まちの政治家は、こんなことしてます |
2006年10月25日(水)のフジノ |
● 今は『耐え忍ぶ時期』。市民病院改革に応援をお願いします 今日は『市立病院運営委員会』の第3回目でした。 5年連続の赤字を続ける市民病院を 『選ばれる病院』として復活させる為の改革を検討しています。 今日のこの委員会に出席してみて強く感じたことは 「改革を実現する為には、今は耐え忍ぶ時期である」ということです。 一体、誰が耐え忍ぶのか、ということについては 『市民病院は生まれ変わると信じている人々』のことです。 病院長・病院管理部長・担当課長をはじめ、 事務局メンバーにとっては 苦しい会議だったのではないかと思います。 市民病院改革を見守り続けてきたフジノにとっても、 キツい会議でした。 過去2回も今回も、議論は「低調」でした。 大きな議論はなされず、事務局が出した論点にそって 何人かの委員からデータについて質問が出たり 意見が少し出るだけです。 フジノは事務局(=市民病院側)を強く信頼しているので 事務局の原案を賛成するだけの 形式的な議論の場であっても もはや仕方が無いかもしれないと感じつつあります。 例えば、1人の委員からは、 「新プラン策定委員会という組織もあるのに この市立病院運営委員会の存在する理由がそもそも分からない」 といった発言が前回に続いて出てしまいました。 今さらそんな発言が委員から出たことに フジノは率直に驚きました。 市民病院改革は、 (1)病院内の組織である『新プラン策定委員会』 (2)病院外の組織である『市立病院運営委員会』 の2つの組織で、同時に議論が行なわれています。 役割分担は、落ち着いて考えてみれば すぐに分かるものです。 市民病院の組織の中の人間で改革を議論しても 組織を解体するような結論は出ません。 自分の働き場所を無くすようなことは 誰もしたくないからです。 だからこそ、内部で改革を議論する場と 外部から改革を議論する場が両方存在しているのです。 逆に、改革は外側からの動きだけではできません。 改革とは、その場で働く人々の『意識』を変えることなのです。 だからこそ、外部で改革を議論する場だけではなく、 内部で自らを変えていこうとする場が存在しているのです。 当然ながら2つの組織は相反する意見を出してきますから 最後は、両方の組織のトップである市長が リーダーシップを発揮して結論を出すのです。 先ほどの委員の発言を 会議が夕方16時半に終わってから 今は深夜3時ですけれど何度もずっと考えてきたのですが、 「絶対に市民病院改革を進めなければならない」 と、骨身にしみて感じていなければ 「そんな発言が出てしまうのもやむをえないのか」と考え直しました。 例えば、小学校1年から武山で暮らしてきたフジノは かつては急病や大ケガなど何か起これば いつも市民病院に頼ってきました。 けれども、今、かつてのように市民病院に行くかと言えば 僕は「ノー」です。家族も行かせません。 他の病院をすすめます。 「ちょっと遠いけれどうわまち病院に行って」と頼みます。 安心して任せられない気持ちがあるからです。 西地区と言われる地域に暮らすみなさんならば フジノの気持ちを共感してくれると思います。 何故こんなことになってしまったのか。 何故かつては信頼して選んでいた市民病院を今は選べないのか。 これを実際に体験としていない人々(委員メンバー)は 「絶対に市民病院改革を進めなければならない」とは なかなか実感として感じられないので、 時にゴールが見えなくて、迷ってしまうのでしょう。 僕にとって、市民病院改革のゴールは とてもシンプルです。 かつて信頼していた頼れる病院だった 市民病院への信頼をとりもどすこと。 そして、5年連続の赤字になっている 市民病院の今の経営体質を 徹底的に立て直すこと。 それができないのならば、 横須賀市の財政はものすごく厳しい状況なのだから 赤字を垂れ流しつづけることはできないので 廃止も含めて処分をすべきということです。 これがゴールです。とてもシンプルです。 進むべき道を決して見失うことなく 市立病院運営委員会のメンバーのみなさんには 進んでいってほしいと思います。 ----------------------------------------------- 本来は次回4回目で終了するはずだったこの委員会は、 あと2回追加して6回行なうことに変更になりました。 けれども、まだ数回増やすか、 ワーキンググループ(小委員会)を作って 実質的な議論の回数を増やす必要があるとフジノは思います。 今日は2時間の予定を 1時間延長して会議がなされました。 主な論点は、こんな感じです。 (1)支出の中で大きな割合を占める人件費をカットする為に 『給与費』を平均5.3%ベースダウンする予定であり、 1億6200万円ほどコストカットできるが これで良いか? (2)給食業務の委託化はコストを約1億円ほどカットできるが 患者満足度の面からは委託化するのが本当に良いといえるか? (3)緩和ケア病棟の設置については市民側からの要望は多いが コスト面を試算すると年間2000万円の赤字になる。 緩和ケアではなく一般病棟として運営すれば 5億7000万円の黒字になる。 それでも市民病院は緩和ケア病棟をやるべきなのか? (4)患者さんの数に対する看護師の割合は 現在は『10:1』だが、これを『7:1』にすると 採算が4000万円は向上する。 患者さんにとっても手厚い看護は評価が高いはず。 しかし、看護師の確保が難しい中で さらに60人を雇用する必要があるので非常に難しいのだが あえて取り組むべきなのか? (5)看護師の交代制勤務の在り方は、 現在は1日8時間勤務の『3交代制』であるが 民間病院を中心に『2交代制』が広がっているが導入すべきか? それぞれに対するフジノの意見は 次のとおりです。 (1)すでに一般質問でもすでに提案したとおりで 人件費のカットは当然ですが 資格の取得など専門性を持つ個人を積極的に評価すること、 病棟やチームごとの活躍に応じてボーナスで評価すること、など 単に人件費はカットするだけではなく メリハリをつけることが必要だと考えています (2)給食業務の委託化はコストカットの視点から 積極的に導入していくべきです。 ただし、患者満足度を高めていくことや 栄養管理・安全面など質を守っていく為にも 委託先の仕事ぶりを徹底的にチェックしていく体制が必要です。 (3)緩和ケア病棟の設置は数年先に再度検討することとし、 今回の改革では導入すべきではないと考えます。 現在行なっているチームによる対応を推進して、 さらに専門性のある看護師を雇用する あるいは育成するなど、 チームの力を高めていく必要があると考えます。 また、在宅でのみとりを実現するために 地域の診療所との連携をさらに充実させていくことこそが 必要だと考えています。 (4)採算面・患者満足度の両面で大きなプラスになるので 患者さんと看護師の割合『7:1』は早急に実現すべきです。 (5)看護師の交代性勤務の在り方は効果を確認する為に 『2交代性勤務』を一部の病棟で試行的に導入すべきです。 その病棟での成果を確認してから広げていくべきか それとも取り入れないのかを検討すべきです。 ------------------------------------------------ 市民病院改革は、 マスコミにとりあげられることもなく、 市議会でも話題になることはほとんどありません。 それでも絶対に必要なことです。 市民病院の院長をはじめとする事務局側は かなり努力をしていますし、フジノは高く評価しています。 これから給与費5%カットなど 組合との対応などかなり厳しい局面があると思います。 それらを実現する為には 市民のみなさんが強く注目して下さることが必要です。 このままの市民病院で本当に良いのか、 毎年赤字をふくらませていく経営体質を変えなくて良いのか。 フジノは改革が必要だと強く信じています。 どうかみなさん、応援してください。 数年後には、必ず愛される選ばれる病院へと 生まれ変わっていくはずです。 どうか、みなさん、この改革を応援して下さい。 ● 市民の方からの相談との、距離のとり方 真夜中も、早朝も、市民の方からの相談をフジノは受けていますが この1年間は受けている相談との『距離のとり方』に とても苦しんでいます。 けさも6時27分に、携帯宛のメールがあって その着信音で目が覚めました。 寝たのがその直前の4時だったので 全くまわらないあたまを 顔に冷たい水をかけて必死に起こします。 何回も相談メールの内容を読み返して いったい何が本当に相談したい内容なのかを考えて (書いてあるそのままの内容がメインではないことの方が多いです) すぐに対応すべきか あえて間を置くべきか どういう対応にしていくべきかを判断します。 相談の内容は、解決には 長期的な対応(数年間くらい)が必要なものばかりです。 けれども、多くの方々は すぐの解決を望んでせっぱつまっています。 そして、政治家・精神保健福祉士としてのフジノを 「万能で何でもすぐ解決してくれる」存在であるかのように 『理想化』して見ています。 だから、すぐには解決できない問題であることをお伝えすると 逆にその理想化された想いのベクトルが転じて 『こきおろし』が始まります。 怒りをフジノへとぶつけるようになるのです。 そもそもの相談内容の怒りを 対象を問題そのものからフジノへと変えて ぶつけてくるのです。 長年の経験からガマンのトレーニングも積んでいますが そういう方々に対してフジノは悲しい気持ちになります。 たいていの出来事は その方のこれまでの暮らし方や生き方の積み重ねなので 何かが急に解決するようなことはまずありません。 他の政治家のもとへ来ている相談を聞くと 「駐輪場の入り口を広げるべきだ」とかそういう内容のようです。 行政への対応を働きかければ すぐに解決することが大半のようです。 けれどもフジノのところへ来る相談の多くは 精神疾患にかかわるものや 対人関係の問題や 両親・家族との関わり方など、 その人の人生をかけて対応しなければならないことが とても多いです。 すでに精神科のドクターやカウンセラーと かかわりを持っている方々もたくさんいます。 フジノはドクターではありませんから 相談を受けても、当然のことですが、クスリを扱うこともできません。 ドクター以上の何かができるかと言えば、 ほとんど何もありません。 (権利擁護の為にドクターに意見することはできると思います) そういう状況を理解してもらえないままに すぐに苦しみが取れないとなると 「政治家として力が足りない!」 「精神保健福祉士としての能力がない!」 というような批判をされることが多くあります。 それが的外れな言葉であることを理解しつつも 相談をしてきた方の言葉にもとても傷つけられます。 残念です。 この1年間は、境界性人格障害という精神疾患のある方々から 理想化とこきおろしを何度も繰り返されることが多くて 悩みに悩むことがとても多くありました。 『見捨てられ不安』を抱えた方々から 1日に何回も何回も電話・メールが来てしまって 政治家としての仕事が 全く進まないような日もたくさんありました。 そういった相談を受け続けることは 実は、政治家としてやるべき本来の仕事ではありません。 けれども、そういう相談とも 向き合うべきだとフジノは考えてきました。 ただ、先輩カウンセラーさんからは 「もう状況が大きく変わって 政治家として忙しくなってしまったのだから 相談業務はやめて、 政治家としての仕事だけに専念するべきではないか」 と、言われています。 確かに、やめてしまえば、 政治家としての仕事に専念すれば フジノの生活はとてもラクなものになるとは思います。 では、フジノのところに来る相談を 全てカットするのか?全て無視するのか? と考えると、それはあまりにもむごいことな気がします。 政治家としての仕事もこなしていますし、 何とかして相談にのりつづけてあげたいと思うのですが...。 そこで、フジノのもとへ相談をしてくる方に あらかじめ理解していただきたいと思うのです。 政治家であって精神保健福祉士であっても 決してすぐに全てを解決できる万能な人間ではありません。 残念ながらいつも何件もの相談を同時に抱えていて 1つずつの相談に対して、十分に時間を割くこともできていません。 そういう状況を理解していただいた上で あえてフジノに力を貸してほしいと思うのであれば できる限りのことはお手伝いします。 こういう状況を、どうかご理解ください。 よろしくお願いします。 |
2006年10月24日(火)のフジノ |
● 自殺予防対策の実現に向けた様々な動き 政治・行政に限らず、実現できるまでは発表できないことが 民間企業でもたくさんあります。 このまちでは今、自殺予防対策を あらゆる分野から実現していく為にいろんなことをしています。 まだ報告することはできません。 けれども、いい活動をしていると思います。 こういう日々の地道な活動の中で 改めて市職員さんの熱意を感じることがあります。 特に、経済部と保健所の方々の熱意や行動力には とてもこころをうたれることがありました。 このまちで自殺予防の旗をかかげているのは どうしてもフジノということになりますが、 こうやってフジノが胸をはって 自殺予防推進を声高に訴え続けていられるのは そんな想いに共感してサポートしてくれている 市職員さんがたくさんいるからです。 なかなかそんな方々の取り組みが クローズアップされることはありませんが 僕はそんな方々の行動にいつも感謝しています。 これからも一緒にがんばっていきましょう! ● この国は、女性がとても暮らしづらい仕組みになっている フジノのもとには、市民の方からたくさんの相談がきます。 守秘義務があるので ほとんどその具体的な内容をHPなどで報告できません。 けれども、信じられないような相談が あまりにも毎日たくさんあるので、がくぜんとすることがあります。 自殺・自傷・精神障がいの相談が最も多いのですが、 続いて、DV(ドメスティックバイオレンス)・児童虐待・差別など あらゆる相談があります。 ところで、この1ヶ月の相談を通じて 改めて実感していることが この国は女性にとって暮らしづらい仕組みになっている ということです。 フジノは、当たり前のこととして 男女共同参画をすすめるべきだと言い続けてきました。 けれども、政治家になって目の当たりにした現実は 全くフジノの理想とはかけはなれていました。 例えば、今でもたくさんの企業が 女性を差別しつづけています。 ・年齢によって、差別をする。 ・仕事量が男性よりも多いのに、正社員に登用されない。 なんてことは序の口で、 企業名を公表してしまいたいくらいに サイテーな大バカ会社がたくさん存在しています。 当選して1年目くらいの頃は 「たった1回きりの人生なんですから そんなバカな対応する会社は早めに辞めてしまった方が メリットが大きいと思いますよ。 そんな会社で改善を求めて闘って傷つくよりも まともな会社に早く転職してしまった方がラクではありませんか」 なんて思っていました。 でも、それは間違いだったのです。 かつてフジノが勤めていた会社は 女性にとって働きやすい会社だと評価されていました。 リクルートが大学生にアンケートを取ると 『女子大学生が勤めたい会社』ランキングで 毎回5位以内に入っているのでした。 そういう対応が当たり前だと思って働いてきたのですが むしろこの国ではそんな会社は 特別な少数だったのです。 実態を知れば知るほどにこの国では 男女平等なんてこれっぽっちも無いような会社が ゴロゴロしていると分かりました。 なんて情けない国なんだ! 女性が差別されるような国には、未来がありません。 誰もが人として尊重されるのは当然のことですが さらに、人口減少社会の中で 女性は貴重な労働力でもあるのです。 あらゆる側面から考えても 女性が男性と同じ扱いであるのは当然のことです。 その当たり前を実現しなければいけない! 以前にも書きましたが、 つい最近まで労働行政(働く人の問題に対応すること)は 市に権限がほとんどありませんでした。 けれども、例えば横須賀市では今年から 経済部の中に新しく『雇用担当』という部署を作りました。 単に婦人相談や女性問題というくくりで 矮小化してしまうのではなく、 労働問題として、どんどん対応できるようにしたい。 そうフジノは強く思います。 もっと勉強して もっと政策提言して 現状を必ず変えていきたいと思います。 |
2006年10月23日(月)のフジノ |
● 改革をめざす市民病院の『企業マインド』のあらわれ みなさん、今日から横須賀市のHPに 『横須賀市の広告事業について』というコーナーができたのに 気づいてくださいましたか? 市の印刷物ってものすごい量があるわけですが これらに企業の広告を載せることで収益をあげていこう という新しい動きが始まったのですね。 これは今年3月の本会議で 公明党の板橋議員と共にフジノが提案してきたことなのですが ついに実現した訳で、非常にうれしく感じています。 もうこの先、日本のどのまちでも 人口が減っていく中で税収が増えていくことはありません。 だからこそ、市役所も企業マインドを発揮して 新しい収入源を生み出していかなければならないのです。 その意味で、とても豊富に部数がある市の印刷物、 とても多くのアクセス数がある市のHP、さらには公共施設などに 広告を打っていくことは大きな意味があります。 加えて、さらにうれしいことがあります。 公募という形で、広く世間に対して広告の応募を行なった 今回の第1号が『市民病院』なのです。 財政部・病院管理部に 詳しくヒアリングをしたのですけれども (1)財政部は市役所の全部署に今年4月頃に呼びかけたが まず手を上げたのが市民病院だった (2)市民病院では、すでに昨年10月から 独自に広告事業にのりだせないかの検討を進めていた ということなのです! かねてからフジノは 市民病院改革を訴え続けてきましたが 「愛される病院への復活」「5年連続の赤字からの脱却」の為に 企業マインド・経営の視点を発揮してほしい と叫び続けてきました。 それがこの広告事業については フジノらの提案がなされるもっと前から市民病院が 独自に企業マインドを発揮して 新たな収入源を探して検討を進めてきたという訳なのです。 これは高く評価されるべきだと思います! まずは市民病院の領収書の裏面を 半年間、広告として利用できることになります。 今回は初めての広告事業ということで 領収書・約13万2000枚分を20万円以上で募集しています。 これは領収書の印刷代金とトントンということで ほとんど収益にはなりませんが 逆に言えば、市民病院の 領収書の印刷コストはゼロ円になります。 こうやってノウハウを蓄積していく中で 広く市役所のあらゆる部門でも導入できるようになることを 強く願っています。 どうか多くの企業に応募していただけますように! (新しい財源を生み出すということは本当に大切です。 例えば、赤字が毎年3億円出てしまう横須賀美術館の ネーミングライツを民間企業にぜひ買ってほしいという提案を フジノは市議会で行なっています) ● 学校へ行こう週間、桜台中学校へ 今日から1週間、自由に市内の学校を見学できる 『学校へ行こう』週間がスタートしました。 という訳で、国際交流にとても力を入れている 桜台中学校にさっそくお邪魔してきました。 今日は、26日の本番に向けての練習だったのですが 『LIFE』という総合的な学習の時間を見学させてもらいました。 楽しかったですね〜。26日の本番が楽しみです。 |
2006年10月20日(金)のフジノ |
● 『自殺』が選択肢である、という大きな誤解へ、1度きりの反論 自殺対策基本法案の為の署名活動をしていた頃から 少しずつ自殺予防対策についてのメールをもらうようになりました。 それまでフジノに届くメールで 自殺に関連する内容は「死にたい」という相談系のものが メインでした(今も99%はそうです)。 そこに、ニセ哲学的な議論を ふっかけてくるような内容のものが 時々届くようになりました。 それは例えば、 「自殺を禁止することはできない」 「自殺は人としての権利だ」 みたいなものです。 政治家フジノは こういう人々を軽蔑しています。 リアルさがゼロだからです。 こういうニセ哲学なことばは バカバカしくて反論する気にもなれません。 何故なら、本当の自殺というものは 自由な意思によって主体的に選択された行動ではない、 からです。 ----------------------------------------------- ほとんどの自殺は、いろいろな原因によって 判断能力が低下して 実際は他にも道があるかもしれないのに それを選ぶことすらできない状態に追い込まれた末に起こります。 つまり、『被害者の状況』です。 「人が自ら選んだ死」なんて、まず存在しない。 一昔前の生活能力ゼロのだらしない小説家による 哲学ぶった厭世的な死が 2006年の今、現実に存在するかというと、ありません。 本物の自殺を自分自身や身近な人の身で 体験したことが無い上に想像力の乏しい人たちが あたまの中だけで くだらない理屈をこねくりまわしていると 「自殺は人としての権利だ」 みたいなリアルさゼロの発言になります。 繰り返しますが、本当に追い込まれた末の死というものは 全く違います。 権利どころか『死』へと無理やり追いやられて 本当はもっと生きていたいのに 本当は幸せに生きていたいのに 誰からも助けを得られず (けれども本当は助けを求めれば必ず道はあるのに) 孤独に追い込まれた末の絶望的な精神状態でなされます。 だから、僕たちがすすめている自殺予防対策も 追い込まれた末の状況から少しでも抜けられるようにする、 あるいはそもそも追い込まれない社会へと変えていく、 そういう活動です。 誰かの権利を奪うとか、 そういうものとはスタートから全く違います。 ------------------------------------------------- 現実を見てください。 現実を知っていれば そんなくだらないメールを書いている自分が 他人から薄っぺらい自分がどう見られているか とても恥ずかしくなるはずです。 あたまの中だけで ぐだぐだと理屈をこねているだけのヤツらの言葉は 僕には全く届きません。 人として生きる意味とか哲学の話がしたいのならば、 ニーチェが書いた本を何冊か読んで下さい。 1890年には答えがもう出ています。 ニーチェが苦手なら キェルケゴールでもいいです。 そういうのをきちんと読めば そこに哲学の側からの答えは出ています。 リアルな自殺へ追い込まれていく状況でもない。 本物の哲学もやらない。 本気で心理学を勉強する訳でもない。 そういう幸せな人の暇つぶしのメールには 返事をすることはできません。 この内容については 今後このHPでは触れません。 |
2006年10月19日(木)のフジノ |
● 残念な半日リタイヤ、本を読んですごす 決算議会が終わった後、 丸一日の休暇をとって今日は父のお見舞いに行こうと 決めていました。 けれども、花粉症なのか風邪なのか分からない咳が続いてしまい、 ささいな風邪でも病院に持ち込む訳にはいかないので お見舞いに行くことをあきらめました。 今月はもう休みが取れず、 お見舞いはムリ。 父と会えないと本当に悲しくて とても残念でつらい気持ちになります。 しかたがないので今日は風邪薬をのんで 朝から昼までふとんで休養を取ることに決めました。 床に伏せっていてもどうせ眠ることはできないので 久しぶりに仕事以外の本を読むことにしました。 少し前に買っておいた2冊。 ガブリエル=ガルシア=マルケスの翻訳 『わが悲しき娼婦たちの思い出』(新潮社、2006) アゴタ=クリストフの短編集の翻訳 『どちらでもいい』(早川書房、2006) 2冊とも薄かったので 半日であっという間に読み終わってしまいました。 大学時代に、語学研究所の『言語と文学』という 毎週1冊以上の課題読書を読んでは議論するハードなゼミに 所属していました。 ガルシア=マルケスの『百年の孤独』と クリストフの『悪童日記』もその課題図書でした。 特にガルシア=マルケスを初めて読んで以来、 ラテンアメリカ文学にとても惹かれて いろいろ読んできました。 でも、久しぶりに読んだ2人の作品は (短編だったこともあるのですが) ちょっともの足りなさを感じてしまいました。残念。 特にガルシア=マルケスの いつ終わるとも分からないくらいの長い文章が けっこう好きだったのになあ。 しばらく文学から離れてきただけに もっと重厚な感じの本が読みたいなあと感じました ふだんは仕事の本しか読まないのですが それでも大好きなポール=オースターの新作は 今でもちゃんと追いかけていて 出版されたらすぐにペーパーバックで取り寄せています。 もう1人の好きな作家、ミラン=クンデラは この2年間くらい新しい本を出しているんだろうか。 調べてみないと。 ------------------------------------------------ 午後からは気持ちをきりかえて たまっているたくさんのメールに返事を書いて 事務仕事をこなして、 仕事の資料を読んで過ごしました。 あとは、まだ書けないのですが いくつかのうちあわせをしました。 あー、来月こそ、必ずお見舞いに行くぞ(涙)。 |
2006年10月18日(水)のフジノ | |
● 横須賀市議会が全会一致、という重みについて 昨日、横須賀市議会が行なった 教育委員会への『こころのケア強化』の申し入れを 神奈川新聞がけさ報道してくれました。 (06年10月18日神奈川新聞) この『全会一致の重さ』というのが 市議会の外側にはなかなか伝わりにくくて残念です。 有権者の代表である市議会議員が全員が賛成した、 つまり、市民全員の賛成と同じ重みがあります。 この全会一致を実現させることは 本当に大変なことなのです。 例えば、同じ日(決算議会の最終日)に提案された 他の議案を見ていただくと分かりやすいと思います。 ・意見書案6号(多数可決) 『障害者自立支援法の見直しを求める意見書』 ・意見書案7号(多数可決) 『アメリカの臨界前核実験に対し抗議を求める意見書』 この2つの重大な意見書は、 可決された(提出することに決まった)ものの 全会一致ではありません。 反対が7名もいました。 ふつうの市民感覚で考えたら、 こんなにひどい障害者自立支援法の見直しを求めるのは 本当にふつうの当たり前のことですよね。 それに、アメリカの核実験に抗議するのだって 当たり前すぎることですよね。 加えて、横須賀市議会は全ての核実験に反対する決議を 過去にすでに行なっています。 それなのに、反対者が出るのです。 僕の感覚でいけば、 障がいのある方々の暮らしを守る為にも 核の脅威から全ての人々の命を守る為にも 反対する理由がありません。 けれども、市議会という場では 当たり前のことが当たり前にはいかないのです。 そんな政治の場にあっても 今回の『こころのケア』強化に関する申し入れについては 全会一致という結論になったのです。 ものすごく重い決定です。 -------------------------------------------------- これが実現した裏には、 決して議事録にも載らない、報道にも取りあげられない、 たくさんの方々の熱心な活動がありました。 15日の出来事が分かった直後から あらゆる対策を検討した上で 市議会として成すべきことを実現する為に 複数の方々が尽力してくださいました。 その経緯を語ることはできませんが 内幕を知る者の1人としてフジノは 今回の熱意ある行動をして下さった方々に こころから感謝を申し上げます。 本当にありがとうございました。 |
2006年10月17日(火)のフジノ | |
● 横須賀市議会の全員の願いとしての自殺予防対策 今日は決算議会の最終日です。 朝から議会運営委員会が開かれました。 そこで、画期的な出来事がありました。 市議会議長から 次のような提案がありました。
この提案に対して、議会運営委員会では協議の結果、 全会一致で申し入れに賛成となりました。 これを書いている今はまだ 議会運営委員会の休憩中で申し入れはまだなのですが 終わりしだいすぐに申し入れが行なわれます。 大きな動きです! これまで横須賀市議会では フジノ1人きりで自殺予防を訴えてきた感じがありました。 けれども今日のこの議長の発言を受けて、 『横須賀市議会』全体としての自殺予防対策へ動き出した と断言できます。 議長の提案を高く評価しますし、 賛成していただいた全ての会派に強く感謝しています。 特にあえて自殺の問題に限定しなかったことについては こどもたちの事件・事故を予防することが ひいては自殺予防につながるという 『セーフティープロモーション』の概念を導入したという点で 大きな進展だと思います。 これはまだ一般的な概念ではありませんが 公衆衛生の現在の主流の流れである『ヘルスプロモーション』を さらに一段階進めた新しい流れなのですね。 素晴らしいと思います。 今後はこれらの申し入れが実現するように しっかりとチェックしていきたいと思います。 (午前11時半現在です) ● 横須賀市の包括的なとりくみ さて、昨日の報告からの このまちのとりくみについてです。 フジノは今までの対応については 横須賀市は取れる限りの対応を全力で行なっていると 高く評価しています。 まず、情報公開についてですが 14時から記者会見を行なって 今ある情報についてきちんと説明がなされました。 その内容については、 ・当該の学校では、朝会でいのちの大切さについて校長が語った ・その後、各クラスに戻った後も担任から話がなされた ・下校時には保護者宛にいのちの大切さに関するプリントが配布された ・臨床心理士資格を持つスクールカウンセラーをはじめ ふれあい相談員や教育研究所の相談担当など 複数の人員を配備して 常時、相談にのれる体制を取っている ・万全を期す為に県にも支援を依頼している ・現時点ではいじめは無かったと把握しているが 保護者の方々の心配もあるので調査はきちんと行なう ・当該の学校以外にも 全ての市立幼稚園・小中学校・養護学校・総合高校にも いのちの大切さについてと児童のケアに関する通知を出した ・それを受けて一部の学校では校長や教師によって 改めていのちの大切さについて語られたとの報告がきている などの内容でした。 続いて、昨日の早い時点で 教育委員会から 健康福祉部長とこども育成部長に対して 直接に協力依頼が出されました。 教育委員会だけの対応ではなく 総合的に対策を行なっていくという意味で大切なことです。 健康福祉部では、教育委員会から依頼がくる前に すでに「情報収集と取りうる万全の体制を取るように」という 部長からの指示が出ており、 うちあわせが行なわれていました。 教育委員会からの依頼をうけて 改めて健康福祉部長から保健所長に対して 現状の情報提供と適切な対応を行うように指示が出されました。 保健所にはフジノの強く信頼している 精神保健福祉班の相談員のみなさんがいます。 生徒たちの相談だけではなく 大人からの相談にも当然のることができるのは この精神保健福祉班のみなさんです。 こども育成部でも、同じく教育委員会から依頼が来る前に 対応がなされていました。 昨日の午前の早い時点で 児童相談所の児童福祉司(児童相談担当)が 直接に当該の学校を訪れて支援を申し出ています。 児童相談所には所長をはじめとする 児童福祉司・心理職がおり、 今回の件についてもしっかり支援する体制でいます。 また、まだ予算的な対応が必要なので検討段階ではいますが かねてからこどもたちの相談に実績のある 青少年相談センターの こども専用電話相談『ヤングテレホン横須賀』について 連絡先を記した携帯用のカードを 市内の全生徒に配布する準備をしています。 これは毎年必ず全生徒に配布されているものです。 これをきっかけに電話が来ることが多いのです。 すでに今年度分は配布を終えているのですが 改めてもう1度配ることができないかを検討しているのです。 これはとても良いことだと思います。 新聞報道がただ事実を伝えるだけで 相談できる連絡先などを全く載せていない状況を考えると こども育成部のこうした対応は非常に有効だと思います。 最後になりますが、今日もフジノは 教育委員会・健康福祉部・こども育成部ともに トップである立場の方(教育長・両部長)とお話をしましたが 3人共に今回の件を 社会的な背景をきちんと考えて 長期的な対応を行なっていくとの決意を持っていることを 強く感じました。 今回の出来事をただ単に ひとりのこどもの特別な出来事とはとらえずに 横須賀市としての地域特性・背景などをしっかりと把握していく ということです。 それは今後の予防につながる大切なことです。 フジノもできうる限りの全てのことを 協力して行なっていきたいと思っています。 ● 市民のみなさまからのご意見をぜひお願いします これまで報告してきたとおり、 この2日間の横須賀市の対応は良くできている、と フジノは感じています。 しかしながら、昨日市内をまわっている中で 複数の方から「まだ対応が弱い」「ショックは大きい」という 批判をいただきました。 確かにどれだけフジノが市の取り組みを評価しようとも 実際に暮らしている市民のみなさまに その活動が届かなければ意味はありません。 そこで、ぜひとも市民のみなさまから ご意見をいただきたいと思うのです。 ここが足りない、もっとこうすべきだ、 この対応を直してほしい、という点があれば どんどんメールをください。 現在、教育委員会事務局のメンバーも 対応に追われてかなり忙しく厳しい中で活動をしていますが それでも毎回のフジノの質問には しっかりと対応してくれています。 市民の方々からいただいた言葉は 必ず各部署に伝えることができます。 自殺予防対策というのは そもそも地域社会全体で行なっていくものですから 市民のみなさまの協力なしでは達成できることでは全くありません。 ぜひご意見をおよせください。 ------------------------------------------------ 上の文章で書いた市議会議長の申し入れですが 13時に教育委員会に対して行なわれました。 今の段階での報告は 以上です。 (13時10分現在) |
2006年10月16日(月)のフジノ |
● このまちの対応について(朝10時半現在) すでに昨日から教育委員会を中心に このまちとして積極的な対応を行なっています。 また、朝一番で教育長(職務代理者)による こどもたちの生命の尊重についての通知が全学校に出されました。 さらに、スクールカウンセラーをはじめ 教育研究所で長く相談活動にかかわってきた相談員の方々や ふれあい相談員の方々も配備しました。 (増員のお願いもしました) いじめの存在は無かったと推測されるけれど 徹底した原因究明も引き続き行なっていく方針でいます。 午前10時半の段階ではありますが 現時点まで本市の対応は かぎりなく満点に近いとフジノは考えています。 あとは、マスメディアの報道が 倫理観に基づいて適切に行なわれることを願うのみです。 |