まちの政治家は、こんなことしてます新人議員の活動日記


2006年9月22日(金)のフジノ
● このまちの財政の『ヤバさ』を実感してほしい

 昨日の教育経済常任委員会で話し合ったことのうち、
 議案82・83号『上下水道会計』補正予算について書きますね。

 毎日あなたも飲んでいるこのまちの水、
 あるいは洗濯をしたり、顔を洗ったりする時に使っている水。

 これは『水道料金』だけではまかないきれないので
 さらに『税金』と『借金』でまかなわれています。

 また、毎日の暮らしの中で使った水ほどには意識されないものですが
 トイレやお風呂の排水をはじめとして
 あらゆる機会に無意識に使っている下水道。

 これもまた『料金』と『税金』と『借金』でまかなわれています。

 この横須賀市の水道と下水道、
 実は財政が良くありません。

 例えば、今年度(平成18年度)の借金残高


 水道     311億5800万円
 下水道  1096億3100万円


 にも、のぼります。

 だから、借金の利息を支払うだけでも
 すさまじい金額になるのです。

平成19年度 51億4700万円
平成20年度 47億4800万円
平成21年度 43億6800万円
平成22年度 39億8900万円

 これは、水道と下水道の利息を合計した金額です。

 毎年こんなふうに借金の利息だけで
 51億円とか47億円も支払い続けなければいけないんです。

 当然ながら、利息を支払うだけではダメで
 借金そのものも返済しなくてはいけません。

 一方で、借金を返済しながらも
 あらたに毎年、借り入れをしていきます。

 自転車操業ですけれど、
 火の車の財政ですから建て直しに必死です。

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 こういう現実を知らない/無視している人たちは
 のほほんとして

 「反対はあったけど美術館は作ったほうがいいよね」とか
 「新しい図書館は駅前に作ってほしい」とか
 「集客につながるからサッカー場を作ろう」とか
 「渋滞が減るから千葉までつながる道路を作ろう」とか

 めちゃくちゃなことを平気で言ってのけます。

 ダメです。現実を見てください。
 このまちにはそんな財政的な体力はありません。

 全てダメです。

 毎日の暮らしに必要な
 市立病院を続けていくことだとか小児医療費の助成だとか
 いのちを守るために必要なことまでが
 財政的な理由でピンチなのが現実の状況です。

 今はいのちを守る必要不可欠な政策だけが
 税金のつかいみちでなければいけません。

 こんなフジノの想いは
 耳が痛いから
 ほとんどの人にはなかなか理解してもらえません。

 でも、しかたがありません。

 このまちを守るためには
 耳が痛かろうと嫌われようと言いつづけなければ。

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 さて、そんな大きな借金を抱えている
 水道と下水道。

 その借金の中身を見てみると
 信じられないような高い金利で借りているものがあります。

 7〜8%のものがたくさんあります!

 こんなに高い利率は
 この低金利の時代には考えられません。

 そして、そんな借金の多くが
 借りている相手先は、政府/政府系金融機関なのです。

 ひどい話です...。

 当然ながら、市は

 「そんな高い利率のものは、
  もっと低い利率のものに借りかえたい」

 と考えますよね?

 住宅ローンだって、高い利率のものを低い利率のものに
 借りかえるのは常識ですよね。

 けれども政府というのはひどいもので

 「いや、借金を返さないでくれ」

 と、借りかえを許可しないのです。

 毎年、限度枠を設けて
 少しだけ借りかえを認めています。

 今回、昨日の教育経済常任委員会で話し合ったのは
 その借りかえについてなのです。

 利率7.4〜8.1%というすさまじく高い利率の借金を
 利率2.35%に借りかえをすることにします。

 これによって、そのまま高い利率で借りていた時よりも
 利息を2億9667万円減らすことができました。

 もちろん、教育経済常任委員会のメンバーは
 全員一致でこれに賛成しました。

 本会議でも当然ながら可決される見込みです。

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 しかし、こういう高い利率の借金は
 実はまだ多くあるのです。

 さっきも書きましたが
 政府が借金の借りかえを少ししか認めないのです。

 そこでフジノは教育経済常任委員会の場で

 (1)借りかえの許可が与えられた配分枠の中で
   横須賀市が少しでも多く
   借りかえができるように強い交渉を行なうこと

 (2)借りかえの配分枠そのものをもっと多くするように
   横須賀市は政府にあらゆる手段を使って訴えること


 (例えば、加盟している日本水道協会日本下水道協会を通じて
  政府へ積極的に徹底した要望活動を行なう、など)

 という提案をしました。

 上下水道局からの答弁も
 この提案にそった方向性でいく、というものでした。

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 財政を立て直すために
 やれることは全てやらなければいけません。

 だからと言って、救急車を有料化するようなことは
 正しい改革では絶対にありません。

 本当にいのちを守るために必要なことにこそ
 大切な税金を使う。

 どうかそんな当たり前のことを実現するために
 みなさんも協力をぜひお願いします。

 正しい情報をみずから手に入れる努力をして下さい。

 まず何よりも知ってほしいのは
 このまちの財政は全く良くないということです。



2006年9月21日(木)のフジノ
● 教育経済常任委員会でした

 今日は市議会で久しぶりに充実感を感じた1日でした。

 教育経済常任委員会での議論が
 フジノなりに満足いくものだったのです。

 途中、勉強不足からくる大失敗もありましたが、
 やじ(大声でのひとりごと)にもめげず
 質問しきることができました。

 市長から提案された議案・報告と陳情・請願への質問は
 後日、改めて書きます。

 委員会の最後に行なうことができる
 所管事項に関する質問
 (教育委員会・上下水道局・経済部に対して、
  自分自身のテーマに基づいて何でも質問ができる)として
 フジノが行なった質問は、次のとおりです。


 ・自殺予防総合対策の推進に向けて、
  従来どおりの方向性ではなく
  教育委員会に積極的かつ主体的に関わってほしい

 →過去3年半で最も前向きな答弁が教育委員会から得られました!

 ・同じく自殺予防総合対策の推進に向けて
  これまでも経済部は取り組みの実績はあるが
  さらに積極的に関わってほしい

 ・横須賀市としてきめ細かな雇用対策を実現していく為に
  市単独の失業に関するデータ把握(経年での数値や率など)と
  分析を行なっていくべきではないか

 ・来年4月の統合に向けて桜台中学校の第一教室の良さ
  統合後も生かされる確実な体制づくりについて
  不安が払拭されるようにさらに積極的に行なってほしい

 ・S区売却問題(*)のような同様の問題を起こさない為に
  学校施設の周辺の開発については
  事前に教育委員会が積極的に関わるように
  対策を取るべきではないか

 市の所有地をアミューズメント施設を経営する企業に
  売却することに対して湘南学院高校から
  教育環境の悪化につながるとの理由で売却反対の請願が出された

 ・美術館問題における覚書に基づく館内での商品販売は
  不当な『独占』になりかねないものである。
  市長が本会議で答弁したような
  覚書に基づいた販売は結果的に廉価で効率的である
  と本当に言い切れるのか、データに基づいた答弁であったのか

 ・美術館内で販売する商品が覚書を交わした相手に
  不当に利益をもたらさないように
  開館後は厳しくチェックしていくべきではないか



 これら所管事項への質問に
 かなり納得できる答弁が得られたと思います。

 また、今日の委員会では
 『市職員の良心』とも言うべき想いを感じることがありました。

 具体的な内容は
 関係者がみんな引退するまでは書けないのですが
 あえてひとつだけ言えることは、

 市職員の正義感と良心をフジノは強く信じている

 ということです。

 久々にこの想いを強く感じました。

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 県外視察の日程が決まりました。

 10月31日の朝8時にこのまちを出発して東京・世田谷を視察、
 11月1日には会津若松(遠いですね...)を視察、
 11月2日には福島市を視察して、夜に帰ってきます。

 11月2日は桜台中学校の最後の文化祭。

 横須賀に戻れるのが18時半くらいなので
 残念ながら文化祭には参加できなくなってしまいました(涙)。

 うーむ、残念...。


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