まちの政治家は、こんなことしてます


2011年1月28日(金)のフジノその3
● かながわ自殺対策会議へ/つながりが力になるから

 今日は、横浜・日本大通りにある『開港記念館』へ。
 2010年度では最後の『かながわ自殺対策会議』が開かれました。

 この『かながわ自殺対策会議』は、
 神奈川県と県内3政令指定都市(横浜・川崎・相模原)によるもので

 横須賀市が設置している
 『自殺対策連絡協議会』と同じ役割をしています。

 生きづらい社会を変えていく為に
 官民を超えた様々な団体(今回は28団体)が集まって
 自殺対策のネットワークをつくって活動をしています。



 県・政令市による会議であるものの、
 必ずフジノは足を運ぶことにしています。

 人の生き死にには、
 市とか県とか行政区分なんて全くカンケーないからです。

 自殺対策に関わるのであれば
 どんな団体の誰でも顔と名前が一致して
 いざという時に協力しあえなければいけません。

 例えば、内閣府自殺対策推進室であろうと
 神奈川県保健福祉局であろうと
 司法書士会であろうと弁護士会であろうと
 NPOであろうと

 いざという時に、お互いの持つ強みによってサポートしあえる、
 本当に機能するネットワークが自殺対策には必要です。

 実際に、事務局にも委員メンバーにも
 すでに顔見知りの方々もたくさんいますが

 もっともっと強くつながっていかなければいけない、
 とフジノはいつも思います。


● かながわ自殺総合対策指針に「マイノリティへの視点」が入りました

 今日のプログラムはいくつかありましたが
 フジノは2つのことに注目しています。

 まず、こちらです。

 『かながわ自殺総合対策指針(案)』について

 ツイッターでフジノがお知らせしたとおりで
 すでに『かながわ自殺総合対策指針(素案)』は発表されて
 県民のみなさまの声を取り入れる為の
 パブリックコメントもすでに終わりました。

 『かながわ自殺対策会議』メンバーの意見と
 パブリックコメントの結果を反映させた新たな指針案
 ここで発表されました。

 これからの神奈川県全体の自殺対策の方向性を決める
 とても大切な指針なのですが、

 パブリックコメントを受けて
 『自殺対策の基本的な考え方』の項目に

 「様々な社会的少数者(弱者)の差別・偏見をなくしていく」

 の文章が新たに追加されました。

 これはパブリックコメントの大きな成果です。
 意見を提出してくれた全てのみなさんのおかげです!


 (総合対策指針案5ページより)

 例えば、いわゆる性的マイノリティとされる方々は
 自傷・自殺未遂・自殺へと追い込まれていく方々がとても多いということを
 すでに何度もくりかえし書いてきました。

 そして、いわゆる性的マイノリティとされる方々だけでなく
 あらゆるマイノリティとされる方々は
 ハイリスクな立場へと
 追い込まれている現実があります。

 この現実をしっかりと自殺対策に織り込むことが重要です。
 その意味で、パブリックコメントによって

 事務局が造った素案よりも
 より良い案になったと思います。本当に良かったです。

 パブリックコメントの意見を出してくれた
 みなさまに本当に感謝しています。

 ありがとうございました!

 (画像:開港記念館前にて)



 また、2010年度の関係する各団体の活動が報告されました。

 どんな取り組みがなされているのか
 ぜひご覧ください。

 実は、神奈川県の自殺の現状は
 すさまじい特徴があります。

 もちろん全国の統計にいつも目を通しているのですが
 神奈川県の傾向というのは
 横須賀市とも深い関わりがあるので
 特に注意してみています。

 後日、その「神奈川県の傾向」について
 みなさまに報告します。




2011年1月28日(金)のフジノその2
● このまちの「高齢の方々への虐待」は「多い」か「少ない」か

 今日ひらかれた『介護保険運営協議会』では
 『高齢者虐待防止事業』
 最新の報告書(2009年度版)が発表されました。

 統計データを読みながら、改めて、虐待の起こるその実態について
 いろいろなことを考えさせられました。



 高齢の方々への虐待に対して横須賀市は
 全国のどこよりも早くから積極的に取り組んできました。

 2005年11月に成立した高齢者虐待防止法の法制化にあたっては
 横須賀市の取り組みの実績を参考にして作られました。

 2004年4月には全国で初めて
 高齢者虐待防止センターをたちあげました。

 (こうした取り組みは、厚生労働省が作成したマニュアルに反映されたり、
  いくつもの研究でとりあげられて、多数の視察を受けいれるなど、
  全国で共有されています。一般向けに市販されている文献もあります)

 この高齢者虐待防止センターと
 地域包括支援センター(市内14か所)で受け付けた
 2009年度の相談件数は128件でした。

 (2010年度の速報値は約140件の見込み)

 この128件の相談のうち、
 実際に『虐待あり』と判定されたのは65件でした。

 内訳は、次のとおりです。

 ・身体への虐待 45件

 ・こころへの虐待 27件

 ・介護・世話の放棄 14件

 ・経済的な虐待 10件

 ・性的な虐待 0件


 (重複しているので合計は65件を超えます)

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 他都市と比べると横須賀市の虐待相談は
 過去から現在まで、ずっと高いです。

 高齢の方々の人数と相談件数の割合で比べると
 2007年には川崎市の4倍になりました。

 横浜市は300万人都市ですが相談件数は約300件。
 『人口1万人あたり1件の相談』という割合ですが

 横須賀市では42万人都市なので
 『人口3200人あたり1件の相談』という割合になります。
 横浜の3倍ですね。

 ただ、これを「多い」と断言すべきかどうかは難しいところです。

 はじめに書いたとおりで、横須賀市は
 高齢の方々への虐待防止では全国のリーダーなのです。

 「横須賀市では広く取り組みが周知されているから
  虐待が相談しやすい、虐待が発見しやすい。

  だから相談の数も他と比べて
  とても多いのだ」

 と、福祉関係の世界では言われています。

 相談件数が多いことも
 ポジティブに捉えられているのも事実です。

 これは、高齢者虐待防止法の成立から
 いまだ10年も経っていないことを考えると
 確かに当たっているかもしれません。

 それでは、フジノはどう考えているか、というと...。

 実は、「相談件数はこれでは少なすぎる」と考えています。

 フジノが市民の方からお話をうかがっている実感からすると
 『実態』として「虐待はもっとあるはず」と強く感じるのです。

 もっともっと相談が増えてほしいのです。

 だから、このデータは少ないと感じます。


● 高齢の方々への虐待を無くす為にはどんな取り組みが必要なのか

 60代半ばの未婚の男性Aさんと
 80代後半にさしかかった父Bさんは2人暮らし。

 母を亡くした後、男2人での生活が10年ほど続いています。

 町内に、特につながりはありません。
 親せきとの交流もありません。

 男同士の必要最低限の会話だけで

 もともとお互いにむっつりと黙ったまま
 1日が過ぎていたのですが

 ある時、Aさんが父Bさんに声をかけても全く返事が無くて
 Bさんの耳がほとんど聴こえなくなっていることが分かりました。

 医者に連れていって、補聴器をつけるようになりました。

 しかしそれから1か月もしないうちに
 補聴器をつけていても
 Bさんの耳はもっと聴こえなくなっていきました。

 はじめの数週間、
 Aさんは一生懸命大きな声で話しかけていましたが

 やがて会話が成立しない苛立ちから
 怒鳴り散らすようになっていき、

 Bさんへのひどい言葉がついて出てしまい、
 しまいにはそれが1日中になってしまいました。

 その1日ずっと続くBさんへの怒鳴り声を聴いた近所の人が

 「虐待されているのではないか」

 と疑って
 民生委員の方に連絡を取りました。

 Aさん宅を民生委員の方が訪れましたが

 突然の訪問に、Aさんは驚きとともに怒りを感じて、
 ドアからちょっと顔を出しただけで、訪問を拒否しました。

 この実話の続きはというと、

 訪問があった日から怒鳴り声は聴こえなくなったものの、
 最終的には、身体的な虐待が始まった

 という結末です。

 こんな出来事がたくさんあります。

 フジノの毎日の実感として

 「誰でも虐待をしてしまう可能性がある」
 「決して特別では無い出来事」

 と強く感じています。

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 2009年度の横須賀市の相談128件の
 相談をしてくれた人々の内訳をみてみると

   ケアマネージャー 25.5%
   行政職員 21.0%
   家族・親族 15.8%
   虐待を受けている本人 11・4%
   民生委員 9.7%
   警察 3.5%
   近隣住民 1.7%

 と続いていきますが、

 虐待をしている(かもしれない)本人からの相談は、ゼロでした。

 DVや児童虐待の場合には

 「自分は虐待をしてしまっているかもしれない」

 という相談をしてくる方々が
 しばしばあります。

 テレビや新聞などをはじめとして
 マスメディアでもかなり多くの情報が流れるようになって
 DVや児童虐待については理解が広まってきたからかもしれません。

 でも、高齢者虐待はDVや児童虐待よりもっと前から
 つまり、20年以上も前から社会問題になっていたはずなのに
 どうしてなのでしょうか?

 ●

 改めて、2009年度のデータを見てみると
 そのヒントがあります。

 虐待をした人というのは

 男性が72.7%。女性が27.3%。

 息子が37.9%
 夫が25.8%
 娘が13・6%

 世帯構成は
 「未婚の子どもとの世帯」が46.1%
 「夫婦二人の世帯」が24.6%。

 でした。

 横須賀市が毎月ひらいている
 『高齢者・介護者のためのこころの相談』というのがあります。

 これは、臨床心理士が高齢の方々や介護をしている方々のお話を
 無料でお聞きするという相談の場なのですね。

 この相談を利用する人の約9割が女性でした。

 相談の場を積極的に使うことができれば
 虐待へと深刻化する前に、事態を変えることができます。

 でも、男性は相談にほとんど来ない/行けないのですね...。

 さて、こうしたデータを見ていくと
 ふだん受けている相談の現実と結び付いてきます。

 男性で独身の中高年の息子が父親と2人暮らし。
 相談機関などとは接点が無い状態。


 フジノが先ほど紹介したような状況の方です。

 日本の社会状況が大きく変化してきた中で
 独身のまま、中高年になっていく男性がものすごくたくさんいます。

 今、わが国で中高年の世代になっている男性の多くが
 他人に助けを求めるという発想そのものもあまりなくて

 公的な相談機関などを利用することは無く、
 社会資源などの情報からも遠く離れています。

 決して虐待をする人が凶暴な凶悪な人なのでは無くて
 むしろ、誰にも助けを求められずに、誰とも結びつきが無いままで、
 孤立をしている姿が見えてきます。

 そうして、虐待へと追い込まれていくのですね。

 ●

 フジノは、この層が最も社会的に脆いのではないか、
 と感じています。虐待の問題だけでは無くて、あらゆる事柄を通じて。

 この層をターゲットにした新たな取り組みを
 進めていかねばならない、と考えています。


 (つづく)


2011年1月28日(金)のフジノその1
● 第5期計画「アンケート調査」へのご協力ありがとうございます!

 今日は、市民のみなさまに感謝の気持ちを伝えたいです。
 ご協力をいただいた全てのみなさまに、ありがとうございます。

 昨年10月の活動日記に記したとおりで
 3600名の市民の方々にアンケートを送らせていただきました。

 横須賀市では今年いっぱいかけて
 第5期の『高齢者保健福祉計画』をつくります。

 (政府が示したスケジュールより)

 高齢の方々にとって必要な介護保険のサービス量の見込みをはじめ
 新しい介護保険料や、地域包括ケアの実現に向けた様々な取り組みなど

 介護を受ける側・サポートする側・現役世代の全てにとって
 大切なあらゆることがこの計画で決まってきます。

 しかも、この第5期(2012〜2014年)をのりこえた先にやってくる
 第6期(2015〜2017年)こそ、日本全国で最大のピンチが待っています。


2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
第4期(現在)            
      第5期(次期)      
            第6期


 横須賀だけでなく、わが国全体が
 果たして超高齢社会においても元気に暮らしていかれるかどうかが
 この先の5年間にかかっています。

 ですから、フジノはこの計画づくりこそ
 来年度の最も重要な取り組みだと考えています。

 必死に財政再建をすすめているのも
 この為だと言っても過言ではありません。

 だから、この計画づくりの基礎データを取る為のアンケートへの
 回答を市民のみなさまにお願いしてきました。

 地域の民生委員の方々にも
 アンケート回答のサポートを強くお願いしてきました。

 現実の姿を反映させた計画にする為に
 市民の方々をはじめ、福祉カンケーの方々の生の声をうかがう為に
 もちろん『直接』にヒアリングしていきます。

 でも、統計的なデータを集める上では
 やっぱりアンケートは本当に大切なのですね。

 そのアンケートの『回収状況』が
 発表されました。素晴らしい結果となっています。


 <高齢者アンケート調査の回収状況>


 1.要支援&要介護認定を受けている高齢の方々2000名へのアンケート

     回収数1127部(回収率56.4%

 2.要支援&要介護認定を受けていない高齢の方々1600名へのアンケート

     回収数1109部(回収率69.3%


 これは1月4日現在なのですが
 この回収率はものすごく高いです。

 アンケートの設問数が多くて、1は41問、2は48問でした。
 かなり回答に時間もかかるものだったのに、本当にありがたいです。

 これから、1月いっぱいかけて
 アンケート結果の入力作業が行なわれます。

 さらに、2月には一次集計結果が発表できるはずです。

 クロス集計という分析が行なわれますので
 それらを行なった最終結果は3月下旬には発表となります。

 横須賀市HPだけでなく、
 関係機関にもこの結果は報告されますので

 これからも市民のみなさまに
 進展があるたびにしっかり報告していきますね!

 アンケート調査に協力してくださった
 全てのみなさまに感謝しています。ありがとうございました!



2011年1月27日(木)のフジノ
● 横須賀市議会、初めての『議会報告会』が開かれました

 今日、横須賀市議会として
 初めての『議会報告会』を行ないました。

 会場はヴェルクよこすか6階ホールです。

 もちろん事前の申し込みは不要で、
 市民のみなさまにお集まりいただきました。

 これまでも1人1人の議員による『市政報告会』は
 自分たちの後援会の方々に向けては開かれてきたことです。

 あるいは、フジノたちのように
 街頭で演説することで市民のみなさまに
 活動を報告することが行なわれてきたことです。

 けれども、個別の議員の活動報告では無くて
 横須賀市議会という『全体』での活動報告会は初めての試みです。

 今までの市長によるタウンミーティングは
 6年も前から開催されてきたのに

 市議会による市民参加のタウンミーティング
 全くありませんでした。この状況を変える為の第一歩です!



 代表メンバーがステージにあがって

 昨年、新たに横須賀市議会が生み出した条例である
 『議会基本条例』について30分ほど説明をしました。

 (この報告会も、議会基本条例の第13条に基づいて
  開かれることになったのです。議会基本条例は議会改革の条例です)

 その後は完全に自由な質疑の時間が50分ほど持たれました。

 ステージに上がらないメンバーも
 全ての市議会議員が会場に集まって見守りました。

 本音を言えば、『議会基本条例』なんて
 ほとんどの市民の方々にカンケーないことは分かっています。

 こんな話を聴いてもつまらないし、
 もっと生活に直結したことを聴きたい、と
 参加してくれた市民のみなさまはきっと思ったことでしょう。

 メンバーみんなが下準備をたくさんがんばったのですが
 それでも行き届かなかったことも多々あったと思います。

 それでも、どうかこの改革の第一歩を見守っていただきたいのです。
 ここから始まるのです。

 今までの市議会は、市民のみなさまのもとへ出向いて行って
 タウンミーティングを行なったことなんてありませんでした。

 それがようやくこうして歩み始めたのです。

 あまりにも拙い、あまりにも小さな一歩かもしれません。
 けれども、これから大きく育っていく動きです。
 どうか見守っていて下さいね。

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 さて、ここからはフジノの独断による行動です。

 せっかく市議会が新しい動きをスタートさせたのに
 ステージの下でただ見守っているのは
 フジノには
 我慢できませんでした...。

 そこで、ustreamによるインターネット生中継を行ないました。

 もともと市民のみなさまに広く参加を求めている報告会、
 しかも今の議員構成では最初で最後の機会です。

 (4月に選挙があるので、メンバーが入れ替わります)

 3G回線を使ってのもので、映像はとぎれとぎれ、
 しかも音声もクリアでは無いのでとても見づらいものです。

 けれども雰囲気だけは伝わると思いますので
 よろしければ流してみてください。

 (横須賀市議会、初の「議会報告会」の様子)


 世間では、株主総会のustreamでのインターネット生中継なんて
 とっくに当たり前のことになっています。

 IR的手法による情報発信にとりくんできたフジノにとって
 わざわざ会場に足を運ばなければ観られない報告会なんて
 あまりにも納得ができません。

 これからもネットによる情報発信、意見のやりとりを
 どんどん市議会全体としてすすめていきたいです。

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 最後に、おまけです。

 議会報告会が終わった直後の
 フジノの感想コメントです。



 (*上の動画、僕の大好きな2人の議員、浜野さん板橋副議長がちらっとだけ登場します!)



2011年1月26日(水)のフジノ

 <訂正とお詫びを申し上げます>1月28日記

 ひとり親御家庭の方々をはじめ、
 市の担当部署、財政課、市議会のみなさまにお詫びを申し上げます。

 この1月26日付けの下の文章で

 「上下水道料金の減免が来年度から廃止される」

 とまるで『決定事項』のようにフジノは書きましたが
 その後のヒアリングの結果、
 これは、事実ではありませんでした。

 正確に記せば、来年度予算案について何も決定しておりません。
 したがいまして、公式な決定事項ではありません。

 信頼できる情報筋からの情報ということで
 事実関係を未確認のままにうのみにして
 フライングで書いてしまった完全なフジノのミスです。

 関係する立場のみなさま、特にひとり親家庭のこどもたちに、
 大きな不安を与えてしまったことに対して
 こころから申し訳なく感じています。

 本当にごめんなさい。

 担当部署であるこども育成部のみなさま、
 予算査定に今まさに奔走している財政部のみなさま、
 大変ご迷惑をおかけしました。

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 本来であれば、「来年度からの廃止」は事実誤認ですので
 この日の文章を全文を削除すべきものとは思います。

 くりかえしになりますが「来年度の廃止が決定」という部分
 完全な事実誤認の内容です。

 2月15日に『予算説明会』が行なわれるまでは
 来年度予算案については全く公表されていませんし

 もちろん市議会の議決が終わるまでは
 何も決定されたことではありません。

 方向性としてはっきりしているのは
 昨年12月議会での民生常任委員会の担当課長答弁のとおりで

 「時間をかけて方向性を制度全体の中で見直していく」

 ということのみ、です。

 ただ、来年度はこの答弁のとおりで
 『減免の見直しが議論される方針』とのことです。

 その議論の中で
 廃止という意見が再び出ることが容易に予想されます。

 そこで、あえて下の文章は削除せずに
 残すことに決めました。

 事実誤認を認めてお詫びをした上で
 まるで開き直っているかのようにフジノのことを受け止めて
 不快に感じる方々もおられるのは承知しています。

 けれども、来年度といっても1年間先の話ではなくて
 すぐ4月からもう来年度は始まってしまいます。

 来年度に見直しの議論が始まる訳ですし
 フジノの任期がこの4月末をもって終わるということを考えれば

 廃止したくない、というフジノの想いを
 世間の誰かに知っていていただかねばならないと感じます。

 誰かがこの想いを受け継いで
 「廃止させない/本当に意味のある支援へと振り返る」を
 実現してほしいと願うのです。

 以上のことから、
 あえて文章そのもののは残すことにしました。

 どうか市民のみなさまには真意を御理解いただけますよう
 よろしくお願いいたします。


● 「ひとり親への上下水道料金の減免」を廃止へ

 対象が少なすぎて話題にならず、マスメディアが取り上げてくれない、
 でも、とても大切な問題について引き続き記していきますね。

 『ひとり親家庭への上下水道料金の減免』廃止についてです。

 横須賀市は来年度から
 ひとり親のご家庭への補助をカットしようとしています。


 (横須賀市・上下水道局HPより、現在行なわれている福祉減免リストより)


 横須賀市の財政危機はすさまじいです。

 先日20日に開催された『行政改革推進委員会』に提出された
 財政部データ(未発表)がいずれ正式に発表されれば

 「ここまで市の財政はひどいことになっているのか!」と
 誰もが納得してくれるはずです。

 財政再建は、吉田市長のマニフェストですし、
 フジノだけでなく横須賀市議会全体が共有している目指すべき方向です。

 その為にまずやるべきことは『ハコモノ行政』の見直しです。

 しかし、2年前に吉田市長へ政権交代をしたのに
 今も変わらないハコモノ行政が続いています。

 昨年12月議会では、吉田市長の提案によって

 新しくサッカー場を作る為に
 4億6253万4632円の税金を使って土地を買いました。


 横須賀市議会もこれを可決しました。
 (この議案に反対したのは、フジノだけでした...)

 こういうハコモノ行政をやめるのが
 吉田市長が今やるべきことなのに!

 財政再建の為に弱い立場の人々を
 さらに苦しめるようなことは絶対に許せません。

 けれども吉田市長は
 この間違ったことを進めています。

 いのちとくらしを守ってきた福祉サービスをカットしようとしています。

 『弱い立場の人・反論をできない人』たちへの
 福祉サービスばかりを狙い撃ちにしたコストカットを行なおうとしています。

 『ヤングテレホン横須賀』廃止問題
 サービスの対象は
 匿名のこどもたちですから、誰も廃止に反論ができません。

 こどもたちは誰も議会に対して
 『請願』『陳情』の手続きを取る人はいません。

 声があがらないことを良いことに
 福祉をつぶしているのです。

 そして今回とりあげる
 『ひとり親家庭への上下水道料金の減免』廃止も同じ仕組みです。

 昼も夜も働きづくめで子育てに追われている
 シングルマザー/シングルファーザーを狙い撃ちにしています。

 DVや精神的な疾患によって追い込まれた
 ひとり親の方々は、反論どころか、この情報を知ることさえできません。

 誰も声をあげることができない。
 それを良いことに、狙い撃ちです。

 卑怯で、情けない。許せない。

 だから、フジノは反論します。

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 フジノは昨年12月7日の民生常任委員会で
 反対の質疑を行ないました。


 (2010年12月7日・民生常任委員会での質疑より)



 こども青少年支援課こども給付担当に
 確認をしたいのですが

 『社会福祉施設水道料金等繰出金』
 (ひとり親家庭への上下水道料金の減免)のことで

 「子ども手当の支給を機に
  こういった減免は廃止すべきではないか」という

 事業仕分け人の意見がありました。

 それを実際に傍聴しておられた
 ひとり親の御家庭の方々から、かなり不安の声を聴いています。

 子ども手当の支給とこの減免というのは
 「結び付かない」と僕は考えているのですが

 事業仕分けの議論を受けて
 これはどんな方向を今、検討されておられるのか
 お聞かせいただきたいと思います。

 









 子ども手当については目的が違いますので
 私はそのようにあの場でも発言はさせていただいた
 と思っております。


 それから事業仕分け人の指摘の中で

 「他の自立支援策へ向けるべきだ」

 というお話は頂いておりまして

 これは、ひとり親の自立支援全体の中で
 給付型から自立支援型の方に移行するというのは必要だ
 と考えておりますので

 時間をかけてそちらの方に移行するような形は
 検討してまいりたいと思っております。

 



 最後に意見を1つお伝えして
 質問を終わりたいと思うのですが

 母子に限らず父子も
 離婚のダメージとか追い込まれた末に長時間かけて
 何とか離婚をできたという方々も
 たくさんおられる。

 精神的に追い込まれている方もたくさんおられる。

 そうすると、『自立支援型』のサポートというのが
 現時点では全く有効では無い方もたくさんおられる
のを
 (行政側も)承知しておられると思うのです。

 そういう時にこういう水道料金の減免などが
 働けない時に非常に助けられると思うのです。

 ですから、先ほど
 「時間をかけて検討して」いかれるということだったのですが

 ぜひ現実に即して
 どういうサービスが本当に必要なのかを
 ご検討いただきたいと思います。










 今の御意見も参考にさせていただいて
 制度全般の中で考えていきたいと思います。



 この委員会での議論をした昨年12月の段階では

 「時間をかけて検討していく」
 「ひとり親支援の制度全般の中で考えていく」

 という答弁でした。

 それなのに、現在進められている来年度予算案の査定の中で
 今はっきりと『廃止』へ動きだしたのです。

 これは絶対に止めねばいけない。


● 弱い立場の人々を狙い撃ちした財政再建なんて誰が望むのか

 横須賀のひとり親家庭の6割が
 年収250万円以下
でなんとか生活をしています。

 昼間はフルタイムで働いて
 夜や土日に
 別の仕事をダブル・トリプルで働いて
 ようやく、この収入なのです。

 こういう現実の中で、毎月1805円の減免のおかげで
 生活がとても助けられていると語る
 ひとり親世帯の方々をフジノはたくさん知っています。

 彼女ら/彼らのほとんどが必死に働いています。
 それでも収入は上がらないのです。

 こどもたちを育てることは2人の親がそろっていても苦しい。
 ましてや、ひとり親として仕事と子育てを両立させるのは本当に大変です。

 保育園や学童保育を利用しなければ働けない。
 でも利用すればすさまじい費用がかかる。

 この悪循環の中で、他人からすれば
 わずか月1805円の減免でも本当に大きな『助け』なのです。

 吉田市長は4億6000万円をかけてサッカー場の土地を買うのに
 ひとり親への月1805円をカットするのだから、情けなくなります。


 市民のみなさま。
 マスメディアのみなさま。

 フジノが委員会の中で反対の声をあげるだけでは
 全くちからが及びません。どうか力を貸して下さい。

 こんなことが許されるまちは
 やがて滅びるでしょう。

 ひとり親家庭という状況を
 こどもたちは望んで選んだのではありません。

 こどもたちの貧困を防ぐ為に
 フジノは政治家として必死に活動をしてきました。

 貧困の世代間連鎖も何とか阻止したい。

 それなのに、こういう貧困の連鎖をさらに拡大するような
 横須賀市の取り組みには、本当に失望させられます。

 市民のみなさま、どうか力を貸して下さい。
 この現実を知って下さい。

 こどもたちを守る為に、政治と行政はあるはずなのに。



2011年1月25日(火)のフジノ
● 民営化された市民病院の未来を考える/市立病院運営委員会

 今日は『市立病院運営委員会』が開かれました。

 いつもながら傍聴者はフジノだけで報道陣もゼロなのですが
 『市民病院改革』は大切なライフワークなので必ず出席しています。

 もちろん、すさまじい赤字の累積を改善することは
 政治家として当然のことですが

 それに加えて

 市民病院の近くで約30年暮らして
 ずっと市民病院を利用してきた一市民としての想いです。

 そして、もう1つ、

 5年間も植物状態のままの父が
 適切な治療を受けられると信じて自らの足で向かった病院
 この市民病院だったことへの怒りが

 今も消えずに
 激しく僕の中にあります。

 だから、横須賀市民のみなさまから再び信頼を取り戻せるように
 『愛される病院』として生まれ変わるのを
 最後まで見届けるのが
 フジノの執念をかけて絶対にやりぬく仕事です。



 さて、この『運営委員会』は
 横須賀市の公立2病院(市民病院・うわまち病院)について

 地元医師会・薬剤師会などの職能団体の代表や
 地域医療の専門家や公募の市民の方々に参加していただいて

 市長の『諮問』(=この問題についてどうお考えになりますか?)に対して
 『答申』(=私たちはこういう結論になりました)をする場です。


 ここでの『答申』をもとにして
 市長は「市立2病院の今後」を決めていくことになります。


 ものすごく大切な場です。

 その大切な場ある運営委員会ですが
 前メンバーの任期が終わり、
 今日から新メンバーに交代となりました。

 といっても、ほぼ全員が再任です。

 フジノはこのことに大きな不満があって
 この委員会メンバーは、絶対に定期的に交代させるべき
 と考えています。

 市民のいのちを守るべき市立病院の将来を語るべき場として
 市立病院運営委員会はすごく大切な場なのに

 何年も委員を続けているにもかかわらず
 この存在意義や
 自分の役割を分からないままに
 的はずれの発言をしたり、発言を全くしないメンバーがいます。

 肩書だけで就任するようなことは、絶対にダメです。

 かどが立つというならば、市の担当部局は
 定期的にメンバーを全員交代させてはいかがですか。

 この委員会に限らずフジノは全ての審議会に対して
 メンバーは定期的に全員交代させるべきだと考えます。

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 今日は、吉田市長から新しい『諮問』が出されました。

 1.市立病院改革プランが実際にうまくいっているかの進捗管理

 2.市民病院が民営化された中で、求められる市民病院の役割


 この2つのことが運営委員会に諮問されました。
 1年間かけて議論をして、答申を市長に提出することになります。

 (画像:諮問書のうつしです)

 さて、今日の資料はこちらです。
 87ページにものぼるのですがぜひご覧ください。

 資料は大きく2つに分かれていて

 ・市民病院、うわまち病院の決算

 ・民営化から数カ月が経った市民病院の変化について

 です。

 決算はすでに横須賀市議会でも認定されているもので
 特に新しいデータではありません。

 昨年4月から民営化された市民病院が
 その後どのような状況になっているのか
 資料をぜひご覧ください。









 これらの資料からフジノの結論は次の4点です。

 1.市民病院を民営化した効果は、今の段階では出ていない。

 2.民営化への移行のダメージを必死に回復している時期。

 3.まだ判断をするべき時期では無い。

 4.民間へ移行してくれた看護師のみなさんを中心に
   職員のみなさんが新生・市民病院で懸命にがんばっている姿が
   少しずつデータにも反映されつつある。


 市民のみなさまには生まれ変わった市民病院という実感は
 いまだ全くない状況です。

 それでも、市民病院が存在して良かったと
 感じていただけるように必ずこれから変わっていきます。

 どうか、実感できる変化まで
 いま少しお時間をください。

 これからもフジノはずっと市民病院を注目し続けます。
 どうか市民のみなさまもご意見をお願いします。


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