2006年の |
フジノです。こんにちは! 1月23日から26日まで 福岡県に行ってきました。 横須賀市議会 民生常任委員会による 県外視察です。 フジノの父は 九州で生まれ育ちました。 九州はフジノにとって 本籍を置いている こころの故郷なのですね。 |
2006年1月26日(木)のフジノ | |||||||||||||||
● 視察3日目、最終日 今日の横須賀では、 『民意が市政に生かされることを願う会』の活動について いくつかの新聞に記事が載ったはず。 遠く離れた福岡でも、今ではメールという手段がありますし、 あまりスピードは速くないのですがモバイルパソコンで HPを見ることもできるので、横須賀のことをいつも考えています。 風邪で学級閉鎖になった学校があるとの報告も受けています。
なんか昨夜はなかなか眠れなくて 3時半くらいになるまで起きていました。む〜。 さすがに疲れが出てきたのでしょうか。 でも最終日です。がんばります! ● いざ、久留米へ さて、博多を後にして、久留米へ。
今日訪れた『最終処分場・杉谷埋立地第一処分場』は 視察資料によると次の通りです。 「久留米市高良町に、 平成12年度より始まった杉谷埋立地建設工事も 約4年の歳月を経て、 平成17年3月に完成し、4月1日より共用開始した。 この第一処分場は、埋立て期間5年に相当する 埋立容量82,000m3、 埋立面積7,700m2の準好気持性埋立地であり、 焼却残渣や不燃物を埋め立てていく」 ちょうど横須賀でいうと、芦名の産業廃棄物最終処分場ですね。
途中、これから行くことになる『杉谷埋立地』への 反対運動の看板が何ヶ所かにありました。 水源地であること、貴重なスギゴケへの影響があること、などが それらの看板には反対理由として書かれていました。
自然が豊かで、そして美しいところです。 ● 杉谷埋立地へ まずは管理棟に入って、会議室へ。
質疑応答の時間に、やっぱりフジノは 地元の方々の反対運動について尋ねました。 ごみの問題は本当に大切なのですが 「自然を守りたい」という切実な想いと「迷惑施設だ」という想いとが 複雑に入り混じって、全国で処分場への反対運動が起きました。 フジノ個人の意見としては 明らかに国がごみについての政策を誤ってきたために 全国的に同じような行政VS住民という構図が起こってしまいました。 今でも十分では無いのですが、国が政策誘導して ごみそのものを発生させない仕組みへと生活スタイルを変えないと! さて、久留米市に話を戻します。 やはり、激しい反対運動が起こりました。 そして、最終的には 最初に計画していた処分場の大きさから40%縮小しました。 これには単に反対運動の要求をのむということではなく、 ごみの発生を抑える&リサイクル率をあげる、という住民の努力が 行政から求められました。 なんとごみの17分別を久留米市は行なっています。 その結果、ごみの量そのものが大きく減少して、 さらにはリサイクル率が上がったのですね。 だからこそ、埋立地の大きさも縮小することができたのです。 管理棟でのビデオによる概要理解と質疑応答を終えて、 実際に現場を歩いてみることに。 外へ出てみると、かわいい犬がいました。
これが杉谷埋立地です。 歩きながらフジノは、もちろん横須賀の 芦名の産業廃棄物最終処分場のことをダブらせて 考えていました。 失われてしまった自然、絶対に戻らない。 けれども感傷的気分だけでは自然は絶対に守れない。 反対運動を行なう一方で 毎日のふだんの目の前の生活を改めていかなければ ごみ問題は絶対に解決しない。 フジノは、小中学生にどんどん見学に来させるべきだと思います。 久留米市では現在、見学は行なっていないそうです。 (というのも道路もせまく、山奥なので、なかなか来づらい為だそうです) けれどもこういう現場を見てもらって 山を切り崩さなければ、ふだんの暮らしの中で出しているごみは 処理しきれないことになっているんだよ、という 問題意識を持ってほしいのです。 バブル経済を経験した世代以降は もはや大量消費・大量廃棄が当たり前のことになっています。 流行でロハスとか言ってますけれど、どうせすぐに消えます。 この国でブームなんて全て一過性で消えるのです。 けれども、環境保全・リサイクル・そもそもごみを発生させないこと、は 流行なんかでは終わらせてはいけない、絶対の価値観です。 新しい世代には、これが当たり前のこと、という教育を ぜひとも行なってほしいと願います。 ● 視察が終わって/定例の県外視察に反対する立場から さて、視察が終わりました。 青木委員長・伊関副委員長、議会事務局の方々、 そして先輩議員のみなさま、本当にお疲れ様でした。 受け入れてくれた視察先のみなさまも 本当にありがとうございました。 みなさまのおかげで、とても勉強になりました。 ------------------------------------------------ そもそもフジノは『定期的な県外視察・反対派』です。 「必要がある人が自主的に行けばいい」、 「全ての常任委員会が毎年必ず行くのはおかしい」、 と言ってきました。 今回、原子力空母配備の発表を受けて フジノたち民生常任委員会は11月に視察予定だったのを 1度視察を延期しています。 そこで「延期ではなくて中止にしませんか」とフジノは提案しました。 けれども結局、1月に延期して、来たわけです。 県外視察を理由なく拒否すること(反対だから来ないも含まれます)は 現状では条例で定められた議会のルールを決めてある 『委員会規則』に反する行為になってしまいます。 懲罰とかそういう対象になるのですね。 だから、正直なところ、嫌々で行きました。 でも、今回の視察でちょっと考え方が変わったなあ。 今回行った全ての視察先がとても素晴らしかったのです。 北九州市は個人的に(別の施策ですが) もともと文献で先進的な取り組みを知っていて 来たかったですし。 「本当に来て良かった」と今は感じているんです。 常任委員会で必ず県外視察に行く、というのは もう時代の流れで必ず廃止になると思います。 廃止にならないのであれば、 僕らの世代で終わらせないといけないと信じています。 それでも、こうやってみんなで先進的な取り組みを見て 共通の認識を持って、横須賀市の問題にひきつけて考えられる そんな視察であれば、とても良いことだと思います。 |
2006年1月25日(水)のフジノ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
● 視察2日目のはじまり やっぱり視察だと緊張しているのか、 予定より30分早く目が覚めてしまいました。
『いつの日か、仕事では無くて、来てみたいまち』になりました。 -------------------------------------------------------- 好きになりつつあった小倉にお別れをして、 新幹線で約20分の博多駅へ。
晴天に恵まれて、博多にやってきました。 今日は午前中が自由視察で、 午後から『福岡市民防災センター』を視察します。
フジノはまず博多駅まで歩いてみることにしました。
この那珂川ぞいに、夜になると屋台がたくさん並びます。 のどかではありますが、ホームレスの方々も複数いました。 やっぱり繁華街には必ず光と影があります。 ● 古きよき博多を知る 博多駅の総合インフォメーション窓口で 「2時間しか自由に動ける時間が無いのですが 福岡市に来たらここに行かなければダメ! という場所はどこですか?」 と尋ねると、『櫛田神社』と『博多町屋ふるさと館』という答えでした。 2つは隣り合っています。 博多駅からさっそく移動してみました。
博多の町屋を再現しているもので、2つの館があります。
博多の古きまちなみの模型や当時の衣服などが展示されていて、 文化や風俗などの紹介がなされていました。 博多って、とてもユニークなまちだと思います。
博多仁和加というものだそうです。 詳しい由来を聞けなかったのですが これを被って、まちなかで何人かで集まって 政治の批判とかするそうです。
さらには、伝承工房コーナーでは 博多独楽(こま)を実際に作っている方がいました。
ここまでが撮影OKな2階まで。 撮影NGだった3階は、 高齢の方々に過去の記憶を辿っていただいて 描いていただいた絵を表彰してありました(福岡市長賞とかね)。 この絵がものすごくたくさんあるのですが、 素晴らしかったです。 フジノにとっては、本当に昭和初期の頃のイメージが リアルにわいてくるのを感じました。 絵を見た孫たちの感想が隣に展示されているのですが その子どもたちの言葉はフジノの感想と同じ感じでしたね〜。 今の大都会な博多からはイメージがわかない かつてのこのまちの様子は、すごく良かったです。
そして、もう1つの館に行くと、 そちらは靴を脱いであがることができる町屋の復元されたものでした。 町屋は豊臣秀吉の時代の1階建てバージョンと、 それから時代と共に変化してきた2階建てバージョンとがあります。
ここは本当に見に来て勉強になりました。 今回の九州視察にあたって 視察させていただく事業は予習をしてきたのですが、 九州そのものについては なるべく情報を入れないようにしていました。 見たまんま、感じたまんま、を身体に取り込みたいと思ったのです。 博多駅インフォメーションの方、ナイス選択。 博多のユニークな文化・歴史などを感じることができました。 ------------------------------------------------ 続いて、櫛田神社です。 福岡市の総鎮守府、ということで インフォメーションの方の「絶対のいちおし」でした。 神社としての規模は小さいのですけれど、すごく良かったです。
この神社のウリは何といっても 『山笠』が保管してあるのが見られることです。 博多祇園山笠の『追い山』のスタート地点がここですよね。 ここから5kmの道のりを こんな巨大なものをみんなすごいスピードで 走らせるんですよね。
7月、この山笠が実際に走るのですね。
さて、2時間しかなかった自由視察の時間なので 「お昼ごはんはなるべく時間を使わないようにしよう」と 決めていました。
そうしたら、当たりでした。おいしかったです。
この櫛田神社からはちょっと歩くと キャナルシティという巨大ショッピングモールにつながっていて、 さらに5分ほど歩くとフジノたちが宿泊しているホテル、 そこからさらに5分ほどで福岡市役所・市議会に到着するのでした。 まちの中心に位置するのに 神社の周辺はすごくいい感じにひなびていました。 午前中は、良い体験がたくさんできたと思いました。 ● 福岡県西方沖地震について さて、午後から、福岡市議会へ向かいました。 ここからが正規の視察です。 まず、昨年の地震について被害状況をはじめ、 当日の対策本部の動き、 現在に至るまでの対応など行政側動きを パワーポイントを使ってたくさんの実際の写真を見ながら 説明を受けました。 破壊されてしまったマンションの様子などの写真は、 福岡市役所で働いている方々の実際のマンションだったりしました。 亡くなった方は1名とはいえ、 人の命は1人でも十分に重たいものです。 震度7を前にして、死亡者ゼロという防災・減災が可能なのか、 正直なところ分からないのですけれども、 そこをめざしてがんばりたいです。 ----------------------------------------------------- 続いて、防災啓発活動を実際に行っている 『福岡市民防災センター』へ移動しました。
「実際に体験して、防災意識を高める」ということで 民生常任委員会のメンバーも体験させていただきました。 まずは、4人1組で消火器をつかっての消火訓練です。
続いて、地震体験コーナー。 これも4人1組で実際に中に入ってイスに座り、 地震の激しい揺れを体験させてもらいました。 テーブルの下に潜って足をつかんで、という指示を受けたのですが テーブルの足を持っても震度7ではテーブルも揺れまくります。 やっぱりすごく恐ろしいけれどもあらかじめ体験しておくことによる 『心構え』をあらかじめ持っておくことの大切さを感じました。
さらに、九州は台風の通り道なので 毎年大きな被害を受けることから 『風水害コーナー』もありました。 30mの風は、息をすることができませんでした。
1度分解して搬入して、再度組み立てたそうです。 --------------------------------------------------
「九州で唯一の防災教育施設なので」との説明でしたが ここにはなんと毎年13万人もの方が来ているのですね。 約55%が市内の方々で、 なんと45%が市外からの方なんですね。 さらにすごいことに、1万人は韓国からの方々なのです。 防災施設がエンターティンメント的要素もあって、 観光客をひきつけている、という事実はすごいです。 決してこちらから営業は何もかけていないのに 九州に来る韓国の旅行会社の ツアープログラムに ここが組み込まれている、とのことでした。 そして、日韓交流を担っている、という実績。 (職員さんはカンタンなハングルなら使いこなせるし、 上映しているビデオもハングルバージョンがあるのでした) 実際に今日の視察のあいだも 50人くらいの小学生がグループで来ていましたが 韓国の方々でした。 もう1つ、フジノは質疑応答のところで 「これは無料をやめて、入場料金を取るべきではありませんか?」 と質問をしました。そうしたら職員さんに、 「視察に来られた政治家の方はみなさんそうおっしゃるんですよ(笑)」 と言われてしまいました。 設立の主旨からすると有料化はすべきではない、 という判断だそうですが、これはぜひ有料化して財源にしてほしいです。 市からの委託料として 3億3600万円で運営をしているそうですが、 入場料を100円でいいから取れば、1億3000万円の収入です。 つまり、税金から3億3600万円を 毎年運営費として補填しているのを有料化すれば 1億3000万円は自費でまかなえるということになります。 有料化で人が来なくなるという抑制にはならないと思います。 この施設、とても良いのですが、 残念なことに少し設備が古くなってきてしまいました。 それらの修繕や買い替えに対しても 財政難の折だから、税金投入するのはなかなか難しそう。 ぜひ有料化を!なんて 他のまちのことなのに燃えてしまいました。 とにかく、この視察先はとても良かったです。 横須賀にも同じ施設があるので 良いところは全て吸収して横須賀に持って帰ります! ---------------------------------------------------- この『防災センター』の視察を終えた後、 ほんのすぐ隣の建物が『福岡市博物館』ということで 民生常任委員会のメンバーみんなで行ってみることになりました。 というのも、ここにはあの有名な金印があるんです。 日本史の教科書には必ず出てくる 『漢倭奴国王』という古代日本が中国と交易があった証です。
● 福岡市には魅せられました 福岡市には、横須賀でいうところの平成町のような 広大な埋立地があります。 そこには、見事に整備されたまちがありました。 福岡ヤフースタジアム、福岡市博物館、国立医療センター、 福岡市発達教育センター、福岡中央養護学校、福岡市保健環境研究所、 韓国と中国の総領事館、巨大なホテル、住宅地、学校、公民館、 運動公園、などなど。
例えばこのビルは国際会議場が入っているのですが すごく緑化されていますよね。15階建てぐらいのビルの壁面が まるで山の斜面地のように緑化されています。すごくユニークです。 (裏側から見ると完全にただのビルなんです) 平成町は明らかに失敗したまちづくりだとフジノは考えていますが、 一方の福岡市は見事だと思いました。 もちろん、福岡市の財政状況もとても厳しいものがあるので まだまだ新しく開発されていったり建設されていく計画というものが 今後も有効に機能していくかは分かりません。 しかし、これは見事なまちづくりだ、とつくづく感じました。 ------------------------------------------------- 午前は古き福岡を知り、 午後は新しい福岡を学びました。 しかし、博多って本当におもしろいところですね。 キャナルシティという複合商業施設に行ってみたのですが 複数の施設がくっついて1つのまちみたいになってるんですね。
若い人にとても訴求力があります。 特に今日は水曜日でレディースデーだったということもあり、 ものすごくたくさんの人出でした。
ちなみにフジノは今、HPの更新を キャナルシティの中の『ムーミン・ベーカリー&カフェ』でやってます。
------------------------------------------------- 今日は本当にいろいろ勉強になりました。 明日が視察の最終日! がんばって勉強して横須賀のために役立てるぞー! |
2006年1月24日(火)のフジノ | ||||||||||||||||||||||||||
● 視察初日のはじまりはやや不安な感じ 昨夜は緊張からか、なかなか寝つけなくてやや寝不足...。 今日から視察なのに朝から体調が悪くて不安。 下は、朝7時の小倉の様子です。 朝一番で八坂神社(昨夜訪れてみた神社)まで 歩いてみたかったのですが、体調を考えてガマン。 けさの朝ごはんは、 ホテル内のレストランでバイキング形式。
なんか体調悪さが抜けなくて、 食べた後、部屋で吐いてしまいました。うーむ。 ところで、宿泊しているステーションホテル小倉は ホテルの10階にチャペルがあるんです。とてもきれい。
なんだか、大丈夫なのかなあ、と不安。 とりあえず、民生常任委員会のメンバーのみなさんと合流する 11時40分までは、部屋にこもって 本を読んだり勉強していることにしました。 ● 視察先は素晴らしかった! そんなやや不安な感じの始まりだったのですが、 視察先そのものは大満足でした。 いや、フジノとしては時間が短くて もっとがつがつ見ていたかったです。 今日は2ヶ所を視察したのですが それぞれに1日を費やしてもいいかな、という良い勉強になりました。 どちらも施設の性質上、 デジカメ写真は、ほとんどありません。 文章ばかりですがご了承下さい。 ---------------------------------------------------- まず1ヶ所目が『北九州市子ども総合センター』。 視察資料の文章によると...。 「子ども総合センターでは、 子育てに関する悩みや不安・児童虐待・いじめ・不登校など、 さまざまな課題に総合的に対応する 全市レベルの専門・技術的機関として 保健福祉局児童相談所と 教育委員会青少年相談センターと 教育センター教育相談室を 集約した」 とのことです。 イメージを図にすると、こんなかな?
子どもについてのトータルなケアができる、というわけですね。 障がいのある子どものケア、 虐待を受けている子どもの一時保護、 不登校の子どもの相談、 飛行などの問題行動をとる子どもの指導、などなど。 子どもの数が減っているにもかかわらず、 相談受付の数もとても増えている状況なのは 北九州市に限らず、全国的な傾向です。 だからこそ、こういった 『総合的な取り組み』ができる施設はグッドですね。 (北九州市のデータ)
今回の視察で、こころに残った1つの取り組みがあります。 <ペアレント・トレーニング事業> 虐待をしている親・虐待を再発する可能性のある親を対象に カウンセリングの技法を用いることで 自分自身の養育態度を自ら把握できるようにし、 養育する意欲を高める。 『発達心理学』や『虐待されている子どもの心理』や 『親子関係ロールプレイ』などの教育講座を実施する。 虐待を受けている子どもに対しても 個人カウンセリングを実施する。 家庭復帰への意欲を確認・遊び方の練習・ 親子関係ロールプレイ・再統合訓練などを実施する。 これはとても素晴らしい事業ですね! さすが北九州市だ、と思いました。 DVでも児童虐待でも、 暴力を受けている側だけにしか対応できないことが多いです。 例えば、緊急一時保護という形で 女性や子どもをシェルターに逃がすことはできます。 けれども、加害者側は変わりません。 加害者側が変わらなければ、 家族であり配偶者である相手との関係は変わりません。 この子どもセンターのペアレント・トレーニング事業は 実績としてはまだ4家族が終結したに過ぎません。 けれども、息の長い取り組みをぜひしていってほしいと思います。 全国のお手本になってほしい、と強く願います。 今回この施設を視察した理由は、 横須賀市も平成20年度から 『(仮)こどもセンター』をスタートするからなのですね。 こどもに対するケアは、役所の部署には関係なく トータルなサポート体制が必要です。 吸収すべきことはどんどん吸収して 提案していきたいと改めて思いました。 ● 総合療育センターも素晴らしかった! 本日2ヶ所目は『北九州市立総合療育センター』。 こちらは本当に見ることができて良かったです。 視察資料の文章によると...。 「発達障がいのある方の 医療・リハビリテーションのための病院であり、社会福祉施設である。 乳幼児期の早期教育から 成人期の機能維持・健康管理に至るまで 医師をはじめ医療と福祉の専門職が 治療や療育の相談に応じる。 サービスは、通所・入所・入院によるもののほか、 自宅や普段利用している施設(保育所・幼稚園・学校・作業所など)に スタッフを派遣する」
『総合』という名前にウソはなく、 療育に関する福祉サービスがほとんどそろっていました。 フジノが質問したことで、 もっともお聞きしたかったこと(だけど聞きづらかったこと)にも 真正面からお答えいただきました。 フジノは、 「これだけ設備や体制が整っていると この施設で『抱え込む』ということはありませんか?」 と尋ねました。 これからは障がいがあってもなくても重くても軽くても 地域で当たり前に暮らしていく時代です。 けれども、これだけ充実していて 入所施設(この中で暮らし続ける施設のことです)もあったら 地域で暮らそうなんてあえて思わなくなってしまうんでは無いだろうか。 そんな心配をしました。 それに対して、 「正直、そういう時代もありました」 と率直にお答え下さいました。 「うちには小児科もあるし、療育に必要なものがそろっているから 全てうちで見てしまえばいいという形になってしまったんですね。 でも本当は、地元のかかりつけ医さんとの 連携もとても大切なんですよね。 しばらくのあいだ、うちだけで診てしまったので なかなか地元のかかりつけ医さんが診てくれないということが ありました」 僕たちはそれから 宮城県の知的障がい者入所施設解体宣言のことなどを話して 地域で障がいのある方々が暮らしていくことについて 意見交換をさせてもらいました。 とても勉強になりました。 --------------------------------------------------- 成立した障害者自立支援法と 改訂される診療報酬が与えるマイナスのダブルの影響が ここにも及ぶことが予想されます。 ● 総合療育センター視察で新たに持った夢 今後、このセンターがどうなっていくか、 機会があればずっと見届けたいなあとすごく思いました。 っていうか、しばらく実習に来たいよ。 僕は今年は精神保健福祉士の国家試験を受けますが、 ひと段落着いたら今度は社会福祉士の養成講座を受講したいです。 社会福祉士の実習は 児童・高齢者・知的/身体障がいのある方の施設へ行くのです。 市議として「1日ふつうにここで働かせてください」っていうのは 市内の施設だとまず不可能なのですね。 でも、僕は中に入って行きたいんです。 だから、来年の4月にどこかの大学の通信教育過程に入学して また1年7ヶ月かけて社会福祉士の勉強をしようかな。 またこういうこと書くと 政治家は資格が取り易い仕事だとかバカなこと言われるなあ。 それは100%違う。施設の中に入っていくことは難しい。 だから、それが実習生という立場で許されるから、 あえてその資格の養成課程を受講する、ということなんだよ。 まあ、いつの時代にも福祉のことを理解しないで文句ばかり言って、 自分が本当に福祉を必要になった時に初めて理解する人は たくさんいるよ。15年間見てきたからよく分かるよ。 そういう人は目が覚める時まで ただわめいているしかないんでしょうね。 かわいそうに。 ともかく、現在すでに福祉の必要性に気づいている僕たちは これからも全力で活動していくのみです。がんばろう。 |
2006年1月23日(月)のフジノ | ||||||||
こんばんは、フジノです。 今、福岡県にいます。 北九州市の小倉というまちにいます。 明日から26日まで、民生常任委員会の県外視察なのです。 本来ならば、明日からの出発なのですが フジノは持病のせいで飛行機に乗ることができなくて 新幹線を使って前日の今日から 一足先に福岡県へ行かせてもらいました。
明日、委員会メンバーのみなさんと合流する 小倉ステーションホテルにチェックイン(今日の費用は自費です)。 ------------------------------------------------------ 九州に来たのは人生でたったの3度目。 1度目は、大学時代に歩いて日本一周をしようとした時。 2度目は、環境に配慮した全く新しい街としての ハウステンボスを観に来た時。 3度目は、本当ならば、父と来るはずでした。 フジノの父は九州出身で、 フジノの本籍も九州です。 この本籍地こそ、父の生まれた場所。 今は何も無い場所になっているとのことでしたが、 父と少しずつ距離が縮まり始めた頃、 「いつか一緒に行こうね」 と、約束をしたのでした。 たとえ植物状態で寝たきりであっても 僕は父の回復を信じています。 だから、父を見舞うたびに 「早く車いすで外出できるようになるといいね。 早く九州へ一緒に帰ろう」 と話しかけます。 今回は、もちろん仕事として九州に来ていますが 父の生まれ故郷であるこの九州をしっかりと体験したいと想いました。 ------------------------------------------------- 個人的な想いはともかく、 仕事としても関心のあることがたくさんあります。 明日訪れる『総合療育センター』『子ども総合センター』は、 実は、フジノの同志ともいうべき方の聖地なのです。 今は長野県でNPO活動をしているその方の 生まれ故郷がこの小倉なのですね。 そして、その彼女が人生で初めて福祉にめざめたのが この『総合療育センター』なのです。 福祉を志した人間にとって そのスタート地点は、やっぱり『聖地』だと思います。 (ちょうどフジノが昨日書いたようにね) 当時のお話を聞かせていただきました。 センターに滞在できるのはわずか数時間ですが、 しっかりとその姿を写真に撮って目に焼き付けて 彼女のふるさとがどのように進化しているのかを 伝えられるようにしたいと思います。 さらに北九州市というのは、 フジノはかつて一般質問でとりあげさせてもらったのですが 福祉の分野では先進的な取り組みをいくつも行なっているのですね。 なかでも、高齢の方々のための福祉施設を 第三者評価を行なうという施策については まさに全国の先駆けでした。 今でこそ、国が事業として 都道府県にやらせるようになりましたけれども 神奈川県でもまだまだ発展段階です。 フジノは今日到着したのが遅い時間だったのですが もしも時間に余裕があったならば、 ぜひそのお話も聴かせていただきたかったです。 ----------------------------------------------------- 小倉って、いろいろな意味で もりだくさんで魅力的なまちです。 小倉に到着してから、駅のまわりを1時間かけて歩いてみました。 駅のど真ん中からモノレールが出ている光景が なんかSFみたいでカッコいい。 でも、わずか15分歩くと 小倉城があるんですね。 毎晩21時までライトアップされている小倉城は美しかったです。 また、お城のわきにある八坂神社も大きな鳥居が荘厳でした。 お城のわきには大きなビルがいくつも立ち並んでいました。
ともかく、関東では難しいような空間の余裕ある使い方や ユニバーサルデザインをこころがけているまちづくり、 駅前の自転車対策など、1時間歩いただけでもたくさん見れました。 ----------------------------------------------- 1時間歩いていろいろなものを見ながら 夕飯をどこで食べるかも見ていました。
そして、しょうが焼き定食を頼みました。 今日の夕飯です。
僕は食べることに関心が無いので 事前に小倉名物とか九州名物というのを調べていなくて 何がそこでしか食べられないのかとか全然知りません。 でも、ふつうに食べて、ここは量も味もばっちり。 値段も600円台とお手ごろなのでした。 ------------------------------------------------- さあ、明日からの視察、全力でがんばります! |