藤野英明です。
貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。
意見書案第5号について賛成の立場から討論を行ないたいと思います。
子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の副反応による健康被害者に対する独自の医療支援を行うことを求める意見書の提出について、賛成討論
みなさんご承知のとおり、僕は子宮頸がん予防ワクチンについては、日本国におけるガーダシル・サーバリックスの承認がおりる前から、わが国において子宮頸がん予防ワクチンの接種が行なわれるべきだ、との立場から推進をしてまいりました。
市議会においても、ワクチンが承認された後は「一刻も早く予防ワクチンの補助を横須賀市は行なうべきだ」という立場から、強くこの予防ワクチンの接種を求めてきたものです。
それが今回、何故この意見書案に賛成するのか、こころがわりをしたのか、そういった点についてきちんと説明責任を果たすべきだと思い、この場に立ち、討論を行なわせて頂いております。
討論原稿もありませんので拙い言葉にはなると思いますが、お許しをいただければと思います。
若い母親と次世代の命を奪う悲劇的な子宮頸がんを撲滅したいという強い願い
2人に1人ががんで亡くなる時代の中で、ご高齢の方々もがんになりますが、子宮頸がんについては若い世代に罹患する方が大変増えています。
そんな中で特に悲劇的であるのは、若いお母さんが亡くなるだけでなく、治療法によっては子宮を全摘出しなければならないといったことから、妊娠の可能性が奪われる。
妊娠している方でも人工的に流産をしなければならない。
そのような形から、母親だけでなく次の世代にも影響を与える、極めて悲惨ながんだ、ということから、予防ワクチンの接種をすすめてきたところです。
もちろん「併せて健診をよりすすめてほしい」という積極的な『受診勧奨』も進めてきたところです。
ワクチンの導入は「希望」だったのに、実際に導入すると「悲劇」が始まりました
そんな僕にとっては、『予防ワクチンの導入』というのは極めて重要なことでした。
ただ実際に予防接種が定期化されてスタートしてみると、多くの方から全国で「副反応ではないのか」という報告が入るようになりました。
実際、横須賀市でも僕は1名の方からお話をうかがい、横浜市でも重篤な方からのお話もうかがいました。
全国の被害者団体の方からもお会いしてお話を伺いました。
政府は動かず、副反応を審査する部会では違法な寄付が疑われるメンバーが占めました
そんな中、国が開催をしている『副反応検討部会』では、座長をはじめ多くの方々が不適切とも言われかねない、製薬会社からの寄付を頂いていることも分かりました。
そんな中、僕をはじめ、多くの予防ワクチン接種をすすめたいと考えた人間は、決して副反応の被害者を出したいという想いですすめてきた訳ではありません。
あくまでも
「お母さんの命を救いたい、こどもたちの命を救いたい」
という想いで進めてまいりました。
その気持ちは今も変わりがありません。
けれども、『副反応検討部会』での不適切な寄付があったかもしれないというような状況のまま、座長はじめメンバーが全く入れ替わらない。
現在の救済制度では救われない人があまりにも多すぎる問題があります
そして、現行の副反応被害の『救済制度』。
存在はしているのですが、多くの方々がその制度にひっかからない。
救済が何も無いという状況が続いています。
それは決して僕たちワクチンを推進してきた人間の望むところではありません。
いのちを守りたいという本来の願いに立って、早急な支援制度導入を求めます
本来であれば、誰もが副反応が起こる可能性がある。
とはいえ、どんなささやかな症状であっても救済をするのが、導入をした側の責任だと思っています。
その観点に立ちますと、ご提出いただいた意見書案第5号というのは、極めて重要な指摘がなされています。
お隣の横浜市がすでに始めている支援の為の取り組みを、本来であれば県だけでなく国全体が行なうべきだと思います。
しかしワクチン行政に熱心な黒岩県知事である神奈川県ですので、県全域でそういった横浜市のような救済措置が早急に導入されることが必要だと僕も考えています。
以上、簡単なご説明にはなりましたが、単純なこころがわりをしたとかそういったことではなく、そもそものスタートが「いのちを救いたい」という想いから始まった、この予防接種ワクチンを推進する活動でした。
副反応、あるいは副反応と疑われる方がいる限りは、お1人であってもその救済をすべきだというのが我々の元々の立場です。
その意味からこの意見書案にも賛成をさせていただきたいと思っております。
以上、僕の立場をご説明させていただきました。
お時間をいただきまして本当にありがとうございました。
市議会の採決の結果
採決の結果、全会一致(全員が賛成)となり、可決・成立しました。
県知事に対して意見書が送付されました。