まちの政治家は、こんなことしてます


2011年6月16日(木)のフジノ
● 第12回自殺対策推進会議へ

 今日は朝から東京・霞が関へ。
 内閣府でひらかれた『自殺対策推進会議』に行きました。

 6月2日の活動日記でフジノはこの『自殺対策推進会議』が
 1年間も全く開催されなかったことを批判しました。

 けれども、今回は、前回(6月2日開催)から
 わずか2週間での開催となり、少しだけホッとしました。

 5年ごとに『自殺総合対策大綱』を見直していくのですが

 今日はその初めて改訂に向けた
 各省庁の取り組みをヒアリングする作業のスタートです。



 会議室には、カメラ・クルーが来ていました。

 ふだん傍聴者そのものが少ない会議に
 わざわざテレビカメラが入る時は

 (1)大臣か副大臣が出席する

 (2)何か大きな発表がある

 のどちらかです。

 それをニュースで流す時の映像が必要なので
 会議の冒頭だけ撮影するのです(いわゆる『頭撮り』です)。

 今日の場合はその両方でした。

 (1)蓮坊大臣が出席して、同時に
 (2)大きな発表もありました。



 大きな発表は、とても悪いニュースでした。

 この5月(先月)は、
 過去最悪の自殺の犠牲者が出てしまったのです。


 警察庁が2008年から1ヶ月ごとにデータ発表をするようになってから
 1ヶ月間では過去最悪の犠牲者数となってしまったのです。



 東日本大震災の影響が強く出たのか、
 1ヶ月間で3281人もの方々が自殺へと追い込まれてしまいました。
 (暫定値・発見日ベース)

 フジノは先日の活動日記に、こう記していました。

  > もともと3月11日に震災が起こる前から
  > この国はとてつもなく多くの人々が様々な苦しみに悩まされて
  > 自殺へと追い込まれてきたのです。
  >
  > セーフティネットが崩れたこの国を直撃した震災によって
  > さらに自殺による犠牲は増えていくのではないかと
  > フジノは予想せざるをえません。

 残念ながら当たってしまったこの悲しい予想ですが
 あなたもフジノと同じように感じていたはずです。

 本当に残念です。

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 今日は、『自殺総合対策大綱』の9つの項目のうち、
 4つ目の項目まで、各省庁の取り組みの進捗状況が報告されました。


 1.自殺の実態を明らかにする取り組み

 (1)実態解明のための調査の実施

 (2)情報提供体制の充実

 (3)自殺未遂者・遺族等の実態と支援方策についての調査の推進

 (4)児童生徒の自殺予防についての調査の推進

 (5)うつ病などの精神疾患の病態解明と診断・治療技術の開発

 (6)既存資料の利活用の推進


 2.国民ひとりひとりの気づきと見守りを促す取り組み

 (1)自殺予防週間の設定と啓発事業の実施

 (2)児童生徒の自殺予防に資する教育の実施

 (3)うつ病についての普及啓発の推進


 3.早期対応の中心的役割を果たす人材を養成する取り組み

 (1)かかりつけの医師のうつ病など精神疾患の診断治療技術の向上

 (2)教職員に対する普及啓発などの実施

 (3)地域保健スタッフや産業保健スタッフの資質の向上

 (4)介護支援専門員などに対する研修の実施

 (5)民生委員・児童委員などへの研修の実施

 (6)地域でのリーダー養成研修の充実

 (7)社会的要因に関連する相談員の資質の向上

 (8)遺族などに対応する公的機関の職員の資質の向上

 (9)研修資材の開発など

 (10)自殺対策従事者への心のケアの推進


 4.心の健康づくりを進める取り組み

 (1)職場におけるメンタルヘルス対策の推進

 (2)地域における心の健康づくり推進体制の整備

 (3)学校における心の健康づくり推進体制の整備


 とてもたくさんの項目があるように感じると思いますが
 自殺対策基本法が2006年に成立するまでは
 ほとんど取り組みがありませんでした。

 次回の自殺対策推進会議では
 残りの5〜9までの項目の進捗状況をヒアリングです。
 (7月上旬に開催される予定です)。

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 自殺による犠牲者が増えている中で
 フジノにはとても焦る気持ちが大きくなっています。

 けれども、特効薬なんて無いのは分かっているのだから
 とにかく今やるべきことを
 1つずつじっくり実現していくしかありません。

 全国の自殺対策の関係者のみなさま、
 どうか力を合わせてこの厳しい現状を乗り越えていきましょうね。



2011年6月15日(水)のフジノその1
● 放射線の測定について再び報告です/プールの水の測定方法

 前回、学校のグラウンドの土の放射線量を測定した結果を
 市民のみなさまに発表した時に


 その際、横須賀市の情報発信の方法が弱くて
 多くの方々から測定方法や機器についてのご質問をいただきました。

 すぐに「今後は改善して下さい」とフジノは申し入れて
 市としても理解していただけたはずだったのですが

 横須賀市が昨日発表した、
 市内5か所のプールでの放射線量の測定結果についても

 前回と同じく、市民のみなさまへの情報提供が足りませんでした。 

 そこでフジノは今日、測定機器を設置している
 上下水道局の『逸見浄水場』に向かいました。

 情報を補足して、フジノ自身が
 市民のみなさまに発信する為です。



 この浄水場にある『逸見総合管理センター』の2階に
 『放射線測定室』が設置されています。

 平成11年9月に起こった東海村JOC臨界事故を受けて
 平成12年度に設置されました。

 水の放射線測定ができる機械は、
 実は、神奈川県内ではここ横須賀にしかありません。


 その為、3月11日の震災発生から
 放射線測定室では土日も全く休みなしに
 県内の水の測定を
 ずっと行ない続けています。

 というのも、1日に検体は25個までしかできないのですね。

 精度を落とせばもっとたくさんできるのですけれど
 高い精度で信頼性を守るには、この数が限界なのです。

 (詳しくはこちらをご覧ください)



 さて、フジノは実際の測定の現場を見学させていただき、
 測定方法などについて詳しくお話をうかがってきました。

 測定を行なっている機器は、
 NaI(TI)シンチレーション検出器です。

 アロカ社製のマテリアルカウンター、JSM1403です。

 (約300万円もします)


 左の筒状のものが測定台です。

 プールの水や水道水など放射線量を測定したい液体を
 タッパーみたいな容器に入れます。

 測定台の上側を開いて、タッパーを設置します。



 こんな感じです。
 タッパーのまわりは、3cmの厚さの鉛で覆われます。



 このフタを閉じたら、スイッチを押すだけです。
 自動的に計測が行なわれます。



 この箱についているモニターに
 ガンマ線の量が棒グラフみたいに表示されます。

 下の写真が、実際に測定された結果です。

 もともと自然界には放射線が自然に存在していますので
 不検出=ゼロという意味ではありません。

 つまり、『自然にある放射線量』を超えない=『不検出』となります。

 今回のプールの水の測定については
 10ベクレル/キログラムを基準ラインにしました。

 この値より低い場合には『不検出』と判断しました。



 先ほども記したのですが、横須賀市では平成12年度から
 毎年2回以上、必ず放射線量を測定してきました。

 福島第1原子力発電所の事故があったからではなく
 10年前からずっと測定をおこなってきました。

 その為、横須賀市上下水道局には
 しっかりとした経験を持つ職員がふだんから複数います。

 こうした訓練を受けた職員によって
 10年にわたる測定の経験がある横須賀市の測定値は
 高い信頼性があるとフジノは思います。

 今、神奈川県内のあらゆる水の測定は
 横須賀市が全て請け負っています。

 フジノは政府の発表はもはや信頼できないのですが
 横須賀市上下水道局の測定については信頼しています。

 逆に、この測定値を信じられない場合には、
 県内の数値を全て信じられないということになります。

 したがいまいして、この5か所のプールの水の『不検出』という結果は
 市民のみなさまも信頼していただいて全く問題ない
 とフジノは考えています。




 この結果を受けて、教育委員会は
 今年のプール授業を通常通りにおこなうとの結論です。

 ただ、こうした測定値の『不検出』の結果を受けても
 どうしてもプール授業を見学させたいという保護者の方々については
 教育委員会ではご相談に乗らせていただく方針です。

 どうかよろしくお願いします!



2011年6月13日(月)のフジノその1
● 世界に誇る『JHC板橋』のとりくみを見学しました

 今日は、東京・板橋へ行ってきました。
 『JHC板橋』を1日かけて見学させていただきました。

 『JHC板橋』は精神保健福祉の世界ではとても有名で
 1995年にはWHO(世界保健機構)の
 ベストプラクティス(先進的活動)にも選ばれたことがあります。

 (写真は、ぴあcafeJHCです。商店街の良い位置にあります)


 実は、このJHC板橋(JHCいずみ)が発行している
 『ピア・メンタルヘルス』という季刊情報誌があるのですが

 次号でフジノを取り上げてくれることになり
 インタビューをしてくれることになりました。

 去年の『リカバリー全国フォーラム』の分科会
 JHC板橋のみなさんが参加して下さったのですが

 「フジノさん、いつか取材を受けてください」と
 お話を頂いていたのですが

 まさか1年ごしで本当に実現するとは思いませんでした。
 取材依頼をいただいて、即OKしました。

 さらに、横須賀まで取材に来て下さるとのことだったのですが

 かねてからJHC板橋を見学したかったフジノは
 逆に、取材を現地で受けることにして、見学をお願いしてみました。

 それを快諾していただいて、
 今日が実現しました。

 (写真:カフェの中は若い女性や会社員でとても繁盛していました)


 社会福祉法人JHC板橋会は、1983年に設立されました。

 民間の精神病院で働いていた11人の方々が
 みんなで出資して立ち上げたのだそうです。

 JHC板橋、というのは1つの建物や施設があるのではなくて
 生活に必要ないろいろなサポートや社会資源が
 板橋区内に10ヵ所に点在しています。

 それらが全て『JHC板橋』という1つの理念のもとで
 運営されているのが、最大の特徴かもしれません。

 1992年に、日本で初めてのクラブハウスとして
 『サン・マリーナ』をスタートさせました。

 このクラブハウスという取り組みも
 日本ではまだ5ヵ所しか存在していない、
 すごい取り組みなのですね。


 (その2へ続く)

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