2009年1月に「横須賀市人権施策推進指針」が初めて作られました
2009年1月に『横須賀市人権施策推進指針』が初めて発行されました。
これは横須賀市政100周年を記念して行なった『横須賀市人権都市宣言』の理念を具体化する為の、市役所の取り組みの指針です。
「その他の人権課題」の中に「性的マイノリティの人権」が明記されました
『横須賀市人権施策推進指針』の第3章では、具体的な課題として7つのテーマを書き出しています。
さらに近年の新たな課題を『(8)その他の人権課題』としてまとめました。
この『(8)その他』の中に、ついに『性的マイノリティの人権』が明記することができました!
2.分野別課題解決への基本的な方向
(8)その他の人権課題
④ 性的マイノリティの人権
例えば、性同一性障害者(*3)は、現在、日本全国で約5千人いるとも言われています。
性同一性障害に対する救済制度として「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が制定されましたが、この法律の適用対象になっている人は1割程度と言われています。
社会における現状は、性同一性障害者を受け入れる環境がいまだ整っているとは言えない状況にあります。
さまざまな性的マイノリティに対して、「ふつう」ではないとして、偏見を持ち、差別、蔑視し排除することをなくし、社会の多数派と異なる生き方を認める社会を構築していく必要があります。
また、欄外の注記1と3にも以下のように記されました。
*1 性的マイノリティ
性的少数者と訳される。
性同一性障害者や同性愛者、両性具有者など、性をめぐって、社会的に差別を受ける恐れのある人々の総称。
*3 性同一性障害者
性別に関する自己意識と身体上の性別とが一致せずに苦しむ人たち。
率直なフジノの意見を記せば、人権課題にナンバリングは不要です。番号をつければその順番に優先順位があるかのように受け止められるからです。
けれども人権は等しく守られねばならないもので、1番、2番、などと番号をふるものではありません。
さらに『その他の課題』などというくくりは間違っています。
あくまでも行政側にとって『新たな課題』で『まだマイナーな課題』として扱われているだけで、当事者のみなさんにとっては『ずっと存在してきた課題』でありマイナーどころか毎日の課題そのものだからです。
本当にフジノの力不足で、今回の『人権施策推進指針』では、なんとか性的マイノリティについて本文中に明記させることが精一杯でした。
けれども本来このような記され方はおかしいです。
「横須賀市が今回初めて作るのだから」という説得を受けてのみこんだいろいろな事柄があります。
今回はガマンしましたが、早期に『人権施策推進指針』の改訂を目指してもっとしっかりと問題点を改善していきたいです。
追記:表記を「性分化疾患」に訂正いたしました
市民の方からご意見をいただき、市民部人権・男女共同参画課と話し合った結果、正式に変更を決定いたしました。
印刷物については「予算の都合上、新たな予算がつかないので訂正したものを発行しない」とのことです。
けれども横須賀市ホームページに掲載しているPDF版については即時に訂正いたしました。
ご意見をいただきまして、本当にありがとうございました!