まちの政治家は、こんなことしてます新人議員の活動日記


2007年3月18日(日)のフジノ
● 植物状態の父さんがくれた新しいメッセージ

 今日、おふくろから

 「英明に見せたい物があるの」

 と言われた。

 おふくろの後について庭に行くと
 壁に立てかけられた横長の板があった。

 真っ黒に汚れた板を裏返すと、
 それは4年前の
 『藤野英明選挙事務所』の『看板』だった。

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 4年前の4月には、妹の結婚式があった。
 つまり、選挙と時期がクロスしていた。

 僕の立候補には、おやじ(父)をはじめ
 家族みんなが反対だったので

 「妹の結婚に差し支えるので
  お前の立候補のことは(武山では)秘密にしてくれ」

 と、おやじに言われていた。

 誰に反対されても1人でやればいいだけのことなので
 近所の人にも一切、何も話さなかった。

 今までの選挙の常識は全てやめて
 新しい選挙がやろうとしていたから、
 地元とのカンケーを断ち切るのは望むところだった。

 (実際、選挙期間7日間を通じて
  武山には合計して2時間しか戻らなかった
  過去日記を読みかえしたら
  あえて「近所の人々へ」という文章まで書いていた)

 けれど、1つだけ困ったことがあった。

 それは、

 「選挙の時には必ず1ヶ所、
  どこかに選挙事務所を作らなければいけない」

 と、(たぶん選挙管理委員会から)言われていたのだ。

 選挙事務所なんて僕には必要ない。
 あっても使うことさえ無い。

 けれども、法律で決まってるかなんかで

 自宅以外に住所が無いから、
 どうにもできなくて
 しかたなく、おやじに頭を下げて自宅を住所にした。

 立候補に反対していたおやじなので
 当然ながら、良い顔はしなかった。

 電話もあえて別回線を引いて
 とにかく家には迷惑をかけないようにした。

 加えて、選挙事務所の『看板』だけは付けざるをえなかった。

 「選挙の初日から最終日まで
  7日間だけ、家の壁に看板をつけさせて」

 とお願いをして、当日の朝に着けて
 最終日にはすぐはずす約束をして、看板をつけることにした。

 ホームズでコンパネ(厚めのベニヤ板)を買ってきて
 ステッカー会社に勤める先輩にシールを作ってもらって貼った。

 選挙が終わって、約束どおりに
 看板はすぐはずした。

 その後、燃えるゴミに出していたと思っていた。

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 その看板が、出てきたのだ。

 「何これ?どうしたの?」

 と、おふくろに尋ねると

 「草ぼうぼうの物置の陰に置いてあって、
  草を刈ったら出てきたの」

 と、言われた。

 「へえ、捨ててなかったんだね」

 そう僕は応えて、次の資源ごみの日までに
 このでかい板をどうやって捨てようかと考えていた。

 「板を表向きにしてみて」

 おふくろが言った。

 そして、僕は板を表にしてみた。

 「あっ!」

 思わず、声が出てしまった。

 雨ざらしになっていた裏面こそ
 どす黒く汚れていたけれど、
 表面は思った以上にキレイなままだった。

藤野英明選挙事務所の看板

 けれども、驚いたのは、それじゃない。

 文字が書かれていたのだ。

 当選、これは父さんの字だった...。


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 3年前の12月、僕の父さんは脳出血によって
 完全に植物状態になってしまった。

 朝、不調を感じた父は自分の足で病院に行き、
 主治医から入院をするように言われた。

 東京の杉並区立和田中学校を視察していた僕は
 14時頃、入院先の父のもとへ向かった。

 意識がある状態で元気だった父は、

 「英明、リハビリすれば
  また動けるようになるかな?」

 と僕に尋ねた。

 僕はもちろんだよと応えた。

 どこの家庭でもそうだろうけれど、
 父親と息子とはなかなかうまくいかないもので
 30年間、僕はおやじとまともに向き合ったことがなかった。

 その2日前、やっと僕たちは打ち解けた。
 「これからは毎月でも一緒に映画に行こう」と約束した。

 それが、あっという間に
 もはや実現できない夢と消えた。

 父さんは、僕とは対照的な
 九州男児だった。

 柔道・剣道ともに有段者で
 豪快にお酒を飲んで
 いろいろなことを一人きりで解決していく人だった。

 がさつなところもあるけれど、
 いつも自分のことは後回しにして
 他人の為に生きてきた人だ。

 強くて優しい、素晴らしい父親だ。

 幼い頃から僕は、
 ずうっと父のことを尊敬していた。

 けれども、そんな当たり前の気持ちさえ、
 本人の前では言葉にしたことが無かった。

 父が言葉を発することができなくなったあの日から
 毎日毎日、父さんのことを考えている。

 悩んだり、答えが出ない問題にぶちあたると、

 「父さんだったらどうするだろうか」

 と、いつも考えてきた。

 父さんの声が聴きたい、といつも想ってきた。

 過去にもらったメールも手紙も保存してある。
 父さんが書いたメモ(メモ魔だった)も 
 たくさんとってある。

 でも、新しい言葉は
 もう発せられることは無い。

 何度お見舞いに行っても、
 父の状態が好転することは無いままだ。

 喉と胃に穴があけられて管を通されて、
 目は開いているけれど視力は無く、
 音声だけは聴こえている可能性はあるけれども
 反応はできない。

 植物状態。

 真っ暗闇で音の無い世界にいる父。
 洞窟の中に独りでいるような状態なのか、
 孤独なのか、苦しいのか、
 もう戻ってきてはくれないのか。

 父さんは今、伊豆の病院に入院している。
 リハビリがしっかりしているので有名な病院だ。

 横須賀の病院ではリハビリをしてくれない。
 リハビリをしてくれる関東の病院はどこも混んでいて入れない。

 だから、遠くこのまちを離れた伊豆にいる。
 どれだけ特急に乗っても2時間半、そこからタクシーで20分。

 僕は仕事にかまけて、もう半年くらい
 父さんに会いに行っていない。

 決算議会が終わったら、
 予算議会が終わったら、
 いつまでもぐだぐだ言っていて僕は足が動かない。

 おれは父さんの姿を見たくないのか。

 こんなにいつも想っているのに
 何故おれはお見舞いに行けないのか。

 いつもいつも自問自答している。

 そんな僕の前に、3年前の12月からずうっと願っていた
 『父さんの新しい言葉』が現れたのだった。

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 「母さんは、父さんがこれを書いたの知ってた?」

 「ううん、私も知らなかったの。
  きっとね、英明が当選したのがうれしかったんだろうね」

 父さん...。



 おれは、どうすればいいんだろう。

 これから生きていく道を迷って悩んでいるおれの前に
 できすぎたタイミングで
 こんな言葉を送ってきやがって。

 父さん、おれはどうすればいいんだろう。

 父さん...。



2007年3月17日(土)のフジノ
● 2年前の演説映像、衝撃です...(苦笑)

 かつて2年前、横須賀市長選挙で
 フジノは勝手連として
 木村正孝さん(前市議・市長候補)を応援していました。

 その時にフジノが行なった街頭演説を
 撮影してくれてた方がいて
 生まれて初めて自分が街頭演説している姿を映像で観ました。

 今日、過去の日記を読み返していて
 2年ぶりに市長選挙特集のページでこの映像を再び観ました。

 それがこちらです。
 (動画ソフトのカンケーで観られない方はごめんなさい)

 フジノは演説がとてもヘタなのですが
 改めて観ると本当に衝撃的にヘタクソです。
 我ながらヘタさかげんにへこみますね。

 市長選挙があったのは、
 たった2年前のことなのにとても遠い昔のようです。

 でも、信念は当時も今も全く変わっていません。

 あの時に『起こせなかった変化』を
 起こすために毎日ずうっと必死で闘い続けています。


● このまちの止まっている時計をみんなで動かせ!

 あの時、フジノに力が足りなくて
 市民のみなさんに
 このまちの現実を伝えきれませんでした。

 いろいろな方々が市長選挙が終わった後になって
 木村さんに対する批判をぐだぐだと言いました。

 でも、2年たった今でもハッキリ分かります。
 木村さんのせいではありません。

 『木村正孝』というソフトは最高だったのです。

 責任はむしろフジノの力不足にあったと今も思います。

 勝手連の自称・宣伝部長フジノが
 もっともっと強く

 このまちは『変化』が必要なのだ!

 というメッセージを伝えられていれば、
 今の横須賀は確かに変わっていたはずだったのです。

 あの時に横須賀が変わっていれば
 こんなひどい予算にはなっていなかったのです。

 あれから2年間が経って
 止まってしまった時計を動かすために
 一緒に闘い続けてきた人々が次々と立ち上がりました。

 『民意が市政に生かされることを願う会』の代表である野村さん
 あえて会社を辞めて、このまちを変える闘いに乗り出しました。

 また、木村さんが主催する『木村正孝市政塾』で
 学んだ人々が何名も立ち上がって、この闘いに加わるそうです。

 そのうちの何名かはフジノも個人的に知っていて
 ものすごく即戦力になる素晴らしい方がいます。

 とても期待しています。
 どうかみなさん、彼ら/彼女らを応援して下さいね。

 僕は何度も市民のみなさんに向けて

 「目を覚まして下さい!」

 と言いつづけてきました。

 このまちの時計は、止まっています。

 だから、僕は目覚まし時計になる為に
 大声で叫び続けてきました。

 今度こそ、このまちの時計を動かすのだ。

 野村さんも市政塾の方も
 強力な目覚まし時計になってくれるはずです。

 市民のみなさん、どうか目を覚まして下さい。
 このまちは変わらなければいけない。
 このまちはもっと良くなれる。

 今がその時だ!みんな、立ち上がってくれ!



2007年3月16日(金)のフジノ
● カフェトークでした

 今日は、カフェトーク(第68回目)でした。

 プライベートの用事で朝に出かけてから
 そのまま仕事が忙しくて
 自宅に戻ってスーツに着替える時間がとれませんでした。

 そこで、68回目のカフェトークにして
 初めて私服(ふだんぎ)で参加してしまいました。

 スーツじゃないと失礼かな、と申し訳なく思っていたら
 参加者の方々の反応は穏やかで、助かりました。

 いつものカフェトークのリラックスした雰囲気が
 よりほんわかとした感じになって、かえって良かったです。

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 カフェトーク終了直後の22時から
 マスコミの方から取材を受ける約束をしていました。

 でも、取材は素早く終わらせて
 マスコミの方にも
 カフェトークに参加してもらいました。

 カフェトーク参加者の方々と一緒に
 夜中の12時すぎまで
 横須賀について
 いろいろなことを語りました。

 特に、このまちの素敵なところ・良いところについてを
 たくさんたくさん話しました。

 本当は、このまちは素晴らしいのです。

 政治が二流のせいで財政はひどいし、
 自然はぶっ壊されてく一方だし、
 こどもの虐待は県でワースト1位だけれど、
 本当は、このまちは素晴らしいのです。

 フジノやマスコミの方や市民のみなさんと一緒になって
 このまちが本来持っている素晴らしい力を
 復活させることができたら、と考えています。

 これはエンパワーメントという
 精神保健福祉の援助技術の1つなんですね。

 でも、人もまちも同じです。

 もともと持っている力を
 発揮できるようにサポートすること。これが大切ですね。



 ●

 ほんとは書くことがたくさんあるけど
 もう毎日ずっとあまり寝てなくて今夜もすでに夜中の2時なので
 ここまでとします。また明日もがんばっていくぞ!

 りらっくす&ふぁいとです。


2007年3月15日(木)のフジノ
● 予算委員会3日目(教育委員会)

 今日は、来年度予算案をチェックする委員会の3日目でした。

 教育委員会の来年度予算案について
 今日は質疑を行いました。

 その一部だけを紹介します。


● 4億3240万円の赤字を出す美術館

 何よりもまずフジノが指摘したのは、
 4月からオープンする横須賀美術館の運営費用についてです。

 他部署にも美術館カンケー予算がありますが
 あえてここでは教育委員会だけの収支を見てみましょう。

収入 支出
観覧料         4113万円
駐車場使用料     1268万円
書籍売払代      1000万円
レストラン光熱水費   195万円
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(合計)        6576万円
給与       1億2923万円
運営事業費   1億2113万円
管理事業費   2億4780万円

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(合計)    4億9816万円

 なんと、マイナス4億3240万円なのです。

 一方で、精神障がいのある方々の通院医療費補助
 わずか3000万円をカットした蒲谷市長は、
 横須賀美術館には
 5億円も税金を注ぎ込んでいます。

 おかしくないですか。

 フジノが何度も何度もくりかえして

 100周年祝うよりもっとやることがある

 と訴えているのは
 こんなめちゃくちゃな来年度予算だからです。
 どう考えても、税金は市民の命を守る為に使われるべきです。

 「4億3200万円もの赤字を出すことを
  教育委員会はどう考えているのか」

 というフジノの質問に対する
 教育委員会の答弁は、こうでした。

 「美術館はその性質上、収支のバランスを取ることは難しい。
  財政面でマイナスの分だけ、高い満足度を感じてもらうべく最善を尽くす。
  かかる経費は可能な限りカットしていく。
  まずは1年間運営して、様子を見たい」

 納得がいかない。


● 館長は月4回だけ、名古屋からやってくる

 美術館の館長は、非常勤あつかいです。
 1日で2万6000円の報酬が出ます。出勤は月4回です。

 副館長も非常勤です。

 しかし、美術館のトップが
 月4回しか現場に来なくていいのでしょうか。


 美術館の運営は、トップ抜きでまわるほど
 そんなカンタンなものなのでしょうか。

 そう質問したフジノに対して
 教育委員会は答えました。

 「館長は遠方に在住する方なので、月4回の勤務を予定している。
  この4回を決してムダにすることなく、1回1回を充実した機会とする。

  館長・副館長は確かにキーマンだが
  課長以下14人の市職員に全力でがんばってもらいたい」

 そこで、さらにフジノは言いました。

 「それならば、市の職員を館長・副館長にすべきです。
  いくら有名人でも
  お飾りの館長ならばふさわしくない。

  汗を流して現場でがんばる
  市の職員こそが館長になるべきではないか」

 フジノの質問はおかしいですか?

 建設に強く反対してきた美術館ですが
 オープンから先は、少しでも赤字を減らすことが必要です。

 その為には現場の最前線に立って
 お客さまのニーズをしっかりとつかんで経営をする必要があります。

 現場の最前線でお客さまに常に向き合っている市職員にこそ
 責任者としての権限を与えるべきです。

 月4回しか出勤しない人に
 経営の意思決定はできるはずがありません。

 逆に、館長がいなくてもまわる組織なら
 そんな館長職は廃止すべきです。

 さらに、この館長になる方は
 名古屋に暮らしています。

 その為、館長が美術館に出勤するたびに
 交通費は全額、横須賀〜名古屋の往復代金を払ってあげるのです。
 (旅費の予算153万円に館長の交通費が含まれています)

 これをあなたはどう思いますか?

 美術館の予算案だけを見ても
 フジノが来年度予算案に絶対反対なのは
 理解してもらえますよね。


● 奨学金にさえ十分な予算があてられていない

 来年度予算案のひどい部分は
 いくらでも挙げることができます。

 例えば、横須賀市は
 経済的な理由によって就学することが困難な
 高校生に対して奨学金を支給しています。

 1ヶ月1万円、年間12万円です。
 対象は152名(1〜3年各50名と定時制の4年生2名)。

 つまり、予算は1824万円です。

 けれども、今年度はこの50人の枠に
 116名の応募がありました。

 (応募は、生徒の家庭状況を見て
  中学校の先生方が行なってくれています)

 しかし、枠は50名だけなので
 半数以上は落選しました。

 つまり、66名は奨学金を受けられなかったのです。

 予算は、昨年も50名、今年も50名、来年度予算案も50名だけ。
 どうして応募者全員が受けられないのですか。

 おかしくありませんか?

 例え、全員受けられることにしても
 年間費用は3800万円あれば足りるのです。

 それならば、美術館運営費用をあと2000万円カットすればいい。

 それが実現しない。
 このまちはおかしい。

 奨学金にさえ
 十分な予算があてられていないのです。

 蒲谷市長は選挙公約や『新世紀ビジョン』で
 こどもを大切にするまちをめざすと言っていますけれども
 その現実がこれです。


● これが横須賀市の現実です

 フジノが毎日のように

 「選挙なんか気にしてるヒマは一瞬も無い。
  今は予算議会のまっただなかなのだ!」

 と、叫び続けている想いを
 少しは理解してくれますか?

 こんなひどい予算案と向き合っているのです。

 政治家ならば、闘うべきです。
 今、目の前の問題と闘うべきです。

 僕の言っていることはおかしいですか。

 選挙なんかより
 やるべきことがある。

 100周年を祝うよりもっとやるべきことがある。

 それは、税金のムダづかいを徹底的にカットして
 市民のみなさんの命と暮らしを守る為にこそ、
 使われるようにすること。

 市民のみなさん、どうか目を覚まして下さい。
 市民のみなさん、どうか早く現実を見つめて下さい。

 あなたの暮らすこのまちは
 今こんなひどいことになっているんですよ。

 早く目を覚まして下さい。


 


2007年3月14日(水)のフジノ
● 悲鳴のようなファックス、涙ながらの留守番電話

 今日、たまたま友達が事務所にやってきました。

 市議会の開催中は、ひたすら事務所にこもって
 予算書・参考資料の読み込みをしています。

 それも大体、早朝から深夜までに至ることが多くて
 いや、昼から翌日の朝かな、いずれにしてもかなり長い時間を
 事務所で過ごしています。

 鳴り続けるケータイの電源も切って、
 i−podを聴きながら
 ひたすら書類を読んでは
 パソコンに疑問点や原稿を打ち込んでいます。

 だから、連絡を取りたい友達はEメールを送ったり、
 時には、わざわざ事務所まで来てくれることがあります。
 今日がそのパターンだったのです。

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 友達が事務所にあがるなり、
 声をあげました。

 「これは...苦しそうなファックスだな」

 彼は、市民の方から受信したファックスを見て
 そうつぶやいたのでした。

 ああ、しまった!

 守秘義務があるのに、テーブルの上に
 さっきまで読んでいたファックスを置いたままにしてしまったのだ。

 そのファックスには、大きな文字でひとこと

 「私を助けて」

 と、書いてありました。

 「うん、たぶんとても苦しいんだと思うよ」

 と友達に返事をして、ファックスをしまいました。


 実は、留守番電話にも、とても悲しい伝言が
 たくさん残されています。

 明日が予算委員会3日目(教育委員会の来年度予算)
 ということで、フジノは必死に質問原稿を書いています。

 だから、ファックス・留守番電話・メールの多くに
 ほとんど応えてあげることができていません。

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 かつて、フジノの信頼しているライター
 ロブ@大月さん

 「相談件数が多くなりすぎてしまって
  1件ずつ真剣に向き合えないような相談者ならば
  むしろ、それは害悪だ」

 という主旨のことを書いていました。

 また、フジノの尊敬する先輩カウンセラー(臨床心理士)も

 「フジノくんの仕事(政治家)を全力でやりながら
  精神保健福祉士として相談を受け続けるのは
  必ずムリが出てくると思いますよ」

 と、何度も言われたことがあります。

 お2人の言うとおりなのかもしれません。

 でも、僕は絶対に負けたくなくて
 忙しくても意地でがんばってきたところがあります。

 でも、やっぱり1件1件の相談すべてが
 とてもカンタンには解決しない
 何年もかかるであろうことが多くて

 でも、同時に市議会が
 開かれている時期に重なることが多くて
 (まさに今です)

 どういう在り方が正しいのか、いつもいつも悩み苦しみます。

 応え切れていないみなさん、
 本当にごめんなさい。

 予算議会と市民相談とはかりにかけることはできません。
 政治家であり、精神保健福祉士でもあるフジノは
 体力と気力の続く限り、全てに対応したいと思っています。

 どちらかを軽んじるということは
 絶対にありません。

 ただ、体力が続かない。気力が続かない。
 そんな時には相談に向き合うエネルギーが足りなくて
 むしろ何もお返事しない方が「良い結果」になることが
 (これまでの経験的に)多いのです。

 まもなく3月26日で市議会が終わります。

 僕は全力でがんばっていきますので
 どうか誰も死なないで下さい。

 26日を過ぎるまで、もしも僕が返事をしなかったとしても
 それは何かを見捨てたり
 軽んじたということではありません。

 もう少しだけ、時間をください。


 


2007年3月13日(火)のフジノ
● 4年前の後日談

 4年前に、こんな活動日記を書きました。

 街頭演説をしていたら、
 この時の女性と再会しました。

 他人の名前を全く覚えられないフジノですが
 けっこう顔は忘れません。

 相手の女性も覚えていてくれて、話しかけてきてくれました。

 「今も仕事、続いているんですよ〜」

 とても良かったなあ、と思いました。

 こういう方々の為にフジノは
 働いているんだなあとつくづく感じました。
                          

● 今日は、上下水道局の予算委員会でした

 今日は、上下水道局の来年度予算案を
 審議する予算委員会でした。

 この1年間、フジノは必死になって
 水道と下水道について学びました。

 水道工事を仕事にしている方々にも
 下水道工事を仕事にしている方々にも
 直接にお話をうかがいました。

 上下水道局の課長・部長・局長をはじめ、
 いろいろな市職員の方々にお話をうかがいました。

 お話をうかがうだけではなくて、
 上下水道局の財務データを何年分も読みました。

 監査委員が決算の時に毎年つくっている
 審査意見書も何年分も読み込みました。

 横須賀市の上下水道だけではなくて、
 根本的な日本の水道・下水道が抱えている問題について
 たくさんの参考文献を読みました。

 そんな1年間の積み重ねの中から
 政治家フジノが考える
 問題点とその解決策について
 今日の予算委員会では語り尽くしてきました。

 特に、

 下水道が抱える1100億円の借金を
 どうやって解決するのか。


 について、フジノの政策を提案してきました。

 すでに1100億円の借金を抱えるにも関わらず、
 このまちの下水道はさらに多額の費用が必要となります。

 何故なら、

 (1)合流式下水道を分流式へと改善すること
 (2)窒素・リンなどをさらに処理する高度処理を可能にすること

 この2つを行なわなければいけないからです。
 少なく見積もっても費用はさらに100億円はかかります。

 こうした現実を逃げることなく
 徹底的に議論したいのです。

 何よりも大切なことは、市民のみなさまを巻き込むこと。

 蒲谷市長は先頭に立って、
 市民のみなさまに
 この厳しい現状をしっかり説明すべきです。

 そして、どうやって解決していくのか
 その道筋を語るべきです。

 それができないならば、政治家ではありません。

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 そもそもは自殺予防対策を制度として始めさせるという目的の為に
 政治家という手段を得ただけのフジノは
 今ではあらゆる分野について
 かなり詳しくなりました。

 もともと会社員時代に財務部にいましたから
 市の仕事の中でも
 市立病院・水道・下水道は
 企業に似た会計方式を入れていることもあって
 高い関心をもって取り組んできました。

 今はとても下水道事業に強い関心があります。

 これからも改革のゆくえを
 厳しくチェックし続けていきたい。

 最後の予算案をチェックしおえて改めて感じました。


● 「来年度予算を話し合っています!」と街頭演説してきました

 ふだんの議会シーズンと違って
 選挙前というせいで
 予算議会がもりあがっていません。

 そこで、現役の政治家としての責任と誇りを持って
 市民のみなさまに
 今まさに予算議会が行なわれていることを
 強くアピールすることにしました。

 夕方からYデッキにて
 『予算議会が開催中なんです!キャンペーン』をやってきました。

 「今、予算議会が行なわれています!

  来年度予算案は「選択と集中」の負の側面が強く出ている
  絶対に成立させてはいけない予算なのです」

 と訴えてきました。

 そして、特に市民のみなさまに聞いてほしかった
 下水道事業の借金を解決する為のフジノの考え
 しっかりと訴えてきました。

 下水道料金の値上げが必要だと考えている、
 今から市民みなさんで話し合っていこう、
 という厳しい内容を話しました。

 どんな評価をされるのか
 演説をしながらフジノ自身とても関心がありました。

 そうしたら、初老の男性が近づいてきて
 握手を求められました。

 「そういうことをしっかり伝えるのも政治家だ」

 と、言われました。

 「ありがとうございます!僕はまさにそう信じています!」

 と、強く握り返しました。

 改めてフジノは、このYデッキを通る多くの市民の方々によって
 4年前に政治家にしてもらったのだと思いました。

 利用料の値上げなんて一般ウケしない話題を
 しっかりと説明を聞いてくれた上で
 評価してくれる人がいる。

 これが、僕のYデッキなのだ。

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 その後、別の男性(酔っていました)がやってきて

 「きみの演説はいい!おもしろい!
  演説でお金をとれる!」

 と、言われました(笑)。わはは。

 あと、ぎっくり腰になってから初めて今夜は
 ワイヤレスではなくて
 肩から掛けるメガフォンに復活しました。

 そうしたら、顔見知りになった高校生の女の子たちが
 通りすがりに大勢いっせいに

 「ぎっくり腰はもう大丈夫なの〜!」

 だって。優しいなあ。

 Yデッキのみなさん、本当にありがとうございます。
 いつもいつも本当にありがとうございます。
 大好きです。



2007年3月12日(火)のフジノ
● 本会議(3月5日)での、市長への質疑を載せました

 3月5日の予算議会で、市長に対して行なった質疑をHPに載せました。
 テープおこしをして、市長の答弁も載せてあります。

 こちらをぜひご覧下さい。

 (07年3月10日付・神奈川新聞より)

 今回のやりとりにおける市長の答弁については、
 たくさんの市民の方々から

 「何故あんなにあいまいな答弁しかしないのか」

 という怒りの声をいただきました。

 フジノ個人としても
 多重債務を抱える人々に対する早期対策の必要性については
 本当にがっかりさせられた答弁でした。

 国は、自治体に
 窓口の設置を求めています。

 さらに、ヒアリングの段階では
 市の現場レベルでは問題の重要性を理解していました。

 にも関わらず、
 どうして市長はあんな答弁しか出せないのか、
 市長の対応に疑問を感じました。


● 激しくもどかしさを感じる毎日

 今日は、ひどい熱が出てしまって
 夕方まで寝床にふせって過ごしました。

 その間も、明日の予算委員会(上下水道局)の
 予算案を読み込みながら過ごしました。

 これまでフジノは、横須賀市の3200億円の借金について
 一刻も早くこれを減らさなければいけない、と訴え続けてきました。

 4年前の選挙とその直後の美術館建設反対の署名活動にあわせて
 この3200億円の借金について訴え続けたので
 今では横須賀市民の多くの方々が
 市の財政危機については理解してくれています。

 しかし、財政危機の『解決方法』についてはどうでしょうか。

 この具体的な解決方法を
 フジノも含めて
 市議会では議論をくりひろげてきました。

 けれども、こうした議論そのものは

 「全く市民のみなさまに広がってはいない」

 と、フジノはもどかしく感じています。

 ハコモノをやめる、人件費をカットする、
 これだけでは財政赤字を完全には無くすことはできません。

 そんな象徴が、『下水道事業の借金』だと思うのです。

 3200億円の借金の3分の1である
 1084億円の借金が
 下水道事業にあるのです。

 徹底的な歳出削減として、

 (1)ムダな工事を徹底的にやめる

 (2)職員総数を減らす

 (3)人件費をカットする為にあらゆる民営化を行なう

 (4)借金のくりあげ返済と低い利率への借り換えを行なう

 (5)遊休地の売却を行なう

 ことなどを行なってきました。

 それでも約1100億円の借金があるのです。

 元金だけで64億7600万円、利息だけで37億7600万円、
 来年度予算案では支払うことになっています。

 フジノはあえて主張したいのですが
 この5つをさらに進めた先には

 (6)下水道料金の値上げ

 しか、もはや、ありえないと思うのです。

 平成22年度(前回の値上げから15年後にあたります)まで
 横須賀市は、下水道料金の値上げはしない方針です。

 値上げの話をすること自体が
 ひとつのタブーになっている感じさえあります。

 もちろん、値上げの前に、
 まず徹底した歳出削減が必要なのは言うまでもありません。

 でも、この先も本当に
 このままで良いのでしょうか。

 この1年間、フジノは上下水道局を担当する
 教育経済常任委員会に所属してきました。

 上下水道局長をはじめとする
 幹部職員の方々とお話しするたびに
 フジノはくりかえし

 「値上げを視野に入れることは
  タブー視すべきではない」

 と言い続けて来ました。

 上下水道局のみなさんは、値上げを考えていません。
 今は歳出削減こそやるべきこととしています。

 だからこそ、そこから先(つまり値上げを断行するかどうか)は、
 市長と僕たち政治家の仕事だと思うのです。

 当然、値上げは市民のみなさまから反対されると思います。

 けれども、財政を本当に健全化したいならば
 下水道料金の値上げを考えることも必要だと思うのです。

 核爆弾の議論では無いのですから
 議論そのものは

 「今からしっかり行なうきだ」

 と僕は考えています。

 それが責任ある政治家の仕事ではないでしょうか。

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 もちろん、いくつものやり方があります。

 ただ単に値上げしてしまえば
 本当に苦しい生活になる方々もたくさんいます。

 赤ちゃんが生まれたばかりの若い夫婦ほど
 洗濯を多くすることから、値上げのあおりを強く受けるでしょう。
 こうした方々への負担軽減は当然に必要でしょう。

 値上げの金額についても
 10円単位でいかれるのか、100円単位で必要なのか、
 絶対に財政再建できるようにシュミレーションを
 しっかりしなくてはいけません。

 こうした議論を今から積み上げていくべきです。

 市民のみなさまを巻き込んだ上で
 しっかりと議論をしていくべきです。

 これまでの行政では知らないうちに
 ある日、突然に

 「値上げが決まりました」

 と、お知らせが来るのです。

 でも、それでは絶対にダメなのです。


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 テレビのニュースではいろいろなチャンネルが
 第2の夕張になるな、みたいなことを報道しています。

 でも、解決策までしっかりと報道してはいません。

 政治家に必要なことは
 ビジョンを示すことです。

 僕は市民のみなさまにどれだけ嫌われてもかまわない、
 それでも財政破綻してしまうよりは
 財政を健全化したい。

 第2の夕張にしない、ということは
 きちんと具体的な解決策を示すことだと思うのです。

 いろいろなテレビニュースもウソくさい。

 まちかどで選挙活動をしているたくさんの候補者たちが
 大声で、市の借金を批判しているのもウソくさい。

 みんな、ウソくさい。

 何故なら、解決策を示していないから
 対案の無い批判は、聞いていても虚しいだけ。

 しっかりと対案を出してほしい。
 そして、『政策』の議論がしたいです。


 寝床で予算書を読みながら
 時々、外から聞こえてくるマイクの声を聞きながら、
 もどかしさをずうっと感じていた1日でした。


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