まちの政治家は、こんなことしてます


2009年3月10日(火)のフジノその1
● おかえり、無所属へ/雄人、会派を離脱

 昨日、瀧川きみえ議員(ネットワーク運動よこすか)から
 『ソレイユの丘』問題について打ち合わせる為にお電話を頂いた時に

 「今日、吉田議員が会派を抜けて
  無所属になって私たちと同じ控え室になりましたよ」

 と、うかがいました。書類も出てました。

 (無所属・1人会派は、1つの部屋にみんな放り込まれているんです。
  だから、瀧川さんと田辺さんとフジノは同じ控え室ですね)

 けさ、神奈川新聞を読んだら載ってましたね。

 しかし、会派を抜けただけで
 これだけどでかく報道されるのは、さすが雄人(笑)。


 (2009年2月10日(火)神奈川新聞より)

 画像では文章が読みづらい方の為に
 全文を引用しますね。
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 吉田市議が所属会派を離団、
 市長選出馬への動きか


 横須賀市議の吉田雄人氏(33)は9日、
 所属会派のニューウィング横須賀を離団し、無会派となった。

 本人は「一身上の都合」とだけ説明しているが、
 6月28日投開票の横須賀市長選出馬に向けた動き
 という見方が有力だ。

 吉田氏は2003年4月の市議選で
 美術館建設の見直しなどを訴えてトップ当選し、
 27歳の最年少議員となった。

 前回の07年4月の市議選では1万1000票余を獲得し、
 連続トップ当選を果たした。

 初当選以来無会派だったが、
 08年11月にニューウィング横須賀に加入した。

 同会派の所属議員によると、
 他のメンバー4人は
 6月の市長選に吉田氏が出馬することに対しては
 否定的な立場を取っていた。

 上地克明団長は同会派のホームページで

 「吉田議員より新たな目的に向かうことを決断したので
  離団したいとの意思が示された。
  申し出を承認し、それぞれの道を進むことを確認した」

 とコメントしている。

 複数の関係者によると、
 吉田氏は既に市長選へ出馬する意向を
 支持者らに表明しているという。

 今回の離団も、出馬に向けて
 会派の制約を取り除くためとみられている。

 横須賀市長選には、現職の蒲谷亮一市長(64)が
 再選を目指して出馬表明している。

 市民団体も候補者擁立に向けて検討を進めている。

 (佐藤 浩幸)
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 (引用、終わり)

 後半に書いてある「市長選挙への動き」だとか
 そういうゴタゴタはどうでもいいです。

 今はまだ予算議会のまっただなかです。
 この未曾有の経済危機の中、『政局』よりも『政策』なのです。

 ともかく、無所属を最初から最期まで貫く
 政治家フジノとしては

 「無所属へおかえり、雄人!」

 という感想です。

 会派代表が行なう質問の為に
 分担して原稿を書いて、誰か別の人が原稿を音読するよりも

 やっぱり、いつだって吉田雄人本人が
 本会議の壇上に立って、発言をしていなければいけない、

 そう強く思います。

 また、僕個人としては

 市民のみなさまは
 会派の構成員の1人である吉田雄人を選んだのではなく

 あらゆるしがらみとか派閥とは無関係である
 無所属(=つまり全市民の代表)の吉田雄人を選んだのだと思う。
 だから、やっと戻るべき場所に戻ってきた、という感じ。

 おかえり。大歓迎だよ。

 残りの予算議会(まだ2週間以上続きます)も
 激しい政策論争をお互いにやろう!


● 『希望』だけが、このまちには存在しない

 今日は、予算議会が1日お休み。

 というのも、市内小中学校が卒業式なので
 政治家は来賓として招かれるので、日程を休みに決めたのです。

 (こういう日程は議会運営委員会で決めています)

 フジノも旧桜台中学校出身の生徒を見届ける為、
 坂本中学校の卒業式に行きました。
 (その様子はまた次回に)

 お昼前には卒業式が終わったので、
 次の仕事までの間、
 Yデッキにて議会活動報告の演説をしました。

 まず、何故フジノが坂本中学校の卒業式に出るのか、という
 『小中学校の統合問題』についてお話ししました。

 次に、予算議会での
 蒲谷市長とフジノのやりとりの内、

 『ソレイユの丘を運営する(株)横須賀ファームが
  消費期限をごまかしていた問題に対して
  委託金4億円を全く減らさないと答弁した問題性』

 について
 市民のみなさまに詳しくご説明しました。

 最後に、今日の最大のテーマである
 『希望』について語りました。

 昨年のクリスマスイブから年明けの三が日に
 連続で行なった街頭演説でも

 ここ最近のカフェトークの参加者の方からも

 市民の方々から頂くたくさんのメールにも

 「こんな暮らしじゃ『希望』が無い」

 「生きてても何も良いことなんて無い」

 という声をフジノは
 すさまじくたくさんいただくのです。

 そんな悲しみや痛みに満ちた声に対して
 政治家としてフジノは
 『希望』を語る必要を感じました。

 たくさんの人々が絶望や孤独を感じながら生きている。
 でも、『希望』を感じて暮らせるようにきっとこのまちを変えてみせる。
 必ずこのまちは変わる。

 消費期限をごまかした食品を
 お客さまに2年間も出していた
 そんな企業に対して

 競争も罰則も無いままに
 毎年4億円もの税金を
 10年間も支払い続ける横須賀市。

 市民の大反対を受けながら
 50億円も借金をして
 美術館を作っておきながら
 オープンから3年が経ったら

 「運営形態の見直しも含めて
  柔軟に検討していく」

 と答弁した市長。

 「だったら最初から作るなよ!」と

 誰もが思うような場当たり的な政策。

 新中央図書館だって「作る」と言ってみたり
 「延期」と言ったり「凍結」と言ってみたり

 「いいかげんに廃止しろ!」と
 誰もがうんざりさせられる現在の市政。

 横須賀市は、政治不信を招くようなことばかりしてきた。

 でも、これからは違う。

 市民のみなさまが政治・行政に対して
 いつも信頼と安心感を持ってもらえるように変える。

 そして、「生きていること」を「良かった」と感じてもらえる
 『希望』を感じられるまちへと必ず変えていく。

 そんなフジノの想いを語りました。

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 足を止めて下さった多くの市民のみなさまに
 こころから感謝しています。

 さあ、また予算議会に戻って
 明日からもがんばろう!



2009年3月9日(月)のフジノ
● 市長の退職金は2473万2000円、繰り返し受け取れる

 昨日から徹夜して、途中に朝と昼の食事休憩をはさみながら
 ずうっとインターネット録画中継を観ています。

 フジノが所属していない3つの委員会での
 予算審議です。

 『総務部』の予算審議で気になったもの、
 それはまず第1に、『市長の退職金』でした。

 市長は1期4年が任期ですから、いったん退職金が出ます。
 もしも同じ人が再び選ばれたら、2期目の終わりにも退職金が出ます。

 そうすると、3期にわたって市長を勤めれば
 退職金は3回もらえるのです。

 政治家が不安定な職業だから、
 落選してしまえば生活を保障することが何も無い、
 というのが理屈なんですけれど

 フジノの世代はそんな理屈はウソくさく感じます。

 政治家を辞めたら、民間企業で雇ってもらえるように
 ハローワークへ行けばいいんです。

 そもそも政治家しかできないような人間になってしまわずに
 民間企業に採用してもらえるように、スキルを磨けばいいだけ。

 ほとんどの市民の方々が退職した後は、
 ハローワークへ行ったり、商店街などに貼ってある求人を見て、
 仕事を探しているのがフツーなのに

 何故、何期も市長をしてから退職したら
 手厚い退職金が繰り返しもらえるという特別扱いなのか、
 フジノには全く理解できません。

 2回目以降は自ら退職金の受け取りは
 『辞退』すべきです。


 来年度予算案における『特別職』任期満了の退職手当

  市長 2473万2000円

  副市長 1577万8800円




 来年度は、教育長、代表監査委員、上下水道局長も
 任期満了を迎えて(再任されなければ)退職します。

 あなたはどうお考えになりますか?
                       

● 市職員のメンタルヘルスはボロボロに...

 第2番目に気になったのは、
 いや、精神保健福祉の向上を最重要政策に掲げるフジノとしては
 最も心配になったのは『市職員の方々のメンタルヘルス』です。

 本市では、職員の方々のご相談を受けられるように

 ・メンタル相談員(精神科医)

 ・こころの相談員(臨床心理士)

 を非常勤でお願いしています。

 この相談件数がとても多くなっています。



  H18 相談件数732件(実人員80人)
       休職22人(精神面が理由18人)

  H19 相談件数969件(実人員138人)
       休職21人(精神面が理由16人)

  H20 相談件数973件(実人員121人)
       休職22名(精神面が理由18人)



 職員の数をどんどん減らしていく『集中改革プラン』によって
 確かに財政面ではカットができているとしても

 1人1人の市職員の方々の心身への負担は
 高まっていく一方です。フジノが相談を受けることも時々あります。

 このまま、ただ人減らしをしていく政策が
 正しいとはフジノは考えていません。

 また、正規職員を減らして、
 非正規に置き換えたり、

 市の施設を民営化して指定管理者などに委託して
 その委託先では働く方々をあまりにも安く働かせていたりすることに

 フジノは大きな怒りを感じています。

 この相談件数の数字は、
 こうした人員削減のひずみをあらわしています。



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 (おまけ)
 仕事の気分転換にウォーキングに出た時に
 気持ち良さそうに寝ていた猫たち。





2009年3月7日(土)のフジノ
● かながわ自治体ファイナンス研究会

 今日は、午後から横浜へ。
 『かながわ自治体ファイナンス研究会』の第4回目でした。

 (プログラムはこちら



 2人の先生から講義がありました。

 まず、デクシア・クレディ・ローカル銀行東京支店副支店長の
 前葉泰幸さんによる講義でした。

 『地方債における「財政」と「金融」
  〜金融危機から見えてきた自治体ファイナンスの課題と対策〜』



 ものすごく興味深かったのですが
 こちらの講義には途中から参加したので
 残念ながら「理解しきる」「消化する」までには至りませんでした。

 もう1回、前葉さんのお話をうかがうチャンスが欲しいです!
 本当に、残念...。

 (こちらの講義の資料は守秘義務もあって、公開できません。
  ごめんなさい)


 次に、日本経済新聞社地方部の
 磯道真さんによる講義でした。

 『データで見る地方財政
  〜健全化法と公会計改革の効果と限界〜』


 (配られた資料はこちら



 磯道さんのお話はとてもリアルで

 「横須賀に戻ったらすぐにヒアリングしなければ!」

 と、感じたことがたくさんありました。


 (後日談:実際に、来年度予算案についての委員会審議の中で
  磯道さんの講義をもとにした質問をフジノは行ないました)


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 この『かながわ自治体ファイナンス研究会』は
 次回(第5回)でひとまず講義形式の集まりは終了となります。

 それらの成果をシンポジウムとして
 5月頃に開催する予定です。

 ただ、ファイナンスについては
 もっとフジノは学び続けていきたいと感じています。

 ファイナンスは複雑なことも多くて難しいのですけれども
 知識としては不可欠だと考えています。

 だから、この研究会が終わってしまうのは、
 本当に残念です...。

 できればこの先も研究会が継続していけたら、と
 ひそかに願っています。



2009年3月6日(金)のフジノ
● 「凍結」はしょせん市長選挙の道具にしか見えない

 2月13日に全市議会議員宛てに

 『新中央図書館等公益施設の建設の凍結について』

 というタイトルの書類が配られました。

 全文を引用します。

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 新中央図書館等公益施設の建設の凍結について


 新中央図書館等公益施設の建設については、

 既存施設(中央図書館・児童図書館)の
 老朽化やアクセスの不便さなどを理由に、

 市民アンケートにおいてもその要望が多かったことから、
 平成24年度の開館を目指して準備を行なってきたところです。

 しかし、昨年来の世界的経済状況の悪化などから
 本市の財政状況は今後も厳しさが続くと予想され、

 平成21年度予算編成を行う中で、
 建設費及びその後の運営経費の財政負担などを総合的に判断し、
 建設事業への着手を
 凍結することといたしました。

 今後は、財政状況の推移などを見極めながら、
 建設時期等について
 改めて検討していきたいと考えております。

 なお、若松町3丁目地区地区計画の内容については、
 関係法令手続きに支障を来たさぬよう、

 「地区計画区域内における建築物の制限に関する条例」に定めるため、
 平成21年第1回市議会定例会へ
 同条例の改正議案を提出いたします。


 (引用終わり)
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 フジノが長い間に渡ってずうっと反対してきた
 新中央図書館の建設計画

 市長が凍結すると決断した

 という内容です。

 立候補する前の一市民だった頃からずうっと
 フジノはこの計画に強く反対してきました。

 新中央図書館(かつては未来型図書館と呼んでいました)は
 高層ビルを横須賀中央駅前に建てるものです。

市が描いた未来型図書館のイメージ図  児童図書館を壊して
 モアーズの真正面に巨大ビルを建てるのです。

 当時の計画では、その高さは深田台にある
 龍本寺を見下ろすほどのものでした。

 横須賀を長きにわたって見守って下さった
 歴史の重みある龍本寺に対して
 あまりにも全てを軽んじた計画であり、

 横須賀の歴史も、横須賀の人々の想いも、
 緑も景観もへったくれもない、という最低の計画でした。

 それが『凍結』されたなら、フジノは喜ぶはずでしょう?

 さらに、情報公開を大切にしているフジノですから
 いつもならばすぐ2月13日にみなさまに報告したでしょう。

 でもそうしなかったのは

 あまりにもウソくさくてとてもじゃないけれど
 このHPで公開する気にはなれなかったのです。

 市長が『延期』だか『凍結』を述べたのは
 これで何回目?2回目?3回目?

 「やる」って答弁してみたり、「やらない」って発表してみたり、
 市長はいつも一貫性が無い。

 最大のポイントは
 いつも絶対に『廃止』とは言わないことです。

 そうやって、あいまいにすることで
 『作りたい側』の人々と
 『作らせたくない側』の人々との
 両方に対して、良い顔をして見せているのです。

 財政のことを考えてくれずに
 建設を推進したがっていた市民グループに
 フジノはやや怒りを感じていますが

 同時に

 「市長に利用されていることに気づけばいいのに。
  かわいそうに」

 と同情を感じていました。

 何故なら、図書館は民主主義を守る拠点だからです。
 その純粋な想いに立てば、より良い図書館をめざすのは理解できます。

 けれども、その純粋な想いをうまく利用されていることに
 気づかない市民グループをかわいそうだとさえ感じてきました。

 だから今回も、蒲谷市長が2月になって
 突然に『凍結』を言い出しても

 「どうせ6月の市長選挙に出る蒲谷市長は
  おれに財政の面から
  ハコモノ批判されたくないから
  この時期になって発表しただけでしょう?
  どうせ選挙が終われば、また「やる」って言い出すんでしょう?」

 としか思えませんでした。
                       

● 図書館を愛する人々を裏切るのは、「民主主義の破壊」だ

 そこに、この記事です。

 けさの神奈川新聞が
 昨日の建設常任委員会での議論を報道しました。

 (2009年3月6日・神奈川新聞)

 画像では文章が読みづらい方の為に
 全文を引用します。
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 「やる気あったのか」

 横須賀市議会建設常任委
 新図書館凍結で議論


 土地の高度利用を図るため地区計画決定された
 京急線横須賀中央駅前の「若松3丁目地区」などの制限を
 新たに定める条例改正案が、
 5日の横須賀市議会建設常任委員会で議論された。

 若松3丁目地区は昨年11月25日、
 新中央図書館を含む高層ビル予定地と
 民間高層マンション予定地を一体で地区計画決定した。

 これに伴い両施設とも容積率が増えるが、
 市は高層ビルの建設を約2ヶ月後に凍結した。

 高層ビルは建設費用65億円に加え、
 ランニングコストが毎年約6億円かかる見込み。

 吉田雄人氏(ニューウィング横須賀)は

 「新中央図書館計画は、新規発行通常債の割合を
  元金償還額の75%以下に抑えるという目標を考えれば無理。

  そもそもやる気があったのか。

  地区計画は民間業者の為だけのように思える」

 と条例改正案の必要性に
 疑問を呈した。

 これに対し、鈴木正都市部長は

 「同地区は駅に隣接する重要な位置として
  再開発エリアの中の手法を駆使するのは自然な形。

  一事業者を利するという形にはならない」

 と否定した。

 (佐藤 浩幸)

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 (引用終わり)

 これは、古くて新しい問題ですが
 とても素晴らしい正論です。

 これ以上、横須賀市は借金を増やさない為に
 新しく市債を発行する金額(=借金です)に対して

 前年の75%以下にする、という
 『しばり』をかけてきたのです。

 でも、新中央図書館を作る時には
 この『しばり』を市長は自ら破るのか?

 それはおかしいだろう、と
 あえて雄人はただしたのです。

 (フジノは、市長なら平気でその『しばり』を破るだろう、と
  そもそも考えています)

 さっそくフジノは、建設常任委員会の様子を
 インターネット録画中継で観てみました。

 見て良かったです。

 久しぶりに雄人(吉田雄人議員)の
 切れのある一撃を見せてもらいました。

 もともと高校時代の1学年下の雄人を
 当時からずっと知っていて、
 そのまっすぐな人柄に親しさを感じてきたのですが

 昨年11月に会派に入ってしまってからは
 もはや親しみをこめて「雄人」と呼ぶのもはばかられて
 「吉田議員」って感じでした。

 大人しくなってしまった感じもあって、

 「お前、その議案には反対するべきだろ?」

 という時にも賛成している姿を見ると
 「雄人は変わってしまった」と感じたりもしました。

 でも、それは誤解だったですね!

 「市長にはそもそもやる気はあったのか」

 と、正論を述べた雄人は
 かつての雄人のままでした。

 この問いは、あまりにも正論すぎて
 フジノはあえて議会で問いただしてみようとさえ
 考えませんでした。

 雄人に、僕は教えられた気がしました。

 彼は会派になんか入ってしまったけれど、
 きっと目指している未来の横須賀の姿は
 お互いにずっと変わらないだろう。

 それにしても許せないのは市長です。

 図書館を『政争の具』にしてきたことは
 民主主義を破壊することと同じです。

 ふつうの市民の方々の多くは
 このまちの財政がどれほどひどいかなんて知らない。

 だから、ただ純粋に

 「古くなりすぎた図書館を建て替えたい」

 と願うのでしょう。

 その想いに対して、「建て替える」と言ってみたり
 財政の視点から反対するフジノたちに対しては
 「凍結する」と言ってみたり

 そうやって市民を対立と混乱に陥らせて
 市長には何の意味があるのですか。

 図書館は貸本屋なんかじゃない。

 僕の親しい女性は
 長野県で自ら図書館をたちあげた。

 医療従事者だった彼女は、
 闘病記を集めた図書館を作ったのだ。

 図書館は人々に知識を伝えるだけじゃない。
 希望を与えてくれる場所だ。


 人々は情報を与えられなければ、何も知らないままだ。
 何も知らないままの人々はとても弱い立場だ。

 だからこそ、図書館の存在によって
 人々は啓蒙されていく。民主主義にとって図書館は拠点だ。

 それを長年にわたってこうやって
 『政争の具』にしてきた市長に、僕はひどく失望している。

 許せないとさえ感じる。


 市民のみなさま、
 あなたはどうお考えになりますか?



2009年3月5日(金)のフジノその2
● 自殺未遂に対する堺市の取り組みを横須賀でも!

 けさの神奈川新聞では、3日に行なった市長への質疑
 一問一答方式で取り上げてくれました。

 フジノは市長に対して
 大きく2つの項目を質疑したのですが

 1つ目の『ソレイユの丘での(株)ファームの消費期限ごまかし問題』
 すでに報じて下さっていたので

 2つ目の『経済危機でも絶対に自殺を増やさない』の中から
 『自殺未遂に追い込まれた方々の再発防止・生活支援』についてを
 今回は取り上げてくれました。

 (2009年3月5日(金)・神奈川新聞より)
神奈川新聞・2009年3月5日より

 記事の元になったフジノと市長のやりとりは
 以下の通りです。


 (2009年3月3日・本会議でのフジノの質疑)







 (2)自殺未遂に追い込まれた方々の再発防止の取り組みの必要性

 ア.神奈川県警の協力を得て、
  自殺未遂に追い込まれた方々の情報提供を受けて、
  本市も再発防止・生活再建に取り組むべきではないか


 自殺未遂が発生した際、事件性の有無を確認する為に、
 搬送した救急や病院等の関係機関は
 その情報を警察に届け出る義務があります。

 大阪府警西成署は数年前からご本人の同意を得て、
 健康福祉センターに情報提供し、
 センターは未遂者の再発防止・生活再建に取り組んできました。

 その高い効果を受けて、大阪府警本部と堺市は、
 この仕組みを新たに事業化します。

 本市でも現場の警察官の方々にお話をうかがうと、
 自殺未遂をした方に事情聴取をした後、
 激励する以外に何もできない現状に
 悔しさを感じている方々も多くいらっしゃいます。

 (質問)
 そこで、市長にうかがいます。

 本市も堺市と同様に神奈川県警の協力のもと、
 ご本人の同意を得て、情報を本市に提供していただき、

 個々人の置かれた状況に応じて、
 関係機関と連携しながら必要な支援につなげてゆく、
 再発防止・生活再建を行なうべきではないでしょうか。








 神奈川県警の協力を得て
 自殺未遂に追い込まれた方々の情報提供を受けて
 再発防止等に取り組むべきではないかという点でございます。

 お話の、堺市の取り組みについて研究し、
 関係機関とどのような連携体制が取れるか
 検討してまいります。



 こうやって読むと、本当に市長の答弁は短くて
 何だかあまりにもそっけないのですが、

 でも、市長の答弁を受けて
 保健所の精神保健福祉班の方々をはじめ、
 自殺対策連絡協議会(県警もオブザーバーとして参加しています)でも
 この堺市の取り組みを研究してくれるはずです。

 フジノも今回、ヒアリングをさせていただいた
 堺市と大阪府警の担当者の方に

 「半年後と1年後にまたお話を聞かせてください」

 と、お願いしました。

 どうか素晴らしい成果が続きますように!


● 堺市の取り組みとは...

 この取り組みを知ったのは
 川口洋一さん(高槻市議・地方議員有志の会代表)から
 1月に頂いたメールでした。

 そこでまずフジノは、改めて県警・救急の現場の方々に
 自殺未遂に追い込まれた方々への対応や感じていることを
 ヒアリングをさせていただきました。

 (本当にご協力ありがとうございました!)

 どうにもできないやりきれなさを
 たくさんの方が感じていらっしゃることを知って

 「これは、政治がやるしかない」

 と、フジノは確信しました。

 その後、朝日新聞をはじめとするマスメディアでも
 堺市が新たに始める取り組みについて報道されました。

 朝日新聞の記事を引用します。
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 (2009年1月15日・朝日新聞より)

 自殺予防へ警察から未遂者情報
 大阪・堺市が支援制度


 自殺を図って未遂にとどまった人が再び自殺を試みないよう、
 大阪府堺市は未遂者の情報を警察署から受け、
 多方面から支えるネットワークづくりを
 新年度から始める。

 個人情報保護のため、
 警察署は情報提供前に本人から同意を得る。

 警察署には救急搬送した消防や病院から
 未遂者の情報が寄せられるが、
 これまで自殺予防に生かされることはほとんどなかった。

 内閣府自殺対策推進室は

 「全国的にも例のない取り組みではないか」

 としている。

 堺市によると、医療機関、多重債務問題を相談できる弁護士会、
 労働相談を受け付ける労働基準監督署やハローワーク、
 区役所の生活相談窓口などと連携した
 ネットワークをつくっていく。

 市の担当部署は警察署から未遂者情報を受けると、
 個々人の心理的状態などに応じて
 頻度を変えて電話や面談を試みる。

 それぞれの悩みや置かれた状況を整理し、
 関係機関と連携をとって必要な支援につなげてゆくという。

 各警察署には、事件性の有無を確認するなどのため、
 自殺未遂者の情報が関係機関から寄せられる。

 精神保健福祉法では、警察官は
 精神障害のために自らを傷つける恐れがある人を
 保健所に通報しなくてはならないとされているが、

 それ以外の未遂者については特に継続的な関与をすることはない。
 特に独り暮らしの場合に、その後のケアの必要性が指摘されてきた。

 大阪府警西成署(大阪市西成区)は
 数年前から独自に、落ち着いた様子の未遂者の情報についても
 本人同意を得た上で地元の保健福祉センターに連絡、
 同センターが主にうつ病など医療面からの相談に乗っている。

 07年は54人、08年は28人の未遂者情報が寄せられ、
 うち本人同意が得られたそれぞれ19人と7人の情報をセンターに伝えた。

 これまでにセンターにつないだ未遂者が
 その後自殺で死亡したケースは確認されてないという。

 予防にある程度有効だと考えた府警は、
 昨夏に府と政令指定都市の大阪、堺両市に協力を打診。

 堺市が今回のネットワーク作りに乗り出すきっかけとなった。

 府警生活安全部は

 「何となく心配と思える未遂者でも今は特に何もできず、
  残念ながらまた自殺を繰り返してしまうケースもある。
  堺市との連携を自殺予防のモデルケースにしたい」

 と話し、今後は他の自治体にも広げたい意向を示している。

 堺市では、自殺者数が99〜01年に200人を超えたものの、
 その後は100人台で推移していた。

 ところが07年に、記録が残る限り過去最多の216人に急増。
 10万人あたりの自殺死亡率も5年ぶりに全国平均を超え、
 対策を検討してきた。

 市健康福祉局は

 「本人同意をいかに取るか、心を開いてもらうために
  どうアプローチすべきかなど、検討が必要な課題は多い。
  ただ、未遂者を孤立させないために出来る限りのことをしたい」

 と話している。

 (石前浩之)
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 記事によって詳しいことを知ったフジノは
 市長への質疑を行なうにあたって

 さらに、大阪府警本部の方をはじめ、
 堺市の担当者の方にも詳しくお話をうかがいました。

 お話をうかがう中で、熱意ある方々の想いが
 事業として結実していったことを知りました。

 もちろんキーパーソンが確かに存在しているのですが

 この方だけに限らず、警察でも救急でも行政でも
 現場の方々はみんな強い問題意識を常に感じていることを
 ひしひしと感じました。

 堺市の取り組みが成功することを願うと共に
 横須賀をはじめとして、全国に動きが広まることを願っています。

 堺市では自殺対策担当の専門窓口を作るようですが
 横須賀でもぜひ専門のコーディネーターを配置した専門窓口を
 作りたいとフジノは考えています。

 もう6年間も自殺対策に取り組んでいるけれど
 フジノはまだまだやらなければならないことが山積みだ!

 でも、政治家の仕事はいのちを守ること。

 がんばらなければ。



2009年3月5日(木)のフジノその1
● 来年度予算案で実現するフジノの提案(その1)

 本日は、建設常任委員会で
 来年度予算案(都市部の所管部分)の審議が行なわれました。

 都市部の予算案の中に、
 フジノの提案が実現した取り組みがあります。

 障がいのある方々への住宅相談事業がスタートするのです!

 この事業を予算書の中から見つけた時、
 住宅政策課にすぐに電話をして、
 感謝の気持ちと大きな喜びをお伝えしました。

 何故ならば、フジノの提案から
 5年がかりで実現した政策だからです。

 (その経緯はこちらをぜひご覧下さい)

 住宅政策課の決して諦めない取り組みに
 フジノはこころから感動しました。

 2004年6月議会で初めてフジノは市長に提案しました。

 それから2年間、本当に紆余曲折があって
 なんとか2006年の予算議会で予算化されました。

 ただし、スタート時の対象は
 『高齢の方々のみ』にあえて限定したのでした。

 そのことに少し落胆したフジノに対して
 住宅政策課の方々が当時おっしゃったのは

 「フジノ議員のご提案は、
  高齢の方々と障がいのある方々が対象ですが

  何よりも初めてスタートすることですから
  まずは高齢の方々からスタートして、
  数年間をかけてノウハウを蓄積していきます。

  障がいのある方々についても
  数年後には実現したいと考えています」

 ということでした。

 そして、その言葉通り、ついに実現してくれたのです。


 (拡)『高齢者等住宅相談事業(70万円)』

  「住まい探し相談会」「住まい探しサポート事業」

  高齢者(60才以上)の賃貸賃貸住宅への入居を支援するため、
  登録不動産店の情報提供、相談会の開催などを
  平成18年度から
  長寿社会課と共に行なってきました。

  H18年度:相談33件、成約10件
  H19年度:相談50件、成約8件
  H20年度:相談35件、成約9件

  この3年間を通じて
  住宅相談のノウハウの蓄積が成されたことを受けて

  平成21年度からは障害福祉課と共に
  障がいのある方々への入居支援の相談もスタートします。


 住宅政策課の方々に、感動しました。

 フジノは『自殺対策』の様々な提案については
 横須賀市だけでなく
 全国的に見ても『開拓者』だという想いなので

 6年がかりでフジノの提案が実現した、ということなどが
 たくさんあるので決して驚いたりはしません。

 でも、他の部署では
 なかなかそういう体験をしたことがありませんでした。

 自分の提案が実現することも確かにうれしかったのですが、

 もっとフジノにとってうれしかったことは
 5年前の提案の時に感じた市職員の方々の熱意が
 今も変わらないままであったことです。

 住宅政策課の方々の
 揺るがない決意と行動力には
 本当にこころから驚き、また、ひどく感激しました。

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 精神保健福祉の分野では
 来年度も引き続き、
 『精神障害者地域移行支援特別対策事業』を行います。

 (これは名前が変わりましたが、かつての退院促進支援事業
  いわゆる『タイソク』のことです)

 社会的入院から退院しても
 地域に暮らす場が必要です。

 市内にはまだまだグループホームも足りません。

 そんな中、障がいのある方々の暮らす場を
 住宅カンケーに強い住宅政策課が
 障害福祉課と共に協力しあって入居のサポートをしてくれる訳です。

 とてもこころ強い応援団の登場です。

 具体的な相談会の日程が決まったら
 広報よこすかに載りますから、必ず報告します!


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