まちの政治家は、こんなことしてます政治家フジノの活動日記


2008年11月26日(水)のフジノ
● 映画『ふるさとをください』が上映されます!

 映画『ふるさとをください』上映会を宣伝する為に
 夕方18時から19時まで、汐入駅前にてチラシ配りを行ないました。

 仕事や学校から帰る途中のみなさまが
 どんどんチラシを受け取って下さって、
 あっというまに約400枚を配り終えることができました。

 みなさまが受け取って下さるので
 久しぶりにチラシ配りをしたフジノもとても気持ちよかったです。

 チラシをもらって下さったみなさま、
 本当にありがとうございました!

 今日フジノたちがお配りしたチラシは
 こちらです。

 映画『ふるさとをください』は、

 障がいのある方々の
 作業所の全国団体である『きょうされん』
 30周年を記念して製作されました。

 全国の作業所が10万円ずつ出資して
 それを制作費にあてて、

 作業所はそのかわりに
 『上映する権利』を持つ、という映画です。

 横須賀では、
 『アトリエ夢喰虫』と『あまね共同作業所』が出資していて
 上映する権利を持っています。

 そこで、実行委員会がたちあげられて
 『アトリエ夢喰虫』、『あまね共同作業所』、『下町作業所』が中心になって
 横須賀・三浦地域上映実行委員会をたちあげました。

 上映会は12月6日(土)に
 横須賀ベイサイドポケット(汐入駅前の横須賀芸術劇場の中です)で

 (1)12時から、(2)15時から、(3)18時から、

 の3回にわたって行なわれます。

 ぜひ、みなさまで映画『ふるさとをください』を観に来てくださいね!


● こころがつらいあなたにぜひオススメがあります

 実は、この上映会は、映画そのものもさることながら
 フジノがこころからオススメの特別メニューがあるのです!

 なんと、わが横須賀市の保健所の
 精神保健福祉班の全面的に協力をしていただきました。

 (1)特別メニューその1、あの小冊子をプレゼント!

 当日、上映会に来て下さった方々みなさまに
 小冊子『よこすか心のホットライン』をお配りいたします!

 9月に行なった自殺対策街頭キャンペーンの時に
 お配りした、あの小冊子です。

 3日間ともあまりにも好評で
 たった20〜40分で配布数が足りなくなってしまった、
 あの小冊子です。

 今回は、入場者数分ばっちり用意されていますので
 上映会に来て下さった方全員にお渡しできます!



 (2)特別メニューその2、ココロの相談室をひらきます!

 なんと素晴らしいことに、会場の中に
 『ちょこっとココロの相談室』という名前で相談ブースを開きます。

 ちょこっと、という名前ではありますが
 ばっちりプライバシーは守られるようにちゃんとした部屋で

 いつも自殺予防対策&精神保健福祉の為に
 毎日がんばってくれている、

 われらが横須賀市保健所の
 精神保健福祉班の精神保健福祉相談員が
 あなたのお話を聴かせていただきます。



 時間帯は、

 (1)11:30〜14:00

 (2)14:30〜17:00

 (3)17:30〜20:00

 です。もちろん、無料です!

 フジノの願いとしては、「つらいなあ」「苦しいなあ」
 「でも、誰に相談していいか分からないや」というあなたに

 映画の上映会を観にきたフリで
 ふらりと来ていただいて

 ぜひともこの相談室で、あなたの悩みをお話していただきたいのです。

 いきなりメンタルクリニックに行くのは
 まだまだ抵抗感があるよ、

 という方や

 そもそも自分の悩みを誰かに聴いてほしいけれど
 家族や友人には話せないんだ...

 という方に

 どんどんご利用していただきたいと
 こころから願っています。

 相談そのものは確かにタダで受けられるのですが
 映画の前売り券1200円(中学生までは500円)がかかってしまいます。

 でも、ふつうに臨床心理士のカウンセリングを受けたとしたら
 50分で8000円くらい取られてしまうのが相場なのですね。

 そうしたことからすると、本当に激安で
 専門家に相談を聴いてもらえるというすごいチャンスです。

 どうか悩みがある方はぜひご利用してください!

 (2008年11月19日・神奈川新聞より)

 前売り券はフジノも持っていますから、ぜひメールくださいませ。
 また、横須賀中央のヤジマレコードでも扱っています。

 ぜひ上映会に来てくださいませ!



2008年11月25日(火)のフジノ
● インタビュー記事がインターネットマガジンに載りました

 中学生・高校生を
 メインの読者対象としているインターネットマガジンである

 中高生部活応援マガジン『HERO INTERVIEW』

 によって、フジノはインタビューを受けました。
 それが今日からインターネット上で掲載が始まりました。
 こちらです。


 フジノが載っているコーナーのタイトルは、
 『いつもこころに部活道〜先輩からのメッセージ〜』です。

 「人生の先輩は、みんなの部活の先輩でもある。
  様々な分野で活躍する先輩たちに
  『部活道』という心のキーワードを通じてインタビューするコーナーです。

  どんなに立派な人も中高生時代があったんです。
  HERO INTERVIEW の編集部・小山基彰が
  今一番魅力を感じる先輩方にお話を伺ってきます!」

 という主旨のコーナーです。

 フジノは第8回目に登場したのですが、
 これまでの7回分は、ものすごいメンバーがそろっています。

 例えば、

 ・瀬戸内 寂聴さん(小説家)

 ・森 喜朗さん(元総理大臣)

 ・山田 宏さん(杉並区長)

 の3名なんて、誰もが知っている人々でしょう。

 すごいですよね、こんな方々と同じコーナーで
 フジノがインタビューを受けてしまうなんて(汗)。

 でも、決して臆することなく
 フジノなりの言葉で自由に語らせていただきました。


● 「アンチ・ヒーロー」のインタビューの存在意義

 取材の依頼を受けた理由は
 読者が中学生・高校生たちであることです。

 取材の依頼を受けた時から思ったのですが
 『ヒーローインタビュー』というインターネットマガジンにおいて

 すごい人々ばかりが登場する特集記事の
 バックナンバーを読ませていただいて感じたことは

 フジノみたいな『アンチヒーロー』が登場することも
 現代の日本を生きる中高生たちにとって
 リアルでより意味があるのではないか


 と感じましたのです。

 フジノはヒーローではありません。
 かといって、ヒールにもなれない。

 カッコいいヒーローの存在や輝きに
 眩しさと妬みを感じるアンチヒーロー、ってな感じがフジノです。

 でも、100人のこどもたちがいたとしたら
 現実的にヒーローになれるのは、1人かゼロでしょう?

 それに、世の中に名前が知れ渡っている有名な人たちの言葉って
 僕は自分が中学生だった頃、全くリアルに届きませんでした。

 「しょせんおまえらが言ってるきれいごとは
  成功したヤツがほざいてるんだろ」

 みたいな感じでした。

 そもそもインターネットを見るにしても
 ケータイを使って見るこどもたちがほとんどの現状で

 宇宙の星の数と同じくらいの
 あまりにもたくさんのホームページやサイトやブログがある中で

 だから、もしも奇跡的な確率で、
 フジノのインタビュー記事に巡りあうこどもたちが居てくれたら

 こころに届く言葉で語りたい、
 きれいごとをほざいてもしかたがない、と考えました。

 こんな自分でもこれまでも生きてきたし、
 こんな自分でもこれからも生きていくんだ、ということを
 カッコ悪いまんまに中高生に伝えることも意味があると判断したのです。

 それは、フジノなりの
 こどもたちへの「生きつづけてほしい」というメッセージです。

 どれほどカッコ悪くても、どうにもならなくても、
 それでも一緒に生きていってみないか、というメッセージです。

 特にフジノの言葉を読んでも
 喜びは生まれないでしょうし、

 権威とか権力が好きな人はフジノの生き方に
 嫌悪感とか抱くんじゃないかと思います。

 でも、人生はきれいごとじゃないし。

 あえて、中高生たちにこそ
 読んでもらいたいと願っています。

-------------------------------------------------------

 インタビュアーは、本当に器の大きな方で
 フジノの自由にお話しさせてくださいました。

 「インタビューする場所は、
  例えば市議会ですとか藤野議員の事務所ですとか
  いちばん藤野さんらしい場所でお願いします」

 と言って下さったので、市議会でも事務所でもなく
 カフェトークの会場であるカフェ『RRROOM』にお願いしました。



 30分のインタビュー予定時間に対して
 3時間も語ってしまいました。

 それをエッセンスをぎゅっと編集してくれた
 編集の小山さんの作業は本当に大変だったろうなと思います。
 本当にすみませんでした。そして、ありがとうございます。

 きれいごとはいらない、と想いながら
 フジノの半生を振りかえった本音トークが全開です。

 中高生のみなさん、ぜひ読んでみて下さい。
 こんな大人も何とか生きています。



2008年11月20日(木)のフジノ
● 七周忌と、とても大切な宿題

 毎年11月になると、とても体調が悪くて、
 本当に体が動かない日が続いて、どうにもなりません。

 これは、僕だけではなくて
 自死遺族の方々がみなさん感じていることなので

 おととしくらいから僕も自覚して
 ハッキリと意識して

 「おれは11月にはムリはしないようにしよう。
  どうしても動けない月なのだから、あきらめよう」

 と、日頃はムキになって意地で仕事をしがちなのを
 セーブするようになりました。

 けれども、今年は、いつもとはかなり違う11月になりました。

 大切な、宿題が出されていたのです。
 10月21日の活動日記に書いたあの原稿のしめきりが
 11月20日だったのです。

 テーマは、自殺予防に関するものでした。

 そして、今日がしめきりでした。
 そして、今日は七周忌の命日でした。

 僕は、「これは彼女からの宿題なのだ」と感じました。

 この1ヶ月間、そもそも自分にとって『特別な雑誌』に書く、
 という重圧がいつもずっしりとのしかかっていました。

 加えて、このテーマでこのしめきり日であるということに
 個人的に特別な意味を感じていました。

 11月は、とにかく体が動けないので
 ふとんで臥せってばかりいるのですが
 いつもどんな瞬間も
 アタマはこの原稿のことばかり考えていました。

 でも、何を書いて良いのか全く分かりませんでした。

 下書きを書く前に、
 構成を何十回書き直したか分かりません。
 下書きも、何十回書き直したか、数え切れませんでした。

 最終的に、文字数をオーバーした上に
 自分自身では100%の納得ができない文章でした。

 とにかく、しめきりに出さなければ
 迷惑をかけてしまいますので、その完成原稿をメールしました。



 もはや、その『特別な雑誌』に掲載されなくてもいい、と
 今は感じています。

 実際に、原稿を依頼される前までは
 その雑誌に書くのが夢でした。

 でも今は、自分の原稿のせいで
 その雑誌の水準を下げてしまうのがイヤなので

 編集長に判断をゆだねて
 載せるべきではないとお考えになれば掲載しないで下さいと
 お願いをしました。

 これまで、テレビやラジオなど
 たくさんのメディアにフジノは出演させてもらったり、
 原稿を書かせてもらってきました。

 でも、この原稿をもって断筆というか、
 うまく言えないのですが、
 今後はもうどこにも書かないし
 書けないというくらいの想いでエネルギーをふりしぼって
 政治家フジノの政治家生命をかけて書いてみました。

 仮に掲載されることがあれば、友達の大半は
 「なんだ、たいしたことないじゃん」と軽く受け流してくれそうですが

 多くの人々は、たぶんもっと僕のことをキライになるだろうなあと
 そう自覚しながらも、正直な気持ちで
 文章を書かざるをえませんでした。

 なんだろうなあ、この気持ち。

 片方では、100%のレベルじゃない文章しか書けなかったから
 こんなものしか書けない自分のふがいなさが悔しくてたまらないのに

 もう片方では、こんなにも1ヶ月間にわたって
 精神保健医療福祉と
 自殺予防総合対策についてを
 1ヶ月ずうっとアタマから離れないで考え続けて悩み続けて

 これ以上のものは自分にはムリだという
 自分の能力の限界が見えたというか...。

---------------------------------------------------

 ふりかえるまでもなく、どこかでうすうす気づいていたけれど
 今年は、明らかに、ふつうの11月ではなかったなあ。

 今月は自分の人生を総括するような
 すごいロングインタビューに全身全霊で答えたり

 (終わった後、数日間ずっと体調が悪かったくらいでした)

 中村ユキさんと出会って
 さらに統合失調症について突き詰めて考えたり

 昨日はNPOで中高生を相手に
 自殺予防についてやっぱり全身全霊を賭けて向き合ったり

 こんなに自分の人生をふりかえって
 絶えず

 「お前の人生はこれで良かったのか?」

 と、くりかえしくりかえし自省する1ヶ月間って、
 もう2度と無い、と思いました。

 たぶん、明日、原稿の推敲のことで
 (あるいは原稿を掲載しないということで)

 編集部の方とお話しするのだろうけれど
 もう、脳みそが全て使い果たされてしまったような気がして
 全ておまかせしてしまおうという気持ちがしています。

 ふだん僕は自分の文章をすごく大切にしているから、
 どんな時でも「おまかせしてしまおう」なんて気持ちには
 絶対にならないのですが、不思議なものですね。

--------------------------------------------------

 墓前では、久しぶりに長い時間をかけて
 お話をしたような気がしました。

 今日も明日も、本当はただの同じ1日なのにね。

 人は、祝日とか記念日とか命日だとか
 ただ直線に進むだけの時間では恐怖を感じてしまうのか
 1年間を丸い輪っかにして、印をつけて、
 特別な想いや意味を見出していく。

 僕もまた、本当は今日も昨日も明日も何も変わらないと知っているのに
 11月20日という日を永遠に忘れることが無い日として
 ずうっとこころに刻み続けるんだろう。

 どうか、正しい道を歩き続けていかれますように。
 僕がいつまでもまっすぐ歩けるように、見守っていて下さい。



2008年11月19日(水)のフジノ
● 自殺について中高生たちと話しあう

 「詳細は彼のブログを見ていただくことにしましょう」

 と、局長から振られてしまったので
 ご指名ですから、書きますね。

 今日はお昼から、NPO法人アンガージュマン・よこすかを訪れました。

 まず、みんなで一緒にお昼ごはんを食べました。
 カレーライス、とてもおいしかったです。

 それから1時間半ほど、中学生・高校生たちと
 『自殺と自殺予防対策』について語り合いました。



 人が何故、自殺へと追い込まれてしまうのか。

 ある1人の方が自殺へと追い込まれていく過程を
 まずは、『個人の側』からお話しました。
 (例えば、生まれや育ちなどの個人史や心理状態などについてですね)

 次に、視線を全く変えて
 『社会の側』からの動きをお話しました。

 今、世界全体でどういうことが起こっているのか。
 世界の中で日本に今どういうことが起こっているのか。

 そうした『社会』の動きの中で
 人はどのような影響を受けているのか。

 地域社会や家族の在り方はどのような変化をしているのか。
 人の働き方やコミュニケーションの在り方がどうなっていっているのか。

 こうして、個人の側からの視点と社会の側からの視点によって
 自殺とはどうして起こるものなのかをお話しました。

 自殺とは、『個人的な問題』のみによって起こるのではなく、
 いろいろな『社会的な要因』によって追い込まれた末に
 起こるものなのです。

 それは同時に、『社会的な要因』への取り組みを行なうことで
 自殺は必ず減らすことができる、ということでもあります。

 こうした事実を、10代の今こそ知っていてほしいと
 フジノはとても強く願いながら、今日はお話させてもらいました。

 みんなとても熱心に質問や意見を出してくれて
 フジノだけが一方的に話すというようなものではない場になりました。

 すごく貴重な時間を過ごすことができて
 とてもうれしかったです。ありがとうございました。


● 触れただけで指先が切れてしまう刃のような、こころの時期

 僕は、政治家としてというよりも
 藤野英明という1人の大人として、

 中学生・高校生たちと語り合える機会を
 ものすごく大切なものだと考えています。

 小学校の高学年から大学生ぐらいまでの思春期は
 人生を生きていくことそのものに対して
 とても深く考える時期にあたります。

 こころと体がこどもから大人へと変化していく中で
 大きな挫折と大きな成長を同時に体験しながら
 歩んでいく激動の時期です。

 そんな激しく心身ともに揺れ動く日々ですから
 自殺へと追い込まれてしまうこどもたちもいます。

 つい先日も文部科学省が最新のデータを発表しました
 統計として判明しているだけで
 小中高生が158名も自殺をしています。

 (実際にはもっと多いかもしれません)

 そんな大切な時期にあたる中学生・高校生たちに
 『親や学校の先生たち以外の大人』が接する機会は重要です。

 かつての「地域全体でこどもの成長を見守る」というような
 地域社会(地域コミュニティ)はもはや現代では、崩壊しています。

 そんな現代だから、親や先生などの身近な大人以外にも、
 世の中には実際にいろいろな大人がいるということを
 どんどん知ってほしいのです。

 自分が暮らしている範囲だけではなくて
 人生にはいろいろな生き方がある、ということを知ってほしい
のです。

 友達の親御さん、バイト先で出会う大人、
 塾や予備校の先生、などをはじめ
 できる限りたくさんのいろいろな立場の大人たちの
 想像を超えるような多様な「生きる」のリアルな姿を知ってほしいのです。

 「生きる」ということは決してきれいごとではなくて、
 楽しいことやハッピーなことばかりではなくて、
 絶望なんかもたくさんあります。

 けれどもそうした激しい困難に追い込まれても
 それでも人は笑顔にもなれるし、
 それでも人は生きていけるのですね。

 思春期の激動の時期の荒波を超えていく上で
 いろんな大人の姿を見ることが、それが反面教師であっても
 今後の人生の道しるべになります。


● 大人の側にとっても、大切な機会です

 そして、こどもたちと接することは
 大人の側にとっても、すごく大きな意味があります。

 人はみんな年をとれば、ほおの肉がたれたり
 お腹がつきだしていくのと共に

 触れると指先が切れてしまうようなほどに鋭くとがっていた
 まっすぐなこころまで鈍くなっていきます。

 目の前の現実を変えることよりも、
 現実に合わせて自分を変えていくほうが得意になっていきます。

 どんどんニセモノのつくり笑顔はうまくなっていき、
 他人に気に入られるためのウソだとか、
 他人を出し抜いてカネを稼ぐことばかりが得意な
 ずるがしこい大人へと変化していく人々もいます。

 でも、10代は違います。

 ニセモノは見破れる直感や
 リアルではないものを唾棄するような感性があります。

 彼ら彼女らと接することは
 大人にとって、
 自分の中のニセモノや
 リアルでないものを
 カンタンに笑い飛ばされるような体験でもあります。

 だから、僕たち大人の側にとっても
 中学生・高校生たちと真剣に接する機会は
 ものすごく良い体験になりうるのです。

-------------------------------------------------

 僕は『アンガージュマン・よこすか』に通ってくるこどもたちに限らず
 まわりとうまく適応できないこどもたちのことを
 とても大切に感じています。

 こどもは親を選ぶことができませんから、
 置かれた環境の中で、必死にもがいて生きていきます。

 いきなりプールで泳げるような感じで
 人生をうまく泳いでいける要領のいいこどもも居るでしょう。

 でも、そんなふうにできないこどもも
 すごくたくさん居ます。

 僕自身が、必死になってクロールしていた
 こどもの1人でした。

 いや、現代のこどもたちは僕が生きた時代よりも
 さらにヘビーなこども時代を生きているようにも見えます。

 でも、それでも大丈夫なんだよ、と
 こどもたちに伝えなければいけないと僕は感じています。

 それをきちんと大人としてこどもたちに伝えることが
 政治家であることよりも前に
 個人としての僕にとって、すさまじく大切なのです。

 もがいても、はいつくばっても、前に進んでいるのです。
 きれいにどんどん進まなくても良いんです。

 しかも、人生にゴールなんて無くて
 今はうまくいっているように見えても

 ほんのささやかなつまずきで
 あっというまに何もかもが変わるのが人生です。

 だから、もしこの数年間、
 自分が転んでしまっているように感じていても
 それは必ず大丈夫なんです。

 転んだ痛みや、はいつくばってしまったせいで
 土や泥が口の中にたくさん入ってしまった悔しさやつらさを
 感じてきた分だけ、

 むしろ他人に優しくなれますし、
 人として強くなれます。

 だから、今はつらくても必ず大丈夫なんだよ。

 僕は、そう信じています。



→日記過去分の目次へ
→はじめのページに戻る