2010年9月21日・決算特別委員会(市民安全部に対する質疑)
そもそも犯罪被害者支援に取り組んできた立場から、犯罪被害者支援条例の制定を訴えてきたのがフジノです。
市長に対しても繰り返し提案をしてきました。
その結果、犯罪被害者支援そのものだけの条例(単独の条例)にはならなかったものの、「市民の安心・安全を守ろう」という全般的な条例の中に条文として被害者支援が盛り込まれました。
その結果、『犯罪被害者等支援窓口』が設立されました。
つまりフジノは『生みの親』のひとりなのです。
しかし残念ながら、利用実績が低迷していると聴きました。そこで、改めて相談件数などの実績と、広報による周知の必要性を質疑しました。
以下に質疑応答を引用します。
フジノの質問
地域安全課による地域安全安心活動推進事業費について何点か伺います。
まず、『犯罪被害者等支援窓口』の運営について伺います。
この相談窓口の利用実績はどの程度でしょうか。
地域安全課長の答弁
平成21年度は相談件数4件でございます。
内訳は、窓口に来た方が1件、電話相談が3件でございます。
フジノの質問
実感として、これは非常に少ないと思うのです。
しかも、潜在的にこの『相談窓口』の支援を必要としている方はもっと多いと思うのです。
例えば僕自身の経験で言えば、『性暴力』の被害を受けた方は、年に1人ぐらい御連絡いただいて、県の『NPO犯罪被害者支援センター』に御紹介しているのですが、本来であれば「一番近い自治体の窓口であるこの市の『被害者支援の窓口』に来ていただいたり、電話で相談していただくべきだ」と思うのです。
現在の『広報』や『周知』のあり方についてどのようにお考えでしょうか。
地域安全課長の答弁
確かに、委員おっしゃるとおり、「市役所が一番身近な窓口」ということは十分認識しております。
神奈川県に『かながわ犯罪被害者サポートステーション』ができました。
ここに県警と県と、カウンセリングを担当しています『NPO神奈川被害者支援センター』が入っていますので、ここと警察署内にあります住民相談係と連携して総合的にPRできればと考えております。
フジノの質問
まさにその県の『かながわ犯罪被害者サポートステーション』に御案内している訳ですが、その存在自体を知っていただきたい。
例えば、僕につながってくださる方は、たまたま僕という存在を知っていた。
でも、横須賀市の『相談窓口』を知っていただければ、選択肢が2つに広がる。
さらに、県を知っていただければ3つに広がっていっただろう。
先ほど『性的な暴力』という話をしましたが、泣き寝入りしている方が本当に多いと思うのです。つい最近も御相談いただいたばかりです。
これは非常に重要なことだと思いますし、条例でも規定されている『相談窓口』ですから、広報をさらに進めていただきたいと思います。
市民安全部長の答弁
藤野委員言われますように、「広報が不十分だ」ということは相談件数の実績から十分感じているところでございます。
昨年8月1日に、子どもたちの笑顔を守るということで、見開きで広報よこすか特集号を書かせていただきました。
その中にも、『安全・安心ステーション』なども含めていろいろな広報をしていかなければいけない。
年に1回は何らかの形で特集号を組んでおりますので、今言われるように、市民の皆様に「市役所にも犯罪の被害に遭ったときに相談する窓口があるのだ」ということは広報していかなければならないと思います。
フジノの質問
ぜひ学校などにもこういう存在を伝えていただきたいと思います。