議会では、こんなやりとりしています


沢田市長から、2回目の回答








 美術館についての哲学をお聞きしたようなしないような、
 どうもまだ十分でないと私は思います。

 美術館というのは、
 単に持っている絵を見るだけじゃなくて、
 そこへ小さな子どもたちが行って、本物の絵を見て感動し、
 あるいはそこで絵をかいている
 若い将来性のある画家たちの制作風景を見て、
 油絵とはああいうふうにかくのかということを見て学ぶ、

 そして、その若い画家たちと一緒に美術館の中で、
 あるいは森の中に美術館を作るというイメージのものを作りますから
 森へ出て一緒にその画家たちと制作をする
 というようなことを通じて、
 子どもたちの豊かな感性の涵養にも役立つということ。

 それから、美術を愛好する様々な人の作品を
 企画展で展示をすることによって
 心の豊かさを感じていただくというようなことは、
 わずかな例ですけれども、
 さまざまな役割を美術館は持つわけであって、
 ある絵を見るという、私たちが外国へ行って、
 立派な美術館の作品を見るだけの、
 ああいう機能ではなくて、
 もっと市民や子どもたちに直結した
 開かれた美術館というものをつくる、
 それが横須賀らしい美術館ということで、
 私どもは今、構想を練っているわけであります。

 あるいは、学校の美術教室がそこへ移ったような、
 そういうことも可能であればやりたい。

 そういうさまざまな構想を今、考えているわけでありまして、
 いわゆる豪華な、そびえ立つような美術館に入る、
 身構えて入る、そういうような美術館ではありません。

 家族連れで行って、子どもたちは前庭で遊んでいる、
 親は好きな絵を見るというようなことで、
 その美術の中には、
 日本画もあれば水墨画、洋画、彫刻とか能面とか、
 さまざまなものがあります。

 公民館の展覧会を
 ごらんになったことがあるかどうか知りませんが、
 公民館の展覧会を見れば、
 ほとんど美術のジャンルに含まれるもので
 展示されているわけですから、
 市民が制作しているものを企画展で並べるというようなことも
 当然考えられることであろうと、そのように思っています。

 行政というのは、さまざまな市民のニーズに対して、
 限られた財源の中で
 バランスよくそれを当てはめていくということが行政の役割であり、
 それが財政の持つ3つの機能の1つであると、
 そのように思っています。

 つまり、支援・配分機能というのがまさにそれであります。

 ですから、学童保育についても、
 精神障害者対策についても、
 マザーズの問題についても、問題意識として十分持ちながら、
 ただ、マザーズの場合だったら、
 平らないい場所が見つかればそこへ移った方がいいということで、
 今、鋭意検討しているところでありますから、
 そういう全体の中で、
 例えば福祉についても、
 福祉のサービスを現に受けている人は
 5万人ぐらいおられるわけですけれども、
 そのほかにも教育サービスとして、
 幼稚園から小・中・高まで大勢の子どもたちがいるわけですから、
 そういう人たちは教育サービスを受けたいと思っている。

 それから、お年寄りでも
 9割近くは元気なお年寄りですから、
 そういう人たちは生涯学習サービスを望んでいるというように、
 43万市民のそれぞれが
 みずからの望む多様なサービスを持っているわけです。

 そういうサービスを見ながら、
 限られた財源の中で、
 全体としての市民満足度が向上するように配分するということに
 一生懸命知恵を絞ってやっているわけですから、
 今挙げられた福祉の問題も十分頭の中に入れて、
 美術館をやめて福祉へと、
 そういうような2つのニーズの中の配分の問題ではなくて
 全体の配分の中で考えていただきたいと
 そのように思っております。


市長の2度目の回答に対して
フジノの反撃(最後の質問)はいかに!?

(こちらをクリック)