まちの政治家は、こんなことしてます

藤野英明
  
藤野英明、38歳。ただの元会社員。
  29歳の時に市議会議員になりました。


  思うところあって
  政治という『手段』に挑戦することになりました。
  ネガティブなイメージばかりの
  政治という業界に
  しろうとがどこまで通用するのか?
  その挑戦の一部始終、
  ありのままの姿を
  ここで伝えていきたいと思います。

  (横須賀市議会でたった1人だけの、
   どんな政党とも組織とも関係ない
無所属です)


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2012年3月31日(土)のフジノ
● 『もやい』10周年記念イベントに参加しました

 今日は、東京・四ツ谷の聖イグナチオ教会へ向かいました。



 NPO自立生活サポートセンターもやいの10周年記念書籍である
 『貧困待ったなし!とっちらかりの10年間』(岩波書店)が
 出版されました。


 その出版を記念して

 『ワーキングプア・派遣村・震災・ひろがる貧困
     〜いろいろあったけどこのへんで見とおしてみようよ〜』


 が開かれたのです。



 聖イグナチオ教会は、上智大学の隣にあるのですが
 フジノにとってなじみが深い場所です。

 高校3年の終わりくらいから、折に触れてここを訪れて祈りました。

 建て替えられる前の旧・主聖堂はやや古くてこじんまりとしていて
 森の奥にひとり座っているような静かな空間でした。

 新築されてからはどうしてもフジノには馴染めなくて
 やや足が遠のいてしまったのですが、それでも大切な場所です。

 さて、もやい10周年イベントですが、
 雨にもかかわらず、会場はまさに超満員でした。
 (250人くらいでしょうか?)

 場内を見まわすと、
 活動を通して出会った知りあいの顔がたくさん見えました。

 『もやい』は10周年ですが、フジノは転職して10年目。

 まさに同時代を生きてきて、同じように問題意識を持った人たちが
 この10年間それぞれに活動をしてきたということなのだと思います。



 社会福祉の世界では『貧困』という言葉は
 教科書のはじめに出てくる基本的な概念なのでなじみが深いのですが

 日本のような経済的に繁栄している国で
 10年前は、世間一般の方々にとって
 『貧困』なんて全く自分とはカンケーないはずの概念でした。

 でも、実際にはそこかしこに
 『貧困』は常に存在していました。

 『ネットカフェ難民』や『派遣村』が
 マスメディアで連日のように報じられることによって
 ようやく世間一般にも
 『貧困』が『再発見』されたのです。

 本当はすでに常に存在し続けていたのですが
 『貧困』という問題に世間の注目が当たることは無かった訳です。

 社会状況の変化もあるとはいえ、
 広く世間一般に対して『貧困』を『再発見』させたのは
 『もやい』が果たした大きな成果だとフジノは考えています。



 第1部は、シンポジウムでした。

 湯浅誠さん、丹羽雅代さん、水島宏明さん、うてつあきこさん、
 稲葉剛さん、飯島裕子さんの6人がシンポジストとして

 『もやい』の10年間の歩みと
 日本の状況を語り合いました。

 第2部は、立食パーティーでした。

 『もやい』のフェアトレードのコーヒー、『べてぶくろ』のパンをはじめ、
 赤かぶ弁当やエチオピアカレーがふるまわれました。

 フジノはチキンカレーをいただきながら
 『もやい』立ち上げ前から活動を続ける方々のお話しをうかがい
 活動を地道に続けていくことの大切さを感じました。

 かつては組織でさえなかった有志の人たちの集まりによる小さな活動が
 ここまで大きくなっていくにつれて

 小さい=顔の見えるカンケーの中で
 1人1人がお互いに意見は違くても尊重しあっていたような空気が
 変わっていく(変わっていかざるをえない)ことがあります。

 それを心配する声もいろいろな方から出ていました。

 でも、もしもその存在が肥大化していったならば
 またその大きくなった殻を捨てて
 活動を続けていけば良いと思うのですね。

 団体の存在や組織を続けることではなくて、
 活動そのものに価値を意識している方々が
 しっかり存在してくれているから
 きっと『もやい』はこれからも大丈夫だろうな、と思います。

 『もやい』の10年間という日々は
 確実に日本を変えていると感じます。

 フジノもこれからも地道に活動を継続していきたいと思います。



2012年3月27日(火)のフジノ
● 『がれき処理』促進を求める意見書案に反対しました

 今日は、予算議会の最終日でした。

 10時から議会運営員会が開かれて、フジノは傍聴していました。

 午後の本会議のスケジュールなどが決定されて
 全ての決定事項が承認されてまもなく閉会となった最後のタイミングで

 自民党から「今日の本会議に意見書案を出したい」と
 新たな提案がなされました。

 それは、

 『災害廃棄物の実効的処理の促進を求める意見書の提出について』

 というタイトルでした。

 その内容を、意見書案の文章から引用してひとことで言うならば

  「被災地の復興は全ての国民の願いであるが
   その最大の障害になっているのが災害廃棄物の処理である」

  「災害廃棄物の処理は東北復興の第一義的課題であり、
   一刻も早くその処理を進めることが必要である」

 というものです。

 あまりにも突然の提案だったので
 フジノはとても驚きました。

 というのも、フジノは無所属なので
 議会運営員会の内容などは事前に知らされないからです。

 しかし、あらかじめこの意見書案の内容を聴いていたらしい
 各会派の代表者(議会運営委員会メンバー)たちは
 次々に賛成の意見を述べました。

 そして、あっけなく議会運営員会の提案として
 本会議の場に正式な議案として提出されることになりました。

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 政府とマスメディアが大々的に行なっている
 『がれき受け入れキャンペーン』をうのみにしている方々が読めば
 大いに賛成するであろう内容でしたが

 フジノは意見書案を読んでも
 その内容に全く賛成できませんでした。

 例えば、意見書案の文章の中には、

  震災から1年が経ったにもかかわらず
  がれき処理が6.7%しか進んでいない

 ということが意見書を提出する理由の1つとして記されていました。

 しかし、昨日の環境省との交渉に参加して
 この6.7%というデータさえも間違っている偽データであることが
 環境省とのやりとりからハッキリと分かりました。

 この他にも、賛成できないことがいくつもありました。

 フジノは、この意見書案に『反対』の立場で
 本会議にてしっかりと反対討論を行なうことにしようと決めました。

 議会運営員会が11時に終わったのですが
 本会議が14時にスタートするまで
 わずかに3時間しかありません。

 そこで、昼ごはんを食べるのを諦めて
 大急ぎで事務所に戻って2時間30分で討論原稿を書きあげました。

 こちらが本会議でフジノが行なった
 反対討論の全文です。どうかご覧になって下さい。



 最終的に、賛成多数で意見書は可決されました。

 しかし、フジノは市民のみなさまにも
 この国のみなさまにも
 この意見書を『横須賀市議会の総意』だと受け止めてほしくありません。

 フジノは、がれきの広域処理には絶対に反対です。

 何故ならば、被災地の方々の多くは
 そんなことを望んでいないことを知っているからです。

 明日の新聞各紙やメディアは
 がれき受け入れ問題で注目されているあの『横須賀市』の
 市議会が意見書を可決した、と大きく報じることでしょう。

 しかし、これは横須賀市議会の総意では全くありません。

 今まで反対してきた大楠連合町内会の方々に対して

 「市議会も賛成しているのだから町内会も賛成しろ!」

 という圧力じみたメッセージを横須賀市議会が発しているのだと
 町内会のみなさまに受け止められないことを
 フジノは強く願っています。

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 環境省との交渉を報告した昨日の活動日記の
 最後に記した一文をもう1度ここに記します。

  > さらに今後は、がれき広域処理に反対する
  > 全国の地方議員による議連も組織される予定と聴いています。
  >
  > 今日の集まりをスタートに、政府との交渉が本格化していきます。
  >
  > 市民のみなさま、連日連夜の政府と大手マスメディアによる
  > 『がれき受け入れをしなければ非国民だ』キャンペーンに
  > どうか負けないで下さいね!
  >
  > フジノもそうですが、こんなにもたくさんの市民の方々が
  > 全く諦めること無く、むしろますますがんばっていますからね! 


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