議会では、こんなやりとりしています


2003年・12月議会での討論(その2)







 今回、フジノが討論をした理由は
 下に記したような請願が提出されたからです。

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 (請願・第8号)

 広報よこすかについて請願

 主旨 新聞に折り込むように。
     広報よこすかお知らせ版のようにする。

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 これだけ読むと
 ちょっと言葉が足りない感じがしてしまうのですが
 とても大切な指摘を受けたのだと思います。

 現在、広報よこすかには2種類あります。

 (1) 通常版
 (2) お知らせ版

 そして、配る方法が違うのです。

 (1)は、町内会にお願いして配っている。
  その手数料として、町内会にお金を支払っている。

 (2)は、新聞への折り込みにしている。

 このように、同じ広報媒体なのに
 2種類の配り方があるんです。

 フジノなりに、メリットとデメリットを考えて
 そして、この請願に賛成することに決めました。













 平成15年請願第8号
 広報よこすかの新聞折り込みに関する請願に
 賛成の立場からの討論を行います。

 賛成の理由は、3つです。


 第1に
 情報を受け取る時間差が地域ごとにあってはならないから。

 第2に、町内会の方々の、雑務の負担を減らすことが
 横須賀市にとって、より重要な施策の実行につながるから。

 第3に、コスト面で見ても、折込の方が安いし、効率が良いから。


 それぞれについて、その根拠を述べたいと思います。

 まず、第1点目としては
 情報を受け取る時間差が地域ごとにあってはならない点です。

 広報よこすかは、
 自治体を『経営』の観点から進めている横須賀市にとって、
 経営戦略的にも、貴重な情報媒体です。

 自治体経営の基本は、『情報公開』にあります。
 市の重要な施策や方向性を知ってもらう上で
 みなさんご存知のとおり、広報よこすかは重要な存在です。

 さて、この情報公開をすすめていく上で、
 まだまだインターネットが普及していないこの横須賀市では
 紙媒体による情報の受け渡しはとても大切な手段です。

 しかし、インターネットならば誰もが世界中で
 同じ時間に、同じ情報を手に入れることができますが
 紙媒体では、それが印刷されてから
 手元に届くまでの間に、
 その『配り方』によって時間差が生まれてしまいます。

 現在、広報よこすかを配っているのは
 各地域の町内会の方々です。

 町内会は、毎月の定例会を終えた後に
 広報よこすかを1軒ずつまわって配布しています。

 町内会の数は数百にもおよびますから、
 当然のことですが、その定例会が行われる日も様々です。

 そうすると、定例会の後に配られる広報よこすかが
 各家庭にゆきわたるまでには、大きな時間差が生まれます。

 定例会の日のばらつきだけでなく、
 配ってくれる方々の体力的な違いもあると思います。
 足を悪くしながらも配っているという方のお話を
 うかがったことがあります。

 こういう時間差を減らしてくれる、より良い方法の1つが
 折り込みという方法だと
 現時点では私は考えています。

 新聞折り込みは日付を決めてしまえば
 全ての家庭に同じ日に広報よこすかが届きます。

 このように「時間差が無く情報を受け取れる」ということは
 横須賀市の経営方針にも合致していると言えます。
 町内会による手配りをやめて
 折り込みにして情報の時間差を無くす方向を
 めざすべきだと思います。


 第2に、横須賀市にとって、より重要な施策をすすめていくために
 町内会の雑務の負担を少しでも減らすべきだから、
 ということを挙げることができます。

 例えば、来年度から『地域福祉計画』がスタートします。

 これは『地域再生計画』と呼んでも良い計画であり、
 この計画を着実に実行にうつしていくことは
 横須賀の社会福祉が向上していくことだけにとどまらず、
 地域全体のつながりが強くなっていくという効果をもたらします。

 その実行を果たす上で
 やはり町内会の存在は重要な位置をしめています。

 けれども、日頃、町内会の仕事というのは多いのです。
 あらゆる行事をはじめとする仕事に追われて
 そういう煩雑なことが
 町内会役員の成り手を減らしているとも言われています。

 さて、これだけ
 重要な新しい『地域福祉計画』を進めていく横須賀市ですから、
 町内会の雑務の負担を減らしてあげなければいけません。

 その上で、より重要なことをお願いしたいと思うのです。
 何もかも全てを背負わせるというのでは、
 力尽きてしまいます。

 折り込みによって、町内会の方々の
 広報よこすかの配布の手間が無くなることは
 『地域福祉計画』などの
 重要な計画を進めていく横須賀市全体にとっても
 大きなメリットがあります。


 最後に、コスト面からも
 折り込みの方がより効果的で効率的な配布ができることを
 申し上げたいと思います。

 現在のコストは、町内会や自治会への
 配布手数料という形で
 1501万5000円の費用がかかっています。

 これに対して、
 すで新聞折り込みにしている
 お知らせ版では、1134万8000円の費用で済んでいます。

 お知らせ版と通常版では
 ページ数の違いはありますけれど、
 現状で見ても、350万円ものコストを下げることが可能です。

 さて、このように、広報よこすかは
 折り込みにすることで3つのメリットがあります。

 1.情報伝達の時間の格差を無くす、
 2.町内会の負担を減らし、より重要なことに取り組んでもらえる
 3.コストを下げることができる


 以上の3点から、私はこの請願第8号に賛成することが
 横須賀市にとって大きな利益をうむと信じています。

 どうか、同僚議員のみなさま、
 先輩議員のみなさまにも、ご賛成いただけるように
 お願いもうしあげます。

 以上で私の討論を終わります。
 ありがとうございました。

フジノの賛成討論もむなしく
結果は、反対多数で決まってしまいました。


うーむ、残念。

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