会議、2017年3月の教育福祉常任委員会などで「早急な対応が必要だ」と僕は訴えてきました。

当時は定義を狭くし、NIPTとその結果判明する21トリソミー(ダウン症候群)について質疑を行ないました。
 
本来であればNIPTは、関連学会のガイドラインに基づいて、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーといった遺伝カウンセリングのプロによる相談支援体制が整った限定された専門医療機関で基準に該当する限定された対象者のみが受診できるものとされてきました。
 
しかし実際はガイドラインは完全に無視され、インターネット上には営利目的のNIPTの広告があふれており、年齢制限なし、医師の紹介状も不要、採血する医療機関をワンクリックで予約してその血液を海外に送れば、検査結果だけが送り返されてきます。

結果の丁寧な説明などは一切ありません。

国内外双方での調査研究によって、ダウン症のおこさんと暮らしている家族も本人も9割以上が幸せを感じていることが明らかになっていますが、そうした事実も全く知る機会がありません。

そして、「障がいイコール不幸」「育てられない」「自分たち夫婦が亡くなった後に残されることになる障がいのあるこどもがかわいそう」といった想いから、ほとんどの方が中絶をしていることが調査から分かっています。


そして中絶をした方々は大きな心身のダメージを受けて苦しんでいます。

そこで僕は、先進事例としてドイツが設置している妊娠葛藤相談所福岡市のダウン症等受容支援ネットワークをとりあげて、そもそもNIPTを受けるかどうか悩んでいる段階から、また胎児に障がいが見つかった時に、妊婦と家族の求める情報と対話の機会をしっかりと提供できるようにし、意思決定を支援し、その選択が妊娠継続であれ中絶であれサポートしていく本市の体制づくりが必要だと当時の市長に提案しました。
 
しかし、結果はゼロ回答でした。

4年越しで「出生前検査と妊娠葛藤」を質問するフジノ
4年越しで「出生前検査と妊娠葛藤」を質問するフジノ


それから4年が経ちますが、現在も支援体制は何もありません。

全国的にも無認定の検査実施医療機関はさらに増え、無秩序にNIPTは広まっています。たとえ
ガイドラインを満たしている大学病院などでNIPTを受けても、短時間の遺伝カウンセリングでは
意思決定支援には程遠いのが実態です。


今回の質問では定義を狭めず妊婦健診で行なわれるエコーなども含む広い意味の出生前検査とし、検査で判明する病気と障がいもダウン症候群に限定せずに全ての病気と障がいについてとします。
 
さて、問題が深刻化していく中で、この4年間ずっとどうしたら妊婦と家族をサポートできる体制を作れるかを学び続けてきました。

そして2年前、全く同じ問題意識を持つNPOに出会いました。

医師・看護師・助産師ら医療関係者、疾患のある当事者とその家族、エンジニア、法律家、コミュニティデザイナーなど多様なメンバーで構成されている『NPO法人親子の未来を支える会』です。


 
活動は現在6年続いていますが、僕はこの2年間の活動を間近で見せていただいてきました。

NPO法人親子の未来を支える会
NPO法人親子の未来を支える会

赤ちゃんに病気や障がいがあるかもしれない時に安心して駆け込めるワンストップ型の相談窓口である『胎児ホットライン』の運営をはじめ、

胎児ホットラインを説明する林信彦代表(2019年4月の講演会より)
胎児ホットラインを説明する林信彦代表(2019年4月の講演会より)


胎児の病気が分かった時のブックレット・妊婦を支える家族向けのブックレットの作成と配布、

おなかの赤ちゃんと家族のために〜月編〜
おなかの赤ちゃんと家族のために〜月編〜
おなかの赤ちゃんと家族のために〜星編〜
おなかの赤ちゃんと家族のために〜星編〜

オンライン上で1対多数のピアサポートを受けられるオンラインピアサポート「ゆりかご」


ゆりかごの紹介(2019年3月の講演会より)
ゆりかごの紹介(2019年3月の講演会より)

さらに出産後のライフプランニングや、胎児治療コーディネートを行なっています。
 
誰もが気軽にアクセスできる形で、様々な専門家や先輩たちの多様な意見を聞くことができる取り組みはまさに理想的です。

例えば医療的な予後については医療関係の専門家のメンバーが、障がいのある子を出産して生活していく未来がイメージできなければ実際に障がいのあるおこさんを子育てしているご家族が、中絶を迷っているのであれば実際に中絶という選択をされた当事者が、


あくまで「ひとりの人生の先輩」の経験として相談者と語りあってくれます。

常に中立で、中絶も妊娠継続も強要することは決してありません。
 
さらに病院や地域の垣根を超えて妊娠葛藤に関わる医療者向けの勉強会や交流会を行なうケアラーズケア、コミュニティ形成支援、メディアでの情報発信も積極的に行なっています。
 
胎児ホットラインとゆりかごは完全に無料、ブックレットも送料のみ、研修会も資料代のみで、活動資金はその活動が高く評価されている為に助成金や寄付金だけで運営されています。

非常に公益性の高い活動です。
 
僕は「今の社会では出生前検査は胎児の障がいの有無を調べて中絶をする為のもので妊婦と家族に深刻なダメージを残しているだけだ」と感じてきました。

しかし同NPOは、出生前検査が家族の幸せにつながることを目指し、おなかの中のわがこが健康であってほしいという願いを尊重し、おなかの中のこどもに病気や障がいがあるかを知りたいまたは知りたくないという想いが理解され、尊重される社会をめざしています。
 
こうした活動から同NPOは高く評価されており、胎児の病気や障がいが見つかった時の妊婦と家族の妊娠葛藤と意思決定支援とその後の継続的支援においては、国内では同NPOを超える取り組みは無いと思います。

本市は、妊活における相談支援では、多数の専門家を擁しノウハウを持つ株式会社ファミワンをパートナーとして連携しました。

同じ手法で、現在は本市の取り組みから抜け落ちている、出生前検査の結果、孤立し孤独な選択を迫られている妊婦と家族を守り支援する取り組みを、同NPOと連携することで本市に取り入れていくべきです。
 
はじめは本市ホームページから同NPOにリンクを貼らせていただいたり、本市に寄せられたご相談をつなげる形でスタートするだけでも大きなメリットを妊婦と家族に提供できるはずです。

それによって初めて本市の妊娠・出産包括支援、女性健康支援の取り組みが完成すると言えるはずです。そこで伺います。

【質問5】
出生前検査を受けるか否かで悩む段階から妊婦と家族を支え、胎児に病気や障がいが見つかったときの意思決定を支援し、どんな選択も支えられる体制をつくる為に、本市は専門的知見を持つNPOと連携していくべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

5.全国から高い評価を受けた「ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんとご家族に想いを寄せる1週間~」の初日に本市が発信したメッセージが起こした影響について

2020年9月議会での提案を受けて、本市は『ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんとご家族に想いを寄せる1週間~』の初日10月9日と、最終日10月15日に本市公式ツイッターアカウントからメッセージを発信しました。
 
特に初日に発信したツイートは全国から好感をもって受け止められました。全文は次の通りです。

「結婚したら妊娠し、赤ちゃんを産めて当然だ」というイメージを持っていませんか?不妊・不育、流早産などつらい経験に苦しみ、周囲からの心無い言葉により悲しい思いをされている方がいらっしゃいます。横須賀市は、これを深く受け止め、その方々の気持ちに寄り添うまちづくりに取り組んでいきます。

11月20日現在、「いいね」が884、リツイートが280、引用リツイートは35にのぼりました。

未確認ですが、本市公式アカウントで発した過去のどのツイートよりも多い「いいね」数ではないでしょうか。


強い賛同のメッセージも寄せられました。

例えば、

「こういう温かい街いいなあ。市が理解してくれるって嬉しいよなぁ」

「行政のアカウントが自らこういう発信をしているの最高すぎる。横須賀市にも住んでみたいと思った」

「自治体主導でこの取り組みをリードしていただけると心強いですね」

「全国的にこういう考えが広がってくれるといいな」

「何十年も受け続けたダメージってそう簡単には消えないから、このツイートには救われる」

「いいぞ横須賀市!」

「もう横須賀市に引っ越したい!」

「これをツイートできる市のアカウントすばらしすぎるな。安心感しかない」

「横須賀市すき」「この言葉をきいて横須賀に住みたくなった」

などです。
 
本市はこれまで全国的にも珍しい、赤ちゃんを亡くしたご家族へのグリーフケアの取り組みで高い評価を受けてきましたが、さらに今回、赤ちゃんを亡くしたご家族の存在について社会を啓発する取り組みでも全国から高く評価されるようになったのです。そこで伺います。

【質問6】
実施前には、啓発の仕方によってはフラッシュバックが起こり、かえって不調を訴える方々もいらっしゃるのではないかと心配する答弁をしておられましたが、今回、実際にそのようなご意見は本市に寄せられたのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問7】
実際にメッセージを発信した結果、全国から寄せられた「いいね」や好意的なコメントの数々などを受けて、本市が発信したメッセージが全国に与えた影響や取り組みの必要性についてどのように自己評価していらっしゃいますか。

(→市長の答弁へ)

6.亡くなった赤ちゃんとご家族について、その存在、支援の必要性、社会にある偏見の解消について、本市が日常的にあらゆる啓発の取り組みを行う必要性について

僕は本市が発信したメッセージが全国に与えた影響を高く評価しています。

一方で、現時点では実際のアクションは公式アカウントから2通のツイートを発信しただけであることもまた事実です。

今後は社会啓発の取り組みを積極的かつ継続的に行なっていく必要があります。そこで伺います。

【質問8】
来年度は、本市のあらゆる公式SNS、ホームページ、広報よこすかを通じて、流産・死産・中絶・新生児死亡などによって亡くなった赤ちゃんとそのご家族について、その存在と支援の必要性と社会にある偏見の解消について市民に語りかけるべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

【質問9】
啓発冊子やチラシを作成して、公共施設や協力していただける民間施設に配架すべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

【質問10】
赤ちゃんを亡くした天使ママ・天使パパ・天使きょうだいなどご家族の立場の方々をスピーカーとしてお招きし、市民向けに理解と支援と啓発の為の講演会を開催すべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

7.本市の姿勢をより強く打ち出す為にも「ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんとご家族に想いを寄せる1週間~」を来年度は公的な啓発週間とし、様々な取り組みを行う必要性について

前の質問では、特定の期間に限定しない、日常的かつ継続的な取り組みを提案しました。


長期的に最も効果的なのはこうした取り組みなのですが、一方で世界中のあらゆる地域や人々と同じタイミングで歩調をあわせて啓発イベントを実施することも重要です。

本市の姿勢をより強く打ち出せる、国内外の多くの人々との強い連帯感がうまれるなど、大きな相乗効果を得られるからです。


加えて本市は今年の取り組みによって全国の当事者の方々からの強い期待も背負っています。

そこで本市によるベイビーロスアウェアネスウィークへの関わりについて改めて提案します。

【質問11】
来年度はベイビーロスアウェアネスウィークを本市の公的な取り組みとして、積極的に取り組んでいくべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

【質問12】
来年度もベイビーロスアウェアネスウィークにあわせて、本市の公式SNSアカウントによるメッセージを発信すべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)

世界のあらゆる公的機関の建物や民間のスタジアムなどや有名建築物などでは、今年もベイビーロスアウェアネスウィーク期間中にこの取り組みへの参加表明と社会への啓発の為にシンボルカラーのピンクとブルーにライトアップがなされました。

ナイアガラの滝までピンクとブルーにライトアップされました!
ナイアガラの滝までピンクとブルーにライトアップされました!

【質問13】
そこで来年は、本市も市役所の庁舎などをピンクとブルーにライトアップする取り組みを行なってはいかがでしょうか。

(→市長の答弁へ)

夜の横須賀市役所と市役所前公園
夜の横須賀市役所と市役所前公園

【質問14】
ベイビーロスアウェアネスウィークの最終日に世界中で『Wave of Light』が実施されていますが、本市も市役所前公園などでキャンドルを灯す取り組みを行なってはいかがでしょうか。

(→市長の答弁へ)

ピンクとブルーのネクタイをして質問に臨みました
ピンクとブルーのネクタイをして質問に臨みました

8.特定の駅で多発する人身事故を防止する為に鉄道事業者に再発防止の早期対応を要請する必要性について

最後に自殺対策について1点伺います。

短期間に特定の駅で人身事故が多発したことから市民に不安を与えています。

加えて、報道による連鎖が今後も起こってしまうのではないかと強く危惧しています。
 
自殺多発地域にハード面で安全対策を取ることで犠牲者数を実際に減らせることは、これまでの様々な調査研究から明らかです。


鉄道駅については青色蛍光灯を各駅に設置していただきましたが、

さらに簡易型のホームドアやセンサーを設置することで、危機的な精神状況の際に物理的にアクセスを回避することができます。

コロナ禍での自殺犠牲者数の増加を防ぐ為にできることは全て取り組むべきとの決意から、市長に伺います。

コロナ禍で絶対に自殺を増やさないという決意で質問するフジノ
コロナ禍で絶対に自殺を増やさないという決意で質問するフジノ

【質問15】
特定の駅で人身事故が多発している現状を受けて、本市は鉄道事業者に再発防止の早期対応を要請すべきではないでしょうか。

なおこの指摘は、つい先日開催された『自殺対策推進協議会』においても委員長はじめ委員のみなさまから同じ要望が出されたこともあわせて申し上げます。

(→市長の答弁へ)

以上で1問目を終わります。

再質問は一問一答方式で行ないます。

市長の答弁

まず、不妊・不育専門相談センターの人員についてです。

不妊症や不育症について、国が支援の強化を図る方針を打ち出したことにより、今後、本市においても相談が増えることが見込まれます。

市民のニーズに応えられるよう、センターの体制についても状況をみながらぜひ検討をしていきたいというふうに考えます。

次に、センターの事業のあり方についてです。

今後の市民からの相談状況をみながら、ニーズに対応していけるよう、相談体制の強化や、交流会の開催を増やすなど、支援の拡充を図っていきたいと考えます。

次に、交流会の開催についてです。

今年度、コロナ禍において、妊産婦サロンやツインズ教室で、オンライン交流会を試みましたが、初対面では会話が弾まずに、期待する効果は得られませんでした。

これから、少なくとも初回は対面で行なうことが望ましいのではないか、というふうに考えています。

今後は状況により、対面とオンラインを組み合わせ、開催方法を工夫しながら、開催していきたいと思います。

次に、妊活LINEサポート事業の継続についてです。

LINE相談は利便性が非常に高く、時代のニーズに合致した取り組みで、有効であると考えています。

モデル事業利用者のアンケート結果からも、「相談しやすい」と回答した方が7割を超え、8割を超える方が「満足している」と回答していただいています。

また9割を超える方が事業の継続を希望されており、引き続き実施していきたいと考えます。

次に、NPO法人との連携についてです。

私は、市民のさまざまな不安や悩みに、できるだけ寄り添っていきたい、支えていきたい、というふうに考えています。

今後、専門的知見を持つNPO法人の取組みについて情報を得た上で、出生前の検査の迷いや、胎児に病気や障がいが見つかった方からのご相談があった場合には、ぜひ連携をして支援をしていきたい、というふうに考えます。

次に、メッセージの発信に対する意見についてです。

今回発信したメッセージについて、不調を訴えるご意見は幸いなことに寄せられていません。

次に、自己評価についてです。

全国から想像以上の大きな反響をいただいたことに、たいへん驚いています。

そして、行政として取り組むことへの期待と責任を強く感じています。

引き続き亡くなった赤ちゃんとそのご家族の気持ちに寄り添えるように努力してまいりたいと思います。

次に、亡くなった赤ちゃんとそのご家族への理解および社会にある偏見の解消に向けた発信、以上3点について、8番・9番・10番になりますが、併せて回答させていただきます。

ご家族への支援や偏見の解消への取組みは大変重要なことだと思いますので、継続して取り組んでいきたいと考えています。

市民への情報発信については、SNS等の利用やチラシの作成・配架、講演会の開催など様々な方法が考えられますが、関係者のご意見やご協力を頂きながら効果的な方法を検討してまいりたいと思います。

次に、ベイビーロスアウェアネスウイークについて4問併せてお答えをさせていただきます。

私も国内外の人々と同じタイミングで情報発信を行なうことは効果的だと考えます。

来年度も、この期間に合わせて公式SNSによりメッセージを発信していきたいと思います。

啓発週間における市役所庁舎のライトアップや、市役所前公園でのキャンドルを灯す取り組み等は、関係部署と協議しながら、できるところから取り組んでいければと思っています。

次に、鉄道事業者への再発防止の要請についてです。

特定の駅で人身事故が続いていることは、私も承知しており、たいへん心を痛めています。

11月18日の自殺対策推進協議会において、鉄道事業者に、人身事故が続いている駅へのホームドア等の設置を求めるべきとの意見が出され、同協議会が要望書の準備をしていることも承知しています。

私としても同協議会の意見を尊重し、再発防止に前向きに取り組んでいただけるよう、鉄道事業者に要望しているところであります。

以上です。

フジノの質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

現地を訪れてみますと、快速特急・特急が10分おきにものすごい速さで通り過ぎていく。

10分おきに快速・特急が通過していくダイヤ
10分おきに快速・特急が通過していくダイヤ

今回たまたまコロナ禍での自殺対策という観点から質問をしましたが、かねてから同駅の危険性は指摘をされていました。

僕自身をふりかえるともう6〜7年前になるんですが

ある知的障がいのあるお子さんが電車を見るのが大好きで、その某駅を訪れて電車を見たくて体を乗り出したところ特急電車に轢かれてそのまま亡くなってしまった、という悲しい出来事がありました。

昨日も改めて質問の前に駅に立ってきたんですが

青色蛍光灯は提案させて頂いた通りで、上がってすぐのところと駅のホームの一番奥にあって

提案を受けて設置していただいた青色照明灯
提案を受けて設置していただいた青色照明灯



そしていざという時の緊急停止ボタンは上りホーム・下りホームに2つずつ置いてある。

緊急停止ボタン
緊急停止ボタン

そしてホームの一番奥には『いのちの電話』の看板がかけてある。



一般の駅ならばそれでいいかもしれないんですね。

いのちの電話の電話番号が書かれた看板の掲出
いのちの電話の電話番号が書かれた看板の掲出

ただものすごく長いホームなので、どこからでも本当に・・・

自殺に追い込まれる時の精神状況というのは自分で止められるものではないので

これだけ広い敷地があると、駅員さんがどれだけ目を配っても、市民の方が『緊急停止ボタン』を押したとしても(助けることは)本当に難しくなってしまう。

本当にその一瞬の、病気に背中を押されてしまった瞬間、防護のガードをするロープが一本あるだけで止められる。その一瞬さえガードできれば防げる命がたくさんあるわけです。

国の方針で、乗降人数の多い駅からホームドアを設置するという定めがあって、鉄道事業者はそうしていると思うんです。

本市の場合は横須賀中央駅や京急久里浜駅のように人数だけで言えばより大きな駅はあると思うんですが、もう一方の視点として危険度に合わせて対応していくという観点も必要ではないかという風に思います。

今、国が国土交通省が主催をして、残念ながら議事録が公開されていないので詳しい中身がちょっとわからないです

どうやらICT技術や AI を使って視覚障がいのある方がホームから転落しないような取り組みを検討しているようなんです(『新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会』のこと)

そこで得られた知見も含めて、僕は簡易的なホームドアの設置が最も有効と思っているんですが、ぜひ鉄道事業者の方には強く要望していただけないか、と市長に改めて申し上げたいんですが、いかがでしょうか。

市長の答弁

私もこの話を聞いて実はびっくりしているところでして、物理的な問題なのか、場所が悪いのか、いろんな問題があると思うんですね。

事業者は事業者で経済状況もいろいろあると思う。

ただやはり命を守るのが一番大切なんで、(『自殺対策推進協議会』が)事業者に対して申し入れをしているとおっしゃっていましたけれども

私も個人的に社長に対して申し入れをしたいと考えています。

フジノの質問

ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。

それでは質問の順番に戻って、不妊・不育専門相談センターについてから再質問を行ないます。

まずニーズの増加に応じて、これまでも行なってきて下さった取り組みを新たな視点から取り組んではいかがか、というふうに申し上げました。

検討の中にきっと含まれるとは思っているんですが、コロナ禍という状況を加味して、

そして上地市長になってから本当にデジタルに強くなった本市の取り組みなので

例えば、講演会・交流会などに登録した方についてはYou TubeやZOOMなど外部から参加できるような形にぜひご検討いただきたい。

というのも、コロナ禍だけでなく、普段から時間と場所の制約というのは非常に重荷になっていた。

その時間をその場所じゃなければ参加したかったのに、という方はたくさんおられると思うんですね。

ぜひそういったICT技術を活用して、その場に行かなくても参加できる、というような仕組みというのをぜひご検討いただきたいのですが、いかがでしょうか。

市長の答弁

そういう仕組みができたということが、本当におっしゃっていたように同じ悩みを持つ人たちに対する、先程の堀議員のお話と同じように、悩みや苦しみをいかに支えるかという前に、

そういうみなさんが同じツールで集まるということは非常に大切だというふうに思いますので、何が行政でご支援をできるかっていうことはぜひ考えていきたい思います。

フジノの質問

続いて、交流会の早期再開について改めて伺いたいことがあります。

交流会の必要性を強く特出しで質問をしたのには理由があります。

菅総理が頑張って下さってこれから2022年度のを診療報酬改定に合わせてきっと保険適用を実現すると思います。

そして何より多分4月には助成の大幅な増が見込まれます。

一方で、日本の不妊治療・不育症治療には闇がありまして、これはもう当事者はみんな知っているんです。

世界で一番移植の回数が多いのに世界で一番妊娠数が少ない。失敗ばっかりなんですね。

これを一部のドクターは自分たちの技術のせいじゃなくて女性の年齢が高くなってから初診に来るからなんていう風に言ってるんですけどそんな事は絶対になくて、本当に1〜2例でも不妊症専門クリニックと標榜することができたり。今ちゃんとした基準が無いんですね。

毎日300件くらい1人のドクターが頑張って、土日も休まずに頑張っているクリニックもあれば、それこそ副大臣が訪問したようなクリニックとそうではないクリニックと。それぐらい技術が分かれているけれども同じ名前を標榜できてしまう。

それに加えて、総理が方針を発表した途端に、自由診療なので治療費を値上げしたところがあります。

今回は補助が今30万円ですが今度40万円にしようって話がある。

そしたら値上げしてきたんですね。

これ、いたちごっこで、いくら政治・行政が頑張って当事者の皆さんにご負担を減らしたくとも、悪質な医療機関、あえてこういうふうに言わせてください、悪質な医療機関は値上げで対抗してくる。

補助が出るならばもっと値上げしてしまえ。結局ご本人の負担は大きなまま。

こういうところも実はたくさんある。

神奈川県内は比較的良いところが多いというふうな評判なんですけれども、それでもやはり生の声っていうのが1番当事者の方の求めているものなんですね。

さっき市長がおっしゃった答弁には完全に賛成します。

まずは1度お会いした上で、打ち解けたところで「次はウェブでやりましょう」と。

そこで質問でも「ハイブリッド型」というか、まずは万全な感染対策、今も本市のイベントはすでに万全な感染対策をとっておりますので、そこについての不安はありません。

そこでまずは1度会っていただいて、次からは個人個人でLINEで交流してもらったり、あるいは市の継続した交流会を開催するっていうのも重要だと思います。

とにかく早期に実現をしていただきたい。

今年本当に1度も開けていなくて、本当にもう残念なんですね。

何とか年度内に、予算もきっと確保されていますので、何とか年度内に1度開催していただけないかと思うんですがいかがでしょうか。

こども育成部長の答弁

やはり交流会というのは非常に私も重要なことだと思っています。

今までなかなか開催できなかったことは非常に反省しております。

今、年度内にっていうことでございました。

何とか年度内できるように頑張りたいと思います。

フジノの質問

こども育成部長、ご答弁ありがとうございました。

非常に短い準備期間かと思うんですが、どうぞよろしくお願いいたします。

続いて妊活LINEサポート事業について伺います。

アンケート結果を初めてお聞きしたんですが、ものすごく高い評価で、

本当に市長の先見性というか、株式会社ファミワンと先程僕が紹介したNPO法人親子の未来を支える会の両方とも本当に社会的企業とか社会起業家として頑張っている若いお2人、本当に素晴らしい取り組みだなというふうに思っています。

そしてそこと横須賀市が手を組んだというのは本当に良かったなというふうに思っています。

僕自身も妊活LINEサポート事業に登録させていただいて、模擬ケースではないですけれども入力させていただいて相談を聞いていただいたりというふうにやってみたんです。

先程質問の中にも入れたんですが、使い勝手が悪かった部分は是非修正を求めていただきたい。

僕が周りにお聞きした中で1番大きかった声は、どこまでが本市民の無料で、どこからが有料なのかとても分かりにくい。僕もそう思いました。

アンケートにももし自由記述があったならばここは変えて欲しいっていうご意見があったと思うんですね。

そういった部分についてはぜひ改善を求めていただいて、そしてこの事業というのは相手方の株式会社ファミワンにとっても全国に取り組みを広げていく大きな一歩だという風に僕は受け止めています。

ウィンウィンの関係だと思っています。

ぜひ本市の1年間の市民の方の使い勝手、そのご意見を反映させていただけるようにぜひ求めていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

こども育成部長の答弁

その辺の境目のあいまいさ、その辺の不具合なところはすぐにでも解消して分かりやすい制度でみなさんにご活用いただければと思います。

ありがとうございます。

フジノの質問

こども育成部長、ご答弁ありがとうございました。

続いて、出生前検査と妊娠葛藤に知見を持つNPOと連携する必要性について申し上げたいと思います。

ご答弁には大変に本当に感謝しております。

2年間いち個人という形でこのNPOの活動を間近で見てきて、本当にこういう場所ってないなぁと思ったんです。

国が取り組みを進めるのはありがたいけれども、不妊症治療・不育症治療の取り組みを進めていくのは良いのだけれども、

一方で必ず出生前検査、ふつうの妊婦健診自体が出生前検査ですから、すごく妊婦の方、不安になられる。

例えば、エコー検査をすれば、首の後ろNTが肥厚している。ちょっと厚みが大きい。ダウン症候群ではないのかとか。

そういう時に、もちろん思いの強いうわまち病院産婦人科のみなさんとか本当に時間を取って一時間でも二時間でも話を聞いてくれて、そして次の病院を紹介してくれて、戻ってきてからもお話を聞いてくれるっていうところもある一方で

一般の本当に出産をメインにした産科ではそういったことを全然アプローチをしてくださらないんですね。

紹介をして終わり。紹介をされた先も、大学病院がほとんど紹介先ですが、忙しくてお一人に割ける時間が本当に少ない。

そして今、全般的な出生前検査について申し上げましたが、NIPT、これは本当に危険で、NIPTそのものの危険性という意味ではなくて、無認定・無認可の施設がやりたい放題になっている。

これは今年学会が行なった調査なんですが、認定されている施設は全国に109あるんですが無認定の施設が昨年54だったんです54で済んでいたんですが、これでも十分多いんですが

今年7月の調査で135に倍増、1.5倍から2倍に増えている。認定施設を上回っているんですね。認定施設を上回っている数のほとんどが美容外科だとか産婦人科とは全く関係ないところ。

そこでただ血液だけ取って、それを海外の検査機関に送って、結果だけ帰ってくる。

あなたのお子さんは21トリソミーかもしれない、ダウン症候群かもしれない。18トリソミーです、と。

18トリソミーってインターネットで検索をかけると、1年間生存率10パーセントと一番上に出てきてしまうんですね。

自分のこどもが生まれても1年間も生きていられないのかとか。

そういうような情報しかない中で検査結果だけが送られてくる。いま最悪の状況になっていると思います。

4年前に質疑した時は何にも回答が得られなくて、想いのある助産師さんが頑張ってくれて相談に乗ってくれているような状況だった。

本当に現場の声も悲痛な叫びでしたし、何よりも妊婦さんとご家族の孤立、本当に苦しいものがありました。

その間に、このNPOと出会って、そしてこのNPOの本当に他のNPOと違うところは、例えば日本ダウン症協会も同じように相談窓口を作ってくれてるんですけれども、ダウン症協会が相談窓口を開くということはイコール育ててくれと。

21トリソミー・ダウン症候群と診断が出た子が生まれる。そこに相談をするということはもう育ててくれっていう決断しか誘導されないんじゃないかっていうことから相談窓口を開いてもなかなかお電話をいただけない。

お隣の横浜には素晴らしい市民の方がヨコハマプロジェクトというのを作っていて、ダウン症のある暮らしという素晴らしいサイトやブックレットや相談を開いているんですけれども、やっぱり相談が伸びない。

そうではなくて妊婦の方とご家族の方が悩んだ時に、中絶をするのか、中絶をするという言葉自体に僕自身が発言をしていて躊躇してしまうのですが、社会的に日本では中絶をするということが責めの対象になっている。

でも、中絶を選択するならばどういう体の変化が待っているのか心理的な変化が待っているのか誰かと話したい。

しかもおひとりおひとり体も心も違うので複数の当事者の方とオンラインでピアサポートが受けられる。

そういう専門家を揃えているNPOってここしか無いんですね。

1つのNPOを思い切り評価すると利益誘導に聞こえてしまうのであえて申し上げたんですが1円も会費も取っていなくて取り組みの良さを理解してくれた方から寄付があって、色々な機関から助成金を頂いて、つまり企業の息がかかった寄付とかそういうものではなくてあくまでも活動に思いを共有する方が寄付をして運営されている。

本当にこういうところってなかなか無いと思うんですよね。

そして2年前に初めて会った時にすぐにでも質問をしたかったんですが、2年間ずっとそばで活動を見ていました。

最初の1日だけであったらとりつくろうことってできると思うんです。議員が視察に来て。

でも2年間ずっと居て彼らの活動がブレることはなかった。

どんな人がやってきてもじっくりと話を聞いて、命の選別といったような責めることもなく、まずはゆっくりとお話を聞いて、そしてその方の悩みに応じた人生の先輩をご案内する。

それから18トリソミーについて言えば、本当は生まれた後に心臓の手術とかすればもうこれから10〜20歳と今生きていっている子がいるのでこれから医学の常識を覆して50〜60歳と生きていく人もきっと現れていく。

でもそういう情報が全然インターネット上にはのってこなくて、ドクターからもお話聞けなくて、でもここのNPOでは最新の知見を持っているので、聞くことができる。

18トリソミーと診断されても産むよと決断した人に「生きていかれるよ」っていう最新の情報提供できる。

最初は、ぜひ本市に相談があったら相談先をご案内していただきたい、あるいはホームページにリンクを貼ってほしいっていう風なことを申し上げたんですが、

昨日もNPOの代表とお話をしたんですが、もしも前向きなご答弁が出たらぜひ横須賀にも訪れていただいて、そしてNPOができることをぜひ話してあげて下さいと申しあげました。

ファミワン同様、がっぷりと組んで、そして横須賀市は全国に「赤ちゃんと妊婦と家族を支える素晴らしい街なんだよ」っていうことをぜひアピールして頂きたい。

その為にぜひしっかりと連携をしていただきたいと重ねて要望したいと思うんですが、いかがでしょうか。

市長の答弁

切実なる想いを聴かせていただいて。

デリケートですごくセンシティブな問題であって、行政がどこまで関われるかけっこう私も悩んでた。

それはやっぱり人生観だとか死生観、宗教的情操まで踏み込まねばならないという問題に関して、悩んでいる苦しんでいる人たちに「誰もひとりにさせないまち」を標榜している自分がどこまで踏み込めるかっていう問題はいつも悩むところなんですね。

今、言ったように共感とかシンパシー。同じような境遇にある人が横につながって少しでも、行政的には知見とか機能だとかってなってしまうんだけども、

その中で共感をもっていられて様々な悩みや苦しみに対して同じように経験を持っている人たちが支え合うという仕組みっていうのはすごく大切なことだと思っているので

今お話を聞いた限り、どういう形で連携できるかわかりませんができる限りお話を聴かせていただいて

何ができるかを考えていきたいと思います。

フジノの質問

これで質問を終わりますが、最後に一言だけ申し上げさせて下さい。

コロナパンデミックが起こってさきの本会議でも同じことを申し訳させていただいたんですが、みんなが被害者になっている。みんなが助けてくれと言っている。

その為にコロナ禍コロナパンデミック以前から苦しんでいた人の声がどんどん聞こえづらくなってしまっている。

自殺に追い込まれる方、それから流産・死産・早産・新生児死亡などで赤ちゃんを亡くしていた方。その声がどんどん聞こえなくなっている。

そこにアプローチするのが「誰も一人にさせないまち」である上地市長の姿勢である。「福祉のまち、横須賀」を目指す僕の姿勢でもありますが、ぜひこの取り組みを前に進めていっていただきたいと強く要望して質問を終わります。

ありがとうございました。