藤野英明です。よろしくお願いします。
1.危機的な財政状況にある国民健康保険への、予算議会終了後の市長の対応について
国民健康保険の危機的な財政状況を受けて、吉田市長は3月の予算議会において『保険料の値上げ』を提案しました。
この6月から値上げは実施されますが、現状のままでは来年も保険料の値上げが避けられない見込みです。
国民健康保険の財政を立て直すには、まず、一刻も早く市が徹底して保険者機能を発揮して市民の健康習慣を確立することが必要です。
この観点から、僕は3月25日の予算決算常任委員会総括質疑において、いくつかの提案を行ないました。
そこで、予算議会終了後から現在まで、市長がどのような対応を行なったのか、伺います。
1(1)受診勧奨やアウトリーチを可能にする保健師・栄養士の配備、市民の健康習慣を確立する為の保健対策機能を全庁的に集約する組織改編の必要性について
提案は大きく分けて2つでした。
第1に、福祉部健康保険課に保健師・管理栄養士が配備されていない現状を示し、受診勧奨やアウトリーチを可能にする為の保健師・栄養士の配備を提案しました。
第2に、新潟県上越市における「生活習慣病予防対策室」の先進的な取り組みを例に挙げて、市民の健康習慣を確立する為に、本市も全庁的に保健対策機能を集約して新たな組織を設置すべきだと提案しました。
【質問1】
ア.組織改編を実行するには準備期間が1年間は必要ですが、この2点について、予算議会の終了後、調査研究や組織改編に向けた検討など、市長は何らかの取り組みを指示したのでしょうか。
お答え下さい。
前述の総括質疑において、本市では栄養指導が必要な高齢者が2,000人に及ぶにも関わらず、これに対応できる管理栄養士が高齢福祉課には1名しか配属されていない現状を挙げて、行政栄養士が圧倒的に不足している問題を指摘しました。
さらに、その直後の3月29日には、保健所設置市である本市にも該当する2つの通知が厚生労働省から出されました。
健康局長から「地域における行政栄養士による健康づくり及び栄養・食生活の改善について」、
同健康局がん対策・健康増進課長から「地域における行政栄養士による健康づくり及び栄養・食生活の改善の基本指針について」です。
通知においても、行政栄養士の職務の重要性にかんがみ、その施策の企画・実施・評価をできる体制整備の必要性、行政栄養士を計画的かつ継続的に確保するよう求めています。
まさに、本市の手薄な状況に対する改善が求められています。
現場ではその重要性を分かっていても、人員増や体制整備は市長の決断が無ければ実現できません。
そこで市長に伺います。
【質問2】
イ.予算議会での質疑における指摘と厚生労働省の通知を受けて、行政栄養士の体制整備に向けた人員配置や今後の採用計画など、市長は取り組みを検討するよう指示を出したのでしょうか。
お答え下さい。
1(2)保健師・栄養士等を活用した生活習慣病の重症化予防に焦点をあてた「かながわ保健指導モデル事業」に、本市が不参加であることについて
5月28日、神奈川県は『かながわ保健指導モデル事業』のスタートを発表しました。
生活習慣病の重症化の恐れがあるハイリスクの方々を対象に、保健師・栄養士等を活用して重症化予防に焦点をあてたモデル事業を、取り組みに賛同した海老名市、寒川町、大磯町と3年間実施していきます。
効果としては、県民の健康寿命を伸ばすこと、そして、将来的には医療費の増加や介護保険サービスの利用者の増加を軽減していくことを目指すもので、これは、まさに本市が目指すべき点と合致しています。
県の協力を得て、市民の健康寿命を伸ばしていかれるとともに、結果的に国民健康保険や介護保険などの財政負担も軽減できるのです。
にも関わらず、本市は何故この取り組みに参加しなかったのか、強い疑問を僕は感じています。
そこで市長に伺います。
【質問3】
ア.本市は何故この「かながわ保健指導モデル事業」に参加しなかったのでしょうか。
【質問4】
イ.今からでも県に参加させてもらうように、本市は要請すべきではないでしょうか。
お答え下さい。
2.国民健康保険の運営を本市から神奈川県に移管した場合の影響について
前述の総括質疑において、吉田市長は
「国民健康保険の制度そのものを市町村がやる時代なのかという観点を私は持っています」
と答弁しました。
つまり、国民健康保険を市から他へ移管すべきという立場を取っているのです。
5月10日に開催された「社会保障審議会医療保険部会」では国民健康保険の都道府県への移管については賛否が分かれ、両論併記となりました。
都道府県内の地域によって大きく保険料の格差があることや、地域と関わりの深い医療保険を都道府県単位に移行してしまうことへの不安があり、具体的な進め方などでは賛成の委員の中でも意見が分かれていることから、反対の意見も根強いのが現状です。
厚生労働省は、市町村から都道府県に国民健康保険の運営を移管した場合の試算を示しました。
離島や山間部の市町村では保険料負担が大幅に増えて、1人あたりの平均保険料が最大で年約3万9,000円値上げになるとの結果が出ています。
今後の「社会保障制度国民会議」に結論は委ねられているとはいえ、現実味を帯びてきた『国民健康保険の都道府県への移管』について市長はこれに賛成の立場ですから、自らの考えや移管のメリット・デメリットをきちんと今から市民のみなさまに説明していくべきです。
【質問5】
(1)本市の国民健康保険を神奈川県に移管した場合、1人あたりの平均保険料はいくらになると見込まれるのでしょうか。被保険者の保険料負担はどのように変化するのでしょうか。
【質問6】
(2)財政的な観点からだけではなくて、地域の医療提供体制を守るという観点からも、市から移管することによるメリット・デメリットについて、吉田市長はどのように考えているのでしょうか。
お答え下さい。
3.「長井海の手公園ソレイユの丘」の今後の在り方について
『ハコモノ3兄弟』の1つとして批判してきた「長井海の手公園ソレイユの丘」について、市長に当選した直後の吉田市長に対してどのように改革していくのか、と僕は質問しました。
吉田市長は
「現在の指定管理者との契約終了後に、通常の指定管理者を導入する」
「1期目の任期の内にその筋道を付けるのが私の使命である」
という答弁にとどまり、抜本的な改革案を打ち出すことはありませんでした。
実際、吉田市長は批判の多い現在の契約を見直すことも無く、指定管理料として毎年4億円をただ支払い続けてきました。
また、本気で「任期の内に筋道を付ける」のであれば、市長当選後、一刻も早く取り組みに着手すべきであったにも関わらず、平成24年度になってようやく庁内プロジェクトチームを立ち上げました。
結局、「任期中に筋道を付ける」という答弁につじつまを合わせる為に、「長井海の手公園あり方検討委員会」をわずか4回だけ開催して結論を出すことになりました。
第1回は現地視察、第2回が5月20日に開催されましたが、深い議論には至りませんでした。
残り2回で十分な議論ができるかは大いに疑問です。
しかし、こうした展開はあらかじめ予想できていました。
僕は3月27日の本会議で、市長から提案された「議案第47号・長井海の手公園あり方検討委員会条例制定」に反対討論を行ない、こう述べました。
「検討会は合計わずか4回だけしか開かれる予定はなく、業者に事業提案をさせて民間委託をするだけのことですでに結果は見えています。抜本的に変えることは吉田市長にはできません」。
改めて「長井海の手公園ソレイユの丘」をどのように改革するのか、市長に伺います。
3(1)結局、「長井海の手公園ソレイユの丘」は何がどう変わるのか
事務局案には、いろんなことが記されています。
例えば、日帰り利用型集客施設の現状から、一部来園者が2泊3日程度の宿泊をする宿泊利用型の集客施設への転換、園内だけでなく地域との連携、地産地消の推進、交流拠点としての機能強化、地域の情報発信、西海岸の魅力を積極的に提供し三浦半島を感じてもらう、などです。
けれどもこれらを読んでも、何故この施設をあえて市が持つべき必然性があるのか、何故、毎年多額の税金を『ハコモノ』に投入し続けねばならないのか。全く理解できませんでした。
そこで市長に伺います。
【質問7】
結局、「長井海の手公園」は吉田市長によって何がどう変わるのでしょうか。お答え下さい。
3(2)結局、市民の税金はいくら投入されることになるのか。
続いて、具体的に金額を伺います。
事務局案では、
「公設民営」の施設として運営し市が負担する費用を抑える
と記されていましたが、今後、市の負担はいくらになるのでしょうか。
【質問8】
毎年4億円も市民の税金を支払い続けてきた指定管理料をいくらに減らせるのでしょうか。
その具体的な見通しは全く立てていないのでしょうか。お答え下さい。
3(3)「荒崎公園」を「長井海の手公園ソレイユの丘」と一体で指定管理に出すことは「決定事項」なのか
過去の市議会議事録を調べてもこれまで全く言及が無かったにも関わらず、予算議会での都市整備分科会と「長井海の手公園あり方検討委員会」では、すでに「荒崎公園」と「長井海の手公園ソレイユの丘一体のものとして指定管理に出すということが「決定事項」のように語られています。
市議会はおろか、市民のみなさま全くこんなことは知らされていません。
そこで市長に伺います。
【質問9】
これは市長の中ではすでに決定していることなのでしょうか。
もし「決定事項」なのであれば、この2つは「公園」という名称ではあるものの全く違う性質の運営管理が求められるはずですが、この点を市長はどのように考えているのでしょうか。お答え下さい。
4.吉田市長が地域住民を「悪者扱い」したという発言の有無とその真意について
市のホームページやマスメディアの報道には一切取り上げられていませんが
漁網受け入れに反対する市民の方のブログやチラシによれば、4月28日(日)に開催された芦名町内会総会に出席した吉田市長は、漁網受け入れを再度要請したとされています。
その際、住民の方々に対して
「このままでは大楠は悪者になっている」
という趣旨の発言をしたとされています。
芦名のみなさんが『住民自治』として受け入れの賛否を問うた結果、「受け入れをしない」という結論に至ったにも関わらず、市長はその結果を尊重せずに「悪者扱いする」ということは、あってはなりません。
市民による住民自治を進める為に「自治基本条例」を新たに制定したい、「住民投票制度」と「地域運営協議会」を設置したい、と提案してきた吉田市長であるにも関わらず、
芦名のみなさんによる住民自治の結果を侵害するような発言は、言っていることとやっていることが完全に矛盾しています。
そこで、まず事実関係を市長に伺います。
【質問10】
(1)吉田市長はこの指摘どおりに芦名町内会に出席したのでしょうか。出席したのが事実であれば、どのような発言をしたのか、具体的にご説明下さい。
【質問11】
(2)吉田市長は「大楠は悪者になっている」という発言をしたのでしょうか。
続いて、ご自身の発言に対する認識を伺います。
【質問12】
(3)発言が事実ならば、地元住民のみなさまは「誰」から「悪者扱い」されているのでしょうか。
吉田市長からでしょうか。被災地の方々からでしょうか。メディアからでしょうか。お答え下さい。
【質問13】
(4)もしも横須賀市民が他者から「悪者扱い」されているのであれば、吉田市長が成すべきことは『市民の盾』となって市民を守ることではないでしょうか。
お答え下さい。
5.佐賀県武雄市長がフェイスブック上で横須賀市長選挙の立候補予定者(前副市長)を応援する人々を「談合」と記したことに対する市長の認識について
かつて僕は2012年12月議会での一般質問において、吉田市長との意見の対立がもとで定年を前に中途退職していかれた7名の部局長クラスの職員に対する吉田市長の発言が極めて問題だと申し上げました。
辞めていった方々は、その後もこのまちでいち市民として暮らしています。
そうした方々の名誉を傷つけるような発言はあってはなりません。
市長と考えが違う為に定年を前に職場を去っていった元職員の方々は、退職した後に至っても市長の『政治的な敵』=『政敵』として扱われることには現役の市職員の方々もショックを覚えたことでしょう。
さらに今回は吉田市長との意見の対立から任期を残して辞表を出した前副市長に加えて、市民の方々までもがやり玉にあげられてしまいました。
吉田市長が親しくしている市長がひどい発言をした。
そしてその発言を吉田市長は嬉々として紹介しています。
5月14日、佐賀県武雄市長は市長選挙に臨む吉田市長を応援するメッセージをフェイスブックに記しました。
その中で、武雄市長は、吉田市長の対立候補である前副市長をとりあげて、この方を応援している市民の方々に対して『談合』という言葉を使って貶めています。
さらに、この発言を2日後の5月16日には、吉田市長もツイッターとフェイスブックにて
「佐賀県武雄市長から、熱いエールを頂きました。ありがとうございます!」
「ぜひ皆さんもご覧下さい」
と紹介しています。
こんな姿勢はリーダーとして全く不適格だと僕は感じています。
これでは、もしも吉田市長が再び当選したとしても、今後の市政運営は著しく困難になることでしょう。
この件に関して、市長の認識を伺います。
【質問14】
(1)吉田市長は「談合」という言葉をどのような意味だと認識しておられるのでしょうか。
【質問15】
(2)本市は電子入札の導入によって「談合」という「犯罪」を起こさせない仕組みに長年取り組んできました。
ところで、前副市長とは吉田市長が自ら2009年12月に指名した方です。
その方を信頼して、その政策を応援しておられる市民の方々の行動の一体どこが「談合」という「犯罪」にあたるのでしょうか。
具体的にご説明下さい。
【質問16】
(3)この樋渡市長のフェイスブックでの発言を吉田市長自ら「ぜひ皆さんもご覧下さい」とツイッターやフェイスブックに記しています。
これは、樋渡市長の発言と吉田市長も同じ考えだということでしょうか。
【質問17】
(4)もしも樋渡市長とは考えが異なり、このような発言が成されたことを吉田市長は遺憾に思うのであれば、ぜひ樋渡市長に発言を撤回するよう求めていただきたいのですが、いかがでしょうか。
お答え下さい。
市長の答弁
御質問ありがとうございました。
【答弁1】
まず、保健師などが配備された保健対策機能を全庁的に集約する組織の必要性について御質問をいただきました。
本市の財政運営の大きな課題に社会保障費の増大がありますが、その中でも国民健康保険会計への対応は、取り組むべき大きな課題であると認識をしています。
そして、病気を予防することで健康寿命を延伸することが、将来に向けた医療費の増大を抑える方法であるとともに、生涯現役社会の実現に有効であると認識をしています。
先進自治体の取り組み状況や成果などを参考に、総務部、政策推進部、福祉部、健康部、こども育成部で連携して、対策を検討するよう指示をしたところです。
【答弁2】
次に、行政栄養士の人員配置や今後の採用計画について御質問をいただきました。
栄養や食生活の改善については、『健康増進計画』や『食育推進計画』に基づき、庁内ワーキングや食育推進検討部会を通して関係部課の横の連携をはじめ、施策の企画、実施、評価を行ない、改善に努めているところです。
さらなる体制整備や人員配置については、先ほどお答えしました関係部の連携の中であわせて検討してまいります。
【答弁3・4】
次に、神奈川県の『かながわ保健指導モデル事業』に本市が何故参加しないのか、また、今からでも参加すべきではないかという質問については、あわせて回答いたします。
神奈川県が実施する『かながわ保健指導モデル事業』は、保健所設置市以外の比較的小規模の市町村を対象としているため、本市に参加の呼びかけはありませんでしたので、参加いたしませんでした。
【答弁5】
次に、国民健康保険の運営を本市から神奈川県に移管した場合の影響についてのうち、1人当たりの平均保険料は幾らになると見込まれるか、被保険者の保険料負担はどのように変化するかについては、福祉部長から答弁をいたします。
【答弁6】
次に、市から国民健康保険会計を移管することによるメリット、デメリットについて御質問をいただきました。
メリットについては、国民健康保険財政の安定化、運営経費の削減が挙げられます。
デメリットについては、国は、保健事業にきめ細かく取り組んでいる市町村の意欲をそいだり保険料収納率の低下につながると考えているようですが、本市としては、そうしたデメリットを生じさせずに移管することが可能だと考えています。
【答弁7】
次に、「長井海の手公園ソレイユの丘は何がどう変わるのか」という御質問をいただきました。
今以上にたくさんのお客様に訪れていただき、横須賀西海岸の魅力を満喫できるような施設に生まれ変わらせたいと考えています。
その上で市税の投入を極力抑え、さらには地域経済へ波及効果のある施設に変えていきたいと考えています。
【答弁8】
次に、「市民の税金はいくら投入されることになるのか」という質問にお答えいたします。
現段階で、税金をいくら投入するのかは決めることはできませんが、私の思いとしては、市の負担を限りなく少なくしていきたいと考えています。
【答弁9】
次に、『荒崎公園』を『長井海の手公園ソレイユの丘』と一体で指定管理に出すことについて決定事項なのか、という御質問をいただきました。
指定管理に2つの公園を同時に出すことは決定事項ではありませんが、同一事業者が運営をした場合、同一地域にあることから、管理上の財政的スケールメリットがあること、また、西海岸の魅力を満喫してもらう上で、両公園の連携が、より集客に資すると考えています。
【答弁10】
次に、芦名町内会総会に出席したのか、その発言はどのようなものかという御質問をいただきました。
4月8日に箱根町が岩手県洋野町の漁網100トンを上限に受け入れる検討を開始することが発表されました。
状況は変わってきていると思い、県の説明を再度聞いてほしいとお願いをするために、芦名町内会総会に出席いたしました。
具体的な発言は、大楠連合町内会が実施した意向調査の結果は重く受けとめている、洋野町の高く積まれた漁網を見て、早く処理しなければ復興はないと思う、受け入れを前提とするのではなくてもいいから、県の説明を再度聞いてほしいという内容でした。
【答弁11・12】
次に、大楠は悪者になっているという発言をしたのか、また、発言したのであれば、誰から悪者扱いされているのかという御質問をいただきましたので、あわせて回答いたします。
私は、いろいろな人から、大楠の方々が今回の件で誤解等により悪者扱いされているという声を聞き、発言をいたしました。
【答弁12】
次に、「もしも横須賀市民が悪者扱いされているならば、市民の楯となって市民を守るべき」という御指摘をいただきました。
平成24年11月の意向調査のときは、何で芦名だけが被災地のごみを受け入れなければいけないのかという声がありましたが、箱根町が岩手県洋野町の漁網を上限100トンまで引き受ける、そういう検討が開始されたことで状況は変わってきました。
市民の楯となるという意味では、もう一度県の説明を聞くという姿勢を示してもらうことで誤解を解くことができるのではないかと思い、行動をいたしました。
【答弁13】
次に、佐賀県武雄市の樋渡市長のフェイスブック上での『談合』という言葉をどのような意味だと認識しているかという御質問をいただきました。
談合とは、その言葉自体の意味としては、話し合うこと、相談することですが、負の意味合いの強い言葉であると解釈をしています。
【答弁14】
次に、「立候補予定者を応援する市民の行動のどこが談合に当たるのか」という御質問をいただきました。
これは、あくまでもフェイスブックに記事を掲載された樋渡市長御自身の認識による表現と受けとめています。
【答弁15】
次に、「樋渡市長のタイムラインのリンクを私のツイッターやフェイスブックに記したということは、同じ考えだということか」という御質問をいただきました。
談合という表現を使われた真意は私にはわかりませんが、全体として私への応援メッセージと受けとめ、紹介させていただいたものです。
【答弁16】
次に、「樋渡市長に対して発言を撤回するよう求めるべきではないか」という御質問をいただきました。
樋渡市長御自身の認識であり、私から撤回を求めるつもりはありません。
私からは以上です。
福祉部長の答弁
私からは、本市の国民健康保険を神奈川県に移管した場合の1人当たりの平均保険料、被保険者の保険料負担の変化についてお答えいたします。
神奈川県に移管した場合の1人当たりの平均保険料については、厚生労働省の計算方法に従い、神奈川県の平成23年度のデータで計算しますと9万8,107円と見込まれます。
平成23年度の本市1人当たりの平均保険料は8万4,608円ですが、平成25年度の保険料改定後の本市の1人当たり平均保険料は9万5,830円と推計しています。
これらの差が保険料負担の変化となります。
フジノの質問
市長、福祉部長、御答弁ありがとうございました。
引き続き、1問目の質問順に沿って再質問を行ってまいります。
吉田市長の1期目の任期の、僕にとっての最後の一般質問になると思いますので、20分、しっかりと質疑を交わしたいと思っております。
まず、懸案の国民健康保険についてです。
保健師・栄養士の配備、それから組織改編等、前回の予算議会で提案を行いました。
それに対して、市長も「認識自体は同じである」と。
大きな課題であるし、これから健康寿命の延伸の為に先進的な自治体などの取り組みをしっかり研究をするように指示を出したというお話でした。
すみません、少し聞き取れなかったのでもう一度確認させてください。
指示を出した関係各部署の名前、それから具体的にどんな指示を出されたのか、再度御答弁をお願いします。
市長の答弁
対策を検討するよう指示をした部署は、総務部、政策推進部、健康部、福祉部、こども育成部、特に政策推進部がその調整役となって検討するよう指示をしています。
また、その指示の内容としては、国民健康保険会計の大変厳しい状況を踏まえて、生涯現役社会実現のために、どうすれば市民の健康増進、また医療費の抑制につながる施策ができるか、そういった観点で検討するよう指示をしているところです。
フジノの質問
具体的な提案も前回させていただいているのですが、新たな組織をつくる、あるいは短期的に今すぐできることとして、行政栄養士、特に管理栄養士、それから保健師を福祉部健康保険課等に、緊急的な措置であるけれども配備するといったようなことは特に指示はされていないのでしょうか。
市長の答弁
新たな体制や人員配置については、やはりその検討の中で結論を出すべきところですので、緊急にどこかの部署から引っ張ってきて健康保険課に配属をさせる、そういう措置は指示をしていません。
フジノの質問
この点について、もう少し詳しくお聞かせください。
政策推進部に取りまとめ役になっていただいて、これから関係各部、まずは研究を行うということだと思うのですが、具体的に指示を出して何をするのか。
各部に研究をさせて、それを持ち寄り、議論するような場があるのか。
そしてそれはいつまでにある程度固まった改革案を出していかれるのか。
そういった点について今後の見通しをお聞かせください。
市長の答弁
国民健康保険の財政健全化計画についても求められているところですので、こういった計画の策定スケジュールの中に位置づけて検討を進めていきたい、そのように考えています。
フジノの質問
国民健康保険財政健全化計画の中に、政策推進部を事務局とする複数の部の横の連携というのが組み込まれて、計画の中の取り組みの一つとして行われていくという位置づけなのですか。
確認させて下さい。
市長の答弁
その検討の体制を健全化計画に位置づけるのではなく、できるところ、できないところあるかもしれませんが、その検討の結果を健全化計画の中にも位置づけていきたいと思っています。
フジノの質問
こちらの国民健康保険改革については、スピーディーな取り組みが求められると思います。
市長が期待しておられる国民健康保険制度の市町村からの都道府県への移管、これはまだ賛否両論分かれている。
8月までに社会保障制度改革国民会議は結論を出すことになっていますが、その後の政局で国がどのようになるか、社会保障についてはわからない。
ですから、当面、我々市町村が国民健康保険制度を持ったまま数年間は行くという考えで、取り組みを全力でやっていくことが必要だと思われます。
そんな中、今回の検討結果はいつまでに形にしていくのか、そういう期限的なものも先ほど質問させていただいたので、改めてその点をお答えいただきたいと思います。
市長の答弁
国民健康保険財政健全化計画については、やはり急いでつくるべきだ、そのような御意見をいただいています。
少なくとも今年度中にはこの計画は策定したいというふうに思っていますので、その中で位置づけられるものは位置づけていきたいと思っています。
フジノの質問
それから、何らかの組織改編について、スケジュール的なことでさかのぼって準備が必要だというのを考えると、今動き出していなければならないのではないかという御質問を先ほどいたしました。
もしも来年度組織改編が行われるような場合、現時点で完全に動き出して、組織改編に向けた人選、それから人員のあり方、『室』になるのか『課』になるのかわかりませんが、もしも何か新しい組織をつくるのであれば、検討がある程度進んでいなければならないと思うのです。
こういった組織改編については、念頭にはあるのでしょうか。
市長の答弁
組織改編、あるいは新たな人員体制等については、まだ検討が始まったばかりですので、特に結論は出していません。
フジノの質問
続いて、行政栄養士の必要性について伺います。
市長、厚生労働省健康局長あるいは健康増進課長から2つの通知が来ております。
これは本市の状況を的確に、ごらんになった健康部長や福祉部長はよくわかると思うのですけれども、各自治体の行政栄養士の人数をワークシートみたいなものにプロットしていって、自分のまちの状況がどうであるかというのがよくわかるようになっているのです。
こういうのに当てはめていくと、我がまちの行政栄養士というのは人数が非常に少なくて、厳しいのだなということがよくわかると思います。
まず、この通知2通ごらんになっておられたら、どのようにお感じになったか、本市の現状とあわせてどのように認識されたかお答えください。
市長の答弁
この通知は、実際は平成20年に、行政栄養士の必要性が高いということで、栄養士を健康づくりや食生活の改善に、行政としてもっともっと活用すべきという5年前に出された通知の修正版というような位置づけになるかと思います。
当然、市としては『健康増進計画』あるいは『食育推進計画』、こういった計画の中で市民の健康増進や食生活の改善、管理栄養士の配置も含めて取り組んできているというふうに考えています。
フジノの質問
確かに焼き直しというか、今回の通知というのは修正版でした。
ただ、国民健康保険財政がここまで厳しくなった現状、そして口腔ケアなどの必要性によって、しっかり管理栄養士の方々が食生活のサポートや食習慣の確立を働きかけていただければ、エビデンスとして健康寿命を延ばすことができると言われている。
そんな中で、修正版とはいえ、改めて保健所設置市である横須賀市吉田市長宛てに、こういう通知が出たわけです。
これまでも取り組んできているというのは承知していますが、僕が申し上げたとおりで、人員の十分な配置もなされているとは言えない。
そんな中で改めてその通知を見て、今までどおりでいいというふうに市長はお感じになったのか。
通知を受けて本市の現状を見返したときに、どうお考えになったのかを改めてお答えください。
市長の答弁
この通知を見てというよりも、私としては、やはり昨年いろいろな御意見をいただいた国民健康保険財政、そして増大する社会保障費の増、進む高齢化、こういった状況にどのように対応するべきかという意味での危機感を抱いているところでして、その中で栄養士、保健師の重要性というのは増しているだろうというふうに認識をしています。
フジノの質問
危機感を持っておられるということを信じて、今後のあり方を、事務局としての政策推進部にぜひ一生懸命頑張っていただきたいと思います。
続いて、『かながわ保健指導モデル事業』についてです。
市長、この募集要件は僕も承知しております。
保健所設置市以外の小規模の自治体、海老名市、それから大磯町、寒川町でしたか、すみません、1市2町のお名前を失念してしまいましたが、それは当然承知しているわけです。
ただ、保健所設置市ではないにもかかわらず、大磯町は本当に今までも取り組みに力を入れてきていて、この県の保健指導モデル事業に参画することで、さらにパワーアップしていくのではないかというのを感じました。
今回御提案をさせていただいたことは、こういった条件は承知の上で、今からでも、中核市であるといえども横須賀市としてこれに参加させてほしい、そして情報共有をしたり具体的なノウハウや人員のヘルプを神奈川県から受けられるものがあればぜひお願いしたいという形で、再度お願いしてはいかがか、そういうような趣旨で御提案申し上げました。
改めて御見解をお聞かせください。
市長の答弁
海老名市、寒川町、大磯町が参加しているこの事業は、あくまでもモデル事業でございます。
そういう意味で、このモデル事業の結果、よかったこと、余り効果がなかったこと、県からもそういった情報をとり、共有していきたいと思っています。
フジノの質問
わかりました。
それでは、続いて国民健康保険の運営を市町村から神奈川県に移管した場合の試算について、福祉部長から御答弁をいただきました。
これは先ほど少し計算をして、正確な計算にならなかったのですが、現在の推計でいくと、横須賀市の保険料は、県に移管した場合、上がるのか下がるのか、お答えいただけるでしょうか。
市長の答弁
この計算の仕方は少し難しいところですが、平成23年度のデータで推計をした結果、9万8,000円と見込まれるという状況ですので、今回保険料を値上げした以降の市の推計と9万8,000円というデータは、同じ土俵で比べられないところがあります。
ですので、一概に上がる下がるとは申し上げにくい状況です。
フジノの質問
現時点での推計を厚生労働省は出したわけです。
そして、先ほどの答弁に従えば「上がる」。
当然、実際に移管した場合には時間が経過しているわけですから、そのときの金額というのは、はっきりと推計できないと思いますが、現時点の平成23年度決算ベースに基づいた厚生労働省の推計によれば、神奈川県の保険料というのは9万8,107円になる。
それに対して本市は、平成23年度ベースであれば8万4,608円。
ですから、かなり「上がる」ことになりますね。そして、平成24年度ベースであっても9万5,830円ですから2,277円は上がる。
財政的に資するという観点から、本市の被保険者の保険料はさらに増加をしてしまう。この点についてはどういうふうにお考えでしょうか。
市長の答弁
実際、ここは「上がる」と断言することは、今はまだできないと思っています。
なぜならば、今おっしゃったように、平成23年のデータで見れば上がることが想定されていました。
ただ、市として今回保険料を値上げさせていただいた後のデータと比べるデータが国からまだ示されていません。
ですので、「上がる」と断言することについてはできないと思っています。
フジノの質問
それでは、いくら上がるか、いくら減るかもわからないまま、その次の質問でメリット、デメリットを私は伺いましたけれども、メリットとしては経費の削減ができる。経費の削減はできるけれども、保険料が幾らになるかわからない状態で、メリットとして答えられたということですか。
市長の答弁
メリットとして挙げたのは、国民健康保険財政の安定化、そして運営経費の削減、この2つです。
特に国民健康保険財政の安定化という意味で言えば、一般会計から、つまりは国民健康保険に入っていない方からも納めていただいている税金から国民健康保険の財政にお金を出しています。
そういった不公平感というものの解消にもつながるのではないかと思っています。
フジノの質問
仮に都道府県に国民健康保険が移管された後、どのような財政構造になるのか。
例えば後期高齢者医療制度が非常に参考になると思うのですが、後期高齢者医療制度は、保険料収入だけで賄えているわけではありません。
国費も投入されています。つまり国費というのは、市民の税金であるわけです。
ですから、市長がいくら一般会計というくくりの市民の税金は支出が抑えられることになるとは言っても、総体ベース、全てで見た場合、市民の方、横須賀市という行政区分に住むというだけではなくて、神奈川県民であり日本国民である、このまちに暮らす市民の方々の総体で見たときの支出というのは、ふえるかもしれない。
そんな中、市の一般会計ベースだけで見て、市の一般会計については軽減できるかもしれない。
そういうような、かもしれない論だけで、これはメリットがあると言い切るのは、本当に大丈夫なのでしょうか。
僕は「社会保障を安定させたい」という立場ですから、市長と同じように「移管してもいいかもしれない。ただ、デメリットもかなり多いのではないか」というふうな逡巡する気持ちで見ています。
市長、もしも御自身のお考えが完全に広域化、つまり県単位だというふうにお考えであれば、その論拠となるメリット、そして反対論者を自分の賛成側に導く、デメリットはこれだけ少ないというのをもっと明確にお持ちになってから発言されたほうがよろしいのではないでしょうか。
いかがですか。
市長の答弁
当然、保険料だけでなかなか賄えないという状況は、ほとんどの市町村が同じですので、国費になるのか、県費になるのか、市の負担もあるのか、そういった議論については今後進めていかなければいけないところだと思っています。
また、一定の負担というのは免れることはできないだろうというふうにも思っています。
ただ、一方で運営経費の削減、つまり事務の共同化、効率化、こういった観点からのメリットというのは、やはり高いのではないかと思っています。
そういう意味では、国が懸念をするような収納率の減、あるいは保健事業の低迷、意欲の削減、そういった事態については市として--市民の生活というのは、生涯現役あるいは健康増進、そういう観点から大変大事なことだという意味合いで頑張ればいい話で、国のいう懸念というのは、デメリットとして挙げるのに当たらないのではないかと私は思っています。
フジノの質問
後期高齢者医療制度で75歳以上の方々が国民健康保険から切り離されて、確かに国民健康保険財政は楽になりました。
ただ、その一方で、高齢福祉事業、要支援の方々に対する事業や元気高齢者の方々に対する取り組みを市は行っているとはいえ、後期高齢者の方々に対する市としての直接的な支援は見えにくくなった。
どれだけ効果が出ているのかというのは、県の後期高齢者医療広域連合の中でのやりとりでしか確認することができなかった。
我々は、市長側、そして市議会側それぞれに、広域連合に代表者、事務局側、議会側に送っているとはいえ、我々市議会が議論しているほどには後期高齢者医療制度は見えなくなってしまった。
そんな中、もしも国民健康保険をそういった広域連合のような形にした場合、やはりきめ細やかな支援というのはできにくくなるのではないかというデメリットが心配として挙がるのは当然だと思います。
こういった後期高齢者医療制度との比較で、国民健康保険がそうはならないと市長が言い切れるのは、どういったところに根拠がおありなのでしょうか、お答えください。
市長の答弁
後期高齢者の方々に対する市からのアプローチが、後期高齢者医療制度が導入されたことによって少なくなったというふうに私は見てはいません。
逆に、町内会・自治会等を通じて、横須賀市として行っている保健事業、例えば『筋トレ教室』であるとか、『お口うるおいアップ教室』であるとか、そういった事業については、後期高齢者75歳以上のみ参加という形ではありませんけれども、高齢者の皆さんの健康に役に立っているのではないか、そのように思っています。
フジノの質問
僕の言葉が少し足りなかったので誤解を生じさせてしまいました。
後期高齢者の方々に対する市の取り組みが減ったという意味ではありません。
高齢福祉課も頑張っていますし、健康づくり課も頑張っている。むしろメニューがふえているのではないかというふうに思います。
そうではなくて、そういったメニューを行った結果、後期高齢者の方々お一人お一人の医療費の給付が減ったのかどうか。
例えば実際に決算数値が出るのは、後期高齢者医療広域連合の決算値が出た後で、広域連合議会の認定が終わった後でしか市にはデータが来ない。
そんな状況では、やはり何か取り組みを行った後で効果が出るのを知るまでに物すごく時間がかかり、きめ細やかな取り組みができないのです。
そういったきめ細やかな取り組みができないことを懸念しているという意味で御質問させていただきました。この点について、再度御答弁をお願いします。
市長の答弁
市としてのデータはとれますし、一人一人のデータというような形よりも、やはり傾向として捉えることが大事だというふうに思っています。
そういう意味では、医療費だけではなくて、介護保険制度の運用もしています。
そうした中で、横須賀市として取り組んでいる健康増進事業あるいは介護予防事業、そういったものが具体的にどんな数字にはね返ってきているかという傾向は、現状でもとれるのではないかと思っています。
フジノの質問
ありがとうございます。
それでは、続いて『ソレイユの丘』について再度確認をいたします。
市長から御答弁を伺ったのですが、やはりこの『ハコモノ』をなぜ横須賀市が公設民営で持たなければならないのかという点が理解できませんでした。
集客を増やす。そして租税の投入を減らす。これは当たり前のことです。
本来であれば、この10年間でも、現在の指定管理者のもとで実現できていなければならなかったことばかりです。
今回、改めて吉田市長の肝いりで検討委員会をつくりました。プロジェクトチームもつくりました。
現在の指定管理者と、これから先の『長井海の手公園ソレイユの丘』では、一体何が異なるのでしょうか。
現在できていなければならないことができていなかったのを、できるようにするということだけなのでしょうか、お聞かせください。
市長の答弁
議員も御承知だと思うのですが、この『ソレイユの丘』は、PFI事業という10年間の契約が結ばれています。
当然、4億円の運営管理費以外にも、さまざまな市の負担というのが10年間にわたって事業者と取り決められてしまっている。
そういう状況の中で、私としては市長に就任した直後から、実は就任する前から、この10年の契約が終了した後の姿を市民の皆さんと一緒に、そして市議会の皆さんの御意見を聞きながら考えていきたいと発言をしてまいりました。
そういう意味では、この10年間で実現できなかった観点で、10年の契約が終了した以降のことを考えていきたいと思っています。
フジノの質問
美術館の話に思いをはせると、谷内家から今も訴訟を起こされていますが、御遺族からしたら、ずっと美術館アドバイザーを続けられると思っていたのを、吉田市長就任後、市長がかわったから方針も変わったということでアドバイザー契約を打ち切られたわけです。
あれは単年度の契約だったからできたというふうに市長はお答えいただくのかもしれませんが、たとえPFI事業であったとしても、この10年の間に契約を見直すことはできたはずではないかというのが僕の考え方です。
そして、10年間の契約期間の中であっても改善すべき点は改善していく。
これは、契約が更改された後に改善するのではなくて、その事業が今も行われているわけですから、今改善すべきことは、今改善すべきだったのではないでしょうか。
この後、提案されていること、事務局からいっぱい提案が出ています。
地域で2泊3日の民泊ができるですとか、そんなのは今すぐやればいいことばかりで、改めて検討委員会を立ち上げて、指定管理者がかわった後にようやく実現できるようなことではないのではないですか。
今すぐやれることは、今やるべきではないのですか。
そして、指定管理者がかわる大きなチャンスには、もっと大きな変革を吉田市長はやらねばならないのではないでしょうか。
その点についてどうお考えですか。
市長の答弁
現在の契約期間中に、現在運営している事業者と相談の上、変えるべきことは変えてきている、改善できるところは改善してきていると思っています。
ただ、事務局案として示している2泊3日できる施設、これは施設整備もひょっとしたら伴うかもしれません。
そういったことについては、今すぐできるかといったら、決してそうではなくて、やはり契約期間終了後にしかできない、そのように思っています。
フジノの質問
それは、少し発言がおかしいと思います。
例えば、『すかなごっそ』との連携。
次の指定管理者との契約にはうたわれています。
現在、『すかなごっそ』との連携は全くないです。
「地元の野菜、魚介類を販売していく」と言いながら、全く連携できていない。
そして皆さん、『すかなごっそ』に集中して頑張っておられるから、『ソレイユの丘』で地元の野菜など売っていないではないですか。
今できていないのに、契約が変わったらできるようになるのですか。
できるなら、今すぐやるべきであって、できもしないことを、次の指定管理者になったら急にできるようなことを言うのは、これはまやかしなのではないですか。
どうですか。
市長の答弁
まさに10年間の契約が、そういった連携をしたいと思えるような契約になっていなかったからと言えるのではないかと思います。
御承知のとおり、この事業者が運営するショップやレストランで売っているものの収入は、全て事業者に入る形になっています。
そういう意味では、市として「こういった商品をぜひ置いてほしい」というお願いをしても、事業者が「それは売れないから」、あるいは「利益率が低いから」、そういう判断で却下することは、当然事業者の運営判断としてできてしまう。
こういった契約の内容を、10年経った状況の中でしっかりと改善をして、新たな指定管理者の選考につなげていくというのが一番大事なポイントである、そのように思っています。
フジノの質問
指定管理料について伺いたいと思います。
やはり市民の皆様の関心は、毎年4億円も-企業の経営努力があったら多くもうけられるのは構わないけれども、もしも多くもうけたのであれば一部返還してほしい、何で4億円も無審査で、契約をしたから10年間支払い続けるのか。
40億円ですよ。
これを次、10年間終了した後、いくら減らせるのか。
それもわからないまま、つまり想定も持たないまま、次も民間業者に丸投げ、委託をするというのでは許されないと思うのです。
現時点でいくら削減できるのか、その見通しぐらいはきちんとお考えの上で『あり方検討委員会』に臨むべきだと思うのですが、全くそういう数字的なものはイメージできていないのですか。
市長の答弁
まさに年間4億円、お客さんがたくさん来ても来なくても、この運営管理費を払い続けるという契約のあり方については、私もおかしいと思ってきましたし、これについては契約終了時はぜひ改善しなければ、一番いけないポイントだというふうに思っています。
この中で、数字の見通しというのは、当然これからどのような施設整備が新たに生まれるか、あるいは運営の中身としてどのようなことを求めていくか等によって、投入する市税の金額は明らかに変わってきます。
そういう意味では、見通しを申し上げることは今の段階ではできません。
ただ、意気込みという意味では、やはり4億円もかけて、そういった批判を私もしてきた立場ですから、半額以下ぐらいには抑えていかなければいけない。
そういった意気込みを持って取り組んでいきたいと思っています。
フジノの質問
ようやく、意気込みベースではありますが、数字的なものをお話しいただけたことは大変評価したいと思います。
続いて、『ソレイユの丘』の問題の最後ですが、『荒崎公園』との連携です。
スケールメリットが生かせる、あるいは地域との連携をより深めることができるというお話でした。
しかし、やはり完全に海のそばにあって自然に親しむ公園としての『荒崎公園』、それからテーマパーク的な色彩、あるいは宿泊、地域との連携、道の駅としての機能を求めていく『ソレイユの丘』、この両者を同じ指定管理者に出すというのは、決定していないとはいえ、事務局案としては出てきている。
これは、全く性質が違うものを一体のものとして出すというのは、『荒崎公園』のほうにかなり悪い影響が及ぶのではないかという心配があります。この懸念を市長はどういうふうにお答えいただきますか。
市長の答弁
議員がおっしゃる悪い影響というのがどういうものなのか、私は承知をしていませんが、私としては『ソレイユの丘』『荒崎公園』、一体として西の地域の良さというのを満喫していただけるような取り組み、例えば周遊プランですとか駐車場のパスポート、そういったいろいろな取り組みは考えることできるのではないかというふうに思っています。
フジノの質問
一番の懸念というのは、「テーマパークの運営はできるけれども、自然公園の管理はできない業者になるのではないか」という心配です。
この点についてはどうお考えでしょうか。
市長の答弁
公園の管理というところでやるべきことというのは、当然、テーマパーク的な公園のほうが多くなります。
自然公園の管理という意味で、今、荒崎公園でやっているのは、主に駐車場と清掃、そして木の伐採、そういった業務ぐらいで、自然公園を管理する業者にしかできないことというのは限られていますので、テーマパークを管理する業者が自然公園を管理することで、自然公園のよさが失われるということは決してないというふうに思っています。
フジノの質問
一体で管理するということで、荒崎公園が片手間で扱われるようなことがないように、ぜひそれは契約の中にも盛り込んでいただきたいと思います。
そして、住民自治という観点から、私は今回の芦名町内会についての市長の発言を問いただして、1回目の質問を行いました。
市長、実際に出席をされた。発言の内容も、実際に市民の方のブログやチラシに書かれているとおりだと。
そして、いろいろな人から悪者扱いされていると大楠のことを指摘して発言された。この、いろいろな人というのは一体誰なのですか。
市長の答弁
市役所に対しても、町内会の役員の皆さんに対しても、匿名や、当然メールアドレスは書いてあるようなパターンもありますが、電話などで、悪者扱いされているような意見というのが寄せられているところです。
フジノの質問
それは具体的に何件、どういうふうな内容で、そして逆に応援するような言葉というのは何件、どういった内容で来ているのでしょうか。
そしてそれは、そういうメールが来ているからということで、地元住民の人を悪者扱いされていると言っていい根拠になるものなのでしょうか、お答えください。
市長の答弁
町内会の役員の方々のところにも多数来ているということですが、これについては数字を持っていません。
市のほうに寄せられた災害廃棄物の受け入れに関する意見については、現在、2月までの数字ですけれども369件入っています。この中では、正直この場で口にするのもはばかられるような内容の悪口というようなもの、あるいは当然、受け入れに反対する立場からの御意見などもいただいているところです。
フジノの質問
答弁漏れがあります。
このうち、何件が悪者扱いをしていて、それは市長が、地元住民の方々を悪者扱いされていると言うに至る根拠となり得るのか、その2点をお答えください。
市長の答弁
反対、賛成等の件数については、市としてとっているところですが、その中で横須賀市民あるいは大楠の町民の皆さんが悪者扱いされているというのを1件1件ピックアップした数字というのは持っていません。
フジノの質問
僕が申し上げたいのは、「住民自治を大切にしていきたい」というのが市長のマニフェストや根幹であったはず。
にもかかわらず、芦名の方々が、住民投票ですよ、まさに市長が望んでこられた。あれをやって、そして総意が出たにもかかわらず、住民自治を損なうような発言を市長が行っていいのか。
その点を聞いているのです。どうお考えですか。
市長の答弁
まず、住民投票ではなくて、あくまで『意向調査』の結果だというふうに思っています。
ただ、この『意向調査』の結果についても尊重するという立場は私もとっています。
この『意向調査』をとった時点では、大楠の地域の皆さんから「何で大楠だけなのだ」というような意見が強かったと私は承知をしています。
ですから、箱根町が新たに受け入れをしようと手を挙げた中で、状況は変わってきている。その状況が変わってきた中で、大楠の皆さんにもう一度、被災地の状況であるとか県が受け入れようとしている漁網の状況であるとか、そういった説明を聞く機会をつくってほしいというお願いをしてきたところです。
フジノの質問
僕は、住民投票制度にも自治基本条例にも地域運営協議会にも賛成してもいいという立場でした。
けれども、実際に進んだ地域である大楠芦名の皆さんが、『意向調査』という名前であっても実質的に住民自治のもとで『住民投票』を行い、そしてその総意をまとめたものを、市長は、状況が変わったというアリバイによって、その住民自治を壊すような発言を繰り返した。
そんな方がつくるような住民投票条例、自治基本条例、地域運営協議会、つくったって無駄です。
これは、はっきりと申し上げたいと思います。
地域自治、住民自治を尊重するということをもう一度お考えになっていただきたいと思います。
以上で質問を終わります。
(質疑応答は以上です)