まちの政治家は、こんなことしてます |
2010年3月17日(水)のフジノその2 | ||||||||||||||||||||||
● 性的な多様性を保障するしくみを作りたい 横須賀市議会では、1年ごとに所属する委員会を交代する仕組みです。 そこで今日が今年度のフジノにとって 教育経済常任委員会として最後の日でした。 委員会というのは4つあるのですが 毎年、大会派から順番に割り振られていくので フジノのような無所属は どの委員会に所属できることになるのかは、 全く分かりません。 だから、今日がフジノにとって政治家人生を通じた最後の 『教育経済常任委員会』になる可能性もあります。 そこで、最後ならばどうしても質疑をしておきたかったのは、 この2つについてでした。 第1に『性的な多様性の保障』について。 第2に『メンタルヘルス・リテラシー教育の導入』についてです。 どちらも政治家フジノにとって、本当に大切なテーマです。 まず、いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々について言えば、 幼少期や思春期に置かれた環境によって こどもたちの人生が大きく変わってしまうことがあります。 その環境を少しでも良いものにすることは 政治家として当たり前の仕事だと信じています。 いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々のいのちを守る為にも 『性的な多様性の保障』が絶対に不可欠なのです。 そんな訳で、予算審議が終わった後に行なった 今年度最後の質疑の一部をご紹介します。 (2010年3月17日・教育経済常任委員会・フジノの質疑より抜粋)
残念ながら平行線のままに今年度の議論は 終わってしまいました。 教育委員会の側はあくまでも『個別に対応する』ことを主張し、 フジノは『性的な多様性を市として保障すると明言すること』を 主張し続けるという形となりました。 くりかえしフジノが訴えてきたとおり、 横須賀市と教育委員会は『性的な多様性』をしっかり守ってほしいです。 何故なら、すでに横須賀市は『人権施策推進指針』を打ち出しており その中にいわゆる『性的マイノリティ』とされる方々に関しても 人権課題として位置付けているからです。 学校現場の先生方お1人お1人の判断に任せずに (別の言い方をすれば、先生1人に押し付けずに) 教育委員会として、横須賀市として、 万全なバックアップ姿勢を取るべきだとフジノは主張し続けます。 ● 人生の先輩もまた闘っている 市議会での議論を終えて事務所に戻って 新聞を読み込んでいました。 すると、毎日新聞に 『自殺』と『性同一性障害』の関係について記したコラムがあり とても目を引かれました。 下に引用させていただきます。 (2010年3月17日・毎日新聞・朝刊より) 「自殺」を減らすならば 「いきなり手荷物を検査され、何事かと思いました」。 東京で今月あった自殺と貧困のシンポジウムに参加した知人の話だ。 市民団体の主催で気軽に出向いたが、 会場に入ると鳩山由紀夫首相、長妻昭厚生労働相、 福島瑞穂内閣府特命担当相が勢ぞろい。厳戒の意味が分かったという。 政府は自殺者の多い3月を対策強化月間として、 中高年男性のうつ病早期発見キャンペーンなどに乗り出した。 父親が娘に「お父さん、最近眠れてないんでしょ?」と言われて はっとするというCMを見た人もいるだろう。 年間3万人の自殺者の大半は働き盛りの男性や高齢者が占める。 でも最も憂うべきは、 小さなうちに抱えきれない悩みを背負った子どもたちではないか。 少子化が嘆かれる時代に毎年600人近い未成年者が自ら命を絶つ。 かなり深刻なことだと思う。 動機の1つとして専門家に指摘されてきたのが、 性同一性障害(GID)だ。 自分は女の子のはずなのに、なぜ体は男なのか。 男子の制服を着たり、男子トイレに入るのがつらいけれど、誰にも言えない。 成人後にGIDと診断された半数以上が 就学前から心と体の性の不一致に苦しみ、 7割が自殺を考え、 2割は実際に試みたり自傷行為に及んだとのデータもある。 ところが、この問題への鳩山政権の対応はあまりにつれない。 児童・生徒のつらさを和らげようと知恵を絞る学校がある一方で、 全く理解のない学校もあるのに、各校の対応に任せきっている。 自殺問題では対策に欠かせない統計の乏しさが指摘され、 最近やっと動機のデータなどがそろってきた。 子どものGIDも、国としてまず実態を把握すべきだ。 (引用終わり) --------------------------------------------------- 読み終えて、ささやかな感動を覚えました。 このコラムを書いた磯崎記者の想い・主張は まさにフジノの想い・主張と一致していました。 活動日記でこのことを記すのは初めてのことなのですが かつて就職活動をしていた21歳のフジノは 毎日新聞の磯崎由美記者に会っていただいたことがあります。 いわゆるOB・OG訪問です。 今から14年前、フジノは新聞記者を目指していました。 大熊一夫さんのように精神保健医療福祉のルポを書けるような ジャーナリストになりたかったのです。 けれども、新聞記者になるにはどうしたらよいのか、 全くわかりませんでした。 そこで、ふだん読んでいた新聞各社に片っ端から電話をかけて 気になる記事を書いていた記者の方に 「会ってもらいたい」とひたすらお願いしまくったのでした。 どこの馬の骨とも知れないフジノの無謀なお願いは ことごとく断られ続けたのですが 何とこころよく会って下さった方々もいました。 その中のお1人が、毎日新聞・磯崎由美記者でした。 磯崎記者は当時から優れた視点で記事を書いていらして 気になる記事があるといつも署名は「磯崎由美」となっていました。 だから、実物に会っていただけることになった時は それはかなり緊張したことを覚えています。 それから14年が経って、フジノの肩書は 残念ながら新聞記者ではありません。 けれども、あの大学時代にとても親切にアドバイスをくださった 『人生の先輩』が今もバリバリ活躍しておられることを 今も毎日新聞を読むたびにフジノは知るのです。 そして、僕も負けてはいけないと改めて感じるのです。 今日のコラム、本当にうれしかったです。 磯崎記者からすればたった1度(いや、2回かも)会っただけで その後は14年間音信不通のヤツから その記事を励みにがんばっていると いきなりHPに書かれても、困ってしまいますよね...。 でも、『自殺』と『性的な多様性の保障』について 尊敬する人生の先輩が同じように関心を持って下さっていることを こころからうれしく感じました。 ますますフジノはがんばっていこうと感じました。 ------------------------------------------- と、このことを毎日新聞の複数の知り合いにつぶやいたら 「磯崎記者に会ってもらえばいいのに。でも忙しい方だよ」と言われました。 確かに、14年前のように「会って下さい!」と お願いしてみるべきですね(汗)。 僕は、たくさん御礼を伝えなければいけないですね。 |
2010年3月17日(水)のフジノその1 |
● 自殺対策強化月間・街頭キャンペーン@北久里浜駅前 15日(月)の汐入駅前に続いて 今日は北久里浜駅前での 自殺対策強化月間の街頭キャンペーンでした! そうそう、前回の汐入駅前で配布した枚数が分かりました。 約1100部とのことでした。1時間でこれだけ配布できれば大成功です。 さて、フジノは今回もまた 新年度予算案を審議する委員会が終わってから 北久里浜駅へと向かいました。 「委員会の後だとカラダがキツイなあ...」 と、ひそかに思っていたら、さっきまで一緒に委員会に出席していた 教育委員会の課長もキャンペーンに参加してくれていました。 うーん、うれしい!本当にありがたいことです。 市職員の方々もボランティアのみなさまも 一緒にがんばってくれているんだし(今日は合計18名でした!) 街頭キャンペーンの提案者であるフジノは こころの中であっても絶対にグチってはいけないですね! 17時のスタートと共に、 健康づくり課長がマイクで市民のみなさまに語りかけながら 参加者のみなさまでリーフレットを配りはじめました。 北久里浜駅前の特徴は、 電車が来る時にはものすごくたくさんの方々が集まるのですが それ以外の合間の時間にはあまり人通りがありません。 (本来ならば17〜18時ではなくて、 帰宅ラッシュに合わせてもう少し遅い時間帯に開催したほうが 効果的かもしれませんね) そうすると、電車の合間の時間(だいたい10分くらいですね)には 配布してくれているみなさんの士気がちょっと落ちるのを なんとなく感じて、 フジノは合間の時間帯こそ、誰よりも大きな声で この街頭キャンペーンの意義を訴えました。 (もとはグチりそうになった自分への戒めではあるのですが) そんなフジノのもとに、今日は2名の方が声をかけてくださいました。 大切な方を自殺によって亡くされたご遺族の方でした。 当然このキャンペーン中のフジノは みんなと同じ帽子を被ってジャンパーを羽織っていますから 『自殺対策に力を入れている政治家フジノ』ということを 誰も気づいてはいない訳です。 それでもこうして見ず知らずのフジノに 通りすがりの市民の方々が誰にもそれまで言うことができなかった 大切な亡き人の思い出を語ってくださったことを 自殺対策に取り組んできた人間としてこころから感謝しています。 じっくりお話を聞かせていただいた後で、 このまちでは2ヶ月に1度、自死遺族のささえあいの会を開催しているので よろしければぜひ来ていただけないでしょうかとお願いをしてみました。 街頭キャンペーンは次回18日(木)が最終回です。 場所は、JR衣笠駅前です。 |
2010年3月15日(月)のフジノその1 |
● 自殺対策強化月間・街頭キャンペーン@汐入駅前 今年から3月は『自殺対策強化月間』に指定されました。 そこで、横須賀市では これまで9月にのみ行なってきた『自殺対策街頭キャンペーン』を 3月にも行なうことになりました。 という訳で、今日は 自殺対策強化月間の街頭キャンペーンの第1日目でした! フジノは新年度予算案を審議する委員会でした。 委員会がスタートする前には 「今日は街頭キャンペーンがあるので、質疑は早く切り上げます(笑)」 なんて冗談を言っていたのですが、 いざ審議が始まればそんな言葉は完全に忘れ去り、 がっちり質疑をしました。 それでも、ラッキーなことに街頭キャンペーンの開始10分前に 会場である汐入前に到着することができました。 保健所健康づくり課精神保健福祉班をはじめ、 自殺対策連絡協議会の方々や ボランティアのみなさまで、約20名くらいの参加となりました! 健康づくり課長がマイクで市民のみなさまに語りかけながら 参加者のみなさまでリーフレットを配りました。 あいかわらず汐入駅前は風が強くて(ビル風ですね)、 帽子が吹き飛んでしまいそうな勢いでした。 けれども、参加者のみなさまの熱意は強く 6時まで配布を続けました。 5時半くらいには吉田雄人市長も到着して、 市民のみなさまに自殺対策の意義をわかりやすく語りかけていました。 このまちの交通事故で亡くなる方々よりも 火災で亡くなる方々よりも、だんとつに多い自殺の現状。 自殺とは個人の身勝手な死ではなく、 追い込まれた末の死であること。 そして、政治と行政が全力を尽くしていくことで もっともっと多くの方々のいのちが失われなくて済むこと。 また、マイクで話すだけではなくて 直接にリーフレットを手渡ししながら市民のみなさまに 「2週間以上眠れない日が続く場合は ぜひ保健所に相談をしてほしい」 とお伝えしていました。 横須賀市が自殺対策の街頭キャンペーンを 汐入駅で行なったのは初めてでしたが 多くの市民の方々がリーフレットを受け取って下さいました。 (フジノ個人の自殺対策ひとり街頭キャンペーンは何度もやっております) 今日は、神奈川新聞も取材に来て下さいましたが さらになんと あの渋井哲也さん(ジャーナリスト)も取材に来てくれました! 渋井さんは、自傷・自殺未遂をはじめ、 ネット心中などの現代型の自殺について 誰よりも早くから取材をして世間に実態を知らしめてきた 素晴らしいジャーナリストです。 そんな渋井さんに取材していただいて 本当に光栄でした。 ものすごくうれしかったです! 本当にありがとうございます。 (写真:フジノと渋井哲也さん) 街頭キャンペーン終了後、 数時間にわたって 渋井さんからインタビュー取材を受けました。 渋井さん 「フジノくんが取り組んでいる自殺対策を 亡くなった彼女は喜んでいると思う?」 フジノ 「いえ、望んでいないと思います。 そもそも政治家になんかなってほしくなかったと思っているはずです」 渋井さん 「じゃあ、何故、フジノくんは自殺対策に取り組んでいるの?」 フジノ 「自分自身の納得の為です。自分の為だけにやっています」 尊敬している渋井さんが相手だったので 今まで誰にも話したことが無いような本音をたくさんお話ししました。 この取材は、秋頃に出版される本に掲載されるとのことです。 楽しみです。 (後日談:2010年11月9日、この本が出版されました! 詳しくはこちらをご覧下さいね) -------------------------------------------- 市長を筆頭に 街頭キャンペーンに参加して下さったみなさま、 そして、汐入駅前でリーフレットを受け取って下さったみなさま、 今日は本当にありがとうございました。 次回は、あさって17日(水)に北久里浜駅前です。 |
2010年3月13日(土)のフジノその1 |
● 鹿児島からカフェトークに参加してくださいました! 今日のカフェトークの参加者は6名だったのですが、 このうち3名の方が、市外にお住まいの方々でした。 しかも、鹿児島から参加して下さった方がいました! こちらのAさんは、 もちろんカフェトークの為だけにいらしたのではなくて 関東の大学に進学していた娘さんが明日卒業式を迎えるとのことで 1日早くこちらに来て下さった上でのカフェトーク参加でした。 カフェトークに参加してくれた方々で 最も遠くから来て下さった方は名古屋の方でした。 この記録が破られることは無いと思っていたのですが まさか鹿児島県からのお客さまがいらっしゃるとは...。 本当に、とてもありがたいことです。 フジノがパニック障がいをのりこえて飛行機に乗れるようになったら、 あるいは数日間の休暇が取れるような落ち着いた日々が来たら、 今度はフジノの方が鹿児島を訪れたいと思います。 どうかその日が実現しますように! ● 先生のフットワークの軽さにみんなが尊敬の念を抱きました さらにうれしかったことがもう1つありました。 市内の学校にお勤めの現役の先生が来てくれました。 カフェトークに学校の先生が参加することはよくあるので それ自体は全く珍しくないのですが このB先生の参加理由をお聞きして、 参加していたみんなが驚いてしまいました。 「実は昨日、自分が受け持っていた生徒たちが卒業式だったのです。 その卒業式が終わった後で、 ある生徒の親御さんから話しかけられて 『カフェトーク』というものがあるから B先生、ぜひ行ってみて下さい と言われたんです。 フジノさんのことは良く知らなかったのですが、 さっそく今日、カフェトークに参加してみました」 素晴らしい! フジノが本当にうれしかったのは カフェトークに参加してくれたことではなくて こんなにもフットワークの軽い先生が 今こうして存在してくれていることに対してです。 だって、あなたが友達から「カフェトーク行ってみな」と誘われても それですぐに翌日に1人で行ってみようと思いますか? ふつうはムリですよね? B先生のフットワークの軽さは 本当に素敵だと思います。 さらに、卒業していくこどもの親御さんの言葉を受けて 行動に移せるということは きっとふだんから歴代の卒業生やその親御さんたちとの 信頼の絆が深いのだと思います。 だって、イヤな言い方をあえてしますが、 単なる仕事の関係として見たならば この親御さんとの関係は卒業式を終えて無くなった訳じゃないですか。 だから、親御さんのお話を聞き流すことだって B先生にはできた訳です。 でも、それを聞き流すのではなくて実際にカフェトークに行ったら、 この親御さんとB先生はカフェトークに行ったことの話を することになるでしょう? つまり、B先生にとっては卒業したかどうかなんて きっと区切りの1つでしか無いのでしょう。 こどもたちが卒業をしたとしてもその絆が揺らぐことは無くて いつでもまた卒業生たちやその親御さんたちと 語り合うことができるような関係を 今までも築いてこられた方なのではないか。 B先生とお話ししていて、そんな風にフジノは感じました。 ----------------------------------------------- 鹿児島から来て下さったAさんにも 親御さんから言われて翌日に来て下さったB先生にも ともにとても感謝しています。 そして、常連のみなさまにもこころから感謝しています。 カフェトークは政治の場でも何でもなく 初めて出会った見知らぬ人同士が自由に安心してお話できる場です。 こういう素敵な出会いがたくさんあって、 時にいくつかの悲しい別れもあって、 カフェトークは、毎週毎週、続いてきました。 これからも変わらずにのんびりと続けていきます。 いつでも、誰でも、出入り自由で、申し込みは一切なしですから、 気が向いたら遊びに来て下さいね。 ではでは。 |
2010年3月12日(金)のフジノ | |||||||||||||
● ハコモノ3兄弟が市民に与えている激しいダメージを知って下さい! 昨日の活動日記にもすぐに反応があったのですが フジノが『ハコモノ3兄弟』を批判するたびに 市民の方々のごく一部から、反論のメールを頂きます。 しかし、その反論のほとんどが 本市の財政面に与えるダメージについては全く触れておらず 本当に残念でしかたがありません。 例えば、 「自分のこどもが芸術劇場のステージで 吹奏楽を演奏できてうれしかったから、無くさないでほしい」 「有名なアーティストが自分のまちで観られてうれしいから 芸術劇場を無くすなんて言わないでほしい」 とか、そういう種類の反論に対して フジノは全くお返事したりお答えしたりする気持ちになれません。 そういう方々はよっぽど裕福で生活に困ったことが無いのでしょうか? もっとフジノが本気で耳を傾けたくなるような 説得力のある積極的な反論をしてくださいませんか。 フジノがハコモノ3兄弟に7年間ずっと批判を続けているのは あなたが毎日必死に満員電車で東京まで通勤をして 心身の調子を崩してまで働いて稼いだお給料から取られている税金が 市民のみなさまのいのちと暮らしを守ることなく むなしく浪費されていっている現実を変えたいからです。 この1点を正したい、それだけなのです。 逆にあなたに尋ねたい。 あなたはこのまちの福祉が今のままで本当に十分だと信じているのですか。 あなたは親御さんの介護に苦しい想いをしたことはないのですか。 あなたは実の親へ虐待をしてしまうほどに追い込まれたはないのですか。 あなたは子育てをしていて孤独やうつに苦しんだことはないのですか。 あなたはこどもが不登校に苦しんだ想いをしたことはないのですか。 あなたはひとり親の親御さんとおこさんの苦しさに何も感じないのですか。 児童養護施設で親と離れて暮らすこどもたちの存在を知らないのですか。 このまちでも毎年100名も自殺へ追い込まれているのをご存知ですか。 100名の自殺の背後には未遂が10倍以上もいることをご存知ですか。 こうした終わりなく続くフジノの質問に、 あなたは全て「何も感じない」と答えるのですか。 このまちは財政危機なのです。 だから、当たり前の福祉レベルをこのまちであっても実現する為には、 「赤字を減らす」か「税収を増やす」かしかないのです。 その『現実』を知ってほしいのです。 だから、予算議会ではあえて吉田市長に対して フジノは「データを見れば分かっていること」を質問しました。 吉田市長本人の口から、その数字の巨大さを伝えてほしかったのです。 実際、答弁で語られたのは、返済がいつまでも終わらないこと、 そして、信じられないような巨額となりました。 すぐこのフジノの質疑をとりあげてくれたメディアはありませんでしたが 唯一、今日発行された『タウンニュース紙』が報じてくれました。 こちらです。 (タウンニュース3月12日号より引用) 3月議会/横須賀美術館の運営で市長 「指定管理者制度も視野に研究」 吉田雄人市長は今月4日の市議会本会議で 横須賀美術館の運営について 「選択肢の1つとして、指定管理者制度も含めた 経営形態の見直しについて研究する」 と述べ、藤野英明市議(無所属)の質問に答えた。 市長は答弁で、 横須賀美術館(鴨居)、横須賀芸術劇場(汐入)、ソレイユの丘(長井)の 市債残高の総額が約209億3000万円であることも 明らかにした(21年度末試算)。 内訳は、美術館38億6000万円、芸術劇場149億3000万円、 ソレイユの丘21億4000万円。 現在の試算では この全ての返済が終わるのは平成45年度の見込みとなる。 さらに、現状の運営方法であれば、 今後この3施設の運営管理費は、 合わせて年間約13億3000万円が毎年発生するとした。 市長は、これら3施設が市財政を悪化させた一因との認識を示した上で、 美術館の運営形態を、指定管理者も視野に入れていることを言及。 現在は管理運営にかかるデータを蓄積している段階とした。 また、芸術劇場については「時期指定管理者を公募で行なう」、 ソレイユの丘は「契約期間終了後の運営形態の見直しを検討する」 と述べた。 この市長答弁に対し、藤野市議は 「問題を根本的に見直すことにはなっていない」 と、選挙中の公約との整合性の相違を指摘した。 (引用終わり) ------------------------------------------------ せっかくですから、フジノが3月4日に 市長に対して行なった質疑応答を紹介いたします。 フジノが文字おこしをしたものですから、正式な議事録ではありません。 (2010年3月4日・本会議・フジノの質疑の一部より抜粋)
ここまで、長文の質疑を読んでくれたあなたにはとても感謝しています。 ● 公約違反ではないのか?いや、「公約以前」の問題ではないのか? この予算議会でも再び感じた怒りは、 きわめて当たり前の感覚だとフジノは信じています。 そもそも吉田市長の今の姿は、すでに公約違反ではないでしょうか。 フジノはあの夏の熱い日々、選挙をすぐそばで支援をしてきて 吉田候補の言葉を聴いた多くの市民の方々が 彼が市長に当選すればすぐに効果的な対策がなされて すさまじい借金を一気に減らせる、 今すぐにでも美術館を閉じるのだろう、 そんな風に劇的な改革を期待した方々は多かったはずです。 それが、借金の返済が終わるのは平成45年度! これは蒲谷前市長の政治が続いていたとしても変わりません。 加えて、運営管理費のコストは吉田市長が言うような 運営形態の見直しをしても わずかに毎年7300万円のカットしかできません。 しかもこれは吉田市長の 1期目の任期が終わった後に始まる話ですから 2期目に当選しなければ、全て空手形、実現できない可能性もあります。 選挙前に自分の任期中にできない約束をするなんて いかにおかしなことか、これは9月議会ですでに追及してきたとおりです。 こんな姿勢の市長を、応援した立場として責任があるフジノが 厳しく追及するのは当然です。 市民の方の一部から 「フジノさん、吉田市長をあんまりいじめないで」 と言われたりします。 こんな的外れな言葉はやめてください。 政治家は人気者でも芸能人でもありません。 市民のみなさまが市長に感情移入するのは結構ですが、 間違った姿勢の市長を批判したらいじめているのでしょうか? フジノは全くそんなふうに考えません。 市民のみなさまのいのちと暮らしを守ることこそがフジノの使命です。 吉田市長のことを守るのはフジノの仕事ではありません。 今の任期中に改革が実現しないことが分かっていながら それをさもできるかのように堂々と選挙で訴えてきたのは 公約違反以前の、 倫理的にもとる明らかなウソつきだと思います。 しかもそれが仮に2期目に当選したとしても 毎年わずか7300万円のカットしかできないとは...。 最近は毎日、怒りと失望が止まらない気持ちと共に 応援をしてしまったという事実は消せないという 自責の念にさいなまれています。 だから、市民のみなさまに対して唯一責任を果たすとすれば 誰よりも厳しく吉田市長の姿勢を追及することしかありえないと感じています。 |
2010年3月11日(木)のフジノ | ||
● ハコモノ3兄弟「芸術劇場」の借金の残高 予算議会のまっただなかですが その予算案の中身を少しずつ紹介したいと思います。 フジノがこのまちの『負の遺産』として 『ハコモノ3兄弟』と名付けた3つの施設があります。 芸術劇場、美術館、ソレイユの丘の3つです。 そのうち、最大のハコモノが汐入の『横須賀芸術劇場』です。 今年でオープンから16年になります。 平成21年度末の芸術劇場部分についての 借金の残高は、143億1774万円です。 (同じく芸術劇場と一体となっている建物に 『産業交流プラザ』がありますが、 こちらの借金の残高は6億8279万2000円です) (財政部・予算資料・P59より) 建設にかかった借金を返すには、まだまだ年数がかかります。 さらにハコモノは古くなっていきますから その修理も必要になりますし 使用している設備も更新していかなければならないので ずるずると税金が出ていくことになります...。 ● 芸術劇場の1年間の赤字は、7億3855万円 ハコモノの問題点は建設にかかった借金だけではなくて、 完成してからの運営費用のコストが大きいということです。 平成22年度の予算案からそのコストについて説明します。 1.芸術劇場・管理事業:5億5795万8000円 内訳 (1)指定管理料 4億2004万円 (2)ベイスクエアよこすか一番館共用部分負担金 1億3352万3000円 (3)建物総合損害共済基金分担金 84万7000円 (4)備品購入費 354万8000円 (1)ですが、芸術劇場を運営を委託しているのですが 市の外郭団体に指定管理料(=委託金のことです)を支払っています。 2.芸術劇場劇場・設備更新事業:1億8059万8000円 内訳:舞台照明設備 1億8059万8000円 この整備の財源として、2000万円は県から補助金が出ました。 (県からの補助金も、もともとはみなさまの税金です) 足りない部分は、横須賀市が新たに借金をしました。 1億6050万円です。 ↓ (企画調整部・予算資料・P10より) ということで、平成22年度1年間で 芸術劇場の費用見込みは7億3855万6000円でした。 かたや収入はゼロですから (フジノは借金を収入とはみなしません) つまり、7億3855万6000円の赤字です! あなたはこんなにもたくさんの税金を使ってまで あの芸術劇場が必要ですか? ...本当に残念な施設です。 |