まちの政治家は、こんなことしてます


2011年1月6日(木)のフジノその2
● ゆるやかな絆、カフェトークという場を提供しつづけることの意味

 今夜はカフェトークでした。

 体調も精神状態も安定しないフジノなので
 いつもなかなか全ての予定を実現することができないのですが

 カフェトークだけは、1度も休んだことがありません。

 正式にカフェトークと銘打ってからは6年半、
 会社員時代にスタートしてからは11年半になります。

 これは『使命感』から、というよりは
 「ここに来ると元気がもらえるから」という気持ちが強いです。

 例えば、今夜は4名の方々とフジノでした。

 出身も年齢もバラバラです。

 今夜、初めて参加して下さった方は70代の男性で
 定時制の高校で先生をしておられた方でした。

 僕は、その方のお話にこころが温かくなりました。

 こういう風に年を重ねることができるなら、
 70代になることも決して怖いことでは無いなあと感じました。

 カフェトークで交わされた会話は、
 その場限りで内容は一切外には出ません。

 だから、何故フジノがこころが温かくなったのかということを
 具体的にお話しすることができないのがとても残念です。

 いつもいただくメールや街頭での声に

 「カフェトークに参加したいけれど
  敷居が高いというか、なかなか参加に踏み切れない」

 「みんな難しい話をしているのでしょうか?」

 というものがあります。

 それらは全て誤解でして、カフェトークの場は参加しやすくて
 ふだんのフジノを知っている市民の方々からも

 「カフェトークではフジノさんは
  すごくリラックスしていて楽しそう」と

 と言われるような場なのですね。

 でも、どんなお話をみんなでしているのかを
 ご説明できないルールなので、みんな、今ひとつピンと来ないみたいです。

 いずれ、USTREAMなどでカフェトークを生中継して
 ソーシャルストリームで自宅にいても参加できるように
 新しい試みを始めたいと思っているのですが
 もう少しスタートには時間がかかりそう。

 そこで、カフェトークのイメージを説明するのに
 分かりやすいお話を見つけましたので、紹介したいと思います。

 昨日の神奈川新聞の記事を引用します。

 フジノが学んでいる『希望学』という学問があるのですが
 日本の希望学のリーダーである玄田有史先生のエッセイです。

 (2011年1月5日・神奈川新聞より)


 つながりがつくる希望/地域の未知を探す一歩を

 ここ数年、仲間といっしょに、
 社会と希望の関係を考える「希望学」を提唱、研究を続けてきた。

 そこで知ったのは、希望が、
 具体的な「何か」をみずからの「行動」によって「実現」したいという
 前向きな「気持ち」から成り立っていることだった。

 行動のないところに、希望は生まれない。

 希望学の中身は
 昨秋刊行した「希望のつくり方」(岩波新書)に書いた。

 その発見の一つが、
 希望は人と人とのつながりによってつくられるということだった。

 つながりで大切なのは、
 社会学でいう「ウィーク・タイズ(ゆるやかな絆)」

 ウイーク・タイズとは、自分の知らない世界で生き、
 さまざまな経験を積んできた人とのゆるやかなつながり
である。

 そんなウィーク・タイズがある人ほど、希望を持ちやすい。

 外に出ていく醍醐味は、
 ウィーク・タイズのきっかけとなる出会いが、多々待っていることだ。

 ただ、考えてみれば、地元にとどまっていても、
 ウイーク・タイズづくりは不可能ではない。


 長く住んでいる地元でも、知らないことは多い。
 ビジネス、NPO、アート、祭り、環境、観光など。

 自分のまだ気づいていないところで、
 地域を元気にする活動をしている人たちが、実はたくさんいる。

 地域にある、自分にとって未知なる外の世界。
 そんな世界を探して一歩踏み出す。

 最初はとまどいもあるだろう。
 大事なのは好奇心とほんの少しの勇気。

 地元には、そんな小さな挑戦を歓迎する人たちが、必ずいる。
 地域の新しい出会いのなかに、これからの希望は生まれるのだ。


 (引用おわり。太字にしたのはフジノです)
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 社会学でいうところの『ゆるやかな絆(weak ties)』を
 持つことができれば、そこに希望を持てる余地が生まれる。

 そう玄田先生はこのエッセイで書いています。

 フジノは、カフェトークの場に
 『ゆるやかな絆』を感じます。

 カフェトークには、何のしばりもありません。
 今回参加しても次回も参加する必要はありません。

 しばらく来なくて1年後に突然参加しても
 いつも来ている人と同じように歓迎されます。

 自分とは全く年齢も人生経験も違う人々が参加してくれて
 話したい時に話せばいい、話したくなければ黙っていてもいい、

 隣のテーブルに座って
 ただ聴いているだけの方もいます。

 でも、この場にいる人たちは確かにつながっているのです。
 『ゆるやかな絆』によって。

 それがカフェトークという場です。

 楽しい会話ばかりじゃないし、気が重くなることもありますし、
 フジノの体調が悪くてカフェトークの進行が
 全くうまくいかないこともあります。

 でも、1つ必ずお約束できることは
 必ず週1回の割合で、カフェトークは開かれるということです。

 そして、いつもどおり僕は迎えます。

 いつでも安心して帰ってきてください。
 初めての方もちょっとだけ勇気を出して来てみて下さい。

 人見知りのフジノは初対面の方には
 なかなか最初は話しかけづらいので

 ちょっと最初の5分くらいは気まずい想いをするかもしれません。
 でも、カフェトークがスタートしてしまえば、すぐに打ち解けられるはずです。

 だから、いつでもいらして下さいね。
 ここには『ゆるやかな絆』がありますから。



2011年1月6日(木)のフジノその1
● 社会福祉協議会の賀詞交歓会へ

 今日は朝から
 『横須賀市社会福祉協議会・新年賀詞交歓会』へ行きました。

 今回は3年ぶりの参加になりました。

 政治家として、全ての忘年会・新年会に参加しない
 と決めているフジノですが

 ふつうの賀詞交歓会のように『飲食』がメインではなくて
 福祉に貢献した方・団体への『表彰』がメインであるこの場には
 スケジュールが合う限り、必ず出席することにしています。


 今年の表彰者・団体は、1団体5名の方々でした。

  横須賀保護司会会長の鈴木誠さん
  クリーンよこすか市民の会会長の西原徹さん
  大滝町会社会福祉部のみなさん
  下町地区民生委員児童委員協議会の石渡寛子さん
  追浜地区民生委員児童委員協議会の内野忠治さん
  横須賀市保護司会西支部の永嶋律子さん

 横須賀市の福祉の向上の為に
 長年貢献して下さったみなさまに深く感謝しています。

 福祉政策を政策のメインにしているフジノにとって
 先人が切り拓いてくれたこの道を
 次の世代へ確かなものとして受け継いでいく為に
 しっかりと歩み続けていくことが使命だと受け止めています。



 表彰が終わると、1時間ほどの歓談の時間です。

 食べ物を口にするヒマは
 今年も全くありませんでした。

 ウーロン茶を2杯くちにしただけで
 ひたすら様々な課題について意見交換です。

 時間は全く足りなくて
 閉会してからも30分以上居残って
 いろいろな方々から現場での問題をうかがいました。



 保育の関係者の方々と
 政府がすすめる『子ども・子育て新システム』のもとでの
 こどもたちの保育について意見交換をしました。

 保育所・保育園は、障がいのあるこどもをたくさん受け入れています。
 また、虐待を受けたこどもを昼間、保育所が預かることで
 こどもと親を分離する役割も果たしてくれています。

 もしも『子ども・子育て新システム』による規制撤廃で
 保育が単なるサービス業として運用されてしまえば、

 障がいの重いこどもたちや
 虐待されているこどもは
 新システムの『こども園』では、受け入れられなくなる可能性があります。

 特別な配慮が必要であるにもかかわらず
 経費的に難しくなるからです。

 この心配は、フジノも共有しています。

 国の制度設計に直接関われない立場であるとしても
 市議会議員の限界として逃げるつもりはありません。

 あらゆる手段によって、改善を求めていきます。

 ●

 障害者自立支援法が一部改正されたこと(いわゆる『つなぎ』です)や、
 (仮称)障がい者総合福祉法の行方についても話題になりました。

 フジノは、今の民主党政権の唯一の成果は
 総合福祉法の成立だけになるのではないか、と考えています。

 これだけは、どんなことがあっても実現させねばならないはず。

 フジノは『障がい者制度改革推進会議』を実際に傍聴し続けると共に
 この動きを障がいのある当事者の方々にしっかり伝えていって

 自分たち抜きで自分たちのことは決めさせない
 自分たちがつくった法律なのだと実感してもらえるように
 努力していきたいです。

 ●

 「フジノは『障害者差別禁止条例』制定を目指しての活動を
  すっかり止めてしまったようにしか見えない」

 と、お叱りを受けました。

 これまでフジノは、横須賀市独自での
 障害者差別禁止条例の必要性を訴えてきました。

 国が動かないならば、地方政府が動くべきだ、
 と考えて活動してきました。
 (こちらをご覧下さい)

 けれども今は、お叱りいただいた言葉のとおりで、
 障害者権利条約の批准に向けて
 国が動き出した今、

 あえて横須賀市単独での取り組みは
 必要が無いと判断して活動を止めていました。

 (政府は、障がい者制度改革推進会議の中に
  差別禁止部会を設けるなど、
  条約の批准に向けた法改正への動きを見せています)

 しかし、政府が動き始めた今だからこそ、
 その動きをこのまちに根付いた確かなものとしていく為にも
 これまで以上に差別禁止の動きを
 このまちでしていかなければならない


 というご指摘を受けました。

 本当にその通りだと感じました。

 政府の動きは不確かですし、政権がどうなるかによっては
 障害者権利条約の批准スケジュールまでもどうなるか分かりません。

 フジノは、障がいのある方々への差別が
 このまちから限りなく減っていく為に活動を続けていきますね。

 ●

 高齢者福祉の現場で働いている方々や
 地域の最前線で毎日活動している民生委員の方々や
 社会福祉協議会の方々からも

 異口同音に「権利擁護をすすめてほしい」と指摘されました。

 この点についても、フジノも問題意識は同じです。
 もう1度しっかり取り組みます。

 昨年12月21日、市内13か所の地域包括支援センターの活動を
 内側と外側からチェックして評価する『事業評価』の結果が出ました。

 第4回目となった今回、最も評価が低かった項目は
 『権利擁護』業務についてでした。

 『権利擁護』についても
 先ほどの差別禁止条例についてと同じで

 8年前の初当選時から取り組みの重要性を訴えてきたのですが
 この1〜2年はあえて訴えることは止めてしまっていた政策でした。

 複数のNPOが立ちあがったことや
 市民後見人の養成が進んできたことで
 フジノは安心してしまっていました。

 けれども、

 最大限に自己決定が保障されること、
 人としての尊厳が守られること、

 つまり、権利擁護に終わりというものは
 決してないことを改めて認識しました。

 高齢の方々だけでなく、障がいのある方々、こどもたち、
 あらゆるマイノリティの立場に追いやられている方々の権利が
 きちんと保障されるように活動を続けていきます。

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 その他にも、多くのご意見を頂きました。

 ご指摘いただいたやるべきことを
 これからも1つずつしっかりやっていきます。

 8年間の政治活動の中で
 取り組んでいく課題が増えていくにつれて

 なかなか1つ1つの問題に対して
 深くじっくりと取り組むことができなくなっていました。

 幅広く全ての問題に深く取り組むことは
 僕の限界を超えているので、不可能です。

 けれども、潜在化されていた問題を
 活動によって顕在化させただけでは解決ではないのですよね。

 そのことを肝に銘じて、問題が解決に近づいていくまでは
 できる限り全ての問題に取り組みたいと考えています。

 多くの方々と意見交換ができたことを深く感謝しています。
 本当にありがとうございました。

 これからもどうか厳しいご意見をお願いします!



2011年1月4日(火)のフジノ
● おもちつき@RRROOM、4周年おめでとうございます

 カフェトークの会場として毎週お借りしている
 カフェ『RRROOM』は、2007年1月4日にオープンしました。

 つまり、今日で四周年です。
 コウジさん、クミコさん、おめでとうございます。

 毎年1月4日は
 恒例の『〜周年記念のおもちつき大会』なのですね。

 フジノも甥っこをつれて、参加してきました。

 (画像:もちつき切り込み隊長フジノ、役割通り、つきまくりましたよー!)


 フジノがカフェ『RRROOM』を愛してやまないのは
 人と人とをゆるやかに紡いでいく居心地の良さです。

 初代のフジノ事務所(上町1−38)は
 カフェ『RRROOM』(上町1−40)から
 徒歩30秒の位置にありました。

 はじめは近さが魅力でしたが、
 すぐにもっと大きな魅力があることを感じました。

 その後、フジノ事務所は2度の引越しを経て
 距離的にはだいぶ離れたのですが

 この大きな魅力にひかれつづけて、今も、週3日程は訪れています。

 何よりも、ここにカフェトークの会場を変更したのも
 『人と人とをゆるやかに紡いでいく居心地の良さ』という
 RRROOMの持つ魅力を
 カフェトークにもたらしてほしかったからです。


 (画像:老若男女を問わずたくさんの方々がおもちつきに参加しました)


 おもちつき大会は、
 誰でも参加自由途中参加も途中退出もOK

 年齢も国籍も性別も職業も全くカンケーなく
 いろいろな方々が集まりました。

 ふだん暮らしている場所もいろいろです。
 さらに、たまたま通りがかった方も参加してくれました。

 今、隣にいる人が誰かなんて知らなくても
 一緒に応援しあっておもちをついたり、大声で笑いあったり、
 いろんなことを話したりできるのです。

 これって、カフェトークと全く同じ仕組みですよね〜。

 お互いをルールで縛ったりしない、
 ここちよい『ゆるやかなつながり』です。

 (画像:デイブをはじめ、外国人の方々も5名くらい来てくれました)


 かつて7年前のフジノは、こうした『ゆるやかなつながり』
 新しい世代(10代〜30代)だけのものなのかもしれない
 と考えていました。

 でも、違いますね。

 世代も全くカンケーない、ということが
 今ではハッキリ分かりました。

 こうして全ての世代が集うことができるのですね。



 さあ、おもちがつきあがりました!

 食べやすいサイズにおもちをちぎって
 きな粉や納豆やアンコをつけたりノリを巻いたりするのも

 年代も様々な方々と一緒に
 やりたい人がどんどんやっていきます。

 もう3回目の参加で慣れている甥っこに教えてもらいながら
 不器用なフジノもおもちを小さく分けていきました。

 おいしいおもちのできあがりです。



 8kgのおもちを4回に分けてついたのですが
 おなかが減ったので、さっそくみんなで食べました。

 フジノは家ではおもちを全く食べないのですが
 おいしさと新鮮さのせいか、すごい量を食べてしまいました!

 「納豆のせたおもちって意外においしいね」とか
 「山いもと里いもの違いってなんだろう」とか

 みんなでいろんなことを話しながら、あっという間に完食です。



 さらに、魚源さん(コウジさんの師匠です)が
 カラスミをさしいれてくれました。

 数年前に源さんと出会うまで
 フジノは『カラスミ』という食べ物を知りませんでした。

 (名前は知っていたのですが、食べたことはありませんでした)

 ボラの卵で、九州が産地として有名な
 とても高級な食材だそうです。

 カラスミをつくるのは、すごく難しい。手間もかかる。
 だから、とても高価なのですね。

 でも、源さんは自らこの技術を何年もかけて追究して、
 つくることに成功したのですね。

 さらに、僕らにもこうして食べる機会をつくってくれています。

 それは、放っておけば、カラスミを食べる日本の食文化そのものが
 いずれ廃れてしまうのではないかという危機感からです。

 源さんの魚に対する想いの強さに
 フジノはいつも学ばせてもらっています。



 それにしても、お寿司のようにおもちにカラスミをのせて食べるなんて
 きっとすさまじいぜいたくなのだろうなあ。

 これも『RRROOM』のおもちつき大会に
 参加した人だけの特典ですね。



 かつては、生まれた地域や暮らしている地域の
 つながりや縛りが強く効果を持っていて

 町内会とか隣組などの
 いわゆる地縁組織が機能したのだと思います。

 でも、今は明らかに時代が変わりました。
 地縁組織は、崩壊しています。

 もともとアパート暮らしで育って
 引っ越しによって新興住宅地に移ってきたフジノは
 そもそも地縁組織というものを体験したことが全くありません。

 「地域のつながりの復活」を訴える方々もいらっしゃいますが
 フジノは、その良さも残念ながら原体験として持っていません。

 だから、フジノはフジノなりに信じるつながりを
 大切に育んでいきたいと考えています。

 それは、生まれた場所や育った場所とはカンケーなく、
 年齢や性別や国籍も何もかもカンケーなく、

 いつでも離れていくことができる、
 でも、いつでも帰ってくることができる場所です。

 ゆるやかなつながり。

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 おもちつき、来年はあなたもぜひ参加してくださいね。
 毎年1月4日ですよー!



2011年1月2日(日)のフジノ
● 年末年始の「ひとり自殺対策街頭キャンペーン」最終日

 昨日に続いて今日も1日、
 『ひとり自殺対策街頭キャンペーン』を行ないました。

 クリスマスイブイブの12月23日から1月2日までは
 フジノにとって『特別警戒シーズン』です。

 今日は横須賀中央から少しずつ北上していって
 追浜まで行ってきました。

 道のりのあらゆる場所で15分くらいずつ止まって、
 年末年始にリスクが高くなることや
 365日無休でサポートがあることなどを
 伝えていきました。

 (@汐入ダイエー前)


 偶然に通りかかった市職員の方々が
 手を振ってくれたり、
 話しかけてくれたりして、とてもうれしかったです。

 まちごとに異なる暗黙のルールなのですが
 横須賀市の場合、
 市議会議員は『課長』クラス以上の役職の人としか
 ふだん接する機会がありません。

 フジノとしては『責任者クラス』の方々とお話するよりも
 市民の方々と毎日接している『担当者クラス』の方々と
 より多くお話したいのですが
 なかなか叶いません。

 だから、市職員の方々が
 こうしてプライベートの時間に話しかけてくれると
 本当にありがたいなあと感じます。

 もっともっといろいろな機会に
 お話しできればいいのになあ。


 (@安針台)


 今日こうして活動をしている最中にも
 自傷行為をしてしまったという方からの連絡をリアルタイムで受けて
 相談対応の為、たびたび中断しながらの移動となりました。

 自傷行為については、誤解が多いのですが
 「死にたい」からするのではありません。

 強烈なこころの痛みを
 減らしたいが為の行動なのですね。

 「自傷すれば苦痛から逃れることができるはず」

 という、無意識/意図的な行動なのです。

 強い精神的な苦痛、不安、緊張、パニック、
 欲求不満、恥の気持ち、怒り、悲しみ

 などの大きなストレスから
 自分のこころを守る為に自傷行為におよんでしまい

 やがて自傷行為に依存していく人も
 たくさんいます。

 でも、最初のうちは効果がある(=苦痛を減らせる)と感じても
 繰り返しているうちに全ての依存と同じで耐性がついていくので

 自傷行為をしても
 ストレスから逃れられなくなっていきます。

 そして、自傷行為が
 本当の死へとつながってしまうことになります。

 だから、長い時間がかかりますが
 自傷行為は減らしていかなければいけません。


 (@船越一丁目交差点)


 本当ならば、ストレスから逃れる為に
 自傷行為以外の何かを身につけていくのが
 ラクですよね。

 この年末も、十代の女子の自傷行為について
 こころを痛ませている教職員の方から相談を受けたのですが
 残念ながら「これで解決!」という特効薬はありません。

 自傷行為ではないストレス対処法を
 改めて獲得してもらうことが必要なのです。

 クスリによるアプローチだけではなくて
 生活全般へのサポートや
 認知行動療法や
 家族への心理教育が大切です。

 けれども、今の日本では
 政府の医療政策によって
 クスリでの対応ばかりにならざるをえない状況があります。

 中高校生の1割が自傷行為を経験しているというデータが
 日本の研究でも発表されているのに。

 (@京急追浜駅前)


 フジノによる年末年始の『ひとり自殺対策キャンペーン』は
 今日で終わりますが

 横須賀市が行なっている公的な自殺対策キャンペーン
 2月まで引き続き行なわれていきます。

 「いくら啓発活動を行なっても、精神科ドクターも足りないし、
  利用できるカウンセリングもほとんど無い。

  自殺対策の必要性や
  自傷行為の危険性を訴えても

  寝た子を起こすだけで対応できないならば
  むしろ啓発活動は、やらないほうがいいのではないか?」

 現実を知っている方々から
 そんな声をいただくことがあります。

 確かに今のままの政府の方針が続く限りは
 現場にとって本当に厳しい状況が続きます。

 社会資源が足りていないことは
 フジノも百も承知の上です。

 マンパワーも不足しているし
 制度も体制も不十分です。

 それでも、ネットワークによって対応していくことで
 乗り切っていくしかないのです。

 市町村レベルでのネットワークで人材が足りなければ
 全国レベルでつながっていくのです。

 現場で苦闘しておられる全国のみなさま、
 どうか今こそつながっていきましょうね。

 そして今年こそ、自殺の犠牲者を3万人から
 絶対に減らしていきましょうね。



2011年1月1日(金)のフジノ
● 元旦のひとり自殺対策街頭キャンペーン

 2011年が今日からスタートですね。

 新しい年を迎えましたが、
 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 フジノは昨年に続いて、今年もいつもどおりYデッキに立って、
 元旦の『ひとり自殺対策街頭キャンペーン』を行ないました。



 今、都内では、湯浅誠さん(反貧困ネットワーク)たちが
 有志のみなさんと一緒に

 『年越しSOS相談電話』を行なっています。

 ボランティアへの参加を募集するメールを頂いたのですが
 精神保健福祉士でもあるフジノは

 求められている3つの仕事
 (事務・雑用、電話相談の対応、専門的な相談)の全てが可能だったので

 「東京に向かうべきではないか?」

 と、かなり悩みました。

 都内にはとても困っている方々がたくさんいますし、
 年末年始の急な冷え込みの中で
 いても立ってもいられない気持ちで
 悩みました。

 いろいろ悩んだ末に
 「役割分担なのだ」という結論に至りました。

 東京に向かうことができる人たちに
 東京での活動は任せて、

 フジノはこのまちの政治家なのだから、
 このまちでやるべきことをやろうと決めました。

 今、フジノがやるべきことは、2つ。

 このまちで暮らす人々に必要な情報をきちんと届けること。
 このまちで暮らす人々に何か起こった時にはすぐに動けるようにすること。

 だから、横須賀に残って
 働くことに決めました。



 必ず三が日にフジノが街頭で
 キャンペーンをすることにしているのは

 「年末年始は自殺が増える傾向がある」
 というデータに基づくのですが

 フジノ自身が体験した
 数年前の元旦の出来事も理由の1つです。

 お昼頃、市民の方から電話を頂きました。

 「マンションの部屋の中で
  知人が自殺をしているかもしれない。

  ひどく悩んでいたので心配で
  何度も電話をかけ続けているのだが出ない。

  自分は横須賀には向かえないが
  知人を助けてほしい」

 こうしてフジノはこの方と電話でひたすら連絡を取りながら
 合鍵を持っている管理人さんと連絡をとったり
 警察に連絡をとったり、かけずりまわった1日でした。

 (結果的に自殺には至らず、本当に良かったです)

 その時、フジノは知人の家で少しお酒を口にしていたこともあって
 バイクで移動することができなくて本当に不便でした。

 このことがあってからはもうお正月は
 絶対にひとくちもお酒を飲まないことにしました。

 政治家はサービス業ですから
 世間がお休みの時こそ、
 働いている方が良いのだとも考えています。

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 今日もYデッキに立っている間、
 市民の方からたくさんの相談を受けました。

 元日から厳しい状況の中で悩みを抱えていることは
 とても苦しいだろうなあと思います。

 せっかくじっくりお話をうかがっても
 その方の支援に必要な行政の窓口が1月4日まで閉まっているので
 もどかしさが募るばかりです。

 行政はサービス業なのですから
 やっぱり年中無休365日オープンがいいです。

 ●

 そんなフジノを見かけて
 Yデッキをとおりがかった市職員の方々が
 たくさん声をかけてくれました。

 市職員のみなさま、市民のみなさまの為に
 今年も一緒にがんばっていきましょうね!

 そして、竹内さん(自死遺族総合支援センター)
 激励に来てくれました。

 (画像:竹内さんとフジノ)


 フジノにとって、竹内さんはすごく大切な戦友なのですね。

 竹内さん、本当にありがとうございます!

 自死遺族の方々のサポートの為に
 今年もどうかちからを貸して下さいね。

 また、ツイッターでのフジノの告知を見かけて
 声をかけに来て下さったみなさま、感謝しています。
 ありがとうございました!

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 新しい年がスタートしました。

 いつもどおりマイペースで、
 そして、マイベストペースでいきたいと思います。

 みなさまも、今年もリラックスでファイトですよ!


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