まちの政治家は、こんなことしてます新人議員の活動日記


2004年3月16日(火)のフジノ
● 田浦からラブレター

 朝、市議会に到着すると
 議会事務局の方に呼びとめられて、封筒を渡されました。

 議会に届いたフジノ宛のハガキや封筒は
 事務局の人が毎回こうやって渡してくれるのです。

 『市政への提言よこすかふれあいメール』というのがあって
 市長宛に無料で手紙を出すことができます。

 その封筒に入れられて
 僕宛に手紙が送られてきました。

 こちらです。

 こういう手紙がよく届きます。

 いつもおつかれさまです。


● 政治家になって変わったことで、イヤなこと

 僕は政治家になって変わりました。

 それは、嫌がらせが多すぎて
 たいていのことでは
 こころが動じなくなってしまったことです。

 自宅の前に不審者が座りこんでいたとしても
 市議会の控え室にヘンなオヤジが怒鳴りこんできても
 そして、今日みたいな手紙が来たとしても。

 何も感じなくなってしまった。

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 そんな自分のことを
 とてもイヤだな、と感じます。

 最初のうちは『嫌がらせが来ること』がイヤでした。

 2ちゃんねるの掲示板に
 フジノだけを攻撃するための専門の掲示板がありますし、
 Yデッキに立って演説をしていればインネンをつけられるし、
 ケータイは真夜中でも嫌がらせの電話があるし
 Eメールも手紙も悪意に満ちた文句がたくさん送られてきました。

 こういう人々の存在が
 最初の頃はとてもイヤでした。

 だけど、人というのは
 与えられた環境に慣れて生きていくのです。
 変化していくのですね。

 こんな悪意に満ちた暮らしにも
 だんだん慣れてきました。

 だから、今日の手紙を渡された時にも
 何も感じませんでした。

 今は『嫌がらせが来ること』よりも
 『何も感じなくなってしまった自分のこと』をイヤだな、
 と感じます。


● かわいそうな人々には、憐れみを感じている

 むしろ、悪意に満ちた人々のことは
 哀れでかわいそうな人々だと感じるようになりました。

 何故なら、僕のことが怖くてたまらないから
 こういう手紙を出してくるだけなのです。

 ・自分の価値観では理解できないことが多くて対処できない。

 ・変化していく世の中が恐ろしい。

 ・いろいろなストレスを誰かにぶつけたくてたまらない。


 こういう環境の変化についていけない人は
 フジノの存在が
 怖くてたまらないのです。

 フジノの存在をとおして
 変化の恐怖を感じているのです。

 議会でも市役所でも、そうです。

 フジノのことをあたまからけなしている人々は
 フジノの政策や議論を批判するのではなくて
 フジノの存在そのものに文句をつけているだけなのです。

 政策を批判されたことなんて、ほとんど無い。
 あるのは存在への文句だけだ。

 政治家になるまでは
 こんな文句は受けたことが無かったから
 考えられる理由は2つだ。

 1.肩書きへのねたみ
 2.存在が怖いから

 いずれにしても、
 他人を攻撃せずには自分の不安を抑えられない
 そんなかわいそうな人々がたくさんいる、ということなのだと思う。


● この国の変化はもう絶対に止められない

 いろいろな変化が起こっています。

 モラルも文化も経済システムも明らかに変化しているし
 遺伝子だって組み替えられるし、インターネットは一瞬で世界をつなぐ。

 こういう変化を前にして
 不安に感じる人々がたくさん存在しています。

 特に、中高年の男性は
 変化についていかれないことにおびえています。

 おびえを隠すために
 変化を攻撃します。

 だけど、攻撃したって、ムリなんだよ...。

 あなたたちがかつて若かった時に
 あなたたちの上の世代は脅威を感じて下の世代を攻撃しました。

 やがて、僕の世代だって年をとり
 変化についていかれなくなるのです。

 これは世の中の絶対の定めで
 エジプトのピラミッド時代から変わらない。

 変化におびえて、
 恐怖感から逃げるために攻撃に走る。

 そんなのはもう終わりにすればいいのに。

 自分たちがついていかれなくなったら
 下の世代に道をゆずればいい。

 僕たちだって、すぐに下の世代に道をゆずるんだから。

 変化を止めようとしてもムリだ。

 だから、上の世代ができることは
 自分たちの世代でなすべきことをしっかりやることと
 あとは下の世代を見守ることだけなのだ。

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 いずれにしても、
 これらの嫌がらせは全て『匿名』でおこなわれる。

 自分の名前をなのる勇気さえない
 弱くて情けない人が
 わざわざ新聞を切り抜いて
 赤いボールペンで殴り書きをして
 郵便ポストまで封筒を入れにいって
 「これを送りつければフジノは嫌な気持ちになるはず」と
 歪んだ喜びを感じてほくそえんでいる人がいる。

 そういう人のことを考えると 
 本当にかわいそうになる。

 どうか、その人が救われますように。

 家族や子どもたちと健やかな時間を少しでも過ごせますように。

 哀れな人に平和で穏やかな救いが与えられますように。



2004年3月13日(土)のフジノ
● 同志との再会

 今日は、横浜にある
 県社会福祉会館を訪れました。

 『神奈川県精神保健ボランティア連絡協議会』が主催する
 セミナーに参加してきたのです。

 「それぞれの気づき〜精神保健ボランティア活動をもう1度見なおそう」

 というタイトルでした。

 まず、4人のパネリストがそれぞれ発表が行なわれ、
 次に会場の参加者でグループにわかれて
 情報交換や意見交換をしました。

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 いろいろなことがたくさんあったのですが
 「今日ここに来て本当に良かった」と思う再会がありました。

 それは、『横浜いのちの電話』の相談員の方との再会です。

 僕は夜間の相談体制をつくりたくて
 『いのちの電話』を見学に行きました。
 去年の7月14日のことです。

 24時間相談体制によるメンタルケア、
 これは僕の『選挙公約』でした。

 『横浜いのちの電話』の方とは
 ものすごく意気投合しました。
 見学させていただいて本当に良かったと思いました。

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 それから8ヶ月が経ちました。

 このまちに、大きな変化が起こりました。

 24時間のこころの電話相談が
 来年度予算案が成立すれば、実現するのです。

 『選挙公約』=『僕の想い』が
 叶うわけです。

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 今回、横浜のセミナーに
 『いのちの電話』の相談員の方がパネリストとして
 参加していました。

 なんとその方こそ、
 見学をさせていただいた時に
 最も意気投合して「がんばろうね」と励まして下さった方だったのです。

 僕は今日という日に
 この方と再会をすることができたということだけでもうれしいのに
 「来年度から横須賀に24時間電話相談ができます」と
 報告をできたのは、本当にうれしかったです。

 恩返しを果たせた気持ちがしました。

 その方も、本当に喜んでくれました。


● 1人でも多く、しがみついて、そして登ってほしい

 「お互いに、何よりも体に気をつけようね」

 と、その方は言いました。

 「本当ですね」

 と僕は答えて
 僕たちは別れました。

 そんな返事をしたのですけれど
 本当はとても難しいことだなあと思いました。

 やっぱり政治家として生きることは
 本当に体がつらいし、精神的にも厳しい。
 くたばってしまいそうだ。

 特に、予算議会は初めてだから
 この2ヶ月は本当につらい。

 それでも、こういう再会を果たせると
 僕も本当に踏みとどまって
 必死にがんばらなければいけないと痛切に感じる。

 相談員の方も、がんばっている。

 僕だけが負けるわけにはいかない。
 僕だけが逃げるわけにもいかない。

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 相談員の方も僕も
 バンドのライブが好きなのですが
 (それで意気投合したということも大いにあります)
 僕はチケットを取っても
 全然ライブにも行かれない日々が続いています。

 けれども、『いのちの電話』というのは
 『ライブ』を例にするならば

 「ライブのチケットを予約する電話よりも
  つながらない」状態

 なのですね。

 すさまじい勢いで
 助けを求める人々が必死に電話をかけているのです。

 僕はいつもそのことを考えると
 芥川龍之介の『蜘蛛の糸』のような映像が
 脳裏に浮かんで消えません。

 両手を空にかかげて
 うめき声をあげながら1本の糸にすがりつこうとする
 苦しみに満ちた表情の人々の姿が
 僕には、強く、はっきりと、見えるのです。

 『いのちの電話』は
 この世と結ばれた最後の1本の蜘蛛の糸のような
 そんな存在なのだと僕は想うのです。

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 だからこそ、それを思い出すと「がんばらなくては」と思う。

 こんな僕であっても
 世の中の役に少しでも立てているならば
 全力でその義務を果たさなければ、いけないと感じるんだ。

 僕は4月8日の生まれだけど
 池の底を見て悲しそうな表情を浮かべてるだけなんて
 絶対にイヤだ。


 がんばろう。
 明日も。あさっても。



2004年3月11日(木)のフジノ
● 健康福祉部の来年度予算案について

 3月5日に行なわれた民生常任委員会は
 『健康福祉部』の来年度予算について話しあいました。

 僕が行なった質問を書いておきますね。

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 1.厳しい財政状況の中の、健康福祉部の予算編成について

  健康福祉部が担当している『一般会計』も『特別会計』は
  これからもどうしても
  予算額が増えていかざるを得ません。
 
  しかし、市の財政的には厳しいので 
  一律にシーリングを課されるということで
  かなり大変な予算作成だったと思うが感想はありますか?



 2.特別会計『母子寡婦福祉貸付金』について

 (1)増加する一方の『母子寡婦福祉貸付金』への対策はありますか?

 (2)母子貸付金が、特に増えている年代はありますか?



 3.社会福祉協議会への補助金について

  社会福祉協議会の運営費の多くを
  横須賀市が補助金でまかなっている現状ですが
  社会福祉協議会そのものの
  『自立』について
  補助金ではない運営を市として検討したことはありますか?


 4.民生委員・児童委員の一斉改選の費用について

  3年に1度の改選が来年度に行なわれますが
  民生委員と児童委員の一斉改選には、
  何故300万円も費用が必要なのでしょうか?



 5.成年後見制度の『潜在的な需要』と『実績』について

  成年後見制度の本市の制度の
  利用者がここ数年間、横ばいであり
  予算も横ばいであることについて
  本来は需要が高いはずなのに何故だと考えますか?
  市の実績に関する認識を聞かせて下さい。

  今後は『任意後見』の利用を促進するためにも
  広報を積極的に展開してほしいです。



 6.駅へのエレベーター設置について

  駅にエレベーターを設置する事業について
  来年度はJR久里浜駅と京急県立大学駅が予定されていますが
  この優先順位はどうやって決めているのですか?

  『交通バリアフリー法』があるので、
  いずれは全駅にエレベーターを設置されなければならないのですが
  この優先順位はどのように決めているのでしょうか?

  (健康福祉部より回答として
   「優先順位は、事業者(京急・JR)が決めており
    基準としては車イスの利用者が多い駅から」とありました)

  車イスの利用者のニーズにこたえている形ということですが
  加えて一言だけ申し上げさせていただくと、
  逸見駅についての要望を聞く機会が多くあります。

  逸見駅にはウェルシティがあって、
  乳幼児健診の際にいつも使われる駅です。
  お母さん方と話す機会があると
  「ベビーカーのままで移動するのは大変だ」と
  話をうかがうことがたくさんあります。

  逸見駅のバリアフリー化についても検討をお願いします。



 7.障がいのある方へのIT講座の開催について

  障がい持つ方々を対象にしてIT講座が
  これまで年6回行われていますが、
  あくまでも基礎的な講座であり
  回数も少ないという声を参加者の方から聞く機会が多くあります。

  本来であれば、
  民間事業者が行なうべきだという考えではありますが
  障がい年金からでは費用負担も厳しいので、
  できれば市の講座で
  基礎から応用までそろえるというのはできないでしょうか?



 8.外国人で精神障がいのある方々の医療について

  精神障がいを持つ20才以上の外国人の
  無年金の方々に対して給付金を出していますが
  これらの方々は精神科の治療受診を
  外国語で対応してもらえているのか、ということは分かりますか?

  精神的な問題を話すのは母国語が最もやりやすいはずですが
  片言の日本語で対応しているのでしょうか、
  どうでしょうか?

  横須賀市民便利帖が来年度から
  英語版が配られるということなので
  保健所にも
  外国語での相談をしてくる人が増えてくるのではないでしょうか?


 9.精神障がいのある方々の作業所について

  本会議での僕の質問に対して
  市長は「作業所の新設はできない」という答弁でしたが、
  その中で市長はややぼかした表現で
  「県の動向を見て対応したい」という言い方をしました。

  これは「来年度は県の動向を見るが
  再来年度は市単独で行なうこともある」という
  受けとめ方でよろしいのでしょうか?



 10.福祉電話相談スタッフのメンタルケアについて

  相談スタッフのメンタルケアが
  来年度予算の中にあがってきましたが
  『福祉電話』の職員さんのメンタルケアは考えていますか?



 11.保健福祉情報ネットワークシステムについて

  市役所には『保健福祉情報ネットワークシステム』というものがあり
  情報を共有化できるということですが
  この中に『介護サービス評価書』の情報も入っていて
  一覧もできるようになっているのか?



 12.生活支援ハウスについて

  介護保険が始まる前(措置の時代)に
  特別養護老人ホームに入っていた方々の中で
  要介護度が1にならない方々は
  特別養護老人ホームを出なくてはいけません。

  その移行期間はH16年度で
  期限が切れてしまいますが、移行は無事に済みそうですか?



 13.『あいらんど横須賀』の移転について

  (仮称)こどもセンターを設立する際には
  『愛らんど横須賀』をセンター内に移転することは考えていますか?

  現在、『愛らんど』は民間マンションを
  有料で借りて運営していますが、
  こどもセンターに一元化することで
  賃貸料を払わなくて済むメリットと同時に、
  同じ機能を持つものを集積するのは大切なので
  ぜひ検討してください。



 14.『健康よこすか21』の改訂について

  来年度から『健康よこすか21』が改定されるということで
  とても注目しています。

  改訂にあたって
  現在の『健康よこすか21』の
  数値目標の達成度や
  実績の検討は行われるのでしょうか?



 15.『うつ対策推進』について

  うつ対策推進について本会議での僕の質問に対して
  「『健康横須賀21』の改訂作業の中で
   うつ対策もこの中で検討していけたら」
  と市長は答弁していましたが
  実際にうつ対策も話し合われるのでしょうか?



 16.『精神障がい者地域生活支援センター』委託先について

  精神障がい者地域生活支援センターの業務は
  NPOに委託していますけれども
  その仕事の質のチェックは
  どのように行っているのですか?



 17.『不登校』と『ひきこもり』の定義について

  市長は「不登校の半減」という数値目標をかかげました。
  本当は『不登校』と『ひきこもり』は不可分なのに
  市長は『不登校』だけに数値目標をかかげました。

  横須賀市にとって
  この2つの定義はそもそもどういうものでしょうか?



 18.市長の『不登校の半減』はただのレトリックではないか?

  今回この質問をさせていただいたのは
  ちょっと市長に疑問を感じているからです。

  『不登校』の定義が
  学校に行かない学齢期の人である、というならば
  学齢期というのは必ずみんなぬけることができるものです。
  誰もが年を取るのだから、必ず学齢期には終わりがきます。

  だから『不登校』であっても
  学齢期でなくなってしまえば『不登校』で無くなるのです。

  そうしたら何になるかというと
  横須賀市の定義では『ひきこもり』になるわけですね。

  つまり、自然減で不登校が減ったとも言えるわけです。
  そのかわり、『ひきこもり』は増えていくのです。

  だから、市長の数値目標の設定について
  「これはずるい」と思ったんです。

  『ひきこもり』の方がすごく時間がかかるし対応は大変です。
  けれども市長は『ひきこもり』については何も触れていません。

  そこを市長がレトリックで『不登校』だけ半減させるというのは
  ちょっと違うという気がするのですが、いかがでしょうか?



 19.精神障がいのある方々へのホームヘルプサービスについて

  保健所で把握している
  精神障がいを持つ方々は約5200名ですけれども
  このうちにホームヘルプサービスを利用している方々は
  約50名です。

  このことを
  「よく利用されてる」と思いますか?
  それとも「まだ足りない」と思いますか?



 20.24時間こころの電話相談について

  市の事業はすべて『費用対効果』があったかどうか
  調べるために行政評価を行ないます。

  24時間こころの電話相談は
  行政評価の指標として何を持ってくるかが難しい事業です。

  特に24時間電話相談の『実績』は、
  『人数』では無いはず、と僕は考えています。
  行政評価の指標は何を検討していますか?

  件数というのは分かりやすいのですが
  1人の人が何時間も夜中に相談してきた時に
  カウンセラーが「時間が来たから切ります」というのは難しいです。

  また、例えば自殺から救われた、というような相談は
  重要度からみると非常に高いのですが
  数値で見たら1件は1件でしかありません。

  ですから、実績とは数値では無いんだよ、
  というのを主張して欲しいです。



 21.猫対策連絡会について

  先日、動物管理所を見学させてもらって
  改めて命の大切さを感じさせていただきました。

  来年度からスタートする
  『猫対策連絡会』はとても大切な事業なので
  もっと宣伝をしていただきたいと思います。
  そこで広報手段としてはどんなことを考えていますか?

  ぜひNPOなどとも提携してお願いします。


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 以上です。ふう...。長いね。

 明日は『民生常任委員会』で
 『消防局』の来年度予算を審議します。

 


2004年3月9日(火)のフジノ
● 市民病院の来年度予算案について

 今日は、僕の所属している
 『民生常任委員会』でした。

 午前は『市民病院』について
 午後は『環境部』について
 それぞれの来年度予算案を質疑しました。

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 市民病院については
 たくさんの質問が出ました。

 特に、厳しい批判が多かったです。

 複数の議員から

 「市民病院は、市民からの評判が悪い」
 「病院の質を向上させなければならない」
 「自分が入院した経験からも改善が必要だと感じる」

 といった意見が何度も出ました。

 フジノもいろいろ質問したのですけれども
 詳しくは議事録を見ていただくとして
 特にお知らせしておきたいものだけ、ここに書いておきますね。


 (質問1)うつ対策推進のためにも
   市民病院にも臨床心理士を配置すべきではないか?


 うわまち病院にはそもそも精神科は無かったのですが
 国から市に移管されてリニューアルして
 平成14年7月からは
 新しく精神神経科をオープンしました。

 外来は2診体制で
 薬をつかった治療だけではなくて
 臨床心理士が配属されていて
 『心理テスト』や『簡易カウンセリング』をおこなっています。

 これは、市内の病院では(もちろん民間全てを含めて)
 とても珍しいことです。

 つまり、「すごく良いこと」です。

 これだけ精神的な病が増えている現在の状況では
 単にクスリをつかった治療だけではなくて
 カウンセリング的なアプローチが
 とても有効だからです。

 特に、うつ病やパニック障がいなどの症状には
 クスリ&カウンセリングの2つのアプローチを同時に行なうことが
 かなり有効だと僕は思います。

 そこで、市民病院担当部長に

 「市民病院にも臨床心理士を配置すべきではないか」と

 質問しました。

 病院担当部長の回答としては

 「これまでは考えたことが無かった。
  うわまち病院に精神神経科が新しく設置されてから1年経過したが、
  それらの成果を見て、市民病院での配置は研究していきたい」

 ということでした。

 聞いたところによると
 市役所の用語では

 『検討します』=『会議を開いて実際に話しあう』
 『研究します』=『話としては受けとめました(つまり、聞いとくだけ)』

 ということらしいので、
 回答の反応としてはあまり良くありませんでした。

 けれども、こういう提案をどんどんしていくことが
 とても大切だと僕は思っています。


 (質問2)より柔軟な経営体制のために
    地方公営企業法の『全部適用』を検討したことはあるか?


 市民病院って『地方公営企業』というものなんです。

 そして、現在の市民病院は
 経営形態が『地方公営企業法の一部適用』という状態です。

 この『一部適用』をやめることが
 市立病院を赤字体質から抜け出させ
 より充実したサービスを提供できる病院に変えるための
 1つの方法だと言われています。

 『一部適用』から『全部適用』という
 運営方法に変えることで、
 かなりドラスティックな改革ができるようになると言われています。

 例えば、横浜市
 平成17年4月から『全部適用』になります。

 『全部適用』にすることで
 市長ではなく
 病院だけの経営責任者(病院事業管理者といいます)を置いて
 その経営責任者のもとで経営改革を行なうのです。

 人事・組織・給料・勤務時間などの権限を
 経営専門の担当者に与えるのですね。

 そこで、横須賀市でも
 市民病院について『全部適用』を検討したことがあるか、
 質問しました。

 病院担当部長の回答では

 「あくまでも内部で検討したことはあるが
  実際に適用するという前提での検討ではない」

 ということでした。

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 市民病院の経営については
 これからも全力で考えていかなければいけないと思います。

 市民病院というと
 議員の中にも『特別視』する人がいます。

 「市民病院は特別」「市民病院は競争にさらすべきじゃない」
 「赤字でもしかたがない」「市民病院は弱者にも優しい」

 こういった意見です。

 でも、フジノはそういう意見には
 賛成できません。

 それこそ、市民病院だからといって聖域にするのではなく
 市立の病院として残す方がいいのか
 民間に委託する方が良いのか
 ゼロから考えていくべきだ、と僕は考えています。

 このまちに暮らしている人々にとって
 結果的に『最も良い成果』をもたらすことができるならば
 市立であれ、民間であれ、
 経営の形態は何だっていいんですから。

 大切なことは
 必要な時に必要な医療が受けられること、これだけ。

 関心のある方は分かりやすい論文もあるので
 (『市民のお金で建つ病院』)ちょっと読んでみて下さいね。


 (質問3)セカンドオピニオン制度をもっと告知すべきではないか?

 神奈川新聞や毎日新聞で報道されていましたが
 昨日、市民病院でガン治療を受けた患者さんのご遺族の方々が
 横須賀市を相手に訴訟を起こしました。

 担当医師が説明責任を怠った為に
 セカンドオピニオンの機会を失ってしまった、というものです。

 実際はどうであったかは
 裁判の行方を見守るしかありません。

 セカンドオピニオンの機会を逃したという
 説明義務違反や告知義務違反が理由による医療過誤裁判は
 日本全体で見ても
 まだ珍しいケースだそうです。

 セカンドオピニオンを求めることは
 患者にとって、もはや『当然の権利』のはずです。

 しかしながら、現実には、患者という立場からすると
 「別のお医者さんにも診断してもらいたい」と主治医に伝えることは
 恐ろしくてなかなかできないものです。

 そこで、市民病院のHPを
 セカンドオピニオンについてより充実させるべきではないか、と
 質問をしました。

 ちょっと見ていただけますか?

 市民病院のHP
 市立うわまち病院のHP

 市立の2つの病院をくらべても
 市民病院の方が広報力が弱いですよね?

 裁判がどうということではなく
 セカンドオピニオンをもっと求めやすくするためにも
 こちら側から『打って出る』体制に変わることが必要だと僕は思います。

 そんなわけで、病院担当部長に質問しました。

 この質問については
 前向きな回答がもらえました。

 やがてHPはもっと広報に力を入れる形で
 改善されていくと思います。


● 環境部の来年度予算案について

 環境部についても
 いろいろ質問しました。

 書きたいのですが時間が無いので
 1つだけ報告します。

 (質問)放置された車の対策について、横須賀市の姿勢は?

 今ではこのまちのあらゆる場所で
 違法に放置された車を見かけることがありますよね?

 この対処について
 市の姿勢を確認しました。

 そもそも僕は
 資本主義の世の中なのだから
 当然、その車を買った持ち主の責任を徹底的に追及して
 本人に処分させるべきだと考えています。

 環境部の回答によると...

 今年度は、対象になる車の数が過去最高である
 200台を超えてしまいました(3月2日現在、216台)。

 このうち、161台を処理することになりましたが

 自己撤去は103台で64%、
 条例撤去は58台で36%という内訳でした。

 自己撤去とは、放置された車から
 ひたすら持ち主を探し出して
 本人の責任によって処分をさせる、というものです。

 ひどいケースには
 書類送検をおこなうこともあります。

 改めて確認した横須賀市の姿勢は
 「持ち主を探して責任を徹底的に追及していく」というものでした。

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 自己撤去をさせることは
 実は、市にとってはマンパワーも時間もかかる
 大変な苦労がともなう作業なのですね。

 他の都市の中には「早く片づけてほしい」という市民の声に押されて
 通報があったらすぐに撤去してしまうことがあるんですね。

 もちろん、早く対処するに越したことはありませんが
 『責任追及』は徹底的に行なわなければいけません。

 その意味でも、
 今回の回答は「そのとおり!」というものでした。

 絶対に甘い姿勢を見せてはいけない
 そう僕は考えています。

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 それにしても、車を買ったら
 最後まで責任を負うのは当たり前じゃないか。

 そんな当たり前さえできない人が増えて
 それを行政が処理しなければいけないというのは
 すごく情けない話だと思う。

 甘えてるんだよな。全く。

 僕は福祉がやりたくて政治家になった。

 福祉というのは
 「自分の力ではどうにもできない」「努力ではのりこえられない」
 そういう部分を補うものなわけです。

 それなのに、
 健康な人々やお金のある人々が
 努力をしなかったり、当たり前の責任を果たさないことには
 僕はものすごく不愉快な気持ちになります。
 むかつきます。

 車を放置するような人々は、この視点からいくと
 サイテーな人々だと僕は思います。

 そういう人々に対しては
 徹底して責任を追及すべきだと僕は信じています。


● 明日は傍聴です

 明日は僕自身の委員会はありません。

 『財政部』や『水道局』の予算審議が行なわれますので
 1日中、傍聴することになります。

 特に、財政部については
 注目したいと思います。

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 そうだ、書いておかないと...。

 来年度予算から
 市役所のイルミネーションは無くなったそうです。

 良かった。


● 誰のために存在しているおれなのか

 昨日の夜、友達から電話があって

 「フジノの家の前を通ったら
  不審な男性がいたから気をつけろよ」

 と連絡をもらいました。

 その電話は、22時頃。

 でも、嫌がらせを受けるのは
 もう日常のことになっている僕なので
 (郵便受けの嫌がらせだとかいたずら電話だとか)
 あんまり気にしないで
 事務所で仕事を続けていました。

 それでもちょっとだけ気になったので
 23時30分頃には自宅に帰ることにしました。

 そうしたら、いた!

 玄関の前に
 男性が座り込んでいる。

 僕はその男性を追い払うつもりで
 大声で問い詰めました。

 でも、様子がヘン...。

 酔っ払っているわけでも無いようだし、
 少なくとも僕に嫌がらせをしたいわけでは無さそう。

 とりあえず、放っておいて
 家に入りました。

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 家に入って2分くらいして、
 いろんな状況を考えて
 もしかしたらあの男性は
 痴呆性の徘徊なのかもしれないと思うに至りました。

 だって、1時間半も外の寒い中に座っている。

 すぐに出て行って
 介抱しなければ、と思いました。

 でも、明日も議会だ...。

 ふだんなら1時間でも2時間でも
 その人の家が分かるまでつきあってもかまわないけど
 今夜もまだやらなければならないことは
 山積みだ...。

 どうしよう...。

 その男性には申し訳ないと思ったけど
 110番に電話して、警察に来てもらうことにしました。

 それから10分くらいして
 警察の方が2人くらいで来てくれて
 その男性と話をして、移動していったのが聞こえました。

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 政治家になってから、
 こういうケースが多い。すごくつらい。

 どういうケースかというと

 『個人』として
 体調不良や時間の無さを無視して
 困っている人と、どこまで向き合うべきなのか?

 と悩まされることです。

 今回の男性のケースで言えば
 僕は政治家で無ければ
 たぶん警察なんて呼ばないでその人の家を探しました。

 でも、43万人の市民の来年度予算について話しあう、という
 翌日の義務のことを考えると、どうしても僕には
 その人に最後までつきあうことはできなかった...。

 こういうケースがとても多いです。
 そして、つらいです。

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 雄人ともよく話すのですが
 たくさんの人々が
 『個人としての救い』を求めて僕たちに相談に来ます。

 手紙も深刻なものが多いです。
 電話も聞いていてつらくなるものがかかってきます。

 明らかに相手は
 僕が政治家だからというよりも
 アクセスしやすい人間だからという理由で僕に向かってきます。

 「孤独だから、今ずっと話を聞き続けてほしい」
 「苦しい状況を今すぐどうにかして抜け出させてほしい」

 そういう感じなのです。

 けれども、僕には政治家としての仕事があります。
 明日も議会で働かなくてはいけない。
 質問の原稿を作らなければいけない。
 資料を調べなくてはいけない。

 でも、こういう事実を
 相手の人は理解してくれないことが多いです。

 「すみません、お話の途中ですけれど
  明日も議会があるので調べものをしないといけないんです」

 「ああ、そうよね。ごめんなさい。
  そろそろ電話を切らないといけないですよね。
  ところで、本当に困っているんですけど(はじめに戻って繰り返し)」

 自分の苦しみと
 調べものと
 どちらが大切なんだよ、という感じで
 延々と電話を切ってもらえないということもたくさんあります。

 『個人』としての僕は
 43万人のことなんて考えられないから
 とことんまでそういう話につきあってあげたいと思う。

 だけど、『公人』としての僕は
 政治家として24時間しかない1日の時間を
 そこまで1人の人に割いてあげることはどうしてもできない、と思う。

 ここがすごく苦しいジレンマです。

 だって、僕は今、政治家なんだよ!

 僕は、少しでも他人を救う力になりたい、と思って
 そして政治家という手段を選んだけれど
 その手段を全うしようとすれば
 個別の人を見捨てるような態度を取らざるをえないことが
 たくさんあります。つらいけれど、しかたがないよ...。

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 このジレンマを抜け出す唯一の道は
 政治家としての仕事を
 徹底して努力して
 1人でも多くの人々の力になれる政策を実現することだけ、
 そう信じることにしました。

 だから、今日も徹底的に努力します。

 どうか、こんな寒い夜のしたで
 痴呆性の徘徊をする方がありませんように...。

 困難にとらわれたり孤独に襲われている方が
 何らかの手段によって
 少しでも気分が紛らわされますように...。



 今日もみなさん
 おつかれさまでした。

 明日もがんばります。



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