美術館運営評価委員会へ
午後から、観音崎にある横須賀美術館に向かいました。
『横須賀美術館運営評価委員会』(2013年度・第2回)を傍聴する為です。
この会議では『運営・事業計画・実績の評価』『評価結果に基づく改善策』を議論しています。
その結果をまとめた『評価報告書』がこちらです。
50ページほどでよくまとめられていますので、ぜひご一読下さいね。
年度 |
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2010年度・横須賀美術館 評価報告書 |
2011年度・横須賀美術館 評価報告書 |
2012年度・横須賀美術館 運営評価報告書 |
最新版である2012年度版は、この7月に提出されました。
今回から「中間報告」が実施されました
この運営評価委員会は、2007年から試行錯誤を重ねながら前進してきましたが、今回さらに改善点がありました。
初めて『中間報告』がなされたのです。
上半期が終わりましたので、事業計画の進捗状況と目標の達成状況が報告されました。
今日はそれをもとに議論が行なわれました。
(実際の資料は終了後に回収されてしまったので、ここでご紹介することはできないのがとても残念です)
かつては1年度が終わってしばらくしてから評価作業を行ない、報告書を作成してきました。
この方法では、ある年度の取り組みへの評価が反映されるのは翌々年度になってしまいます(この問題についてはこちらで取り上げていますのでご覧下さい)。
あらゆる取り組みの改善には『PDCAサイクル』を回していくことが大切ですが、『PDCAサイクル』があまりにも間延びしてしまえば、効果がありません。
そこでこの『時期の大きなズレ』を解消するようにフジノは提案してきたのですが、昨年の運営評価委員会では評価時期がやや前倒しされました。
さらに今回から『中間報告』が実施されたことで、評価が反映される時期がより早くなります。
つまり、ここで指摘された改善すべき事項は、今年の下半期の取り組みにさっそく反映されることになるのです。
『中間報告』の実施をフジノは高く評価したいです。
「事業実績」を向上させるように「評価」を充実させていきます
かつては『評価方法そのもの』の議論が中心だったこの運営評価委員会が、少しずつ本来の目的に近づいてきました。
- 評価方法に関すること
- 運営・事業計画の評価
- 美術館の運営・事業実績の評価
- 評価結果の報告・公表に関すること
- その他、美術館の評価に必要な、専門的な事柄
こうした5つの目的のうち、2011年くらいまではどうしても1番目の議論にとどまってしまっていたのです。
やはりこの運営評価委員会の在るべき姿は、2と3を中心に議論していくことにこそあるのだとフジノは考えています。
つまり、『評価』を行なうことが「収益を上げる」「お客様満足度を高める」という結果につながるようにしていくことこそが重要です。
フジノが毎回欠かさず傍聴を続けているのは、これを実現できるような運営評価委員会に改善する為です。
残念ながら、今の評価委員会にはまだそれが実現できていません。
今後は『運営評価報告書』の内容がさらに充実したものになるように、この運営評価委員会を引き続きチェックしていき、そしてより良いものとすべく提案を行なっていきます。
美術館改革はフジノの原点です
美術館改革は、大きな制度の変更(直営から民営化する、など)も必要ですが、同時に、現場の細やかな改善の積み重ねやこうした運営評価の在り方を改善することも不可欠です。
フジノは、こうした観点と、時間的な観点(短期・中期・長期)なども含めた複合的な形で、さらに提案を続けていきます。
美術館改革は、フジノの原点です。
必ず最後までやり遂げます。